この世界で唯一『スキル合成』の能力を持っていた件

第九話『チーム』

と、いったやりとりをニコと僕がしていると、建物から、二人が出てきて近づいてきた。

「なんだね、なんだね！騒がしいよ、ニコ」
「ニコ、うるさい・・・」
と言いながら美少女が二人、やってきた。

「あ、リオン！ヒカル！」
とニコは二人の名前を読んだ。

その二人の美少女は、リオンちゃんとヒカルちゃんらしい。
かなり違うタイプの二人だ。メガネをかけて笑顔を絶やさない少女と、小さく笑いの少ない少女だ。

もちろん、言うまでもなく両方可愛い。
異世界に可愛くない子がいるというのか？？いや。ない！！
と僕が思っていると。

「その人・・・だれ・・・？」
と、おとなしめの背の低い少女が聞いた。
若干失礼な言い回しだが、可愛らしい外見ととしゃべり方からあまり気にはならなかった。

逆に可愛い。

「タカシよ！リオン」
とニコはかなりざっくりと僕を紹介した。
ざっくりにも程がある気がするけども・・・。
名前のみ・・・さすがのニコだ。

「タカシです。こんにちは」
と僕は挨拶した。

「タカシ！こっちの、ちっさいのがリオンで、こっちのメガネがヒカルよ」
とまた、かなりざっくりした紹介をするニコ。

「メガネだよ！」
と、メガネ呼ばわりされた、ヒカルは気にせず笑顔で、メガネをクイッと上げた。

「この二人は？」
と僕が聞いた。
当然このグランドがある建物から来たので知り合いだということはわかる。でも関係性はイマイチわからなかった。

「私のチームメイトよ！三人で、街に現れたモンスター討伐するのよ」
と、また、ざっくりした説明のニコ。

「ちょっと、ニコ！そのことなんだけど、さっき、一人で行ったでしょ！！だめだって言ったじゃない！！なんで私達を待てないの！！」
と、ニコがメガネのヒカルにめちゃくちゃ怒られている。
ああ、僕と出会った、ビッグ・ベアを一人で倒しに来ちゃったのか・・・。それはダメだよね・・・。

「でも、ここに今いるってことは無事だったってことね？よかったぁ！倒したの？ビッグ・ベアを？一人で？」
と、ヒカルと呼ばれたメガネの女の子が確認した。
してニコは気まずそうな顔をして、こちらを、ちらっ、ちらっと見ている。

「いや、それが・・・ついた頃には、このタカシが一人でやっつけちゃったのよ！」
「え？？」
と、ヒカルが驚き。

「へー」
と、リオンと呼ばれた背の低い少女が感心している。

「あなた強いんだ？」
と、リオンが言った。今までとはうってかわって、僕を上から下までかるく眺める。僕の強さを計っているのだろう。だけど、僕は鍛えているわけではないので、わかりやすく強そうな体はしていないので。よくわからなかっただろうな。と思った。

そんなやりとりをしていると、いきなり、サイレンが響く。

バッと三人が動き耳を澄ます。

「森にモンスターが発生。各チームは戦闘準備をしてください」
そう、アナウンスが流れた。