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教会にて秘密?のお話を

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 馬車を降りた私達は目の前に聳え立つ白い建物を見上げている。
 隣にはお兄様とアズィンケインとルビーンとザフィーア……が軽く変装した姿。
 そして肩にはクロイツが何時もの様に乗っている。
 王都に来てからよく居るメンバーだった。……お兄様は違うかな?

 それにしても、おっきいし、物凄く白い建物だなぁ。何と言うか建物の外装とかどうやって掃除しているんだろう?

 目の前の白い大きな建物は光闇教の総本山である教会だ。
 王都のど真ん中にある建物は常に真っ白に清められていて、教会の前にある公園には大きな時計が聳え立っている。
 その時計がこの王都の時間を常に伝え、公園は人々の憩いの場となっている。
 光闇教会の総本山と言え、信徒以外が入れない、という事は無い。
 教会は回復魔法や聖魔法、そして闇魔法の使い手を多く抱えており、診療所では手に負えない存在や、呪われた存在などを安価、時には無償で癒したり、祓ったりしているのだ。
 そのため、教会は常に多くの人が訪れ、聖典の朗読や回復魔法を教えたり、と賑やかだ。
 特に教会は【呪い】の解呪に力を入れており、診療所で原因が分からない場合、教会に行く場合が多い。
 そのため教会には多くの呪術師が在籍している。
 
「<まぁ呪術師を護るためって言う理由もあるけど>」
「<あーオキゾクサマからとかか?>」
「<いや、だからね。私もそのオキゾクサマだからね?>」

 分かっていて言っているのは知っているけど、あからさまに嘲笑されても困る。
 物凄く返答しずらい。

「<言っている事が間違ってないから余計答えにくいんだよねぇ>」

 と、言ってしまう私も貴族になり切れていないと言われてしまうかもしれないけど。
 実際貴族関係のイザコザに巻き込まれかけた呪術師を保護したり、そういった事に巻き込まれる事を恐れて自ら教会に行く呪術師もいる。
 また地方に行けば行く程偏見は残されており、呪術師の才能を有していると分かった時点で教会に家族ごと保護を求めるパターンもあるらしい。

「<けっ。どーせキョウカイだってメリットがあるからやってんだろーよ。まぁ安い金で呪術師をこき使えるからって所だろーけどな。それをおきれーな言葉で飾ってるんだからうさんくせーんだよなぁ>」
「<ん? クロイツって教会も嫌いだったの?>」

 ってか嫌い度では下手すれば貴族よりも上なんじゃ?
 確かに王都は違うが、地方では教会と領主が癒着し、専横がまかり取っているという噂を聞いた事はあるけど。
 “フェルシュルグ”の出身地は聞いた事ないけど、もしかしてそういった土地から来たのかな?

「<好きになる理由がねーよ>」
「<いやまぁ、別に無理に好きになれとは言わないけどさ>」

 私と同じく『前の記憶』のせいで神様を信じていないだけかと思っていたけど。
 実は今世の教会が嫌いって理由もあるのかねぇ、クロイツの神様嫌いって。
 ま、所かまわず噛みつかなければ内心何を思っていてもいいけどね。

「<ってかよ、土着の宗教とかにも布教の許可を出しているってのは、結局国教の奴等が他の宗教も管理したいって事だろ?>」
「<あー。確かにその面は否定できないだろうね>」

 この世界で一番力を持っている宗教は創造神とその眷属神を主神とするモノだ。
 王国の光闇教。
 帝国の水神教。
 後、国民が大半ドワーフで勿論ドワーフが王様もしている国の火神教。
 現在風神と土神を国教としている大きな国は無い。
 けど、実際数多の宗教が存在していると言われている。
 小さな集落や村はそれぞれ土着の宗教が存在しているらしい。
 光闇教の教えに「他の宗教を排除すべき」というモノはない。
 きっと大部分が眷属神を主神とする宗教であるためじゃないかと思う。
 とはいえ、土着の宗教は、その土地では絶大な力を持つが他の地方では通じない。
 いわばマイナーな宗教扱いなのだ。
 信仰している人達が少ないし、その土地独特の風習なども入り交じり、何をしでかすか分からない所がある。
 だからまぁ、申請してもらう事で教義を把握しておきたい、という思惑は当然あるだろう。
 国教に許可をされる事で後ろ盾となり、少しばかりの繋がりと庇護を受ける事が出来るので、一応悪い事ばかりではないのだが。
 
「<何かの災難にあった時の援助とかが引き換えだから、そこまで嫌がられてないみたいだけどね>」
「<優劣がついてはいそーだけどな>」
「<そこら辺はその宗教の神官とか信徒とかの考え方次第かな?>」

 実際、過去に自分達が崇める神こそが唯一無二だと申請なんてとんでもないって宗教もあったみたいだし。
 ただし、その宗教は他の宗教への過剰な攻撃性を危険視されて、早々にブラックリスト入りし、壊滅したらしいけど。
 他にも家族と親戚だけでこじんまり集会とかしている宗教とかは申請してないけど、害もないって感じで今でも存在しているみたいだし。
 管理というには少々緩いと思わなくもない。
 
「<けどさ、前にも言ったと思うけど。この世界って然程宗教の力って強くないんだよね>」
「<魔力属性検査を一手に引き受けてる癖にか?>」
「<そういえば平民はそうだったね。けどさ“フェルシュルグ”なら知っているでしょ? 貴族は個々でやってるって>」

 そう。
 平民は一定の年になった子供は教会で属性検査を受ける。
 これだけ見ると教会の力は大きいように思える。
 けど、貴族は大抵個別に魔道具を持っているために教会に頼る事はないのだ。
 じゃあ他は? と問われると教会が介入する事なんて殆ど無い。
 別に国王の任命権も罷免権も存在しないし、国教のトップに王族がつかないといけない、なんて不文律もない。
 教会の上層部だって私服を肥やす程、お金が入ってくる事なんて滅多にない。
 何方かと言えば日々敬虔に祈りを捧げ神々のお声をお聞きするために奉仕する。
 または俗世を疎んだ人々が逃げ込む場所と言った意味合いが強い。
 『地球の宗教』から考えればクリーン過ぎて気持ち悪いぐらいだ。

「<たまーに野心家とかがいるらしいけど、別に教皇になっても何も出来ないからね。なっても意味無さすぎてやる気をなくすか、無茶な事して自滅するか、らしいよ?>」
「<それって、むしろちほーの方が権威強くねーか?>」
「<かもね>」

 悪徳領主と結託した教会が私腹を肥やしているとか言う噂は絶えない。
 実際、起こっているかは私には分からないけど。

 けどまぁ、きっと何処かに存在はしてるんだろーなぁ、悪徳領主って。

 御伽噺の中だけじゃないと思う。
 貴族だって色々居る訳だし。
 ……どうもクロイツの様子を見るに、確実に一か所は存在している可能性が高い。
 その内クロイツに聞いた方がいいかもしれない。
 とは言え“フェルシュルグ”の過去には然程興味ないんだよねぇ。
 ま、過去というか悪徳ぶりだけを聞いて、後はお父様に丸投げかな?
 私が出来る事なんて無いしね。
 冷たいようだけど、人一人に出来る事なんてたかが知れているのである。
 
 クロイツに助けを求められているとかなら別だけどね。ただ、どうもクロイツにとっては“フェルシュルグ”の事は「前」と割り切っているみたいだから、その日は来ないだろうけど。

 全部を救うなんて高い理想を抱くのは物語の勇者か聖女くらいである。
 その何方でもない人間である私は懐に入った人を助けるだけで手一杯である。
 そういう意味では私はきっと施政者には向かないのだろう。
 自覚がある分マシであると思いたい所である。

「<んで? オレの好き嫌いはともかくだ。何で態々きょーかいに来なきゃなんねーんだ? しかも総本山に>」
「<あー名目はお兄様の身体検査かな>」

 お兄様に掛けられた呪術は私が力業で吹っ飛ばしたものだから、本当に身体に残っていないか確認のため、というのが此処に訪れた理由である。
 勿論表向きである。
 実際学園には高位呪術師の先生がいるのだ。
 彼女が問題無いと太鼓判を押しているのだから無理に此処に来る必要はない。
 だからあくまで此処に来るための名目って奴だ。
 こうでもしないと家格の高い御家は気軽に外出も出来ないのである。
 
 いや、うん。ほいほい気軽に外に出て冒険者とかになっちゃってる私とか。それを推奨したスティン先生が例外な訳で。

 現状王都に広がる噂も相まって【闇の愛し子】である私や光の貴色持ちであるお兄様が簡単に外に出る事は出来ない。
 無理して出る必要性もないもんだから、私も家の中に居るしね。
 お兄様も特に文句はないのか学園と自邸を行き来する以外は外出していない。
 その割には殿下達は外に出ているというのは言わないお約束である。

「<名目って事は本題は別なのか?>」
「<うん。本題は黒幕さんのお話って所だね>」

 お兄様に媒介を渡した実行犯は捨て駒だったのだ。
 お兄様を狙ったのが意図的なのか、通り魔的な被害で偶然お兄様に被害を加えたのか。
 実際お兄様が被害にあった以上、それを調べないといけない。
 その結果のお話をしましょうという事である。
 子供をその場に呼んでいいのか? という疑問は今更である。
 蚊帳の外にすれば暴走すると思われているらしい。
 誠に遺憾である。
 いや、お兄様が被害にあっている以上、動かないって確約は出来ないけど。

「<黒幕さん方に此方が何処まで掴んでいるかを悟られないためにも名目は大事って所かな?>」
「<めんどくせーことこの上ねーけど、仕方ねーか>」
「<そういう事>」

 問題は“それが”必要な程大物がバックに付いている可能性があるって事なんだけどね。

「<けどよー。キョーカイってのは意外とかいほーてきだろ? そんなとこで密談なんてできるもんなのか?>」
「<密談って。……いや、うん。密談と言えば密談と言えなくもない、かな?>」

 けど、密談レベルのお話合いには流石に呼ばれないと思うんだけどな?
 幾ら『前』の時成人した記憶を持っていても公式でも非公式でも大人扱いはされないし。
 そもそもお兄様もいるし。
 
「<立派な密談だと思うけどな>」
「<そーかな? まぁそれはともかく。場所に関しては問題無いよ。教会にだって機密事項は存在するし、お偉い方とお話する防犯体制がきちんとなされている部屋は存在するらしいからさ>」

 むしろ俗世を嫌った風変りな天才が発明した魔道具とかがあるそうだから、防音とかに関しては王城とかよりも凄いという噂もある。
 事実は分からないんだけどね。

「<ふーん。んで、その部屋だけを貸し出してくれるって? お優しいこって>」

 私との『念話』だからか教会嫌いを隠さないクロイツに私は苦笑する。
 まぁ今の王都に関しては大丈夫だと思うんだけどね。

「<今回は教会の方も一人同席するよ>」
「<えー。ソイツはだいじょーぶなのかよ?>」

 その心配は尤もとだけど、大丈夫なんだよねぇ。
 少なくとも彼の方が敵だったら、それこそ大問題だ。
 なんせ、相手は教皇なのだから。
 それを伝えるとクロイツから驚愕という感情が流れ込んでくる。
 完全に無防備な姿に私はひっそりと笑いをかみ殺した。

「<おいおい。相手が王族だからか? けど被害はオニーサマだよな? え? なんでだ?>」
「<ロアベーツィア様も【光の愛し子】だから無関係とはいかないから、かな?>」

 後、もう一つ理由があると言えば、教皇が殿下達にとって“身内”だと言う所だと思う。

「<ま、行けば分かるよ>」

 未だに困惑の中に居るクロイツに内心笑いながら、私はお兄様達と共に教会内に入る。
 私だって、その事実を知った時は驚いたしね。
 ここはクロイツにも思う存分驚いてもらおう。
 
 あれ? けど前の時に話をしたと思うんだけど、クロイツって忘れてるのかな? ……あ、嫌いな教会の事だから話半分に聞いてたのかな? なら驚くのは自業自得だから諦めてね、クロイツ。

 少々意地の悪い事を考えながら、私はお兄様の後ろに付き、歩き出すのだった。


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