愛して欲しいと言えたなら

zonbitan

文字の大きさ
上 下
7 / 386
メル友

メル友・・・その7

しおりを挟む
あだ名って、言われてもね~。
んなもん、当たったら、どうすんのよ?

「あだ名よりも、あんた、今は、その親友とかって彼女のことをどう思ってるのよ?」

「どうって・・・別に、昔のことだし、今は、何とも思ってないわよ」

「本当に?」

「本当に?って、どういう意味よ?」

「だって、彼氏を取られたのよ?」

「それは、そうだけど・・・」

「で、今も、その彼女とかって子と会ってるの?」

「会ってるわよ。普通に、話もするし・・・」

「ふ~ん・・・」

「ふ~んって、何よ?なんか気になるんだけど、その言い方」

「ちなみにさ、その二人って別れたの?それとも結婚したの?」

「彼女・・・?。別れたわよ」

「どうして、別れたの?」

「う~ん、それがね、彼女ね、何も言わないの。でもね・・・」

「ん?でもね?」

「彼女ね、彼と別れた時、私の前でね、泣いたのよ・・・」

「泣く?嫌いになって別れたんじゃないの?」

「そこがよく分かんないのよね、それにね・・・」

「それに?」

「私ね、人があんな風に泣いたところを見たのって初めてだったし」

「あい・・・?」

「あのね、彼女ね、私の目の前で、涙をボロボロこぼしながら泣いたのよ、私、ビックリしちゃって」

おいおい・・・。

「だから、私は言ったのよ。あんたはバカだって!どうして、別れたの?って」

「それじゃ、嫌いになって別れたわけじゃなかったってこと?」

「かもしれないけど、彼女は、何にも言わないから・・・」

「まぁ~。男と女なんて、分かんないからね」

「そうかもしれないけどさ」

「さ・・・って、何よ?」

「だってさ~。私だって、彼女のような恋がしたかったのよ」

「でも、どうして、その彼女と、その彼氏が出会ったりしたのよ?あんたが紹介でもしたの?私の彼氏よって」

「違うわよ、彼女と一緒にいた時に、偶然、会ったのよ」

「偶然?」

「う~ん。偶然っていうより、彼女と二人で動物園に行った帰りに、彼に電話したかも・・・」

「ほらね!」

「ほらね!って、言われても。・・・」

「ふ~ん、あんたって、優しいのね・・・」

「えっ・・・?どうしたの、急に・・・?」

「あんたが、さっき、当ててみてよ!って言った彼女のあだ名、当ててみようかしら?」

「どういうこと?」

「どっちがいい?答えた方がいい?それとも・・・?」

ん・・・?
おおお~っと!
メールの返信が止まったわよん。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

白い結婚は無理でした(涙)

詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。 明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。 白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。 現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。 どうぞよろしくお願いいたします。

セレナの居場所 ~下賜された側妃~

緑谷めい
恋愛
 後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

それぞれのその後

京佳
恋愛
婚約者の裏切りから始まるそれぞれのその後のお話し。 ざまぁ ゆるゆる設定

勘違い令嬢の心の声

にのまえ
恋愛
僕の婚約者 シンシアの心の声が聞こえた。 シア、それは君の勘違いだ。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません

ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは 私に似た待望の男児だった。 なのに認められず、 不貞の濡れ衣を着せられ、 追い出されてしまった。 実家からも勘当され 息子と2人で生きていくことにした。 * 作り話です * 暇つぶしにどうぞ * 4万文字未満 * 完結保証付き * 少し大人表現あり

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

融資できないなら離縁だと言われました、もちろん快諾します。

音爽(ネソウ)
恋愛
無能で没落寸前の公爵は富豪の伯爵家に目を付けた。 格下ゆえに逆らえずバカ息子と伯爵令嬢ディアヌはしぶしぶ婚姻した。 正妻なはずが離れ家を与えられ冷遇される日々。 だが伯爵家の事業失敗の噂が立ち、公爵家への融資が停止した。 「期待を裏切った、出ていけ」とディアヌは追い出される。

処理中です...