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戻らない想い
戻らない想い・・・その13
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「それじゃ、その女性と別れたのは、京子の親が興信所を使ったからですか?」
「興信所とかなんとかって、そんなのは、別に何とも思わないわよ」
「それじゃ、どうして別れたんですか?」
「京子との最初のケンカが原因かしら?」
「ケンカ・・・?京子とですか?」
「そうよ。あたしが京子に対して声を荒げたのは、その時と、離婚するちょっと前くらいかしら?」
「そうなんですか?京子は、時々、ケンカする時もあるみたいなことを言ってましたよ?」
「京子の言ってるケンカって、あたしにしてみれば、ただの子供の駄々こね程度のもんよ」
「駄々こね・・・ですか?」
「そうよ。一方的に京子が一人で騒いだり、一人で拗ねたりしてただけよ」
「一人で・・・?」
「そうよ。でも、京子からすれば、あたしとケンカしたつもりでいたのかもね」
「それじゃ、その最初のケンカが、その女性と別れる原因になったってことですか?」
「ええ・・・そうよ・・・」
「どうして、それが、その女性と別れる原因になったんですか?」
「うん?別にそんなに大したことじゃないんだけどね。あたしがその彼女をかばったのよ」
「かばった・・・?京子が、その女性のことを何か言ったんですか?」
「そうじゃないんだけどね。まあ~簡単に言えば、京子が、どうして、あたしが彼女と会わなきゃいけないのかって突っかかってきたのよ。それで、あたしが彼女と会うことのどこが悪いんだ?って感じになってね。そのあと少し口論になったんだけど。そしたら、京子が急に「それじゃさよなら」って言って一人で帰っちゃったの」
「京子が・・・ですか?」
「そうよ。んで仕方がないから、あたしは京子の後を追っかけたってわけよ」
あっ・・・考えてみれば、ちょっと違うような?
違うっていうか、雪子とケンカした時は、追っかけたことなんて一度もなかったし?
どうして、京子の時は追っかけて、雪子の時は追っかけなかったのかしら?
「あの・・・何か?」
「ん・・・?」
「いえ・・・なんか急に黙り込んだみたいだったから・・・」
「あはは!別に大したことじゃないわ・・・。ちょっと思い出しちゃったもんでね」
「京子のことですか・・・?」
「う~ん・・・半分はね。ってか、別に、どうでもいいことなんだけど」
「なんか気になるんですけど・・・」
「気になる・・・?」
「ええ・・・。とっても気になってきました」
「あはは!いえね、京子とケンカした時は追っかけたのに、どうして雪子とケンカした時は追っかけなかったのかな?って、思ったもんだから・・・」
「雪子さんとケンカとかって、したことがあるんですか?」
「あはは!あるもなにも、しょっちゅうケンカばかりしてたわよ。あたしなんか平気で馬鹿野郎とかって言ってたからね」
「しょっちゅうですか?」
「そうよ。極端な話、一週間に一回はケンカしてたんじゃないかしら?」
「そんなに・・・ですか?」
「驚いた・・・?」
「ええ・・・。だって、雪子さんって、とっても物静かな女性だとばかり思ってましたから」
「物静かな・・・?どこが・・・?」
「どこがって・・・。だって、みんな言ってましたよ。雪子先輩って物静かで優しくて、とっても可愛い人だって」
「ん~まあ、可愛いっていうのは当たってるかも・・・」
「それで、ケンカした後は、どうやって仲直りをしてたんですか?」
「う~ん・・・これがまた面白いんだけど。ケンカした後は、決まってあたしから電話を入れてたのよね」
「電話・・・ですか?」
「そうよ。大体、2~3日くらい過ぎた頃にあたしが雪子にもしもしして。んでもって、決まってあたしが謝ってたのよね・・・。今、考えても不思議だけど」
「夏樹さんが、誤ってたんですか?」
「そうよ・・・。ってか、なんか恥ずかしいから。はい、おしまい!」
京子の時は追いかけて、そして、雪子さんの時は追いかけなかった・・・。
それって、京子はそこで追いかけないと、もう戻ってこない・・・。
だけど、雪子さんは戻ってくる・・・。
しかも、一週間に一度はケンカをしてた・・・あの物静かな雪子さんが?
もしかして、京子の夏樹さんへの異常な独占欲は、それを知っていたから?
京子は、いつも心のどこかで、雪子さんにはかなわないって思っていたからなのだろうか?
「興信所とかなんとかって、そんなのは、別に何とも思わないわよ」
「それじゃ、どうして別れたんですか?」
「京子との最初のケンカが原因かしら?」
「ケンカ・・・?京子とですか?」
「そうよ。あたしが京子に対して声を荒げたのは、その時と、離婚するちょっと前くらいかしら?」
「そうなんですか?京子は、時々、ケンカする時もあるみたいなことを言ってましたよ?」
「京子の言ってるケンカって、あたしにしてみれば、ただの子供の駄々こね程度のもんよ」
「駄々こね・・・ですか?」
「そうよ。一方的に京子が一人で騒いだり、一人で拗ねたりしてただけよ」
「一人で・・・?」
「そうよ。でも、京子からすれば、あたしとケンカしたつもりでいたのかもね」
「それじゃ、その最初のケンカが、その女性と別れる原因になったってことですか?」
「ええ・・・そうよ・・・」
「どうして、それが、その女性と別れる原因になったんですか?」
「うん?別にそんなに大したことじゃないんだけどね。あたしがその彼女をかばったのよ」
「かばった・・・?京子が、その女性のことを何か言ったんですか?」
「そうじゃないんだけどね。まあ~簡単に言えば、京子が、どうして、あたしが彼女と会わなきゃいけないのかって突っかかってきたのよ。それで、あたしが彼女と会うことのどこが悪いんだ?って感じになってね。そのあと少し口論になったんだけど。そしたら、京子が急に「それじゃさよなら」って言って一人で帰っちゃったの」
「京子が・・・ですか?」
「そうよ。んで仕方がないから、あたしは京子の後を追っかけたってわけよ」
あっ・・・考えてみれば、ちょっと違うような?
違うっていうか、雪子とケンカした時は、追っかけたことなんて一度もなかったし?
どうして、京子の時は追っかけて、雪子の時は追っかけなかったのかしら?
「あの・・・何か?」
「ん・・・?」
「いえ・・・なんか急に黙り込んだみたいだったから・・・」
「あはは!別に大したことじゃないわ・・・。ちょっと思い出しちゃったもんでね」
「京子のことですか・・・?」
「う~ん・・・半分はね。ってか、別に、どうでもいいことなんだけど」
「なんか気になるんですけど・・・」
「気になる・・・?」
「ええ・・・。とっても気になってきました」
「あはは!いえね、京子とケンカした時は追っかけたのに、どうして雪子とケンカした時は追っかけなかったのかな?って、思ったもんだから・・・」
「雪子さんとケンカとかって、したことがあるんですか?」
「あはは!あるもなにも、しょっちゅうケンカばかりしてたわよ。あたしなんか平気で馬鹿野郎とかって言ってたからね」
「しょっちゅうですか?」
「そうよ。極端な話、一週間に一回はケンカしてたんじゃないかしら?」
「そんなに・・・ですか?」
「驚いた・・・?」
「ええ・・・。だって、雪子さんって、とっても物静かな女性だとばかり思ってましたから」
「物静かな・・・?どこが・・・?」
「どこがって・・・。だって、みんな言ってましたよ。雪子先輩って物静かで優しくて、とっても可愛い人だって」
「ん~まあ、可愛いっていうのは当たってるかも・・・」
「それで、ケンカした後は、どうやって仲直りをしてたんですか?」
「う~ん・・・これがまた面白いんだけど。ケンカした後は、決まってあたしから電話を入れてたのよね」
「電話・・・ですか?」
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