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第三十〇話『気が付くと青空』
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「じゃ、はじめましょう!」
ニコが言うと、リオンは、挨拶の態勢に入った。
武道の基本は挨拶ということなのだろう。
しっかり姿勢を正していた。
「おねがいします」
と、ペコリと頭を下げる背の低い少女リオン。
その、所作がなかなか美しく。
そういう姿も可愛いな、と、思ってしまった。
「好きに打ってきていい」
と、リオンが言った。
そう次の訓練が始まるのだ。
「いやいや、殴れってこと??」
と僕は驚く。
このスーパー紳士の僕に美少女を殴れと??
なんて事を言うんだこの子は!!
そんなの出来るわけないじゃないか!!
こくり
リオンは頷いた。
「いやいや、ムリだし。そんな非紳士的行為出来ないし!」
と僕が言う。
そんなことをしたらいろんなところに訴えられる!
最近はいろいろ厳しいんだぞ!!
二次元でも三次元でも!!
「いいからやってみなさいよ!『当たらない』から!!」
と、ニコは微笑みながら言った。
ニコは『当たらない』から、を強調していた。
流石にこんな近距離でそんなことがあるのだろうか?
と僕が思っていると
こくりと頷くリオン。
「そこまで言うなら」
と、なんとなく自己流の構えをしてた。
お腹を狙ってパンチを打つ。
さすがに、顔を狙うことは、僕には出来なかった。
そして、前回と同様、パンチをうちなれていない僕は、撃ちぬくことはできない、が、軽く当てるだけなら出来るだろうと思って撃った。
その瞬間
バタァァァァァァァン
と大きな音がした。
「あれ??」
僕は仰向けになって、土の上に寝っころがっていた。
「なんじゃこりゃ・・・」
そう、何がなんだかわからなかった。
僕は確かに、リオンに向かってパンチを放っていた。はずだ・・・。
そして、僕は青空を見上げている・・・。
「なんで、僕が倒れている・・・?」
と口に出していた。
パンチをしていたら、倒れていた。
僕は何を言っているのだろうか・・・。
だれか教えてくれまいか・・・と思っていると
「リオンが投げたからよ!」
とニコが笑いながら教えてくれた。
『リオンが投げた??』
このちいさな体の少女が?僕を??
「そんなことがあるのか・・・?」
と、僕は信じられなくて言った。
「だったら、もう一回やってみたら?」
とニコが笑う。
彼女はわりといいコーチなのかもしれない。
納得するまで体験させようとしてくれている。
「よし、確かめてみる」
と、立ち上がった。
「もう一回いい?」と僕はリオンに聞いた。
「構わない」
とリオンの返事を聞いた瞬間に、同じようにお腹に向かってパンチを放った。
バタァァァァァァァン
と音がした。
「うはは、すごい!ほんとだ!」
と、倒れながら僕は笑った。
こんどは、少しだけ、彼女の動きが見えたのだった。
確実に僕の腕は掴まれ、その勢いで、土の上にたたきつけられていた。
「これは、すごい!」
と言いながら立ち上がって、リオンの方を見た。
「まだ、やれる?」
リオンは微笑んで聞いた。
僕は頷いた。
そして僕の修行はまだまだ続く。
ニコが言うと、リオンは、挨拶の態勢に入った。
武道の基本は挨拶ということなのだろう。
しっかり姿勢を正していた。
「おねがいします」
と、ペコリと頭を下げる背の低い少女リオン。
その、所作がなかなか美しく。
そういう姿も可愛いな、と、思ってしまった。
「好きに打ってきていい」
と、リオンが言った。
そう次の訓練が始まるのだ。
「いやいや、殴れってこと??」
と僕は驚く。
このスーパー紳士の僕に美少女を殴れと??
なんて事を言うんだこの子は!!
そんなの出来るわけないじゃないか!!
こくり
リオンは頷いた。
「いやいや、ムリだし。そんな非紳士的行為出来ないし!」
と僕が言う。
そんなことをしたらいろんなところに訴えられる!
最近はいろいろ厳しいんだぞ!!
二次元でも三次元でも!!
「いいからやってみなさいよ!『当たらない』から!!」
と、ニコは微笑みながら言った。
ニコは『当たらない』から、を強調していた。
流石にこんな近距離でそんなことがあるのだろうか?
と僕が思っていると
こくりと頷くリオン。
「そこまで言うなら」
と、なんとなく自己流の構えをしてた。
お腹を狙ってパンチを打つ。
さすがに、顔を狙うことは、僕には出来なかった。
そして、前回と同様、パンチをうちなれていない僕は、撃ちぬくことはできない、が、軽く当てるだけなら出来るだろうと思って撃った。
その瞬間
バタァァァァァァァン
と大きな音がした。
「あれ??」
僕は仰向けになって、土の上に寝っころがっていた。
「なんじゃこりゃ・・・」
そう、何がなんだかわからなかった。
僕は確かに、リオンに向かってパンチを放っていた。はずだ・・・。
そして、僕は青空を見上げている・・・。
「なんで、僕が倒れている・・・?」
と口に出していた。
パンチをしていたら、倒れていた。
僕は何を言っているのだろうか・・・。
だれか教えてくれまいか・・・と思っていると
「リオンが投げたからよ!」
とニコが笑いながら教えてくれた。
『リオンが投げた??』
このちいさな体の少女が?僕を??
「そんなことがあるのか・・・?」
と、僕は信じられなくて言った。
「だったら、もう一回やってみたら?」
とニコが笑う。
彼女はわりといいコーチなのかもしれない。
納得するまで体験させようとしてくれている。
「よし、確かめてみる」
と、立ち上がった。
「もう一回いい?」と僕はリオンに聞いた。
「構わない」
とリオンの返事を聞いた瞬間に、同じようにお腹に向かってパンチを放った。
バタァァァァァァァン
と音がした。
「うはは、すごい!ほんとだ!」
と、倒れながら僕は笑った。
こんどは、少しだけ、彼女の動きが見えたのだった。
確実に僕の腕は掴まれ、その勢いで、土の上にたたきつけられていた。
「これは、すごい!」
と言いながら立ち上がって、リオンの方を見た。
「まだ、やれる?」
リオンは微笑んで聞いた。
僕は頷いた。
そして僕の修行はまだまだ続く。
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