思ったよりも楽しいです♪

rikuro

文字の大きさ
上 下
14 / 22
第1章

とうろくのじかん

しおりを挟む


やって来ました!冒険者ギルド!ここまでプラプラ揺られて来ちゃったユズキです!…ギルドって言うんだね。

で、到着したんだけど。なんとですねぇ、冒険者ギルドと同じ建物に商業ギルドもあるんだって!出入口は別々で端と端にあって、建物内は2分割されてるんだって。
一度外に出ないとそれぞれの窓口には行けなくなってる。
でも、冒険者ギルドの登録の後に商業ギルドでも登録して、拠点探しをしようと思ってたので移動時間が大分浮いたよ~。



取り敢えず、登録するためにギルドの受付にやって来た。カウンターを見ると見事に座ってるのは男性だけだった……。なぜっ!綺麗なお姉さんじゃないの!?ガックシ……

「おんにゃのひちょがいない……」
「ん?冒険者ギルドの受付は男だらけだぞ。商業ギルドには数人居るらしいが。」
「荒くれの多い冒険者の受付にいたら、面倒事ばかりになってしまうからなぁ…」
「まぁ、実際は一人だけいるにはいるんだが……」
「?」
やっぱり、冒険者ギルドと言えば綺麗か可愛いか神々しいか魔性の女性ってセットって思ってたのに……。
自分の呟きにロンズ達が反応してくれて、いるらしいことを言ってるけど…?

「ほら、あの一番端っこだ」
ウィースが教えてくれた先にはカッコイイお兄さんがいる。少し髪は長めだけど、切れ長の目と相まってとても良く似合っている。金髪に青い瞳で王子さまみたいだ!受付のなかで一番カッコイイ。そして、彼の前には女性の冒険者がズラリと並んでいる。

「ほわぁ…、かっこいいねぇ」
「いやいやいや、そうじゃなくて、あいつが冒険者ギルドの受付で唯一の女だ」
「……………………………………ふぇ?おんにゃのひちょ?」
「あぁ、そうだ」
なんと!女の人だった!?え?一番カッコイイよ?他にもカッコイイ人とか渋目の人とかもいるけど一番カッコイイよ!?……はっ!男装の麗人だ!!

「……ユエ、セバス、あのひちょのとこならぼー」
「「わかった(わかりました)」」
申込み用紙に必要事項をセバスに書いてもらい、3人分の用紙を持って並ぶ。見た目だけじゃなく仕事捌きも受付の中で一番早く、尚且つ丁寧な対応をしているので一番端の受付に並ぶ。

ロンズ達は女性だらけの列には並べないと別の受付に行ってしまった。依頼の完了報告があるらしい。
でも、ここの列より短い受付に向かっていったが、順番が回ってきたのはこちらの方が早かった。

「お待たせ致しました、受付のルーシュです。本日のご用件を伺います」
「しゃんにんのぼうけんちゃとうりょくおねがいちましゅ!」
「畏まりました。少々お待ちください。………………お待たせ致しました、登録完了です。カードの発行は明日の朝となりますので、朝以降に受け取りをお願い致します」
「ありがとーごじゃます!」
やっぱり、丁寧、迅速な対応だった。見た目は王子さまだけど、声は綺麗な女性の声で落ち着いた感じのする人だった。

「さ、ユズキ様。ウィース様方が終わるまで時間がありそうなので商業ギルドに先に参りましょう。」
「じゃあ、オレはウィース達に伝えてから向かう。主を頼んだ」
「わかりました」
セバスの提案で商業ギルドに登録しに行くことにした。ウィース達はまだ並んでいる途中なのでしばらく時間がかかりそうだ。






「ここが、しょうぎょうぎるど……。ふいんきちあう…」
冒険者ギルドは男性の受付ばかりに対して商業ギルドは女性の数が半数だ。男性の受付も爽やか系や誠実系ばかりに見えるので全体的に受ける印象が違う。冒険者ギルドの受付は野性味溢れる人が多かった様に見えたので、余計にそう感じるのかも?


「いらっしゃいませ。お手伝いは必要ですか?」
「!」
「ええ。商業ギルドに登録とこの街での住まい兼店舗の紹介を。兼用が難しければ出来るだけ近い距離での物件を」
冒険者ギルドとの違いを見比べていたので案内の人の声に驚いてしまった。

「では、どちらも対応させて頂きますのでこちらのカウンターでお待ちください。すぐに担当者へ引き継ぎさせていただきます」
「分かりました」
どうやら、ここではセバスが対応してくれるみたい。お金も絡むからセバスにお願いするのが一番安心だよね♪




「お待たせ致しました、本日担当致しますユーリィと申します。宜しくお願い致します。
早速ですが、先ずは登録としてこちらの用紙に必要事項の記入を、…………ありがとうございます。
お次に、住まい兼店舗、もしくは出来るだけ近い距離での物件をと言うことでお伺い致しましたがお間違いありませんか?」
「ええ。出来れば、どちらにせよ広めですぐにでも使用出来る物件の紹介をお願いしたい」
「畏まりました。幾つか見繕っていますので、その中で条件に合う物件の紹介をさせていただきます」



んんー、正直、横で資料見ていてもよく分からない…。ここはセバスに任せて大人しくしていよう。しばらくすればユエ達も来るだろうしね。










しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~

結城 朱煉
ファンタジー
日常から男装している木原祐樹(25歳)は 気が付くと真っ白い空間にいた 自称神という男性によると 部下によるミスが原因だった 元の世界に戻れないので 異世界に行って生きる事を決めました! 異世界に行って、自由気ままに、生きていきます ~☆~☆~☆~☆~☆ 誤字脱字など、気を付けていますが、ありましたら教えて頂けると助かります! また、感想を頂けると大喜びします 気が向いたら書き込んでやって下さい ~☆~☆~☆~☆~☆ カクヨム・小説家になろうでも公開しています もしもシリーズ作りました<異世界でも男装標準装備~もしもシリーズ~> もし、よろしければ読んであげて下さい

【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~

みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】 事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。 神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。 作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。 「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。 ※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。

幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。 お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない… そんな中、夢の中の本を読むと、、、

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

プラス的 異世界の過ごし方

seo
ファンタジー
 日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。  呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。  乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。 #不定期更新 #物語の進み具合のんびり #カクヨムさんでも掲載しています

公爵夫人アリアの華麗なるダブルワーク〜秘密の隠し部屋からお届けいたします〜

白猫
恋愛
主人公アリアとディカルト公爵家の当主であるルドルフは、政略結婚により結ばれた典型的な貴族の夫婦だった。 がしかし、5年ぶりに戦地から戻ったルドルフは敗戦国である隣国の平民イザベラを連れ帰る。城に戻ったルドルフからは目すら合わせてもらえないまま、本邸と別邸にわかれた別居生活が始まる。愛人なのかすら教えてもらえない女性の存在、そのイザベラから無駄に意識されるうちに、アリアは面倒臭さに頭を抱えるようになる。ある日、侍女から語られたイザベラに関する「推測」をきっかけに物語は大きく動き出す。 暗闇しかないトンネルのような現状から抜け出すには、ルドルフと離婚し公爵令嬢に戻るしかないと思っていたアリアだが、その「推測」にひと握りの可能性を見出したのだ。そして公爵邸にいながら自分を磨き、リスキリングに挑戦する。とにかく今あるものを使って、できるだけ抵抗しよう!そんなアリアを待っていたのは、思わぬ新しい人生と想像を上回る幸福であった。公爵夫人の反撃と挑戦の狼煙、いまここに高く打ち上げます! ➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。

髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜

あめ
ファンタジー
髪の色がとてもカラフルな世界。 そんな世界に唯一現れた白髪の少年。 その少年とは神様に転生させられた日本人だった。 その少年が“髪の色=愛の証”とされる世界で愛を知らぬ者として、可愛がられ愛される話。 ⚠第1章の主人公は、2歳なのでめっちゃ拙い発音です。滑舌死んでます。 ⚠愛されるだけではなく、ちょっと可哀想なお話もあります。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

処理中です...