ビッグデータ探偵

なかの

文字の大きさ
上 下
7 / 100

第7話 佐々木研究室

しおりを挟む
「例の研究室の同僚だよ」
と僕は、佐々木に説明した。
あー!もうあれ始まってるのかと佐々木が言う。

「あら、佐鳥先生と佐々木先生は仲良しなんですか?」
と僕の態度で、察した高崎君が聞いた。

「そうなんですよ!お嬢さんお名前は?」
とこれでもかという笑顔で佐々木が聞く。

「きゃぁ、先生!お嬢さんですって!」
と僕の裾を引っ張って言う高崎くん。

「・・・もう。君たちのそのノリにはついていけないよ・・・」
と僕は笑った。

「佐々木、椅子借りていいかい?」
と僕は聞きながら、椅子を引っ張ってきた。

「どうぞ」
と両手を広げるジェスチャーをする。
それを待たずにすでに動き出していた。
高崎くんの分も引っ張ってきて
「どうぞ」と言う。

「ありがとうございます!」
と二人に言って高崎くんは、失礼します。
といいながら椅子に座る。

「こちらは、佐々木先生。こちらは僕の同僚の高崎くん」
と、二人にお互いを紹介する。

「佐々木です。よろしくお願います」
「高崎です。よろしくお願いします」
と挨拶をした。

「そう、僕らが仲良しか?という話だったね」
と佐々木が話を戻した。

「もちろん仲良しだよ!高校からずっと一緒だからね!」
「へー!!そうなんですね!!そしてお二人とも先生なんですね!そういうことってあるんですね!」
「まぁ、珍しいけどね。この分野は若い人にチャンスがあるから」と佐々木が言う。そう、普通はなかなかこの大学の教員にはなれない。

「それ、さっき、佐鳥先生もおっしゃってました!若くても活躍できるって」
「そう、何を隠そう、この僕が、この歳で教授だからね」
と佐々木が言う。

「それは特別だからなぁ。最年少に近いんじゃないか?調べたことないけど」と僕は言う。

「佐々木先生ってそんなに凄いんですか?」
と高崎くんが聞く。

「まぁ、控え目に言ってすごいね」
と僕が言う。
「いやぁ、照れるなぁ」と佐々木が笑う。

「いろんな賞とってるからね、アートの」
「アート??」
と驚く。

「研究とアートって関係あるんですか?」
「ここの研究室はあるんだよね」
と僕が言う。

「メディアアートの研究室だからね。まぁ、説明するより、デモを見てもらったほうがいいね。相田さーん。ちょっとデモしてもらっていい?」
と佐々木は奥にいる相田さんという人を呼んだ。

「相田さん?」
と、高崎くんがつぶやいた。気になることがあったらしい。

「はーい!」
といいながら、その相田さんがタブレットを持ってやってきた。

「あ、あなた、きらりちゃん??」
「はい!」
と相田さんこと『きらりちゃん』が笑顔で答えた。
僕らは目的の人物にたどりついた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

友よ、お前は何故死んだのか?

河内三比呂
ミステリー
「僕は、近いうちに死ぬかもしれない」 幼い頃からの悪友であり親友である久川洋壱(くがわよういち)から突如告げられた不穏な言葉に、私立探偵を営む進藤識(しんどうしき)は困惑し嫌な予感を覚えつつもつい流してしまう。 だが……しばらく経った頃、仕事終わりの識のもとへ連絡が入る。 それは洋壱の死の報せであった。 朝倉康平(あさくらこうへい)刑事から事情を訊かれた識はそこで洋壱の死が不可解である事、そして自分宛の手紙が発見された事を伝えられる。 悲しみの最中、朝倉から提案をされる。 ──それは、捜査協力の要請。 ただの民間人である自分に何ができるのか?悩みながらも承諾した識は、朝倉とともに洋壱の死の真相を探る事になる。 ──果たして、洋壱の死の真相とは一体……?

ARIA(アリア)

残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……

少年の嵐!

かざぐるま
ミステリー
小6になった春に父を失った内気な少年、信夫(のぶお)の物語りです。イラスト小説の挿絵で物語を進めていきます。

どうかしてるから童話かして。

アビト
ミステリー
童話チックミステリー。平凡高校生主人公×謎多き高校生が織りなす物語。 ____ おかしいんだ。 可笑しいんだよ。 いや、犯しくて、お菓子食って、自ら冒したんだよ。 _____ 日常生活が退屈で、退屈で仕方ない僕は、普通の高校生。 今まで、大体のことは何事もなく生きてきた。 ドラマやアニメに出てくるような波乱万丈な人生ではない。 普通。 今もこれからも、普通に生きて、何事もなく終わると信じていた。 僕のクラスメイトが失踪するまでは。

悪い冗談

鷲野ユキ
ミステリー
「いい加減目を覚ませ。お前だってわかってるんだろう?」

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

支配するなにか

結城時朗
ミステリー
ある日突然、乖離性同一性障害を併発した女性・麻衣 麻衣の性格の他に、凶悪な男がいた(カイ)と名乗る別人格。 アイドルグループに所属している麻衣は、仕事を休み始める。 不思議に思ったマネージャーの村尾宏太は気になり 麻衣の家に尋ねるが・・・ 麻衣:とあるアイドルグループの代表とも言える人物。 突然、別の人格が支配しようとしてくる。 病名「解離性同一性障害」 わかっている性格は、 凶悪な男のみ。 西野:元国民的アイドルグループのメンバー。 麻衣とは、プライベートでも親しい仲。 麻衣の別人格をたまたま目撃する 村尾宏太:麻衣のマネージャー 麻衣の別人格である、凶悪な男:カイに 殺されてしまう。 治療に行こうと麻衣を病院へ送る最中だった 西田〇〇:村尾宏太殺害事件の捜査に当たる捜一の刑事。 犯人は、麻衣という所まで突き止めるが 確定的なものに出会わなく、頭を抱えて いる。 カイ :麻衣の中にいる別人格の人 性別は男。一連の事件も全てカイによる犯行。 堀:麻衣の所属するアイドルグループの人気メンバー。 麻衣の様子に怪しさを感じ、事件へと首を突っ込んでいく・・・ ※刑事の西田〇〇は、読者のあなたが演じている気分で読んで頂ければ幸いです。 どうしても浮かばなければ、下記を参照してください。 物語の登場人物のイメージ的なのは 麻衣=白石麻衣さん 西野=西野七瀬さん 村尾宏太=石黒英雄さん 西田〇〇=安田顕さん 管理官=緋田康人さん(半沢直樹で机バンバン叩く人) 名前の後ろに来るアルファベットの意味は以下の通りです。 M=モノローグ (心の声など) N=ナレーション

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...