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繋がる刹那
繋がる刹那・・・その2
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何気ない仕草を見せる雪子に・・・もはや、壊滅的な可愛さだわ!
などと、意味が分かるような分からないような単語で妙に感激しているのだが・・・
そんな、ちぐはぐな思考回路の中でも、直美は、嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。
あの夏樹さんに愛されている人が、この人なんだ・・・。
それは、ただ単に高校時代のいっこ上の先輩とか、
昔、若い頃に夏樹さんと付き合っていた女性に、偶然、会ったとかという感情とは少し違っていた。
今の・・・夏樹さんに愛されている・・・
いえ、今も・・・夏樹さんに愛され続けている、この世で唯一ただ一人の特別な女性。
その夏樹さんに愛されている雪子さんが、今、私の目の前にいるんだわ。
それは、今の直美にとって、まるで、憧れの俳優、熱烈なファンのスポーツ選手、
もしくは決して叶わないはずだった憧れの海外アーティストにでも会えた時の、
何とも表現しにくい程の溢れる感情に似ているのかもしれない。
「あっ、あの・・・突然、すみません」
「・・・?」
「あっ、そうですよね。それも、そうなんですよね。突然、見ず知らずの人に声をかけられたら、そうですよね!」
「・・・?」
「あっ、あの、私、別に怪しいとかそういうのではなくて・・・。えっと、私は以前、う~んと半年くらい前かな、夏樹さんとお話をさせて頂いた事がある怪しくない人なんです・・・はい」
「あの・・・」
「あっ、はい。なので、その時に、夏樹さんから雪子さんのお話を聞かされていて・・・あの」
「私の・・・?」
「あっ、はい、そうなんです。それで、あの・・・あっ、そうそう、夏樹さん、もうあの家にはいなくて、それで、もう引っ越したっていうかなんていうか、はは、知ってますよね・・・ははは」
「あの・・・」
「あっ、はい・・・」
「少し落ち着かれた方が・・・」
そう言って優しく微笑む雪子に・・・(雪子さんの声だわ、これが雪子さんの声なのね)などと、
もはや制御不能一歩手前まで、思考回路が舞い上がってしまっている直美である。
「それで、私に、何か、御用かしら?」
何か、御用かしら?・・・おおお===っ!やっぱり、可愛いんだわん!
「いえ、あの、御用というほどの御用があるかといえばないような、でも、ないといえばあるような」
「ふふっ・・・楽しい人ですね」
「いや~まあ・・・ははは・・・。実は、何度か夏樹さんとお話をさせて頂いている時に、いつも雪子さんのお話が出てきていたので、一度、お会いしてみたいな~なんて思っていて。そしたら、先ほど、夏樹さんが住んでいた家の近くで見かけたものですから」
「ふふっ。あの人が、私の事を・・・?」
「ええ、でも、夏樹さんに会いに行ったのは、別に、あの、何ていうか、夏樹さんと、どうこうってわけではななくて誤解しないで下さいね。実は、京子の事で夏樹さんにお話をお伺いしてみたいかな?といいますか、お伺いしてもいいなかな?といいますか、などとひとり思いまして。それで、あっ、あの、京子っていうのは夏樹さんが結婚していた女性で、そんでもって、夏樹さんと離婚した女性なんです。それで、私が、その京子の友達っていうか親友っていうか・・・なので、あの・・・あっ、それは、さっき話しましたですね」
「半年くらい前・・・ですか?」
「あっ、はい。えっと、正確には、たぶん10か月くらい前になるかと」
「10か月くらい前ですか・・・それって、もしかして去年の暮れの事が原因なのですか?」
「あっ、やっぱり、あの時の人は雪子さんだったんですね!」
「・・・?」
「去年の大晦日の日にスーパーの駐車場で・・・」
「もしかして、その事が原因で・・・?」
「あっ、はい。いえ、でも、そんなに大げさな事でもないんでありますけれど。初めは、夏樹さんっていう人はどんな人なのだろうっていう思いで。あんなに仲がよかった二人が、どうして離婚になんてなってしまったのかな~?とか、それに、どうして京子は、夏樹さんの悪口ばかり言うようになってしまったのかな~?とか。離婚する前なんて、一度も夏樹さんの悪口なんて言った事がなかった京子だったのに。それで、夏樹さんにお会いしてお話だけでもと思ったんですけど。それで、夏樹さんに訊いてみたんです、どうして、あの大晦日の夜にわざと京子に見せつけるような事をしたんですかって?」
「・・・?」
「そしたら夏樹さん、もう二度と、雪子さんの事を隠したくないって!」
「私を・・・?」
「はい、それで、雪子さんのお話をする時も、同じように、もう雪子さんの事を隠したくないのよね!って」
「のよね・・・?」
「あっ、あの・・・夏樹さんって女言葉で・・・あはっ!」
「ふふっ・・・」
「それで、あの・・・。夏樹さんって、雪子さんの事を話す時って、とっても嬉しそうに話すんですよ!」
「・・・あの、たわけが・・・」
「えっ・・・?」
「えっ・・・?」
などと、意味が分かるような分からないような単語で妙に感激しているのだが・・・
そんな、ちぐはぐな思考回路の中でも、直美は、嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。
あの夏樹さんに愛されている人が、この人なんだ・・・。
それは、ただ単に高校時代のいっこ上の先輩とか、
昔、若い頃に夏樹さんと付き合っていた女性に、偶然、会ったとかという感情とは少し違っていた。
今の・・・夏樹さんに愛されている・・・
いえ、今も・・・夏樹さんに愛され続けている、この世で唯一ただ一人の特別な女性。
その夏樹さんに愛されている雪子さんが、今、私の目の前にいるんだわ。
それは、今の直美にとって、まるで、憧れの俳優、熱烈なファンのスポーツ選手、
もしくは決して叶わないはずだった憧れの海外アーティストにでも会えた時の、
何とも表現しにくい程の溢れる感情に似ているのかもしれない。
「あっ、あの・・・突然、すみません」
「・・・?」
「あっ、そうですよね。それも、そうなんですよね。突然、見ず知らずの人に声をかけられたら、そうですよね!」
「・・・?」
「あっ、あの、私、別に怪しいとかそういうのではなくて・・・。えっと、私は以前、う~んと半年くらい前かな、夏樹さんとお話をさせて頂いた事がある怪しくない人なんです・・・はい」
「あの・・・」
「あっ、はい。なので、その時に、夏樹さんから雪子さんのお話を聞かされていて・・・あの」
「私の・・・?」
「あっ、はい、そうなんです。それで、あの・・・あっ、そうそう、夏樹さん、もうあの家にはいなくて、それで、もう引っ越したっていうかなんていうか、はは、知ってますよね・・・ははは」
「あの・・・」
「あっ、はい・・・」
「少し落ち着かれた方が・・・」
そう言って優しく微笑む雪子に・・・(雪子さんの声だわ、これが雪子さんの声なのね)などと、
もはや制御不能一歩手前まで、思考回路が舞い上がってしまっている直美である。
「それで、私に、何か、御用かしら?」
何か、御用かしら?・・・おおお===っ!やっぱり、可愛いんだわん!
「いえ、あの、御用というほどの御用があるかといえばないような、でも、ないといえばあるような」
「ふふっ・・・楽しい人ですね」
「いや~まあ・・・ははは・・・。実は、何度か夏樹さんとお話をさせて頂いている時に、いつも雪子さんのお話が出てきていたので、一度、お会いしてみたいな~なんて思っていて。そしたら、先ほど、夏樹さんが住んでいた家の近くで見かけたものですから」
「ふふっ。あの人が、私の事を・・・?」
「ええ、でも、夏樹さんに会いに行ったのは、別に、あの、何ていうか、夏樹さんと、どうこうってわけではななくて誤解しないで下さいね。実は、京子の事で夏樹さんにお話をお伺いしてみたいかな?といいますか、お伺いしてもいいなかな?といいますか、などとひとり思いまして。それで、あっ、あの、京子っていうのは夏樹さんが結婚していた女性で、そんでもって、夏樹さんと離婚した女性なんです。それで、私が、その京子の友達っていうか親友っていうか・・・なので、あの・・・あっ、それは、さっき話しましたですね」
「半年くらい前・・・ですか?」
「あっ、はい。えっと、正確には、たぶん10か月くらい前になるかと」
「10か月くらい前ですか・・・それって、もしかして去年の暮れの事が原因なのですか?」
「あっ、やっぱり、あの時の人は雪子さんだったんですね!」
「・・・?」
「去年の大晦日の日にスーパーの駐車場で・・・」
「もしかして、その事が原因で・・・?」
「あっ、はい。いえ、でも、そんなに大げさな事でもないんでありますけれど。初めは、夏樹さんっていう人はどんな人なのだろうっていう思いで。あんなに仲がよかった二人が、どうして離婚になんてなってしまったのかな~?とか、それに、どうして京子は、夏樹さんの悪口ばかり言うようになってしまったのかな~?とか。離婚する前なんて、一度も夏樹さんの悪口なんて言った事がなかった京子だったのに。それで、夏樹さんにお会いしてお話だけでもと思ったんですけど。それで、夏樹さんに訊いてみたんです、どうして、あの大晦日の夜にわざと京子に見せつけるような事をしたんですかって?」
「・・・?」
「そしたら夏樹さん、もう二度と、雪子さんの事を隠したくないって!」
「私を・・・?」
「はい、それで、雪子さんのお話をする時も、同じように、もう雪子さんの事を隠したくないのよね!って」
「のよね・・・?」
「あっ、あの・・・夏樹さんって女言葉で・・・あはっ!」
「ふふっ・・・」
「それで、あの・・・。夏樹さんって、雪子さんの事を話す時って、とっても嬉しそうに話すんですよ!」
「・・・あの、たわけが・・・」
「えっ・・・?」
「えっ・・・?」
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