VRMMOでネクロマンサー極めます

プロローグ

【ザ、ライフ】

2000年頃からゲームや小説、漫画などで登場し始めたVRMMO。
それらの創作物によりフルダイブ型VRMMOは夢のゲームとして世界中の
人々に待ち望まれた。
2010年頃からヘッドセットによる視覚と聴覚の没入感を深めた擬似VRが発売さ
れ、そこから更にVRMMOへの人々の期待は大きく膨らんでいった。
そこから更に時が経ち2030年、開発が進み少数ではあるがフルダイブ型VRMMOも発売された。
少数なのは開発難易度の高さと莫大な資金がかかるため先進的な技術力と資金力の
あるメーカーしか手を出せなかったのだ。

そして開発された少数もすぐに落胆される事となる。

世界最初のフルダイブ型VRMMOはもう1つの世界を喧伝していたが、グラフィッ
クも従来のゲームと同様の再現度、また五感は全て常に違和感に苛まれるという
拙い再現力だった。
極め付けはプレイ中やプレイ後に健康を害し病院に運ばれる被害者が続出したの
がトドメであった。
それにより夢のゲームとして華々しくデビューするかの様に見えたVRMMOは
多くの落胆と絶望により儚く消えていった。

それから更に20年経ち2050年、そんなVR界に彗星の様に現れたのが【ザ、ライフ】だった。

【ザ、ライフ】は始め1ヶ月のβテストが行われた。
【ザ、ライフ】は多くのVRMMOと同じ様に、「もう一つの世界」や「現実と寸分
変わらぬクオリティー」、「億単位の単一サーバー」などのキャッチコピーでβテストが行われた。
だが、ほとんどの人がまた従来どうりのしょうもないものだと諦め嘲笑していた中
一部の人達が「嘘でもともと」「どうせβだし」とβテストに応募しプレイをした。

その結果【ザ、ライフ】が本物であると知った。

βテストを受けた数百人のプレイヤーは、その今までのVRMMOと別次元のリアリ
ティに驚嘆し、【ザ、ライフ】の自由度に驚愕した。

まさにそこにはもう一つの世界が広がっていたからだ。

数百を超える職業、自分たちと自然に会話することのできるNPC、そして完璧に再現された五感。
【ザ、ライフ】は全てにおいてプレイヤー達の想像を大きく超えていたのだ。

そして、それを機に夢のゲームは現実へと昇華した。

【ザ、ライフ】は少数のβテスターによる口コミにより爆発的に広がり、多くのメディアに
撮りあげられ夢のゲームは実在したと世界中の人々を驚愕させた。

これが多くの人の夢を乗せたゲーム【ザ、ライフ】の始まりである。


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