この世界で唯一『スキル合成』の能力を持っていた件

なかの

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第六十八話『森へ』

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「じゃぁ、やっぱりチャンスなんだね。この世界の先を知る」と僕が言う。

「うん、私もその先が知りたい」
リオンがそう言った。

彼女もその先の世界に興味があるようだった。
この街の外にも世界があるのだ。
見れるならば見たいと思うだろう。

「よし、じゃあ、明日は、森のパトロールに行きましょう。でも、行き過ぎないようにする。その先を知るのはもっと先にしましょう」
とヒカルが言う。

ヒカルがリーダーらしく、議論を分けて戻した。
今の僕らの雑談は、『森にモンスターが残っているのか』の調査と、『その先の世界はどうなっているのか』という2つの話しが混ざっていた。

僕とリオンの二人は『その先の世界はどうなっているのか』のほうに興味が移っていた。
そして、ヒカルはわかっているのだ。
それは危険だ、ということが。

うっかり、踏み込んで、さらに強大な敵が出たら、一瞬で全滅してしまう事態を防ごうとしている。
そう、この世界は、ゲームみたいに、何度でも蘇られるわけではない。もしかしたら、そういう蘇る、スキルもあるのかもしれないが、いまのところ出てきてはいない。

だから無茶をするのは危険だ。

「まずは、森の状態を確認すること!明日はそれだけ!その先に勝手に行っちゃダメだよ!」
とヒカルがみんなに言う。

「うん、わかった!」と僕が言った。
「オッケー!」とニコが言う。
「了解」とリオンが言う。

リオンもその先の世界に興味があるみたいだったけど、ヒカルの話が分からないリオンではなかった。
リオンもヒカルの事を大事にしている。

「さて、じゃぁ、片付けて、明日に備えましょう!」
と、ヒカルが言って、皆が、夕食の後片付けを始めた。
僕も最近では何をやればいいのか、わかるようになってきたので、後片付けも早くなってきた。

「じゃ、また明日!」
と片付けを終えた皆が自分の家に帰っていった。

そして、僕も部屋に戻る。
ベッドの上で考える。

「その先の世界・・・」
一体どうなっているのだろうか・・・。

正直想像もつかない。
少なくとも僕にわかるのは、彼女たちは防衛だけで、この土地に縛られ続けるべきではないということだ。

襲い来るモンスターから防衛を続けるというその任務から自由になれる方法があるのなら、手に入れたい。
そんな事を考えていたら、寝ていた。

「タカシ!朝よ!」
と、いつものようにニコが起こしに来てくれた。

「おはよう!」
僕は、彼女が来る前に、身支度を済ませてあった。

「今日はちゃんと起きれたみたいね!」
とニコが笑っている。

「うん、今日は森に行くからね!」
そう、万全の状態にしておかないと、いけない。
何が起こるかわからないからだ。

そして、いつものように、教室でみんなで朝食を食べた。
片付けを皆でした。

「よし、じゃぁ、森のパトロールにいくよ〜」
ヒカルがそう言った。
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