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第2章 俺だって、俺だって!
第21話 男子校の姫とメイド服
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「あ、キタ!」
後ろを振り向くとそこには良哉が立っていた
勿論メイド服を来ている
ついでにウィッグもしているみたいだ
「あ、俺分かったかも」
「何が分かったの?」
「男子校の姫の意味が」
あぁそうそう
男子校の姫という言葉。これは実際にあるし、居る
定義は明確に定まっていないものの、男子校の中で特定保護区域に置かれている人物
ワシントン条約で定められている動物達と殆ど同義の扱いをされる
「もう、なんというかさ。女の子だね」
「正直な話良哉の女装ってその辺の女子より可愛いと思うんだ」
「はぁ・・・尊い・・・」
俺達が小声で話し合っていると良哉がこっちに歩いてきた
何故か無意識のうちに背筋を正す俺とタカ、みっきーに至っては石化している
ゴルゴンにでも睨まれたのか
「お客様、ご注文はいかがなされますか?」
「ゴフッ」
「みっきぃいいいい!誰か救急車!」
「み、美紀さん?大丈夫ですか?」
声をかけられた瞬間、みっきーはガバっと起き上がる
良哉にポーズをとるようにジェスチャーをして素早く写真を撮る
一連の流れが怖いよ・・・
「えっと、ご注文はどうしますか?」
「俺はホットケーキで」
「私はぜんざいで」
「じゃあきなこ揚げパンにしようかな」
「畏まりました!少々お待ちください」
そう言って良哉は厨房の教室へ戻って行く
いやぁ、いいね
良哉と分かってるからいいものの、可愛い顔でかっこいい声出されたら性癖歪むわ
「なんかみっきーさっき一回死んでなかった?」
「あぁ、一回仮死状態入ったよ」
「真顔で変なこと言うな」
その真っ直ぐな声と顔は嘘ついてる時のトーンじゃないんだよ
みっきーってすっごい変人なんだよな
良い意味の変人というか、他人に迷惑かけない変人
「お待たせしました。ホットケーキ、ぜんざい、きなこ揚げパンです」
再びここに戻ってきた良哉は食べ物の入っているお盆を持っていた
完全にメイドが板についている
丁寧な仕草で俺らの前に食事が置かれた
「あとこれ、サービスです」
「え、ジュース良いの?」
「うん、傑くんが持ってっていいって言ってたよ~」
「ありがてぇ、ありがてぇ」
「あ、ごめん。写真だけ撮らせてくれない?」
「え~?啓介君だと恥ずかしいよ・・・」
「ゴッホゲホゴホ」
「みっきぃいいい!」
みっきーは本日2回目の仮死を果たした
こういうのを限界オタクっていうんだな、完全に理解した
良哉も不思議そうに見てるし、タカは何なら結構引いてる
「で、でも良いよ。あとで僕にも記念写真送ってね?」
「そりゃ勿論、笑って笑って!」
「パシャ」
「口でパシャって言うな、スマホで音が鳴らないからって」
「スマホがおかしいだけで、普通写真撮るときはパシャって音するでしょうが」
だから口で言ったんだね。うん、確かに音は鳴るイメージ
でもそうはならんやろ
もうここ来てから何回この二人にツッコミ入れたんだか
「じゃあ、僕は仕事しないといけないから。また後でね?」
「よっしゃ、頑張れ!ありがとう!」
そういえば、良哉のではない方のメイドはどうなんだろう
シフトは1部ごとに2人だから、もう一人もいるはずだ
えっと・・・あ、居た
「うわぁ・・・」
「おいケー、俺はあの人のことあんまり知らないけど良いと思うぞ」
「まあいい人そうよね、私はタイプではないけど」
「ああ、うん。いい奴だよ、ただあの体格でメイド服はなんというか・・・ね」
もう一人の方はゴリゴリ運動部の筋肉だった
普通に良い奴だけどメイドには向いていない
顔はかっこいいんだけど、そのせいでメイド服と完全にミスマッチなんだよな
その後もなんだかんだ駄弁っていたら、もう40分くらい経っていた
そろそろ傑も良哉もシフト上がる時間かな
「2人のシフト終わるのそろそろかな?」
「そうだね、眼福だったなぁ」
「ちょっとあのカードゲームを傑と良哉にもやってほしいんだ」
「あぁ、そうだな」
「あれほんとに勝てるの?」
ん~、何回もやってたら勝てるんじゃないかね?
景品もあるくらいだから、流石にいかさまはしないだろうし
何より文化祭だからな
「3人とも!お待たせ~!」
「お、二人とも!キッチンとメイドお疲れ様~」
「楽しかったよ!ね、傑君!」
「あぁ、久しぶりに料理したし楽しかった。ところで味はどうだった?」
「いや美味しかった!」
あぁそうそう。味はちゃんとしっかりしてた
そりゃあ学生の手作りなわけでお店で出すほどではない
だけど絶対に俺では作れないクオリティーでちゃんと美味しかった
「それじゃあ行こうか」
「え、どこに?」
「賭博場だよ」
「その言い方色んな誤解生むからやめなさい」
〇●〇●〇●〇
「二人とも強いですね!これ景品ですので、クリアファイルどうぞ」
「ありがとうございます!」
「あ、ありがとうございます」
「なんで二人とも勝てるんだよおおおお」
なぜだ、何故なんだ!
「僕は都度、期待値を計算してただけだよ~」
「えぇ・・・ケー、あんたできる?」
「無理に決まってんだろ?良哉がえげつないだけだ」
「傑くん、傑くんは何で勝てるの?」
「えっと、うーん」
傑が真面目な顔して黙り込む
5秒ほどたった後、神妙な面持ちで顔をあげた
思わず息を呑んで答えを待つ一同
「センス、かな」
悲報
俺達3人。ほぼセンス無かった
後ろを振り向くとそこには良哉が立っていた
勿論メイド服を来ている
ついでにウィッグもしているみたいだ
「あ、俺分かったかも」
「何が分かったの?」
「男子校の姫の意味が」
あぁそうそう
男子校の姫という言葉。これは実際にあるし、居る
定義は明確に定まっていないものの、男子校の中で特定保護区域に置かれている人物
ワシントン条約で定められている動物達と殆ど同義の扱いをされる
「もう、なんというかさ。女の子だね」
「正直な話良哉の女装ってその辺の女子より可愛いと思うんだ」
「はぁ・・・尊い・・・」
俺達が小声で話し合っていると良哉がこっちに歩いてきた
何故か無意識のうちに背筋を正す俺とタカ、みっきーに至っては石化している
ゴルゴンにでも睨まれたのか
「お客様、ご注文はいかがなされますか?」
「ゴフッ」
「みっきぃいいいい!誰か救急車!」
「み、美紀さん?大丈夫ですか?」
声をかけられた瞬間、みっきーはガバっと起き上がる
良哉にポーズをとるようにジェスチャーをして素早く写真を撮る
一連の流れが怖いよ・・・
「えっと、ご注文はどうしますか?」
「俺はホットケーキで」
「私はぜんざいで」
「じゃあきなこ揚げパンにしようかな」
「畏まりました!少々お待ちください」
そう言って良哉は厨房の教室へ戻って行く
いやぁ、いいね
良哉と分かってるからいいものの、可愛い顔でかっこいい声出されたら性癖歪むわ
「なんかみっきーさっき一回死んでなかった?」
「あぁ、一回仮死状態入ったよ」
「真顔で変なこと言うな」
その真っ直ぐな声と顔は嘘ついてる時のトーンじゃないんだよ
みっきーってすっごい変人なんだよな
良い意味の変人というか、他人に迷惑かけない変人
「お待たせしました。ホットケーキ、ぜんざい、きなこ揚げパンです」
再びここに戻ってきた良哉は食べ物の入っているお盆を持っていた
完全にメイドが板についている
丁寧な仕草で俺らの前に食事が置かれた
「あとこれ、サービスです」
「え、ジュース良いの?」
「うん、傑くんが持ってっていいって言ってたよ~」
「ありがてぇ、ありがてぇ」
「あ、ごめん。写真だけ撮らせてくれない?」
「え~?啓介君だと恥ずかしいよ・・・」
「ゴッホゲホゴホ」
「みっきぃいいい!」
みっきーは本日2回目の仮死を果たした
こういうのを限界オタクっていうんだな、完全に理解した
良哉も不思議そうに見てるし、タカは何なら結構引いてる
「で、でも良いよ。あとで僕にも記念写真送ってね?」
「そりゃ勿論、笑って笑って!」
「パシャ」
「口でパシャって言うな、スマホで音が鳴らないからって」
「スマホがおかしいだけで、普通写真撮るときはパシャって音するでしょうが」
だから口で言ったんだね。うん、確かに音は鳴るイメージ
でもそうはならんやろ
もうここ来てから何回この二人にツッコミ入れたんだか
「じゃあ、僕は仕事しないといけないから。また後でね?」
「よっしゃ、頑張れ!ありがとう!」
そういえば、良哉のではない方のメイドはどうなんだろう
シフトは1部ごとに2人だから、もう一人もいるはずだ
えっと・・・あ、居た
「うわぁ・・・」
「おいケー、俺はあの人のことあんまり知らないけど良いと思うぞ」
「まあいい人そうよね、私はタイプではないけど」
「ああ、うん。いい奴だよ、ただあの体格でメイド服はなんというか・・・ね」
もう一人の方はゴリゴリ運動部の筋肉だった
普通に良い奴だけどメイドには向いていない
顔はかっこいいんだけど、そのせいでメイド服と完全にミスマッチなんだよな
その後もなんだかんだ駄弁っていたら、もう40分くらい経っていた
そろそろ傑も良哉もシフト上がる時間かな
「2人のシフト終わるのそろそろかな?」
「そうだね、眼福だったなぁ」
「ちょっとあのカードゲームを傑と良哉にもやってほしいんだ」
「あぁ、そうだな」
「あれほんとに勝てるの?」
ん~、何回もやってたら勝てるんじゃないかね?
景品もあるくらいだから、流石にいかさまはしないだろうし
何より文化祭だからな
「3人とも!お待たせ~!」
「お、二人とも!キッチンとメイドお疲れ様~」
「楽しかったよ!ね、傑君!」
「あぁ、久しぶりに料理したし楽しかった。ところで味はどうだった?」
「いや美味しかった!」
あぁそうそう。味はちゃんとしっかりしてた
そりゃあ学生の手作りなわけでお店で出すほどではない
だけど絶対に俺では作れないクオリティーでちゃんと美味しかった
「それじゃあ行こうか」
「え、どこに?」
「賭博場だよ」
「その言い方色んな誤解生むからやめなさい」
〇●〇●〇●〇
「二人とも強いですね!これ景品ですので、クリアファイルどうぞ」
「ありがとうございます!」
「あ、ありがとうございます」
「なんで二人とも勝てるんだよおおおお」
なぜだ、何故なんだ!
「僕は都度、期待値を計算してただけだよ~」
「えぇ・・・ケー、あんたできる?」
「無理に決まってんだろ?良哉がえげつないだけだ」
「傑くん、傑くんは何で勝てるの?」
「えっと、うーん」
傑が真面目な顔して黙り込む
5秒ほどたった後、神妙な面持ちで顔をあげた
思わず息を呑んで答えを待つ一同
「センス、かな」
悲報
俺達3人。ほぼセンス無かった
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