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第六十三話『追尾投擲 - ホーミングスロー の性質』
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「これは僕にピッタリのスキルだなぁ」
そう、つまり『当たり』だ。
「この2つのスキルの組み合わせの相性は抜群だ!」
と僕は微笑んだ。
この2つのスキル。
『土盾 - マッドシールド』と『追尾投擲 - ホーミングスロー』を使いこなせれば、かなり、有利に今後の戦いを進めていけそうだ、と実感したので、もう少し練習することにした。
「いくつか、パターンを試してみよう!」
と僕が言う。
「パターン?」とニコが聞く。
「そう、この組み合わせの根本は、相手の射線を防いで
こちらの投擲を当てるということ」
と説明する。
「さっきやったのが、上空に投げて、上から相手に襲いかかる方法。そして、次が!」
と言いながら、スキルを発動させつつ、盾の右側に投げる。
『追尾投擲 - ホーミングスロー』
スキルが発動する。
僕が投げたナイフは、地面に固定されている『土盾 - マッドシールド』を避けた後、追尾により、大きく反時計回りに周り、目標の丸太に突きささる。
「そして、反対!」
ともう一度投げる。
今度は、左側だ。
『追尾投擲 - ホーミングスロー』
スキルが発動し、今度は、時計周りに大きく軌道を描き。目標の丸太に突き刺さる。
これで、3つのナイフが目標の丸太に刺さっていることになる。
「おー!すごいすごい!」
とヒカルが言う。
「これで、こっちは遠隔攻撃を受けずに、相手には、与えることが出来る!」
「すごい・・・無敵じゃない・・・!」
とニコが言う。
そう、一見無敵に見える。
「いや、そうでもないんだ・・・リオン相手してくれる?」
「わかった」
リオンは一瞬で理解してくれた。
リオンはこのスキルの弱点を見ぬいたようだ。
「え?なに?」とニコが戸惑っている。
「ヒカル、あたっても痛くないボールある?」
「あるよ〜」と道具箱をガチャガチャとさわり、ゴムボールをポンポンポンと、3つ、僕に向かって軽く投げる。
「ありがとう!」
とヒカルにお礼を言い、受け取る。
「じゃ、リオン!お願いできる?」
「いつでもどうぞ」
とリオンはいい、丸太の目標の前に立った。
僕は、『土盾 - マッドシールド』の後ろに行き、リオンに向かってボールを投げた。
『追尾投擲 - ホーミングスロー』
僕が投げたボールは、盾を乗り越えて、リオンに向かって、誘導されている・・・
・・・はずだった。
「なんてこと!」
とニコが言う。
「あ、やっぱり外れた?」
と僕が笑う。
そう、すでにリオンは僕が最初に狙った場所にはいなかった。
そして、盾が邪魔になって、リオンを確認することができない。なので、一瞬確認するために、盾から、ひょこっと顔を出す。
その瞬間、アサシンのリオンが、ぐっと現れた!
「はい、私の勝ち!」
と、リオンはナイフの柄を僕の胸にタッチさせた。
そして、リオンは微笑んだ。
そう、その向きが逆だったら、僕はやられていた。
「なるほど、そういう弱点があるのね!」
とニコは一連の動きを見て納得していた。
そう、つまり『当たり』だ。
「この2つのスキルの組み合わせの相性は抜群だ!」
と僕は微笑んだ。
この2つのスキル。
『土盾 - マッドシールド』と『追尾投擲 - ホーミングスロー』を使いこなせれば、かなり、有利に今後の戦いを進めていけそうだ、と実感したので、もう少し練習することにした。
「いくつか、パターンを試してみよう!」
と僕が言う。
「パターン?」とニコが聞く。
「そう、この組み合わせの根本は、相手の射線を防いで
こちらの投擲を当てるということ」
と説明する。
「さっきやったのが、上空に投げて、上から相手に襲いかかる方法。そして、次が!」
と言いながら、スキルを発動させつつ、盾の右側に投げる。
『追尾投擲 - ホーミングスロー』
スキルが発動する。
僕が投げたナイフは、地面に固定されている『土盾 - マッドシールド』を避けた後、追尾により、大きく反時計回りに周り、目標の丸太に突きささる。
「そして、反対!」
ともう一度投げる。
今度は、左側だ。
『追尾投擲 - ホーミングスロー』
スキルが発動し、今度は、時計周りに大きく軌道を描き。目標の丸太に突き刺さる。
これで、3つのナイフが目標の丸太に刺さっていることになる。
「おー!すごいすごい!」
とヒカルが言う。
「これで、こっちは遠隔攻撃を受けずに、相手には、与えることが出来る!」
「すごい・・・無敵じゃない・・・!」
とニコが言う。
そう、一見無敵に見える。
「いや、そうでもないんだ・・・リオン相手してくれる?」
「わかった」
リオンは一瞬で理解してくれた。
リオンはこのスキルの弱点を見ぬいたようだ。
「え?なに?」とニコが戸惑っている。
「ヒカル、あたっても痛くないボールある?」
「あるよ〜」と道具箱をガチャガチャとさわり、ゴムボールをポンポンポンと、3つ、僕に向かって軽く投げる。
「ありがとう!」
とヒカルにお礼を言い、受け取る。
「じゃ、リオン!お願いできる?」
「いつでもどうぞ」
とリオンはいい、丸太の目標の前に立った。
僕は、『土盾 - マッドシールド』の後ろに行き、リオンに向かってボールを投げた。
『追尾投擲 - ホーミングスロー』
僕が投げたボールは、盾を乗り越えて、リオンに向かって、誘導されている・・・
・・・はずだった。
「なんてこと!」
とニコが言う。
「あ、やっぱり外れた?」
と僕が笑う。
そう、すでにリオンは僕が最初に狙った場所にはいなかった。
そして、盾が邪魔になって、リオンを確認することができない。なので、一瞬確認するために、盾から、ひょこっと顔を出す。
その瞬間、アサシンのリオンが、ぐっと現れた!
「はい、私の勝ち!」
と、リオンはナイフの柄を僕の胸にタッチさせた。
そして、リオンは微笑んだ。
そう、その向きが逆だったら、僕はやられていた。
「なるほど、そういう弱点があるのね!」
とニコは一連の動きを見て納得していた。
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