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「王妃殿下、ご用件はなんでしょう」
「ふふふ、お前の腕は信用しているわ。あの邪魔な小娘を森で撃……うん?」

 その瞬間、なぜか正気に返った。今、私ってばめちゃくちゃ物騒なことを言おうとしてなかった?

 慌てて周囲を見回す。目の前には猟銃を携えたいかつい猟師。帽子を目深にかぶっている。そして私は映画の中でしか見たことのないようなドレスを身にまとっていた。このずっしりとした重さ、コスプレとかじゃないよね?

「殿下?」
「ええええええええええ、なしなし、今の取り消しで!」

 気がついたら、白雪姫の継母に転生していたとか嘘でしょ。過労死もトラック転生した記憶もないのに、現代日本の知識と白雪姫の継母としての記憶がナチュラルに融合しているなんて、神さまの仕事がちょいと雑過ぎやしませんか。
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