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愛せない感情
愛せない感情・・・その1
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なぜ・・・?
どうして、京子は夏樹さんの引っ越し先を訊こうとはしないの?
いま、言ったのに・・・こんなに遠くまでって言ったのに・・・。
いつもの京子なら、真っ先に夏樹さんの居場所を把握しようとするはず!
前に言ってたもんね、何かあった時にって・・・。
それとも、もしかして、夏樹さんの事を吹っ切れたのかしら?
そういえば、昨日にお見舞いに行った時に、なんかそんなような事を言ってたような・・・
自分はいいから、亜晃君や省吾君が夏樹さんに会いたいって言うなら会わせてあげて欲しいとかって。
「でも、京子、どうしたの?」
「どうって?」
「だって、急に電話くれたりして、そんでもって夏樹さんのところにとかってさ」
「別に意味はないんだけど、ちょっとね」
「ちょっと・・・?何かしたの?ってか、もしかして急に具合が悪くなったとか?何か別の病気が見つかったとか?」
「ううん、違うわ。身体の方は怪我だけだから他は調子良いし」
「はぁ~良かった!」
「あら?、もしかして心配してくれてたとかって?」
「何、言ってるのよ、そんなの当たり前でしょ!」
「ごめんごめん。でも、この歳になると私の心配してくれる人なんて直美くらいしかいないわね」
「ちゃんといるでしょ?実家のお母さんやお兄さんが。まったく、もう、変な事を言わないの」
「ふふっ、それは親や兄弟としての心配、心配したくて心配してくれるわけじゃないのよ」
「そなの?ってか、そういうもんなの?」
「そんなもんよ、ただ単に血が繋がってるから自動的に心配してくれるだけなのよ」
「う~ん・・・そういうもんなのかな?そういうのってあまり深く考えた事がなかったから、何となく言われてみれば納得かも」
「生まれた時から親子であり兄弟だからね、そこには好きも嫌いもないものよ」
「なるほど・・・でも、ちょっと京子らしくないね、そん風に考えちゃうなんて」
「そうかしら?そんな事ないと思うけど」
「だって、京子って夏樹さんとは違って、けっこう実家とかにお顔を出していたりしてたじゃない?お正月とかお盆とかって親戚とかにもこまめに行き来してたから、ちょっとらしくないな~ってちょっと思って」
「後で何か言われるのもしゃくにさわるからよ、別に行きたくて行ってたわけじゃないわよ」
「何かって?京子が何か言われたりするの?」
「違うわよ、あの人の方よ。娘の旦那は挨拶にもろくすっぽ来やしないなんて言われたら嫌じゃない?」
「旦那さんもって、えっ?なに?それじゃ夏樹さんも一緒に?」
「そうよ、そんなの当たり前じゃない?」
マジで・・・?嘘でしょ?
あの夏樹さんが、季節の行事の度に京子の実家に?
それどころが、京子の家の親戚たちにまで挨拶って?
それって、夏樹さんが悪く言われるとかどうとかって問題と違うような気がするけどな?
だって、そんな悪口なんて、あの夏樹さんが気にしたりするかしら?
というか、あの夏樹さんが、誰かに悪口を言われるのを、そんなに嫌がるかしら?
「そういうのってよく分かんないな~、なにせ私ってそういうのあんまり考えた事ないし、けっこう短めで離婚しちゃったし」
「まあね、それじゃなくても直美って昔からそういうお顔出しの挨拶とかって苦手だったものね」
「なんかね、それに挨拶にお顔を出しても出さなくても陰口なんて言う人は言うし」
「そういうのって頭にとかってこない?」
「えっ・・・?」
「自分の知らないところで自分の悪口とかって言われてるのって、直美はどう?」
「私は別に・・・どうかな?あんまり考えた事ないし」
「そうなの、私はあの人との結婚の時に親戚とかにけっこう反対とかされてたじゃない?」
「なんか昔に聞いた事があったかも」
「だから余計なのよ!そうまでして結婚したんだから余計に何のかんのって言われたくないじゃない?」
誰が・・・?
夏樹さんが?・・・それとも・・・京子が?
どうして、京子は夏樹さんの引っ越し先を訊こうとはしないの?
いま、言ったのに・・・こんなに遠くまでって言ったのに・・・。
いつもの京子なら、真っ先に夏樹さんの居場所を把握しようとするはず!
前に言ってたもんね、何かあった時にって・・・。
それとも、もしかして、夏樹さんの事を吹っ切れたのかしら?
そういえば、昨日にお見舞いに行った時に、なんかそんなような事を言ってたような・・・
自分はいいから、亜晃君や省吾君が夏樹さんに会いたいって言うなら会わせてあげて欲しいとかって。
「でも、京子、どうしたの?」
「どうって?」
「だって、急に電話くれたりして、そんでもって夏樹さんのところにとかってさ」
「別に意味はないんだけど、ちょっとね」
「ちょっと・・・?何かしたの?ってか、もしかして急に具合が悪くなったとか?何か別の病気が見つかったとか?」
「ううん、違うわ。身体の方は怪我だけだから他は調子良いし」
「はぁ~良かった!」
「あら?、もしかして心配してくれてたとかって?」
「何、言ってるのよ、そんなの当たり前でしょ!」
「ごめんごめん。でも、この歳になると私の心配してくれる人なんて直美くらいしかいないわね」
「ちゃんといるでしょ?実家のお母さんやお兄さんが。まったく、もう、変な事を言わないの」
「ふふっ、それは親や兄弟としての心配、心配したくて心配してくれるわけじゃないのよ」
「そなの?ってか、そういうもんなの?」
「そんなもんよ、ただ単に血が繋がってるから自動的に心配してくれるだけなのよ」
「う~ん・・・そういうもんなのかな?そういうのってあまり深く考えた事がなかったから、何となく言われてみれば納得かも」
「生まれた時から親子であり兄弟だからね、そこには好きも嫌いもないものよ」
「なるほど・・・でも、ちょっと京子らしくないね、そん風に考えちゃうなんて」
「そうかしら?そんな事ないと思うけど」
「だって、京子って夏樹さんとは違って、けっこう実家とかにお顔を出していたりしてたじゃない?お正月とかお盆とかって親戚とかにもこまめに行き来してたから、ちょっとらしくないな~ってちょっと思って」
「後で何か言われるのもしゃくにさわるからよ、別に行きたくて行ってたわけじゃないわよ」
「何かって?京子が何か言われたりするの?」
「違うわよ、あの人の方よ。娘の旦那は挨拶にもろくすっぽ来やしないなんて言われたら嫌じゃない?」
「旦那さんもって、えっ?なに?それじゃ夏樹さんも一緒に?」
「そうよ、そんなの当たり前じゃない?」
マジで・・・?嘘でしょ?
あの夏樹さんが、季節の行事の度に京子の実家に?
それどころが、京子の家の親戚たちにまで挨拶って?
それって、夏樹さんが悪く言われるとかどうとかって問題と違うような気がするけどな?
だって、そんな悪口なんて、あの夏樹さんが気にしたりするかしら?
というか、あの夏樹さんが、誰かに悪口を言われるのを、そんなに嫌がるかしら?
「そういうのってよく分かんないな~、なにせ私ってそういうのあんまり考えた事ないし、けっこう短めで離婚しちゃったし」
「まあね、それじゃなくても直美って昔からそういうお顔出しの挨拶とかって苦手だったものね」
「なんかね、それに挨拶にお顔を出しても出さなくても陰口なんて言う人は言うし」
「そういうのって頭にとかってこない?」
「えっ・・・?」
「自分の知らないところで自分の悪口とかって言われてるのって、直美はどう?」
「私は別に・・・どうかな?あんまり考えた事ないし」
「そうなの、私はあの人との結婚の時に親戚とかにけっこう反対とかされてたじゃない?」
「なんか昔に聞いた事があったかも」
「だから余計なのよ!そうまでして結婚したんだから余計に何のかんのって言われたくないじゃない?」
誰が・・・?
夏樹さんが?・・・それとも・・・京子が?
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