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第2章 俺だって、俺だって!
第23話 後夜祭と中華
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お化け屋敷が終わると、丁度後夜祭が始まる時刻になった
校庭の方に向かう
「みなさああああん!!!今日は、楽しんで!くれましたかああああ!!!」
「「「うおおおおお!!!」」」
昨日から今日にかけて、皆疲れてるだろうに
どこから出しているのか分からない大声と奇声が入り混じった大合唱が聞こえてくる
特に中学生1、2年生と高校3年生は元気だ
「楽しんでくれたならああああ!!!なによりだああああ!」
「「「なによりだああああ!!!」」」
文化祭実行委員委員長の大声を実行委員の皆が復唱する
あんなエグい大声を出している人達が女装メイド喫茶の最終飾り付けをしたと思うとなかなか面白い
「それじゃああああ!各部門の部門長たちを紹介していくぞおおおお!」
装飾部門、建設部門、会計部門、食品部門、広報部門、開催部門、加療部門
それぞれの部門長たちが紹介されていく
生徒たちの称賛の籠った大声&奇声を添えて
「そして最後にいいいい!!!俺えええええ!!!!!」
「「「誰えええええ!!!!」」」
「うおおおおおおいいいい!?」
俺の知る限り生徒達と実行委員の間で打ち合わせはしていないはずだが
男子校特有の生徒達のノリの良さが発揮される
恥じらいを持つ女子がいないことや、陽キャ陰キャの区別がないからだろう
「俺はああああ!!!部門委員たちの上司いいいい!!!実行委員委員長だああああ!!!」
「「「うおおおおおおお!!!!」」」
「残り少ない時間だがああああ!!!後夜祭たのしんでいってくれええええ!!!」
ボオオオッ!!!
その言葉と共に校庭の真ん中に組まれていたキャンプファイヤーが空高く燃え上がる
よく漫画とかアニメとかで見かけるあれだ
普通なら近隣住民との兼ね合いでキャンプファイヤーを焚き上げる学校は殆どないものの、ここは都会にしては学校の敷地がだいぶ広いからできるらしい
「すっごいな、俺の学校だったら考えられないくらい規模でかい」
そうだろうそうだろう?
俺は実行委員ではないけど、素直に自分の学校を褒めて貰えて嬉しい
男子校は恋愛面で不自由だけど、イベント系はその分力入れてるからな
ん?何やら前の方で準備を始めている
なにかするのか?
「ねえ良哉くん、あれって今から何するの?」
「僕も良く知らないけど、吹奏楽部・ダンス部・体操部が共同で何かするらしい」
「傑くん、行かなくていいの?」
「ああ、あれは先輩達だけだから大丈夫」
傑がそう言うと音楽が奏でられ始めた
最近流行りの誰もが一度は聞いたことのある曲だ
「皆ー!!!最後まで楽しんでくれよー!!!」
ダンス部の先輩が大声で呼びかける
その直後に曲に合わせて踊り始めた
その踊りに合わせて、体操部の先輩達がアクロバットな技を魅せつけていく
コーンの最後の部分までソフトクリームが詰まってるような満足感
先輩の言葉に従って、後夜祭も最後まで楽しもう
〇●〇●〇●〇
後夜祭も無事に終わり、俺ら5人は学校を出ようと校門に向かう
「文化祭楽しめた?」
「うん、想像の5倍くらいは」
「さてはあんまり期待してなかったな?」
「まぁ学生の祭だからさ、期待してない訳ではなかったけど」
「私も良い日になった」
「うん、知ってる」
メイド良哉みた後からずっとニコニコしてるもん
もとから沢山笑うような性格ではないのに、ずっとニコニコしてたら流石に分かる
良かったな、みっきー
それにしても、今回は俺にとっても一番楽しい文化祭だったな
絶対にオタクがしない動きをしていたオタ芸に、同級生男子の女装
割としっかりした作りになっていたその他諸々の催し物もそうだし、何よりはJKの人と連絡先を交換できたことだ
「この後みんなでご飯行かない?」
「良いね~」
「他の人はどう?」
5人全員がOKサインを出す
じゃあファミレスにでも行くかな
「あっ」
今朝連絡先を交換したJKの人とすれ違った
お互い軽く会釈を交わす
それを見ていた傑が質問してきた
「啓介、あの人知り合い?」
「うーん、そうかも」
「何で疑問形なんだよ」
だって連絡先交換しただけだし
顔は分かるけどそんなにまだ深く喋ったことも無いからなぁ
「啓介君、傑君に言ってあげたら?」
「え、なになに、何かあるの?」
「あの人と今朝連絡先交換したんだよ」
「うんうん・・・うん?え、いつ?」
「傑がオタ芸行った直後くらいに」
傑が何やら難しい顔をして考え込んでいる
どうしたんだろうか
「えーと、まず■■■■■■で■■■のときに■■■■■■■■■■・・・」
「ちょいちょいちょい言い過ぎ言い過ぎ」
「すいませんでした」
「謝罪はっや」
コンプラにギリ引っかかるか引っかからないかの言葉を真顔でつらつらと述べ始めた傑を制止する
まぁ気持ちは分かるぞ、俺も前までそうだったし
確かに自分が演技準備に向かわなければつかめたチャンスだったかも思うと悲しいな
「よし、ファミレスに行こう」
「切り替えはっや」
「和食にする?洋食にする?」
「今日は疲れたし、和食とかでもいい気がするけどなぁ」
「私ちょっと和食1年禁止生活してるから無理」
「どういうこと!?」
結局中華にした
校庭の方に向かう
「みなさああああん!!!今日は、楽しんで!くれましたかああああ!!!」
「「「うおおおおお!!!」」」
昨日から今日にかけて、皆疲れてるだろうに
どこから出しているのか分からない大声と奇声が入り混じった大合唱が聞こえてくる
特に中学生1、2年生と高校3年生は元気だ
「楽しんでくれたならああああ!!!なによりだああああ!」
「「「なによりだああああ!!!」」」
文化祭実行委員委員長の大声を実行委員の皆が復唱する
あんなエグい大声を出している人達が女装メイド喫茶の最終飾り付けをしたと思うとなかなか面白い
「それじゃああああ!各部門の部門長たちを紹介していくぞおおおお!」
装飾部門、建設部門、会計部門、食品部門、広報部門、開催部門、加療部門
それぞれの部門長たちが紹介されていく
生徒たちの称賛の籠った大声&奇声を添えて
「そして最後にいいいい!!!俺えええええ!!!!!」
「「「誰えええええ!!!!」」」
「うおおおおおおいいいい!?」
俺の知る限り生徒達と実行委員の間で打ち合わせはしていないはずだが
男子校特有の生徒達のノリの良さが発揮される
恥じらいを持つ女子がいないことや、陽キャ陰キャの区別がないからだろう
「俺はああああ!!!部門委員たちの上司いいいい!!!実行委員委員長だああああ!!!」
「「「うおおおおおおお!!!!」」」
「残り少ない時間だがああああ!!!後夜祭たのしんでいってくれええええ!!!」
ボオオオッ!!!
その言葉と共に校庭の真ん中に組まれていたキャンプファイヤーが空高く燃え上がる
よく漫画とかアニメとかで見かけるあれだ
普通なら近隣住民との兼ね合いでキャンプファイヤーを焚き上げる学校は殆どないものの、ここは都会にしては学校の敷地がだいぶ広いからできるらしい
「すっごいな、俺の学校だったら考えられないくらい規模でかい」
そうだろうそうだろう?
俺は実行委員ではないけど、素直に自分の学校を褒めて貰えて嬉しい
男子校は恋愛面で不自由だけど、イベント系はその分力入れてるからな
ん?何やら前の方で準備を始めている
なにかするのか?
「ねえ良哉くん、あれって今から何するの?」
「僕も良く知らないけど、吹奏楽部・ダンス部・体操部が共同で何かするらしい」
「傑くん、行かなくていいの?」
「ああ、あれは先輩達だけだから大丈夫」
傑がそう言うと音楽が奏でられ始めた
最近流行りの誰もが一度は聞いたことのある曲だ
「皆ー!!!最後まで楽しんでくれよー!!!」
ダンス部の先輩が大声で呼びかける
その直後に曲に合わせて踊り始めた
その踊りに合わせて、体操部の先輩達がアクロバットな技を魅せつけていく
コーンの最後の部分までソフトクリームが詰まってるような満足感
先輩の言葉に従って、後夜祭も最後まで楽しもう
〇●〇●〇●〇
後夜祭も無事に終わり、俺ら5人は学校を出ようと校門に向かう
「文化祭楽しめた?」
「うん、想像の5倍くらいは」
「さてはあんまり期待してなかったな?」
「まぁ学生の祭だからさ、期待してない訳ではなかったけど」
「私も良い日になった」
「うん、知ってる」
メイド良哉みた後からずっとニコニコしてるもん
もとから沢山笑うような性格ではないのに、ずっとニコニコしてたら流石に分かる
良かったな、みっきー
それにしても、今回は俺にとっても一番楽しい文化祭だったな
絶対にオタクがしない動きをしていたオタ芸に、同級生男子の女装
割としっかりした作りになっていたその他諸々の催し物もそうだし、何よりはJKの人と連絡先を交換できたことだ
「この後みんなでご飯行かない?」
「良いね~」
「他の人はどう?」
5人全員がOKサインを出す
じゃあファミレスにでも行くかな
「あっ」
今朝連絡先を交換したJKの人とすれ違った
お互い軽く会釈を交わす
それを見ていた傑が質問してきた
「啓介、あの人知り合い?」
「うーん、そうかも」
「何で疑問形なんだよ」
だって連絡先交換しただけだし
顔は分かるけどそんなにまだ深く喋ったことも無いからなぁ
「啓介君、傑君に言ってあげたら?」
「え、なになに、何かあるの?」
「あの人と今朝連絡先交換したんだよ」
「うんうん・・・うん?え、いつ?」
「傑がオタ芸行った直後くらいに」
傑が何やら難しい顔をして考え込んでいる
どうしたんだろうか
「えーと、まず■■■■■■で■■■のときに■■■■■■■■■■・・・」
「ちょいちょいちょい言い過ぎ言い過ぎ」
「すいませんでした」
「謝罪はっや」
コンプラにギリ引っかかるか引っかからないかの言葉を真顔でつらつらと述べ始めた傑を制止する
まぁ気持ちは分かるぞ、俺も前までそうだったし
確かに自分が演技準備に向かわなければつかめたチャンスだったかも思うと悲しいな
「よし、ファミレスに行こう」
「切り替えはっや」
「和食にする?洋食にする?」
「今日は疲れたし、和食とかでもいい気がするけどなぁ」
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「どういうこと!?」
結局中華にした
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