この世界で唯一『スキル合成』の能力を持っていた件

なかの

文字の大きさ
上 下
2 / 71

第二話『ニコ』

しおりを挟む
そして僕は合成した『炎弾 - ファイヤーバレット』
を使った。

炎の弾は、クマさんに当たり、そのまま炎上させた。
そして、クマを倒した。

「す・・・すごい・・・」
僕は自分のスキルの凄さを理解した。

そして、やっといきなりのバトルを制したことに安堵した。
これからこんな生活をするのか・・・。なかなかハードじゃないですか、神様。

神様がいるのかは知らないけどね。

ここは明らかに元いた世界とは違う。
違う概念で動いている世界だ。
と、目の前に倒れている、大きいクマ。
つまりビッグベアを見ながら考えていたら

「その技すごいわね!」
と、突然美少女に話しかけられた。

びっくりした。
クマとの戦闘でぜんぜん気が付かなかった。
そこにいきなり美少女が立っていたのだ。

「君は・・・?」
と僕は素直にその少女に聞いた。

「私はニコ!モンスターが現れたって聞いたから、来たんだけど、あなたが倒しちゃった」
と、てへっと笑った。
なかなか可愛らしい少女だった。

「それは失礼!本音を言えば倒して欲しかったけど・・・」
と、僕は笑った。そういきなり、異世界に来て戦闘とは、神様もなかなか酷い。

「ふふ、アンタへんなヤツなのね!倒せるなら倒しなさいよ!!」
とニコは言った。

「転生、5秒でいきなりバトルは、さすがにつらいよ!」
「ふふ・・・へんなやつ!ここらへんのヤツじゃないってことね!ま、いいわ!倒してもらったお礼もしたいし、一旦私のうちまで来なさい!」
と、ドンドンと話を進めるニコ。行動力がすごい。

「え、いいの?」
と僕は聞いた。

「どうせ行くとこないんでしょ!さっきのスキルについても聞いいてみたいし」
と少女が言ってくれた。

「じゃあ。お言葉に甘えておじゃま、させてもらうよ!」
と、ニコの好意にあずかることにした。

と、街に来て、彼女の家に上がった。

そして、温かい飲み物を出してくれた。
「どうぞ!」
とニコは言う。

「ありがとう!」
と言いながら、ゆっくりと口元に持ってきて、飲む。
なかなか、美味しい、これなんだろう、と思った。
お茶なんだろうけど。

と聞いても現実世界でも、お茶の種類を聞いてもわかるわけではないのだけど。

「で、単刀直入に聞くけど。アンタなにものなワケ?」
「いやー!それは、僕も聞きたいくらいなんだけど!」
と僕が答える。

「ああ、混乱してるのは分かったわ!とりあえず名前教えてちょうだい!」
「タカシだね。」

「オッケー!タカシ!とりあえず、ビッグ・ベアを倒してくれてありがとう!」
言う。ニコ。

「やっぱり、さっきのモンスターはビッグ・ベアなんだね!」
と予想通りの名前だった。

「ところでお願いがあるんだけど・・・」
とニコがキャラとは違う神妙な面持ちで聞く。

「なに?出来ることであれば」
と僕は答える。

「さっきの、あなたの『スキル』もらえないかしら?」
ニコはそう言った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。

ファンタジー
〈あらすじ〉 信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。 目が覚めると、そこは異世界!? あぁ、よくあるやつか。 食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに…… 面倒ごとは御免なんだが。 魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。 誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。 やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

生活魔法しか使えない少年、浄化(クリーン)を極めて無双します(仮)(習作3)

田中寿郎
ファンタジー
壁しか見えない街(城郭都市)の中は嫌いだ。孤児院でイジメに遭い、無実の罪を着せられた幼い少年は、街を抜け出し、一人森の中で生きる事を選んだ。武器は生活魔法の浄化(クリーン)と乾燥(ドライ)。浄化と乾燥だけでも極めれば結構役に立ちますよ? コメントはたまに気まぐれに返す事がありますが、全レスは致しません。悪しからずご了承願います。 (あと、敬語が使えない呪いに掛かっているので言葉遣いに粗いところがあってもご容赦をw) 台本風(セリフの前に名前が入る)です、これに関しては助言は無用です、そういうスタイルだと思ってあきらめてください。 読みにくい、面白くないという方は、フォローを外してそっ閉じをお願いします。 (カクヨムにも投稿しております)

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

処理中です...