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第2章 俺だって、俺だって!
エピローグ 誰だってできる
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「「「かんぱ~い!」」」
高校生になり、タカの合格祝いをした時と同じカラオケに同じメンツで来た
しかし今回はケーキはない。特に祝うことも無いからな
ただ、目的はもちろんある
「タカ、どう思う?」
俺は紬さんと遊びに行った時のことを伝える
今日は人生の師であるタカから恋愛についての教えを乞うために来た
因みにだがみっきーも同じようなことらしい
「うーん、正直何とも言えんな。だって俺どこまで仲良くなったのか分かんないし」
「だいぶ仲良くなったけど、あそうだ。みっきーはどう思う?」
「え、私?私だって聞きたい気持ちなんだけどー」
「えーだってみっきー女子だし。紬さんってどっちかというとみっきーみたいなタイプの性格に近いと思うし」
なんていうんだろう、良い意味さばさばしてる?というか
他人と比べてみて自己分析が出来ているというか
まあ、乙女心とか俺は分かんないから。そっちの方がありがたいけど
「私と同じだったらそれは安心感あるってことだと思うよ」
「マジで?俺って安心感ある?」
「私はそう思ってる。でも、恋愛対象としては見られてないんじゃない?」
「え!?なんでさ!」
「ん~、LOVEじゃなくてLIKEだから自分の弱い所をさらけ出せるんじゃない?」
うわ~・・・なるほどね
確かに考えてみればそうだな
好きな人には嫌われたくないから、自分の弱い所は極力見せない
「でも全然LOVEの可能性もあるよ。だってただ趣味が他の子と違うだけでしょ?」
「うん、そうだな」
「私だって違うけど、良哉くんには言ってるし」
「え?百合好きだけど付き合うなら男子ってこと?」
「そうそう、そしたら良哉くんなんて言ったと思う!?」
え~良哉がなんて言ったか?
うーん・・・『お、面白いね』みたいな?
「正解は『女性は可愛い物にセラピーを求めるから、凄く良いと思うよ』って!」
「り、良哉くんらしいな・・・」
「確かに言いそうだわ」
聞き返したらもっと詳しく分かりやすく解説してくれるんだよな
どこにあの知識量を収納しているんだ
今度から良哉のことは歩くスーパーコンピューターとでも言おうかな
「とにかく紬さん?だっけ、その人は悪い印象を持ってないと思うよ」
「良かったーひとまず安心」
「どちらにせよある程度の信頼は置いているってコトだな」
流石に嫌われては無かったと思ってたけど、信頼置いてるまでいくか
俺としてはかなり嬉しい
まあそれは今後ゆっくりと関係を構築していこう
「それで!問題は私だよーーー!!!」
「どうしたどうした、そんなに大声出して気でも狂ったか」
「え、狂ってるけど」
「だから真顔で言わないで、怖いって」
一切の曇りなき瞳でタカを見つめながら『私は狂ってる』宣言をするみっきー
傍から見ていたらだいぶシュールな光景になっている
「それで」
「普通に話し始めた」
「うるさいうるさい、二人に聞きたいことがあるの」
「言ってみなさい」
「どうしたら良哉くんと結ばれる?」
うーん。分からん!
と言ってもいいのだが、さっきみっきーは割と真面目に答えてくれたので俺も真面目に答えるとするか
「良哉って他の人と結構違うじゃん?」
「そうだね」
「まあ俺らの学年では良哉はワシントン条約と同等の扱いなわけだけど」
「ちょっと待って?何言ってるのか全然わかんないんだけど」
まあそうか
もう少し分かりやすく説明しよう
「つまりは一家の宝くらい大切にしてるんだけど」
「なにそれおもしろ」
「まあ良哉くんはそのくらいして貰わないと」
「急に凄い偉そうで草」
男子校は女子が居なくて恥ずかしく無い分それこそなんでも言い放題だ
しかし、良哉にはそういう事は誰も言わない
言ったとしても良哉はその話が分からないし、言ったら全員でボコボコにしに行く
「まあ、だからみっきーも下心出すのはやめとけよって話」
「おい!二人は気にしてないと思うけど私だって女子なんだから下心とか言うな!」
「すまんすまん、あんま気にしてなかった」
小学校からずっと遊んでるからな
この3人はほぼ親戚の領域だ
あんまり性別を気にするような浅い関係性でも無い
「まあとにかく、優しく丁寧に良哉が喜びそうな事すればいいんだよ」
「大体そうだろ」
「もうちょっと具体的な、何かない?」
確かに大体そうか
具体的なものねぇ・・・
「良哉は自分から遊びに誘う事は無いけど、誘ったら絶対来るよ」
「そうなの?」
「うん、もう勉強は足り過ぎてるだろうし」
「あぁ・・・そういうことか」
タカが遠い目している
お前も彼女さんにかまけてないである程度は勉強しろよ
「あと好き嫌いとか無いから、とにかく自分が美味しいものを勧めておけ」
「お~貴重な情報」
「つまり基本良哉は受け身で面白かったらなんでもやるタイプ」
「分かった!今から遊びに誘ってくる!」
「おいふざけんな」
意気揚々とカラオケを出ていこうとするみっきーをタカと二人で引き留める
歌わないで帰るとか、カラオケに来た意味が無さすぎる
しかも代金払わずに出ていこうとしてたし
「それじゃあ曲入れるか」
「おっけー。っておい」
「バラード!!!」
さらっと失恋ソング入れんな
「大丈夫!失恋ソング歌っても何とかなるやつは何とかなる!」
「やめろおおおお!!!」
「あんたも彼女さんいるんだから止めなよ」
「俺は失恋しないから!」
そう言って強引にバラードを歌い始める
さっきまで大声出してたから、バラードにしては声量がだいぶデカい
なんだかんだで一回目のサビまで歌い切った
「はぁ、こいつはホントに」
「縁起わるいなぁ」
「お前らな、この世に縁起とか無いから!全部自分の実力!宗教クソくらえ!」
「おぉっ!今世界の約85%+アルファを敵に回したけど大丈夫か!」
「どっから出てきたのその数値」
「あぁ、これは世界の宗教への入信率」
これは傑から聞いた
小説で書くネタの一部として持っているそうだ
ほんとに良哉と傑といると話題に絶えない
「結局な!パートナーなんて誰だってできる!胸張って自信満々に行こうぜ!」
「YO!全然バラードの雰囲気じゃないけど大丈夫か!」
「あ、もう始まってるよ」
「やべ」
その後もタカはノリノリでバラードを歌った
カラオケから帰った後、タカの言葉を思い出す
確かに一部はタカの言う通りかもしれない
自分の努力次第でどうにでもできる
俺も少しずつ、頑張っていこう
いつかパートナーが出来るまで
高校生になり、タカの合格祝いをした時と同じカラオケに同じメンツで来た
しかし今回はケーキはない。特に祝うことも無いからな
ただ、目的はもちろんある
「タカ、どう思う?」
俺は紬さんと遊びに行った時のことを伝える
今日は人生の師であるタカから恋愛についての教えを乞うために来た
因みにだがみっきーも同じようなことらしい
「うーん、正直何とも言えんな。だって俺どこまで仲良くなったのか分かんないし」
「だいぶ仲良くなったけど、あそうだ。みっきーはどう思う?」
「え、私?私だって聞きたい気持ちなんだけどー」
「えーだってみっきー女子だし。紬さんってどっちかというとみっきーみたいなタイプの性格に近いと思うし」
なんていうんだろう、良い意味さばさばしてる?というか
他人と比べてみて自己分析が出来ているというか
まあ、乙女心とか俺は分かんないから。そっちの方がありがたいけど
「私と同じだったらそれは安心感あるってことだと思うよ」
「マジで?俺って安心感ある?」
「私はそう思ってる。でも、恋愛対象としては見られてないんじゃない?」
「え!?なんでさ!」
「ん~、LOVEじゃなくてLIKEだから自分の弱い所をさらけ出せるんじゃない?」
うわ~・・・なるほどね
確かに考えてみればそうだな
好きな人には嫌われたくないから、自分の弱い所は極力見せない
「でも全然LOVEの可能性もあるよ。だってただ趣味が他の子と違うだけでしょ?」
「うん、そうだな」
「私だって違うけど、良哉くんには言ってるし」
「え?百合好きだけど付き合うなら男子ってこと?」
「そうそう、そしたら良哉くんなんて言ったと思う!?」
え~良哉がなんて言ったか?
うーん・・・『お、面白いね』みたいな?
「正解は『女性は可愛い物にセラピーを求めるから、凄く良いと思うよ』って!」
「り、良哉くんらしいな・・・」
「確かに言いそうだわ」
聞き返したらもっと詳しく分かりやすく解説してくれるんだよな
どこにあの知識量を収納しているんだ
今度から良哉のことは歩くスーパーコンピューターとでも言おうかな
「とにかく紬さん?だっけ、その人は悪い印象を持ってないと思うよ」
「良かったーひとまず安心」
「どちらにせよある程度の信頼は置いているってコトだな」
流石に嫌われては無かったと思ってたけど、信頼置いてるまでいくか
俺としてはかなり嬉しい
まあそれは今後ゆっくりと関係を構築していこう
「それで!問題は私だよーーー!!!」
「どうしたどうした、そんなに大声出して気でも狂ったか」
「え、狂ってるけど」
「だから真顔で言わないで、怖いって」
一切の曇りなき瞳でタカを見つめながら『私は狂ってる』宣言をするみっきー
傍から見ていたらだいぶシュールな光景になっている
「それで」
「普通に話し始めた」
「うるさいうるさい、二人に聞きたいことがあるの」
「言ってみなさい」
「どうしたら良哉くんと結ばれる?」
うーん。分からん!
と言ってもいいのだが、さっきみっきーは割と真面目に答えてくれたので俺も真面目に答えるとするか
「良哉って他の人と結構違うじゃん?」
「そうだね」
「まあ俺らの学年では良哉はワシントン条約と同等の扱いなわけだけど」
「ちょっと待って?何言ってるのか全然わかんないんだけど」
まあそうか
もう少し分かりやすく説明しよう
「つまりは一家の宝くらい大切にしてるんだけど」
「なにそれおもしろ」
「まあ良哉くんはそのくらいして貰わないと」
「急に凄い偉そうで草」
男子校は女子が居なくて恥ずかしく無い分それこそなんでも言い放題だ
しかし、良哉にはそういう事は誰も言わない
言ったとしても良哉はその話が分からないし、言ったら全員でボコボコにしに行く
「まあ、だからみっきーも下心出すのはやめとけよって話」
「おい!二人は気にしてないと思うけど私だって女子なんだから下心とか言うな!」
「すまんすまん、あんま気にしてなかった」
小学校からずっと遊んでるからな
この3人はほぼ親戚の領域だ
あんまり性別を気にするような浅い関係性でも無い
「まあとにかく、優しく丁寧に良哉が喜びそうな事すればいいんだよ」
「大体そうだろ」
「もうちょっと具体的な、何かない?」
確かに大体そうか
具体的なものねぇ・・・
「良哉は自分から遊びに誘う事は無いけど、誘ったら絶対来るよ」
「そうなの?」
「うん、もう勉強は足り過ぎてるだろうし」
「あぁ・・・そういうことか」
タカが遠い目している
お前も彼女さんにかまけてないである程度は勉強しろよ
「あと好き嫌いとか無いから、とにかく自分が美味しいものを勧めておけ」
「お~貴重な情報」
「つまり基本良哉は受け身で面白かったらなんでもやるタイプ」
「分かった!今から遊びに誘ってくる!」
「おいふざけんな」
意気揚々とカラオケを出ていこうとするみっきーをタカと二人で引き留める
歌わないで帰るとか、カラオケに来た意味が無さすぎる
しかも代金払わずに出ていこうとしてたし
「それじゃあ曲入れるか」
「おっけー。っておい」
「バラード!!!」
さらっと失恋ソング入れんな
「大丈夫!失恋ソング歌っても何とかなるやつは何とかなる!」
「やめろおおおお!!!」
「あんたも彼女さんいるんだから止めなよ」
「俺は失恋しないから!」
そう言って強引にバラードを歌い始める
さっきまで大声出してたから、バラードにしては声量がだいぶデカい
なんだかんだで一回目のサビまで歌い切った
「はぁ、こいつはホントに」
「縁起わるいなぁ」
「お前らな、この世に縁起とか無いから!全部自分の実力!宗教クソくらえ!」
「おぉっ!今世界の約85%+アルファを敵に回したけど大丈夫か!」
「どっから出てきたのその数値」
「あぁ、これは世界の宗教への入信率」
これは傑から聞いた
小説で書くネタの一部として持っているそうだ
ほんとに良哉と傑といると話題に絶えない
「結局な!パートナーなんて誰だってできる!胸張って自信満々に行こうぜ!」
「YO!全然バラードの雰囲気じゃないけど大丈夫か!」
「あ、もう始まってるよ」
「やべ」
その後もタカはノリノリでバラードを歌った
カラオケから帰った後、タカの言葉を思い出す
確かに一部はタカの言う通りかもしれない
自分の努力次第でどうにでもできる
俺も少しずつ、頑張っていこう
いつかパートナーが出来るまで
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