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傷つけたい
傷つけたい・・・その17
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雪子が・・・今・・・夏樹さんの家の前にいる・・・?
夏樹さんの家の前って、今・・・雪子が、そう言った・・・。
「どうしたの?・・・裕子?」
「あっ・・・あのね・・・」
裕子は、とっさの事で、何て言葉を口にしたらいいのか思い浮かばなかった。
「きゃはは!裕子、驚いたんだ!」
「えっ・・・?」
「んなわけないでしょ・・・?なのだ!」
「えっ・・・あっ・・・えっ・・・?」
ちょっと待ってよ・・・。キャラが違う。キャラが違い過ぎるわよ!雪子?
「な~んて、うそだぴょ~ん!」
「ぴょ~ん・・・?」
「ねえ、裕子・・・」
「何・・・?」
「もしさ~・・・もしもしもしだけどね・・・」
「だから、何・・・?」
「あのね、もし、私が、ふーちゃんに会いに行ったら、誰かが、傷つくのかな?」
「えっ・・・?」
誰かが、傷つくのかな?って・・・。いったい、何を言ってるの?
いえ、違うわ!この場合は、いったい、何を考えてるの?の、方だわ。
「誰にも気づかれなければ、誰も、傷つかないんじゃないかしら?」
違うわ!違うでしょ?私ったら、何を答えてるのかしら?
そういう問題じゃないわよ。いえ、その前に、愛奈ちゃんもそっちに行ってるんじゃないの?
「ちょっと、雪子・・・?」
「な~に・・・?」
「愛奈ちゃんも、そっちに行ってるんじゃないの?」
「うん。いるよ・・・」
「いるよって・・・愛奈ちゃんと、一緒なの?」
「違うよ。愛奈さんは、病院だよ」
「病院・・・?」
「うん。お父さんのところ・・・」
やっぱり変わってるわね。雪子って、自分の子供の名前にさんをつけるのよね。
初めは、子供たちのいないところでだけで(さん)を、つけて言ってるのかな?って、思ってたんだけど。
家にいる時も、一緒にどこかに出掛けている時も、
雪子は、自分の子供の名前を呼ぶときには、さんをつけて呼んでるみたいだし。
そういえば、旦那さんの事も、確か、さんをつけて呼んでたわよね?
いつだったか、どうして自分の子供の名前にさんをつけるの?って、訊いた事があったけど。
今になって、というより、今の雪子を見てると、あの時の、雪子の言葉が何となく分かる気がする。
私がその事を訊いた時に、雪子はこう答えたのよね・・・「半分は旦那さんの子供だから」って・・・。
今までは、その意味が分からなかったし、
ただ、雪子は少し変わってるみたいって思っていたくらいだったけど。
でも、夏樹さんと再会してからの雪子を見てると、
あの時の、雪子が答えた言葉の意味が、何となくだけど分かる気がする。
もし、愛奈ちゃんたちが、雪子と夏樹さんとの間に生まれていた子供だったとしたら・・・?
子供の名前に、さんをつけて呼んだりはしない・・・。違う、雪子?
で・・・愛奈さんは病院だよって・・・。それじゃ、今、電話で話している雪子はどこにいるの?
「ちょっと、雪子・・・?」
「な~に・・・?」
「愛奈ちゃんはお父さんのところだよって。それじゃ、雪子は、今、どこにいるの?」
「ふーちゃんの家が見えるところだよ」
やっぱり・・・。いえ、違うわ!
私が、そこに納得してどうするのよ?
それに、雪子って、そんなに積極的な性格じゃなかったはずでしょ?
奥手も奥手。自分から男のところに会いに行くなんて絶対にありえない臆病な性格だったはず。
ちょっと待って?ちょっと待って・・・?
そういえば、雪子が夏樹さんと付き合ってた頃って。
確か・・・雪子の方から夏樹さんに会いに行ってたんじゃなかったかしら?
言い方を変えれば、夏樹さんに対してだけ、雪子は、積極的な行動をとっていたって事になるんじゃない?
そうよね?考えてみれば、雪子、とんでもないことをさりげなく言ってたんだったわ!
雪子は(しょっちゅう)って言ってもいいくらいに、夏樹さんとケンカばかりしてたって!
それに、あれほど奥手だと思っていた雪子が、会えば、いつも愛し合ってたみたいだったし。
うううっ・・・これに関しては、私としては、想像したくないというのが本音と言えば本音かも。
私だって、一応は、夏樹さんの恋人だった時期もあったんだから・・・
う~ん。今でも、複雑な心境だわ。まるで、出口が見つからない迷路で迷ってるみたいな感じで。
「雪子・・・?今、言ったのって、本当なの?」
「本当って・・・?」
「だから、夏樹さんの家が見えるところに、今、雪子がいるって・・・」
「ねえ・・・裕子・・・」
「何・・・?」
「どうして、私が、誰かを傷つけたらダメなのかな?」
傷つけたらダメかなって?・・・何を言ってるの?雪子・・・?
夏樹さんの家の前って、今・・・雪子が、そう言った・・・。
「どうしたの?・・・裕子?」
「あっ・・・あのね・・・」
裕子は、とっさの事で、何て言葉を口にしたらいいのか思い浮かばなかった。
「きゃはは!裕子、驚いたんだ!」
「えっ・・・?」
「んなわけないでしょ・・・?なのだ!」
「えっ・・・あっ・・・えっ・・・?」
ちょっと待ってよ・・・。キャラが違う。キャラが違い過ぎるわよ!雪子?
「な~んて、うそだぴょ~ん!」
「ぴょ~ん・・・?」
「ねえ、裕子・・・」
「何・・・?」
「もしさ~・・・もしもしもしだけどね・・・」
「だから、何・・・?」
「あのね、もし、私が、ふーちゃんに会いに行ったら、誰かが、傷つくのかな?」
「えっ・・・?」
誰かが、傷つくのかな?って・・・。いったい、何を言ってるの?
いえ、違うわ!この場合は、いったい、何を考えてるの?の、方だわ。
「誰にも気づかれなければ、誰も、傷つかないんじゃないかしら?」
違うわ!違うでしょ?私ったら、何を答えてるのかしら?
そういう問題じゃないわよ。いえ、その前に、愛奈ちゃんもそっちに行ってるんじゃないの?
「ちょっと、雪子・・・?」
「な~に・・・?」
「愛奈ちゃんも、そっちに行ってるんじゃないの?」
「うん。いるよ・・・」
「いるよって・・・愛奈ちゃんと、一緒なの?」
「違うよ。愛奈さんは、病院だよ」
「病院・・・?」
「うん。お父さんのところ・・・」
やっぱり変わってるわね。雪子って、自分の子供の名前にさんをつけるのよね。
初めは、子供たちのいないところでだけで(さん)を、つけて言ってるのかな?って、思ってたんだけど。
家にいる時も、一緒にどこかに出掛けている時も、
雪子は、自分の子供の名前を呼ぶときには、さんをつけて呼んでるみたいだし。
そういえば、旦那さんの事も、確か、さんをつけて呼んでたわよね?
いつだったか、どうして自分の子供の名前にさんをつけるの?って、訊いた事があったけど。
今になって、というより、今の雪子を見てると、あの時の、雪子の言葉が何となく分かる気がする。
私がその事を訊いた時に、雪子はこう答えたのよね・・・「半分は旦那さんの子供だから」って・・・。
今までは、その意味が分からなかったし、
ただ、雪子は少し変わってるみたいって思っていたくらいだったけど。
でも、夏樹さんと再会してからの雪子を見てると、
あの時の、雪子が答えた言葉の意味が、何となくだけど分かる気がする。
もし、愛奈ちゃんたちが、雪子と夏樹さんとの間に生まれていた子供だったとしたら・・・?
子供の名前に、さんをつけて呼んだりはしない・・・。違う、雪子?
で・・・愛奈さんは病院だよって・・・。それじゃ、今、電話で話している雪子はどこにいるの?
「ちょっと、雪子・・・?」
「な~に・・・?」
「愛奈ちゃんはお父さんのところだよって。それじゃ、雪子は、今、どこにいるの?」
「ふーちゃんの家が見えるところだよ」
やっぱり・・・。いえ、違うわ!
私が、そこに納得してどうするのよ?
それに、雪子って、そんなに積極的な性格じゃなかったはずでしょ?
奥手も奥手。自分から男のところに会いに行くなんて絶対にありえない臆病な性格だったはず。
ちょっと待って?ちょっと待って・・・?
そういえば、雪子が夏樹さんと付き合ってた頃って。
確か・・・雪子の方から夏樹さんに会いに行ってたんじゃなかったかしら?
言い方を変えれば、夏樹さんに対してだけ、雪子は、積極的な行動をとっていたって事になるんじゃない?
そうよね?考えてみれば、雪子、とんでもないことをさりげなく言ってたんだったわ!
雪子は(しょっちゅう)って言ってもいいくらいに、夏樹さんとケンカばかりしてたって!
それに、あれほど奥手だと思っていた雪子が、会えば、いつも愛し合ってたみたいだったし。
うううっ・・・これに関しては、私としては、想像したくないというのが本音と言えば本音かも。
私だって、一応は、夏樹さんの恋人だった時期もあったんだから・・・
う~ん。今でも、複雑な心境だわ。まるで、出口が見つからない迷路で迷ってるみたいな感じで。
「雪子・・・?今、言ったのって、本当なの?」
「本当って・・・?」
「だから、夏樹さんの家が見えるところに、今、雪子がいるって・・・」
「ねえ・・・裕子・・・」
「何・・・?」
「どうして、私が、誰かを傷つけたらダメなのかな?」
傷つけたらダメかなって?・・・何を言ってるの?雪子・・・?
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