オメガバース物語 ヤクザver.

本章

58話

-紬side-

朝、目が覚めるとソファにいたはずなのにいつの間にか寝室のベットで寝かされていた。
横では蓮さんが静かに寝息を立てている。
がっちりと抱き枕のように抱き寄せられていたため抜け出そうとそっと枕を身代わりにして抜け出した。
顔を洗い、蓮さんが起きてくることを考えて朝食にフレンチトーストを作った。
オーナーに今後について相談するためいつもより早めに店に向かった。
財布に入っていたレシートの裏にお店に行ってきますと一言残した。
ちゃんと帰ってくるんだからいいよね。

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店の裏口から入ると既に5、6人が控え室にいた。
その中にはオーナーもいて、なんとも話しかけにくい空気だった。
ここで話すのもどうかと思い小声で話しかけた。

「あの…お話したいことが…！」

「あぁ、薬はもう抜けきってるみたいだね。良かった良かった。場所を変えて話そうか。」

意外とあっさり了承してくれるとついてきて、と別の個室に通された。