41 / 124
041 原石
しおりを挟む
「まぁ、お疲れさん、皆よくやった! モンスターリンクを処理できるとはな。誇っていいぞ」
オレの言葉に1名を除いて顔を綻ばせる。いい傾向だな。オレに褒められることを素直に喜んでいる。できればこのまま真っ直ぐ育ってほしいものだ。
そして、オレの言葉を聞いて逆に落ち込んだ表情を見せたクロエには注意が必要だな。おそらく、モンスターを大量にリンクさせたことを気に病んでいるのだろう。
クロエが落ち込んでいるだけで、オレも心まで曇ってしまったかのように暗くなる。
主にシーフが担う役割に斥候と釣りがあるのだが、洞窟で釣りと言われても疑問を浮かべる人間も居ることだろう。この場合の釣りとは、モンスターを仲間が確保した安全地帯まで誘導することを指す。今回は、クロエがその役割を担っている。
ここ『ゴブリンの巣穴』では、ゴブリンが6匹程度のパーティを組んでいることが多い。一気にゴブリンのパーティをいくつも殲滅する力があるなら別だが、普通は1パーティずつ相手をしていく方が楽だ。なので、釣り役は1パーティずつゴブリンのパーティを連れてくるのが理想だ。
しかし、ダンジョンのモンスターは、基本的に侵入者を見たら一目散に襲ってくるが、侵入者を見つけたモンスターが上げる声に寄ってくる場合もある。今回ゴブリンのパーティが2パーティも襲ってきたのは、これが原因だ。これをリンクと呼ぶ。
釣り役は、なるべくリンクさせないように気をつけながらモンスターを釣るのが鉄則だ。しかし、どんなに気をつけてもリンクというのは発生するものでもある。冒険者パーティには、挑戦するダンジョンのボスを討伐できる実力は勿論、リンクした場合も対処できるほどの戦力が求められるのだ。
「クロエ、気にするな。リンクってのはどんなに気をつけていても起こるもんだ。むしろ、今回はいい戦闘訓練になったから感謝しているくらいだぜ? オレも新しい能力を確認できたしな」
オレは、敢えてなんでもないことように軽く言ってのける。クロエたちはまだ初心者だ。失敗は誰にでもありえる。一番の問題は、クロエが釣り役を怖がってしまうことだ。
「でも、でも……。あたしのせいでみんなが……」
「ああ。確かに危なかったかもな」
オレはクロエの言葉を頷いて肯定する。クロエの目尻にじわりと涙が浮かんだのが見えた。
クロエにこんなことを言うのは、心が痛い。だが、クロエの成長を考えれば、苦い言葉も投げなければいけない。
考えるだけで気が狂いそうだが、例えクロエがオレを嫌ったとしても、オレはクロエの成長を優先するつもりだ。
「ちょっと貴方!」
イザベルがオレを責めるように声を荒げる。オレは、イザベルに手のひらを向けて制止した。
「でもな、クロエ。オレたちは冒険者だ。これくらいの危険なんて日常茶飯事だぜ? こんなことで泣いてたらキリがねぇぞ。それにな。リンクが起こるのも想定済みだ。オレはリンクが起きてもオレたちなら対処できると踏んだんだ。だから、リンクしても気にすんな。オレたちなら大丈夫だ」
「でも……」
クロエはまだ俯いたままだ。やれやれ。ちと狡い言い方になるが……。
「クロエはオレたちが信頼できねぇか? オレたちはモンスターがリンクした程度で負けちまうほど弱いのか?」
「ち、ちがっ!」
クロエがバネ仕掛けのオモチャみたいに勢いよく顔を上げ、オレの言葉を否定した。
「だったら、オレたちをもっと信じてみろよ。現に、オレたちはリンクに遭っても全員無事じゃねぇか。お前はもっと仲間に頼っていいんだ」
「頼る……」
クロエの視線がぐるりと仲間を巡る。
「そうですわ。わたくしがゴブリンアーチャーの意識を引き付けることができたら、イザベルたちが危ない思いもせずに済みましたもの。これはわたくしの反省点ですね。もっとクロエに頼っていただけるようにがんばりますわ」
「そういうことなら、あーしがシュババッとゴブリン倒せれば全部解決だし! あーしもクロクロに頼ってもらえるようにがんばる!」
「私が魔法で一掃できれば良かったのよね……。これはクロエだけが気に病む問題じゃないわ。皆、それぞれ改善するべき点がありそうね」
「みんな……」
エレオノール、ジゼル、イザベルたちの言葉を受けて、クロエの瞳に確かな意思の輝きが宿る。
「各々課題も見つかってよかったじゃねぇか。オレから見れば、お前らはまだ尻に殻の付いてるひよっこだ。改善点や未熟な点も多い。だが、逆に言えばその分伸びしろ大きいってこった。つまんねぇことでしょげてる時間があるなら、上を見ろ、自分を磨け。お前らには無限の可能性がある」
「「「「はいっ!」」」」
「………」
皆が元気に返事をする中、1人だけ下を向いてる奴が居た。リディだ。これは後で話を聞かねぇとな。まったく、リーダーなんて柄じゃねぇんだが……。
「んじゃ、先に進むか。さっさとボスを倒しちまおう」
オレは後頭部をガリガリ掻きながら前へと足を進めた。
オレの言葉に1名を除いて顔を綻ばせる。いい傾向だな。オレに褒められることを素直に喜んでいる。できればこのまま真っ直ぐ育ってほしいものだ。
そして、オレの言葉を聞いて逆に落ち込んだ表情を見せたクロエには注意が必要だな。おそらく、モンスターを大量にリンクさせたことを気に病んでいるのだろう。
クロエが落ち込んでいるだけで、オレも心まで曇ってしまったかのように暗くなる。
主にシーフが担う役割に斥候と釣りがあるのだが、洞窟で釣りと言われても疑問を浮かべる人間も居ることだろう。この場合の釣りとは、モンスターを仲間が確保した安全地帯まで誘導することを指す。今回は、クロエがその役割を担っている。
ここ『ゴブリンの巣穴』では、ゴブリンが6匹程度のパーティを組んでいることが多い。一気にゴブリンのパーティをいくつも殲滅する力があるなら別だが、普通は1パーティずつ相手をしていく方が楽だ。なので、釣り役は1パーティずつゴブリンのパーティを連れてくるのが理想だ。
しかし、ダンジョンのモンスターは、基本的に侵入者を見たら一目散に襲ってくるが、侵入者を見つけたモンスターが上げる声に寄ってくる場合もある。今回ゴブリンのパーティが2パーティも襲ってきたのは、これが原因だ。これをリンクと呼ぶ。
釣り役は、なるべくリンクさせないように気をつけながらモンスターを釣るのが鉄則だ。しかし、どんなに気をつけてもリンクというのは発生するものでもある。冒険者パーティには、挑戦するダンジョンのボスを討伐できる実力は勿論、リンクした場合も対処できるほどの戦力が求められるのだ。
「クロエ、気にするな。リンクってのはどんなに気をつけていても起こるもんだ。むしろ、今回はいい戦闘訓練になったから感謝しているくらいだぜ? オレも新しい能力を確認できたしな」
オレは、敢えてなんでもないことように軽く言ってのける。クロエたちはまだ初心者だ。失敗は誰にでもありえる。一番の問題は、クロエが釣り役を怖がってしまうことだ。
「でも、でも……。あたしのせいでみんなが……」
「ああ。確かに危なかったかもな」
オレはクロエの言葉を頷いて肯定する。クロエの目尻にじわりと涙が浮かんだのが見えた。
クロエにこんなことを言うのは、心が痛い。だが、クロエの成長を考えれば、苦い言葉も投げなければいけない。
考えるだけで気が狂いそうだが、例えクロエがオレを嫌ったとしても、オレはクロエの成長を優先するつもりだ。
「ちょっと貴方!」
イザベルがオレを責めるように声を荒げる。オレは、イザベルに手のひらを向けて制止した。
「でもな、クロエ。オレたちは冒険者だ。これくらいの危険なんて日常茶飯事だぜ? こんなことで泣いてたらキリがねぇぞ。それにな。リンクが起こるのも想定済みだ。オレはリンクが起きてもオレたちなら対処できると踏んだんだ。だから、リンクしても気にすんな。オレたちなら大丈夫だ」
「でも……」
クロエはまだ俯いたままだ。やれやれ。ちと狡い言い方になるが……。
「クロエはオレたちが信頼できねぇか? オレたちはモンスターがリンクした程度で負けちまうほど弱いのか?」
「ち、ちがっ!」
クロエがバネ仕掛けのオモチャみたいに勢いよく顔を上げ、オレの言葉を否定した。
「だったら、オレたちをもっと信じてみろよ。現に、オレたちはリンクに遭っても全員無事じゃねぇか。お前はもっと仲間に頼っていいんだ」
「頼る……」
クロエの視線がぐるりと仲間を巡る。
「そうですわ。わたくしがゴブリンアーチャーの意識を引き付けることができたら、イザベルたちが危ない思いもせずに済みましたもの。これはわたくしの反省点ですね。もっとクロエに頼っていただけるようにがんばりますわ」
「そういうことなら、あーしがシュババッとゴブリン倒せれば全部解決だし! あーしもクロクロに頼ってもらえるようにがんばる!」
「私が魔法で一掃できれば良かったのよね……。これはクロエだけが気に病む問題じゃないわ。皆、それぞれ改善するべき点がありそうね」
「みんな……」
エレオノール、ジゼル、イザベルたちの言葉を受けて、クロエの瞳に確かな意思の輝きが宿る。
「各々課題も見つかってよかったじゃねぇか。オレから見れば、お前らはまだ尻に殻の付いてるひよっこだ。改善点や未熟な点も多い。だが、逆に言えばその分伸びしろ大きいってこった。つまんねぇことでしょげてる時間があるなら、上を見ろ、自分を磨け。お前らには無限の可能性がある」
「「「「はいっ!」」」」
「………」
皆が元気に返事をする中、1人だけ下を向いてる奴が居た。リディだ。これは後で話を聞かねぇとな。まったく、リーダーなんて柄じゃねぇんだが……。
「んじゃ、先に進むか。さっさとボスを倒しちまおう」
オレは後頭部をガリガリ掻きながら前へと足を進めた。
186
お気に入りに追加
740
あなたにおすすめの小説
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!
異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。
真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆
【あらすじ】
どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。
神様は言った。
「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」
現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。
神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。
それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。
あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。
そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。
そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。
ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。
この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。
さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。
そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。
チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。
しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。
もちろん、攻略スキルを使って。
もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。
下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。
これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。
【他サイトでの掲載状況】
本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ!
・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持
・12/28 ハイファンランキング 3位

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~
名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
異世界をスキルブックと共に生きていく
大森 万丈
ファンタジー
神様に頼まれてユニークスキル「スキルブック」と「神の幸運」を持ち異世界に転移したのだが転移した先は海辺だった。見渡しても海と森しかない。「最初からサバイバルなんて難易度高すぎだろ・・今着てる服以外何も持ってないし絶対幸運働いてないよこれ、これからどうしよう・・・」これは地球で平凡に暮らしていた佐藤 健吾が死後神様の依頼により異世界に転生し神より授かったユニークスキル「スキルブック」を駆使し、仲間を増やしながら気ままに異世界で暮らしていく話です。神様に貰った幸運は相変わらず仕事をしません。のんびり書いていきます。読んで頂けると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる