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入学前夜
しおりを挟むベッドの上でじたばた、じたばた。
大層落ち着きのない状態に今、私は陥っているのだった。
明日という来たる日を前に私は大きな期待と少しの不安を抱いている。
そう。
私は明日から学園に通うからである。
「明日から学生かぁ。お兄様とまた一緒に居られる! ……かなぁ? けど、あんまり邪魔しちゃ駄目だよね。うーん。時々、お昼を一緒に食べるとかならいいかなぁ? 駄目かなぁ?」
「オマエさ。もっと他に考えることあんじゃね?」
ベットの上でゴロゴロ転がりながら明日以降の事を考えていると、何故かクロイツに呆れた声音で声をかけられた。
起き上がり首を傾げると追い打ちのように溜息までつかれる。
「(む? そこまでされる謂れはないけど?)」
じっとりと睨むがなんのその、クロイツに効くはずもなく、ただ鼻で笑われるだけだった。
だが、やはりそこまでされる謂れはないと思うのだが?
「そりゃさ。この世界で初めての学校だし? 試験は受けたけど、クラス分けはどうなるのかなぁ? とか、錬金術の授業って最初はどんな感じかな? とか。色々あるけどさ。そんなの明日学園に行ってみないと分からないし? だから今の内に決めないといけない事を考えるのは間違ってないと思うけど?」
お兄様の事に思考が偏ってはいるけど、悩んでも仕方ない事ばっかりだからしょうがないでしょう?
至極当然と言った風に言い切ったが、クロイツに再び溜息をつかれる。
むむむ。
一体クロイツは何を言いたいのだろうか?
本気で首を傾げていると渋々と言った感じだがクロイツが口を開いた。
「オマエさ。学園が『乙女ゲーム』とやらの舞台だって忘れてね?」
「あー。そこかぁ」
成程。
クロイツが言いたいのはそこね。
ようやく分かった考えに内心頷く。
「(そりゃ心配にもなるよね。――私達は『乙女ゲーム』の開始時期と被っているのだから)」
私とクロイツはこの世界に転生した、所謂転生者という奴だ。
この世界は『虹色の翼を纏い舞う乙女』というゲームに酷似している。
『虹色乙女』はレンリゲル学園を舞台に繰り広げられる恋愛ゲームである。
学園恋愛物って事で、実はゲーム開始時期がずれていたら全く関わらない事も選べた……のだろうと思う。
のだが、そう話はうまく行かない。
私が覚えている数少ない攻略キャラと私は同世代である事実がある以上、私が今後ゲームに巻き込まれる可能性は高い。
と言うよりも決定していると言ってもいいかもしれない。
「(攻略キャラと家族だしねぇ)」
お兄様がその攻略キャラの一人である以上完全に知らんぷりは出来ないし、したくない。
だからまぁ、その事を心配するのは、まぁ分からなくもない。
だがしかし、私にも言い分はある。
「忘れてないよ? 忘れていないけど考えても仕方ないとも思ってる」
「何でだ?」
「ヒロインがどんな存在かさっぱり分からないから」
これに尽きる。
『虹色乙女』でのヒロインは平民だが膨大な魔力を持つが故に貴族家に引き取られた設定だったはずだ。
現時点では既に引き取られて簡単な貴族教育を受けている事だろう。
その上でどんな性格かによって接し方は思い切り変わる。
「正直、どのルートにはいるかで若干性格違うしねぇ。入学して、会ってみないと性格もさっぱり。今の時点で出来る事なんてないし」
「んで、考えることも放棄してる、と?」
「元々深く関わる気はないしね。お兄様の相手じゃない限りどうでもいいかなぁ」
「デンカ達の場合はどーするんだよ」
「んー? 相談には乗るけど。殿下達の考え方次第?」
殿下達が私に関わって欲しくないと思うかもしれないし、貴族令嬢としてのあれこれをサポートしてくれと言うかもしれない。
その申し出次第で私の立ち位置も変わるだろう。
「ただねぇ。『ゲーム』みたいな性格だったら関わりたくはないなぁ、とは思ってるけどね?」
「そーだろうな。オレもごめんだが」
「ねー?」
何処までも真っ直ぐで素直で他者に手を貸す事を厭わない。
善性のみで構成されいる。
まるで物語の勇者や聖女のような人間。
いわば「善性しかありません!」って感じの人は付き合いづらい。
相性が悪いとも言える。
そんな相手だった場合は殿下達には悪いが他の人に頼むか最低限の関わり合いでどうにかしたい所だ。
友人からの頼み事は出来るだけ聞きたいが相性は大事である。
特に人の好き嫌いが激しい私にとっては。
「『ゲーム』みてーな性格な場合、デンカ達も相手にしねー気がするけどな」
「かもね?」
クロイツの言っている事も分かる。
殿下達はあの年で清濁併せ呑む方達だし、善に偏り過ぎの『ヒロイン』には心惹かれない気がする。
けどまぁ恋なんて落ちるモノらしいし?
「一目ぼれもあり得るし、可能性はあるんじゃない?」
「初恋は暴走しやすいらしいしなー」
「それな」
「恋」もどこかで「愛」にならないなら、それまでだ。というのは私の持論ではあるが。
恋が愛にならないなら、初恋というカテゴリーに収まっておしまいになるだろう。
『ゲーム』のようにずっと恋のまま死ぬまで終わるなんて、この世界の王侯貴族には許されない。
「ま、友人が盲目になって暴走するなら止めるよ……ある程度はね?」
何処までも愚かになるなら切り捨てるまで。
そこまでの義理はないしねぇ。
「そうならないことを祈るべきだな、デンカ達は」
「あらまぁ。別に殿下達に酷い事はしないよ?」
「代わりに無関心までいくだけだろ、オマエの場合。そしてその方が酷い事もあんじゃね?」
「さぁ?」
無関心になり切り捨てる方が酷いのか、それとも裏切られたと感じ報復されるのが酷いのか。
どっちがより酷いのかなんて誰も分からない。
曖昧に微笑む私にクロイツは溜息をついて話題を変える。
「そういや。あの犬っコロ共はどーすんだ?」
「んー? いや、どうするって言われてもなぁ」
相変わらずルビーンとザフィーアの事は名前で呼ばないねぇ。
と、それはともかく。
獣人族であり、はた迷惑にも私を【主】とした双子。
ルビーンとザフィーアは現在、何故か執事見習いとして私の側にいる。
いや、本当に何で?
元暗殺者が執事ってなにそれ漫画? とか。
ザフィーアは女の子だよね? とか。
そりゃ、色々言いたい事はある。
あるけど、全部のみ込んでスルーしている。
だって、理由を聞いても意味が分からなかったのだ。
まぁ、一応、執事として、が一番側に居られると思っている感じ、なんだと思う。
私専属になれば側にいる事になるし、あながち間違いではないかな? と言ったふんわりした感じで納得する事にした。
妥協したとも言う。
そんな双子に関してだが、こと学園に関しては私に出来る事は何も無い。
「どうしようもなくない? 学園には誰も付き添えない訳だし」
と、誰もが納得できる理由があるのだから。
基本的に学園に側近や側仕えは連れて行けない。
まぁ例外として身体的に問題があればつける事は出来るが、そんな事殆どの人はしない。
同世代の子を臨時で側仕えにして身の回りの世話を頼む貴族もいるが、あまり褒められた行為ではない、とされているのだから余計にだ。
学園では誰もが平等であり、一個人なのだ……名目上は。
「執事見習いだろが護衛だろうが連れてはいけないし。私も連れて行く気は更々ないし。……そもそも連れていけたとしても二人は連れて行かないし」
その場合はリアを連れて行くから。
言い切るとクロイツも「だよなー」と納得する。
当たり前だろう。
どう考えても物騒思考が抜けていない二人を連れて行くメリットはない。
「ま。送り迎えは頼むけど。……じゃないと暴走して密かに学園に侵入しかねないし」
「……ありえるな」
「ねー?」
学園には王城と同じくらいの護られている。
まぁ王侯貴族も通うので当たり前といえば当たり前だ。
けど、王城にも手引きあれど侵入を果たした暗殺者である双子となると、あっさり侵入されそうである。
授業中、ふと窓から外を見たら二人がいる、なんて状況は私も流石に嫌だ。
なのでご褒美というか、何と言うか。
妥協して送り迎えを頼む事にしたのである。
これで少しは暴走しなければいいなぁ。
本当にそうなればいいなぁ。
「二人については学園に通ってみないとなんとも、だしねぇ。……他に懸念材料なんてないし?」
お兄様の事ぐらいで、と付け足すと、もはや何度目? と言いたくなる何とも言えない顔をされる。
だって他にないし。
「……オマエ、このまんまだと友達できなくね?」
「うっ!」
痛い所を突かないで欲しいのだが。
現在、私に友達はいない。
いや、正確に言うと「女友達」はいないのだ。
「社交なんてしてないし、出逢いが無いから」
「あったとしてもオマエの性格じゃ無理そうだけどな」
「……クロイツがイジメル」
シクシクとベタな泣きまねをしてみるが、当然バレているので反応が無い。
突っ込みすら放棄されるとは。
これはこれで物悲しいものである。
「いや! そもそも私は別に友達を望んでは……」
……流石にゼロは寂しいなぁ。
途切れた事で本音を見好かれたらしく突っ込まれる。
「望んでるじゃねーか」
「けど、貴族だしねぇ」
しかも高位貴族だし。
利害関係無しのお友達は難しい。
本当に難しい。
「ってか無理。じゃあ利害込々の友人関係? この年で? 何それ殺伐とし過ぎでしょ?」
「けど、貴族のゴレージョーなら仕方ないんじゃね?」
「そうなんだけどねぇ」
正直、過去に同世代の令嬢にあった事があるのって、あの子達だけなんだよねぇ。
結局御家取り潰しになった家の子達。
彼女等は既に貴族ではない。
「……そういえば、あの家にいた赤子は今頃、どうなったんだろう?」
「んあ?」
「いや、ほら。色々問題起こして御家取り潰しになったご令嬢の家があったでしょう?」
「あー」
「思い出した? それで、あの家って確かまだ洗礼を受けていない赤子がいたはずなんだよね」
主犯格の家以外は格を下げただけで済んだ、はずだ。
そして主犯格である家に関しては爵位を取り上げ平民になったと聞いている。
そんな家なのだが――理由は分からないし良かったとは思っているが――係累に咎はいかなかった。
あくまであの家の問題となったのではないかと思う。
だから赤子も引き取り手が居れば親類の所で育てられているはずだ。
……それが幸せかどうかは私には分からないけど。
「平民になっているかもしれないし、親族の誰かに引き取られているかもしれない。どうなっているかは知らないけど、まぁあの家に染まるよりはましなんじゃない?」
「かもな。……んで? 何処からでてきたんだ?」
「んー。いや、私が接した事のある令嬢といえば、あの強烈なご令嬢達だけだったなぁ、と。その流れふと思いついた、だけかな?」
「なるほど。って、オマエの交流の狭さが全部の原因じゃねーか。それでオマエ学園大丈夫なのかよ?」
「うぅ。どうなんだろう?」
そもそも私って友達を必要としているのだろうか?
『前世』の時、私には友達がいた。
いわば悪友というやつだが、それなりに仲が良かったし、「わたし」という存在をアイツ等は受けれてくれていた。
いやまぁお互い様と言えばお互い様ではあったのだが、それはともかく。
だから、私にコミュニケーション力が欠けているというわけではない。
……上辺だけの関係ならば幾らでも築ける。
築けるが、心から友人と言える人間をつくる事ができるのか? と問われると……。
「無理、かも」
「おいおい。明日から学園じゃねーのかよ」
「あ、いやいや。学園生活に関しては問題無いよ? 別に当たり障りなく過ごす事は出来ると思ってる。別に『前』の学生時代だって自分から喧嘩売ったりはしなかったし、基本的に優等生だったしね」
「所々突っ込み所がある、が。んじゃ何が無理なんだよ?」
「あー。うん。友人関係は諦めた方がいいかなぁと。後、考えてみると私って、どうしても友人が欲しいわけじゃない、かな?」
友人なんて出来る時は出来る、出来ない場合はどうやっても出来ないし?
一人でいるのが寂しいかと考えてみたが、別に問題は無い。
連絡事項を教えてくれる程度の付き合いがあれば別に同性の友人がいなくとも問題は無い。
「柵で雁字搦めの友人関係って嫌だしねぇ。運が良ければ生涯の友人ってのも出来るんじゃないかなぁ?」
「それでいーのかよ?」
「もう殿下達とは友人だし。身内に入っているけどリアも友人枠だよ? もうそれでいいいかな……って気持ちになってます」
そう!
私にはリアがいるし!
殿下達も友人だよ?
そもそも私の性格的に親友は出来そうにないしね!
親友は『あの子』だけでいい。
…………頭を過る姿を強引に掻き消す。
自分でうんうんと納得しているとクロイツが此方に同情の眼差しを向けているのに気づく。
「寂しいやつだな、オマエ」
言葉にまでされてしまった。
「うるさいよ。深く狭く付き合いたいだけです。そういう事にしておいてください」
「語るに落ちる状態じゃねーか、それ?」
「違います。……はい。友人関係の話はこれで終わり! 後は!」
パンと手を平を合わせて、強引に話を打ち切る。
友人なんてものは流れに身を任せるに限る。
「他に懸念はないよね?」
「色々あるが、全部ひっくるめて「入ってみないと分からない」で終わらせてね?」
「そうかもしれないけど、それが事実だし。仕方ないよね!」
「そーかよ。まぁ一理はあるか」
「そういう事。じゃあ懸念も無いし、明日のために休みます!」
私はいそいそとベッドにもぐりこむ。
そんな私を見てクロイツは溜息をついたが、隣に潜り込んだ。
おや? 今日は影に帰らないのかな?
珍しい事だと思いつつクロイツは気まぐれだしなぁと流す。
「出来れば平和な学園生活を送りたいなぁ」
ポツリと本音が零れ落ちた。
多分無理だろうけど、という冷静な自分の突っ込みも聞こえる。
「(せめて精一杯錬金術を教わる事が出来る学園生活を送りたいなぁ)」
そのために学園に通うのだから。
どうせ一筋縄ではいかない学園生活を思い、私は密かにため息をつくと目を閉じる。
案外疲れているのか私の意識はすっと闇に解けていった。
そのまま眠りについた私は知らない。
「まぁ、話だけは付き合ってやるよ。たとえ愚痴だろうとなんだろうとな」
クロイツが柄にもなく優しい顔でそんな事を呟いていたなんて。
こうして学園前日の夜は静かに流れていくのだった。
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