ビッグデータ探偵

なかの

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第90話 特別犯罪研究室

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「ヒカルちゃんどうだった?」
僕は聞く。
かなり色々あったと思う。彼女の率直な感想が聞いてみたかった。

「ピザ?美味しいんだよ!!」
ヒカルちゃんが言う。僕のオープンな質問に対して、率直な感想を言った。

「いやいや、そうじゃない、この研究室」
僕は笑う。
まさに美味しくピザを食べているところだったから、僕の聞き方が悪かった。そう、聞きたいのはこの研究室との相性だった。

「最高なんだよ!佐鳥先生も大和さんも他のみんなもすごいんだよ!!負けたくないんだね!!」
ヒカルちゃんが言う。
この向上心と若さが素晴らしい。どんどん僕たちを越えていってほしい。

「充分負けてないと思うけど」
僕が言う。
そう、僕らに引けを取らない実力を発揮している。

「もうちょっとちゃんとデータサイエンスについて勉強したいんだよ!」
ヒカルちゃんが言う。
そう、彼女は独学でプログラムを勉強してそのスキルはかなり高い。それにちゃんとした大学での勉強も加わればそれは素晴らしいものになる。

「うん、それはここのメンバーはいくらでも教えてくれるし、勉強会とか講演会とか好きなだけ行っていいよ」
僕は言う。
勉強をするのに障害となるものはなるべく取り除いていくつもりだ。

「先生たちはこれをしなさいみたいなのは言わないんですね」
高崎くんが不思議そうに聞く。
普通の先生のイメージだと、細かく課題を出したりしていくのだろうけど、この研究室に入れるレベルの人にそんなことはしない。余計な時間を取られるだけだ。自分で設計して学んでいくことができる。お金がなくてできないとか会えなくてできないとかそう言うものだけを取り除けば勝手に大きな成果を出していく。

「それはそうだね。基本それは大学生まで、そこから先は今まで誰も明らかにしてないものを明らかにしていくフェイズだ。自分で課題を作れないと勝負にならない」
僕は言う。課題が与えられるのは大学生まで、そこから先は自分で課題を作り出していくフェーズだ。そして課題の面白さを測られるのがドクターだ。

「なるほど」
高崎くんが頷く。

「ヒカルちゃんはもう、そのレベルは超えてるからね。年齢によるハンディキャップを抜くだけでいい。若くて入れない場所とかそういうのを無くすだけでいい」
僕は説明する。

「実際、ここに入ると論文読み放題なんですが、すでにだいぶ読んでますね」
大和くんが言う。

「論文楽しい!みんな変なこと考えてるんだね!」
ヒカルちゃんが言う。変と言う表現が面白い。

「論文が楽しい・・・すごいですね、私には暗号に見えちゃいますね!」
高崎くんが言う。

「そうでもないよ、高崎くんもだいぶ理解してきたと思う。センスいいよ!」
僕が言う。本気で勉強したいならば全然うちの研究室に入れるレベルだ。プログラミングなんかは今から覚えればいいだけの話だ。

「ほんとですか?やったぁ!!」
高崎くんは喜んだ。
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