35 / 125
本章
33話
しおりを挟む
-紬side-
頭が真っ白になると同時に何かが覆いかぶさり唇に触れる。
徐々に呼吸が楽になって自分が今どんな状況なのかはっきりとわかってきた。
「俺と呼吸合わせて、ゆっくり吸って…吐いて…」
「すぅ…はぁ…」
「過呼吸だな。」
「過呼吸…?」
「無理に話させようとしたからきっと体が嫌がったんだな。」
「ちがっ…ひぐっ…うぅ…」
「あー…もう溜め込みすぎなんだよ。落ち着いたらゆっくり話せるだけでいいから話してみろ。」
頭を胸に収められ包み込まれる。
今まで感じたことのない包み込まれる温もりに縋りつくように泣く。
嗚咽が出るほど泣いても、涙で服を濡らしても蓮さんは怒ることはなく、ただ落ち着くまでずっと背中を摩ってくれていた。
落ち着いた頃には泣き疲れて蓮さんの腕の中で寝落ちていた。
頭が真っ白になると同時に何かが覆いかぶさり唇に触れる。
徐々に呼吸が楽になって自分が今どんな状況なのかはっきりとわかってきた。
「俺と呼吸合わせて、ゆっくり吸って…吐いて…」
「すぅ…はぁ…」
「過呼吸だな。」
「過呼吸…?」
「無理に話させようとしたからきっと体が嫌がったんだな。」
「ちがっ…ひぐっ…うぅ…」
「あー…もう溜め込みすぎなんだよ。落ち着いたらゆっくり話せるだけでいいから話してみろ。」
頭を胸に収められ包み込まれる。
今まで感じたことのない包み込まれる温もりに縋りつくように泣く。
嗚咽が出るほど泣いても、涙で服を濡らしても蓮さんは怒ることはなく、ただ落ち着くまでずっと背中を摩ってくれていた。
落ち着いた頃には泣き疲れて蓮さんの腕の中で寝落ちていた。
20
お気に入りに追加
1,058
あなたにおすすめの小説



皇帝陛下の精子検査
雲丹はち
BL
弱冠25歳にして帝国全土の統一を果たした若き皇帝マクシミリアン。
しかし彼は政務に追われ、いまだ妃すら迎えられていなかった。
このままでは世継ぎが産まれるかどうかも分からない。
焦れた官僚たちに迫られ、マクシミリアンは世にも屈辱的な『検査』を受けさせられることに――!?


目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる