愛して欲しいと言えたなら

zonbitan

文字の大きさ
上 下
5 / 386
メル友

メル友・・・その5

しおりを挟む
「そんなわけないでしょ?」

「あら?どうしてよ」

「どうしてって言われても。もし、そうだったら、思わず考え込んでしまうわよ」

「考え込む?どうしてよ?嬉しくないの?」

「嬉しくないの?って言われても。だって、普通は男の人は男の人でしょ?」

「何、それ?」

「だから、小さい頃から男だった人って、普通は、そのまま男のままじゃないの?」

「ん?あたしは普通車じゃないっていうわけ?」

「そうよ、まるで普通車が飛行機になったみたいじゃない?」

「ま~、確かに。昔、付き合ってた彼氏が、気が付いたら女になってたなんてね~」

「でしょ?」

「きゃはは!確かに、それはショックだわね!」

「ショックっていうよりも、どうしても、想像が出来ないっていうかなんていうか・・・」

「ん・・・?どうして?」

「だって、付き合ってた頃は、それなりに不良やってたし怖かったし。それが、いつの間にかオカマになってたなんて、想像出来ると思う?」

「だから、オカマじゃなくて女性化だって言ってるでしょ?」

「なによ、さっき自分でオカマだって言ってたじゃないのよ」

「それは、田舎じゃ、オカマとニューハーフと女装家と女性化の区別がつかないからよ!」

「でも、女性化って、下着とかはどうなの?」

「全部、女性用の下着に決まってるじゃない」

「洋服もでしょ?」

「そうそう、男物なんて一枚だってないわよ」

「でも、下はスカートじゃなくてパンツよね?」

「おぱんちゅ?スカートの中にちゃんとおぱんちゅ履いてるわよ」

「そうじゃなくて、ズボンのことよ、ズボンのことをパンツって言うのよ」

「きゃはは!知ってるわよ、んなこと、あたしパンツもジーンズも一枚も持ってないわよ」

「うっそ・・・?それじゃ、ずっとスカートだけなの?」

「そうよ。本当は、ワイドパンツとか透けタイプのガウチョパンツとか欲しいんだけど、なかなか気に入ったのがなくてね」

「それじゃ、コスプレとかじゃなくて、普通に女性の恰好で生活してるってことなの?」

「そうよ。あんたの昔の彼氏は、今は、女性物のお洋服着てランラン生活送ってるのよ~ん!」

「いや、それ、想像出来ないから・・・」

「でも、もし、あたしがあんたの昔の500円玉の彼氏だったらどうすんの?」

「他の男は別にどうでもいいけど。彼だったらどうするのって言われても、ある意味、困るわ・・・」

「他の男はどうでもいい?ある意味?困る?何でよ?」

「あ~ん・・・また、寝取られちゃうのかな~って思うから・・・」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

М女と三人の少年

浅野浩二
恋愛
SМ的恋愛小説。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

白い結婚は無理でした(涙)

詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。 明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。 白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。 現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。 どうぞよろしくお願いいたします。

元妻

Rollman
恋愛
元妻との画像が見つかり、そして元妻とまた出会うことに。

処理中です...