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044 服などなんでもよいと思う
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「えぇーっと、たしかこっちに……あっ! あったよ!」
ルサルカがお目当ての店を発見して走り出す。我らは今、野外活動の準備で訪れた下町の商店街に来ていた。メンバーはアリア、ルサルカ、レイラ、ヒルダの四人とその使い魔三匹だ。ルサルカの使い魔、イノリスは外出許可が下りなかったので、残念ながら今回も学院でお留守番だ。
「ココだよ、ココ! 古着屋さん!」
今日は、四人と三匹で古着屋に来ていた。古着屋では、人間の着る服が売っているらしい。店先には、様々な服が吊るされていた。
「早速入りましょ!」
「うん!」
アリアとルサルカが店の中に連れ立って入っていく。その足取りは軽く、弾んでいた。楽しそうだな。
「こちらが古着屋ですか……」
「ヒルダ様はどういたしますか?」
「入りますわ。実は欲しい物があるのです」
ヒルダとレイラが店の中へと入っていく。リノアとキースも一緒だ。我はどうしようか。一度古着屋というものを見ておくのもいいか。我は古着屋へと足を踏み入れた。
「古着と言っても高いわね……」
「うん……。あっ! こっちのは安いよ!」
「どれどれ……安いだけあって破れてるのが多いわね。こっちのは変な染みが付いてるし……」
古着屋の中は、少し埃っぽい臭いがした。店の中にも多種多様な服がずらりと吊らされており、壁には棚が設けられ、棚の中には服が所狭しと詰まっている。アリアとルサルカが次々と服を広げては戻していく。棚をひっくり返す勢いだ。その様子を店主と思しき人間が、顔を歪めて見ている。あれは苦笑いかな。どうやらアリアとルサルカは苦笑いされるような行動をしているらしい。
ヒルダとレイラに視線を移すと、二人とも吊ってある服を順に見ていた。
「古着と聞いていましたけど、意外と状態が良い物が多いですね」
「吊ってある服は状態が良いようですわ。棚の方は解れた物が多いですわよ」
そう言ってヒルダはレイラに服を広げて見せた。ヒルダの広げた服を見てみるが、我には吊ってある服との違いが分からん。
「まぁ。本当ですね。こちらから探しますか?」
レイラには違いが分かるらしい。そして吊ってある服を指して言う。
「いいえ。棚から探してみますわ。こちらの方がわたくしの要望に叶う物がありそうですもの」
「そうなのですか?」
レイラが不思議そうな顔をして棚の服を見始める。
「わたくしは頑丈な服と使い捨ての服を求めておりますの。多少解れていても気にしませんわ」
ヒルダが棚の服を漁り始める。意外にもその顔は真剣だ。
「頑丈な服と使い捨ての服ですか。それはどうしてでしょう?」
「実は、使用人に剣を教えてもらえることになりましたの! 剣のお稽古に着る服が欲しいのです。後は動物の解体や料理についても習うつもりです。そのための使い捨ての服ですわ。どうしても汚れてしまうのですって」
「剣についてはまだ分かりますけど……動物の解体にお料理が分かりません。普通は使用人の方に任せるのではないのですか?」
レイラが不思議そうに問いかける。そんなレイラにヒルダは一度服を漁る手を止め向き合った。
「レイラさんにはわたくしの夢を語りましたね。ハンターになるには必要かと思い、勉強中なのです。まずはできることからコツコツとですわ」
「……本気なのですね。その……そのことでご両親はなんと?」
「反対されましたわ。でも、わたくしは諦めません。二人に認められなくても、わたくしはハンターになるつもりです」
その言葉を聞き、レイラはそっと目を閉じて俯いてしまった。しばらく俯いていたが、やがて顔を上げる。その顔は泣きそうなほど歪んでいた。レイラのこんな顔を見るのは初めてだ。レイラは、いつもすましたような、余裕のある顔をしていた。その顔が今、崩れている。
「……どうして、ヒルダ様は、そんなにお強いのですか……?両親に反対されたら、私にはとても……。なぜそんなにも自信があるのでしょうか?」
「わたくしは強くありませんわ、今はまだ。ただ、常に誇れる自分でありたいとは思っています」
「誇れる自分……」
「えぇ。例え、どんな状況でも、わたくしは誇れる自分であり続けたいと思いますわ。なかなか難しいことですけどね。理想と現実の狭間でいつも泣かされていますわ。それでも、いつか振り返った時、後悔しないよう、誇れる自分でありたいのです」
◇
その後、ヒルダはお目当ての服を見つけ、服を漁る手を止めた、未だに服を漁る手が止まらないのは、アリアとルサルカの二人だ。二人はいくつか服をキープし、新たな服を求めて棚をひっくり返している。
「二人とも、そろそろ昼食の時間ですよ。早く食べに行きましょう」
レイラが何度目かの催促をする。
「そうよね、あまり二人を待たせるのも悪いし……。ねぇ、レイラはこの三つだったら、どれがいいと思う?」
やっと服を漁る手を止めたアリアが三つの服を広げてレイラに問う。
「どれもアリアには少し大きい気がしますけど?」
「すぐに大きくなるわよ。だから大き目の服を買うの。それで、どれがいいと思う?」
「そういうものですか。気に入ったのなら三つとも買ったらいかがですか? そのくらいのお金は貰っているでしょう?」
「奨学金の事? あれって返さなくちゃいけないんでしょ。あまり使い込むのは……」
やれやれ、まだ終わらないらしい。アリアもルサルカも真剣に悩んでいる。
「こちらはいかがですか? アリアの黒い髪によく似合うと思いますよ」
「それかー……。こっちもいいかなって」
「では、そちらにしますか?」
「でもでも、こっちも捨て難くて……」
「もう。それでは決まらないではないですか」
「そうなんだけど……うーん……」
これはもう少し時間がかかりそうだな。服など何でもいい、むしろ服など無くてもいいと思うのだが、人間にとってはそうでもないようだ。古着屋に飽きた我は、アリアたちが棚からひっくり返した服をベッドに丸くなった。
ルサルカがお目当ての店を発見して走り出す。我らは今、野外活動の準備で訪れた下町の商店街に来ていた。メンバーはアリア、ルサルカ、レイラ、ヒルダの四人とその使い魔三匹だ。ルサルカの使い魔、イノリスは外出許可が下りなかったので、残念ながら今回も学院でお留守番だ。
「ココだよ、ココ! 古着屋さん!」
今日は、四人と三匹で古着屋に来ていた。古着屋では、人間の着る服が売っているらしい。店先には、様々な服が吊るされていた。
「早速入りましょ!」
「うん!」
アリアとルサルカが店の中に連れ立って入っていく。その足取りは軽く、弾んでいた。楽しそうだな。
「こちらが古着屋ですか……」
「ヒルダ様はどういたしますか?」
「入りますわ。実は欲しい物があるのです」
ヒルダとレイラが店の中へと入っていく。リノアとキースも一緒だ。我はどうしようか。一度古着屋というものを見ておくのもいいか。我は古着屋へと足を踏み入れた。
「古着と言っても高いわね……」
「うん……。あっ! こっちのは安いよ!」
「どれどれ……安いだけあって破れてるのが多いわね。こっちのは変な染みが付いてるし……」
古着屋の中は、少し埃っぽい臭いがした。店の中にも多種多様な服がずらりと吊らされており、壁には棚が設けられ、棚の中には服が所狭しと詰まっている。アリアとルサルカが次々と服を広げては戻していく。棚をひっくり返す勢いだ。その様子を店主と思しき人間が、顔を歪めて見ている。あれは苦笑いかな。どうやらアリアとルサルカは苦笑いされるような行動をしているらしい。
ヒルダとレイラに視線を移すと、二人とも吊ってある服を順に見ていた。
「古着と聞いていましたけど、意外と状態が良い物が多いですね」
「吊ってある服は状態が良いようですわ。棚の方は解れた物が多いですわよ」
そう言ってヒルダはレイラに服を広げて見せた。ヒルダの広げた服を見てみるが、我には吊ってある服との違いが分からん。
「まぁ。本当ですね。こちらから探しますか?」
レイラには違いが分かるらしい。そして吊ってある服を指して言う。
「いいえ。棚から探してみますわ。こちらの方がわたくしの要望に叶う物がありそうですもの」
「そうなのですか?」
レイラが不思議そうな顔をして棚の服を見始める。
「わたくしは頑丈な服と使い捨ての服を求めておりますの。多少解れていても気にしませんわ」
ヒルダが棚の服を漁り始める。意外にもその顔は真剣だ。
「頑丈な服と使い捨ての服ですか。それはどうしてでしょう?」
「実は、使用人に剣を教えてもらえることになりましたの! 剣のお稽古に着る服が欲しいのです。後は動物の解体や料理についても習うつもりです。そのための使い捨ての服ですわ。どうしても汚れてしまうのですって」
「剣についてはまだ分かりますけど……動物の解体にお料理が分かりません。普通は使用人の方に任せるのではないのですか?」
レイラが不思議そうに問いかける。そんなレイラにヒルダは一度服を漁る手を止め向き合った。
「レイラさんにはわたくしの夢を語りましたね。ハンターになるには必要かと思い、勉強中なのです。まずはできることからコツコツとですわ」
「……本気なのですね。その……そのことでご両親はなんと?」
「反対されましたわ。でも、わたくしは諦めません。二人に認められなくても、わたくしはハンターになるつもりです」
その言葉を聞き、レイラはそっと目を閉じて俯いてしまった。しばらく俯いていたが、やがて顔を上げる。その顔は泣きそうなほど歪んでいた。レイラのこんな顔を見るのは初めてだ。レイラは、いつもすましたような、余裕のある顔をしていた。その顔が今、崩れている。
「……どうして、ヒルダ様は、そんなにお強いのですか……?両親に反対されたら、私にはとても……。なぜそんなにも自信があるのでしょうか?」
「わたくしは強くありませんわ、今はまだ。ただ、常に誇れる自分でありたいとは思っています」
「誇れる自分……」
「えぇ。例え、どんな状況でも、わたくしは誇れる自分であり続けたいと思いますわ。なかなか難しいことですけどね。理想と現実の狭間でいつも泣かされていますわ。それでも、いつか振り返った時、後悔しないよう、誇れる自分でありたいのです」
◇
その後、ヒルダはお目当ての服を見つけ、服を漁る手を止めた、未だに服を漁る手が止まらないのは、アリアとルサルカの二人だ。二人はいくつか服をキープし、新たな服を求めて棚をひっくり返している。
「二人とも、そろそろ昼食の時間ですよ。早く食べに行きましょう」
レイラが何度目かの催促をする。
「そうよね、あまり二人を待たせるのも悪いし……。ねぇ、レイラはこの三つだったら、どれがいいと思う?」
やっと服を漁る手を止めたアリアが三つの服を広げてレイラに問う。
「どれもアリアには少し大きい気がしますけど?」
「すぐに大きくなるわよ。だから大き目の服を買うの。それで、どれがいいと思う?」
「そういうものですか。気に入ったのなら三つとも買ったらいかがですか? そのくらいのお金は貰っているでしょう?」
「奨学金の事? あれって返さなくちゃいけないんでしょ。あまり使い込むのは……」
やれやれ、まだ終わらないらしい。アリアもルサルカも真剣に悩んでいる。
「こちらはいかがですか? アリアの黒い髪によく似合うと思いますよ」
「それかー……。こっちもいいかなって」
「では、そちらにしますか?」
「でもでも、こっちも捨て難くて……」
「もう。それでは決まらないではないですか」
「そうなんだけど……うーん……」
これはもう少し時間がかかりそうだな。服など何でもいい、むしろ服など無くてもいいと思うのだが、人間にとってはそうでもないようだ。古着屋に飽きた我は、アリアたちが棚からひっくり返した服をベッドに丸くなった。
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