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あなたが見えない
あなたが見えない・・・その11
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しかし、ま~・・・。これは、京子にとっては、ハチャー!ホチャー!こぶちゃー!だわさ。
だけど、そんな噂なんて、それほど珍しい噂話でもないんじゃないかな?
だいだい商売とかやっててさ、それで商売とかが失敗とか倒産とかになっちゃうと、
決まってどっちかが悪いってなるんじゃないのかしら?
んで、大抵は奥さんが悪いってなるのよね。だから、別に、珍しい事でもないと思うんだけど。
「でも、京子?そんな噂とか悪口なんて、よく聞く話なんじゃないの?」
「なに?それじゃ、旦那が事業に失敗したら、全部、奥さんが悪いって言うわけ?」
「そういうわけじゃないけど。でも、そういう話ってよく聞くわよ」
「それは、奥さんが高級志向とか旅行だのなんだのって浪費癖がある場合なんじゃないの?」
「そうかな~?」
「私なんて、別に、贅沢とかした事もないし、旅行とかだって数回しか行った事がないのよ?」
「京子は、贅沢とか旅行とかをしたかったの?」
「そういう事を言ってるんじゃないでしょ?」
「へっ・・・?」
「私のせいで旦那が失敗したとかって、贅沢もした事がない私が、なんで言われなきゃいけないわけ?」
「だから、人の噂話なんて、そんなもんじゃないのかな?」
「冗談じゃないわよ!」
「ようするに、京子は、自分のせいで夏樹さんが事業に失敗したって言われたくないって事なのね?」
「そんなの当たり前でしょ」
「それじゃさ~、京子は、何て言われたいの?」
「どういう意味よ?」
「だって、さっき言ってたじゃない?夏樹さんは悪口を言ってくれないって」
「それと、これとは別でしょ?」
「それじゃ、な~に?夏樹さんが、京子の悪口を言ってもいいって事なの?」
「そういう事じゃないでしょ?」
「という事はさ、ようするに、京子は、誰からも悪口を言われたくないって事なんでしょ?」
「そうじゃなくて、なんで、私が、謂れのない事を言われなきゃいけないの?って事よ」
「それ違うと思う・・・」
「違うって、どういう意味よ?」
「夏樹さんが言ってたけど、京子は、ある事において異常な潔癖症だって・・・」
「何、それ・・・?」
「京子の言いたい事は分かるわよ。でもね、そんな完璧な人なんて世の中にいないと思うわよ」
「何・・・?私が、完璧な事を望んでるって事?」
「ほら!また・・・」
「何よ・・・?」
「京子は、すぐ、そうやって、自分は絶対悪くないっていう風に言うじゃない?」
「そんな事なんて言ってないでしょ?」
「京子は自分では気がついていないだけだと思うわよ」
「なんで、そんな事を、直美にまで言われなきゃいけないわけ?」
「ほら!まただ。自分で気がつかない?ホントは言いたくなかったんだけどね。夏樹さんが一番心配してたのは、京子の、そういう考え方が、京子を、少しずつ孤独にしていくって」
「あの人が・・・?」
「でもね、それは、言い方を変えれば、生きる世界が違うって言葉で片付いちゃうんだって」
「どういう意味なのよ・・・?」
「簡単に言えば、京子は、お高くとまってるって感じかもね」
「そんな事ないわよ。何?直美も、私の事をそう思ってたの?」
「そう思ってたら、とっくの昔に離れてるわよ。でもね、京子と話す時に、言葉を選んでしまうのは確かかもね」
「私って、そんな風に思われてたんだ・・・」
「あのさ、今は、ちょっと、キツイ言い方をしちゃったけどさ。でもね、私は、夏樹さんじゃないのよ?」
「あの人じゃないって、どういう意味よ?」
「私ね、夏樹さんと話しててよく分かったの。夏樹さんは、京子の、その時々の感情を瞬時に理解して、京子が嫌がるような言い方から、京子が受け入れやすい言い方にすぐに変えていたんだって」
「あの人に、そんな器用な事なんて出来るわけがないでしょ?」
「まだ、分からない?だから、夏樹さんは、京子に、借金の事とかって言わなかったんじゃなくて、言えなかったんだって」
「そんな事、どうして、直美に分かるのよ?」
「夏樹さん、最後まで言ってたわよ。自分は、一度だって浮気なんてした事がないって」
「あの人、そんな事まで直美に話したの?」
「そんな世間体はいいから、京子は信じる?それとも信じない?夏樹さんの言葉を?」
だけど、そんな噂なんて、それほど珍しい噂話でもないんじゃないかな?
だいだい商売とかやっててさ、それで商売とかが失敗とか倒産とかになっちゃうと、
決まってどっちかが悪いってなるんじゃないのかしら?
んで、大抵は奥さんが悪いってなるのよね。だから、別に、珍しい事でもないと思うんだけど。
「でも、京子?そんな噂とか悪口なんて、よく聞く話なんじゃないの?」
「なに?それじゃ、旦那が事業に失敗したら、全部、奥さんが悪いって言うわけ?」
「そういうわけじゃないけど。でも、そういう話ってよく聞くわよ」
「それは、奥さんが高級志向とか旅行だのなんだのって浪費癖がある場合なんじゃないの?」
「そうかな~?」
「私なんて、別に、贅沢とかした事もないし、旅行とかだって数回しか行った事がないのよ?」
「京子は、贅沢とか旅行とかをしたかったの?」
「そういう事を言ってるんじゃないでしょ?」
「へっ・・・?」
「私のせいで旦那が失敗したとかって、贅沢もした事がない私が、なんで言われなきゃいけないわけ?」
「だから、人の噂話なんて、そんなもんじゃないのかな?」
「冗談じゃないわよ!」
「ようするに、京子は、自分のせいで夏樹さんが事業に失敗したって言われたくないって事なのね?」
「そんなの当たり前でしょ」
「それじゃさ~、京子は、何て言われたいの?」
「どういう意味よ?」
「だって、さっき言ってたじゃない?夏樹さんは悪口を言ってくれないって」
「それと、これとは別でしょ?」
「それじゃ、な~に?夏樹さんが、京子の悪口を言ってもいいって事なの?」
「そういう事じゃないでしょ?」
「という事はさ、ようするに、京子は、誰からも悪口を言われたくないって事なんでしょ?」
「そうじゃなくて、なんで、私が、謂れのない事を言われなきゃいけないの?って事よ」
「それ違うと思う・・・」
「違うって、どういう意味よ?」
「夏樹さんが言ってたけど、京子は、ある事において異常な潔癖症だって・・・」
「何、それ・・・?」
「京子の言いたい事は分かるわよ。でもね、そんな完璧な人なんて世の中にいないと思うわよ」
「何・・・?私が、完璧な事を望んでるって事?」
「ほら!また・・・」
「何よ・・・?」
「京子は、すぐ、そうやって、自分は絶対悪くないっていう風に言うじゃない?」
「そんな事なんて言ってないでしょ?」
「京子は自分では気がついていないだけだと思うわよ」
「なんで、そんな事を、直美にまで言われなきゃいけないわけ?」
「ほら!まただ。自分で気がつかない?ホントは言いたくなかったんだけどね。夏樹さんが一番心配してたのは、京子の、そういう考え方が、京子を、少しずつ孤独にしていくって」
「あの人が・・・?」
「でもね、それは、言い方を変えれば、生きる世界が違うって言葉で片付いちゃうんだって」
「どういう意味なのよ・・・?」
「簡単に言えば、京子は、お高くとまってるって感じかもね」
「そんな事ないわよ。何?直美も、私の事をそう思ってたの?」
「そう思ってたら、とっくの昔に離れてるわよ。でもね、京子と話す時に、言葉を選んでしまうのは確かかもね」
「私って、そんな風に思われてたんだ・・・」
「あのさ、今は、ちょっと、キツイ言い方をしちゃったけどさ。でもね、私は、夏樹さんじゃないのよ?」
「あの人じゃないって、どういう意味よ?」
「私ね、夏樹さんと話しててよく分かったの。夏樹さんは、京子の、その時々の感情を瞬時に理解して、京子が嫌がるような言い方から、京子が受け入れやすい言い方にすぐに変えていたんだって」
「あの人に、そんな器用な事なんて出来るわけがないでしょ?」
「まだ、分からない?だから、夏樹さんは、京子に、借金の事とかって言わなかったんじゃなくて、言えなかったんだって」
「そんな事、どうして、直美に分かるのよ?」
「夏樹さん、最後まで言ってたわよ。自分は、一度だって浮気なんてした事がないって」
「あの人、そんな事まで直美に話したの?」
「そんな世間体はいいから、京子は信じる?それとも信じない?夏樹さんの言葉を?」
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