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後悔
後悔・・・その12
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雪子は、新しく運ばれてきたミルクティーを口につけながら裕子に訊いてみた。
「そういえば、裕子は、ふーちゃんとメールは?」
「してないわよ・・・」
「やっぱり・・・」
「やっぱりって、な~に?夏樹さんと、そんな話もしてたの?」
「ううん。ふーちゃんは何も言わなけど、なんとなく、そんな感じがしたから」
「ふ~ん・・・」
「ふ~んって。なんか、意味深な感じなんだ」
「別に、そんな深い意味なんてないわよ」
「裕子、ふーちゃんに何か言われたの?」
「別に、何も言われてないわよ」
「うそはダメだよ。裕子はうそが下手なんだから」
「な~に?やっぱり、夏樹さん何か言ってたのね?」
「その逆・・・」
「逆・・・?」
「うん。ふーちゃんが裕子の話題に触れようとしないから」
「そう・・・」
「ふーちゃんと何かあったの?」
「どうして、そう思うの・・・?」
「なんかね、裕子の旦那さんが変な事を言ってたからかも」
「変な事・・・?」
「うん。なんかね、裕子がお正月に実家に帰った時のこととか・・・」
「あのバカが、余計なことを・・・。まったく、困った旦那だわ。で・・・なんて言ってたの、うちの旦那?」
「いつもは、一週間とか10日とか実家に帰ってるのに、今年はどうして早く帰ってきたのかとか」
「あとは・・・?」
「うん。帰る日に、変な道路を走らせられたとかって言ってたよ」
「それだけ・・・?」
「うん、そうだよ。裕子って、お正月とお盆はいつもゆっくりしてたからじゃないかな?」
「な~んか、うちの旦那に私が邪魔だって言われてるみたいだわ」
「旦那さんも、たまには羽根を伸ばしたいんじゃないの?」
「ま~ね。うちの旦那って、いつも私にこき使われてるからね」
「ふふっ・・・。なんか分かる気がする」
「いいのよ、別に。それよりも、雪子の旦那はどうなの?」
「どうって・・・?」
「だって、雪子ってお正月とかお盆って、いつも、雪子の旦那の実家にしか行ってなかったでしょ?」
「うん・・・」
「それが、今年に限って雪子が実家に帰ったし。しかも、突然だったでしょ?雪子が実家に帰ったのって?」
「だから、ウザいんだよ・・・」
雪子が、突然、いつもと違う口調でつぶやくように話す事が、今の裕子には不思議と嬉しかった。
幼い頃から、ずっと親友だとばかり思っていた雪子が、本当は自分にも隠している本性があったのを、裕子は3か月前まで、年末の、あの夜まで、まったく知らなかった。
それが、あの日以来、時々だけど、今みたいに自分の前でも見せてくれることが、裕子にはとても嬉しかった。
とはいえ、嬉しさを感じると同時に、そんな瞬間に話す雪子の声が、
まるで、別人の声に聞こえてしまうことが、少し怖いと感じてしまうのも確かである。
ただ、雪子は自分が言った言葉を覚えている時と覚えていない時があるらしい。
この時は覚えていたらしく、裕子の次の言葉に普通に反応しているようである。
「ウザいって、な~に、もしかして旦那さん雪子のことを疑ってたりして?」
「そうみたい・・・」
「うそ・・・?マジで・・・?」
「別に、私が、どこで何をしてても関係ないと思うんだけどな」
この子のこういう感覚って昔も今も変わってないわね・・・。
どこか抜けてるっていうか、自分勝手っていうか。
とはいっても、独身の時ならいざ知らず、今は人妻なんだから
関係ないとは言えないと思うんだけど。
ただね~、雪子の場合って人妻でありながら、自分の家庭にしても、
どこか他人事みたいに思ってるみたいなところがあるのよね。
だから、なのかしら・・・?
今の旦那と結婚して、20年以上も猫をかぶって生活してこれたのって。
でも、それって20年以上もの間、自分の旦那を騙し続けてきたってことになるんじゃないかしら?
確かに、人は誰でも人に見られたくない素顔の1つや2つはあるとは思うし。
それに、旦那だからとか恋人だからとかっていっても、
自分の性格とかって、全てを隠さずに見せるわけじゃないしね。
ただ、雪子の場合はそれが極端っていうか・・・ある意味、困った性格なのかもしれないわね。
「そういえば、裕子の旦那さんね、おかしなことも言ってたよ?」
「おかしなことって、どんな・・・?」
「なんかね、裕子が、お正月に浮気してきたって言ってたって・・・」
あのバカ旦那が・・・。よりにもよって、雪子に言うなんて、いったい、何を考えてるのよ。
「そういえば、裕子は、ふーちゃんとメールは?」
「してないわよ・・・」
「やっぱり・・・」
「やっぱりって、な~に?夏樹さんと、そんな話もしてたの?」
「ううん。ふーちゃんは何も言わなけど、なんとなく、そんな感じがしたから」
「ふ~ん・・・」
「ふ~んって。なんか、意味深な感じなんだ」
「別に、そんな深い意味なんてないわよ」
「裕子、ふーちゃんに何か言われたの?」
「別に、何も言われてないわよ」
「うそはダメだよ。裕子はうそが下手なんだから」
「な~に?やっぱり、夏樹さん何か言ってたのね?」
「その逆・・・」
「逆・・・?」
「うん。ふーちゃんが裕子の話題に触れようとしないから」
「そう・・・」
「ふーちゃんと何かあったの?」
「どうして、そう思うの・・・?」
「なんかね、裕子の旦那さんが変な事を言ってたからかも」
「変な事・・・?」
「うん。なんかね、裕子がお正月に実家に帰った時のこととか・・・」
「あのバカが、余計なことを・・・。まったく、困った旦那だわ。で・・・なんて言ってたの、うちの旦那?」
「いつもは、一週間とか10日とか実家に帰ってるのに、今年はどうして早く帰ってきたのかとか」
「あとは・・・?」
「うん。帰る日に、変な道路を走らせられたとかって言ってたよ」
「それだけ・・・?」
「うん、そうだよ。裕子って、お正月とお盆はいつもゆっくりしてたからじゃないかな?」
「な~んか、うちの旦那に私が邪魔だって言われてるみたいだわ」
「旦那さんも、たまには羽根を伸ばしたいんじゃないの?」
「ま~ね。うちの旦那って、いつも私にこき使われてるからね」
「ふふっ・・・。なんか分かる気がする」
「いいのよ、別に。それよりも、雪子の旦那はどうなの?」
「どうって・・・?」
「だって、雪子ってお正月とかお盆って、いつも、雪子の旦那の実家にしか行ってなかったでしょ?」
「うん・・・」
「それが、今年に限って雪子が実家に帰ったし。しかも、突然だったでしょ?雪子が実家に帰ったのって?」
「だから、ウザいんだよ・・・」
雪子が、突然、いつもと違う口調でつぶやくように話す事が、今の裕子には不思議と嬉しかった。
幼い頃から、ずっと親友だとばかり思っていた雪子が、本当は自分にも隠している本性があったのを、裕子は3か月前まで、年末の、あの夜まで、まったく知らなかった。
それが、あの日以来、時々だけど、今みたいに自分の前でも見せてくれることが、裕子にはとても嬉しかった。
とはいえ、嬉しさを感じると同時に、そんな瞬間に話す雪子の声が、
まるで、別人の声に聞こえてしまうことが、少し怖いと感じてしまうのも確かである。
ただ、雪子は自分が言った言葉を覚えている時と覚えていない時があるらしい。
この時は覚えていたらしく、裕子の次の言葉に普通に反応しているようである。
「ウザいって、な~に、もしかして旦那さん雪子のことを疑ってたりして?」
「そうみたい・・・」
「うそ・・・?マジで・・・?」
「別に、私が、どこで何をしてても関係ないと思うんだけどな」
この子のこういう感覚って昔も今も変わってないわね・・・。
どこか抜けてるっていうか、自分勝手っていうか。
とはいっても、独身の時ならいざ知らず、今は人妻なんだから
関係ないとは言えないと思うんだけど。
ただね~、雪子の場合って人妻でありながら、自分の家庭にしても、
どこか他人事みたいに思ってるみたいなところがあるのよね。
だから、なのかしら・・・?
今の旦那と結婚して、20年以上も猫をかぶって生活してこれたのって。
でも、それって20年以上もの間、自分の旦那を騙し続けてきたってことになるんじゃないかしら?
確かに、人は誰でも人に見られたくない素顔の1つや2つはあるとは思うし。
それに、旦那だからとか恋人だからとかっていっても、
自分の性格とかって、全てを隠さずに見せるわけじゃないしね。
ただ、雪子の場合はそれが極端っていうか・・・ある意味、困った性格なのかもしれないわね。
「そういえば、裕子の旦那さんね、おかしなことも言ってたよ?」
「おかしなことって、どんな・・・?」
「なんかね、裕子が、お正月に浮気してきたって言ってたって・・・」
あのバカ旦那が・・・。よりにもよって、雪子に言うなんて、いったい、何を考えてるのよ。
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