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消えていくトリック
消えていくトリック・・・その2
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「でも、どうしてそんなにも分かっちゃうんですか?」
「ん?別にそんなに難しいことでもないのよ?」
「いえ、絶対に違います!難しいです!」
「主導権よ!」
「主導権?」
「そうよ!被害者の女性とその捕まってる男と、どっちが主導権を握ってたと思う?」
「どっちって、いえいえ、その前に主導権がどっちかなんて普通考えませんよ」
「まあ、被害者の女性とその男がどういう風に知り合ったのかは知らないけど、とりあえず、その男は定職にはついてないんじゃない?」
「ええ、そうみたいですけど。でも、どうしてそう思うったんです?」
「んなもん、被害者の女性から電話が来て真っ昼間にのこのこやって来るんだから分かるわよ」
「はあ・・・」
「んで、その時点でどっちが主導権を握ってるのかも分かるしね」
「なるほど!」
「で、その男って結婚してるんでしょ?」
「ええ、10年ほど前に結婚していて子供も2人いるみたいです」
「んでもって、悪い人たちと付き合ってる感じでもなく、どことなく気が弱いタイプ?」
「ですね」
「まあ、おそらく結婚当初は普通にお勤めをしていたんだろうけど、人生ってどこでどう転ぶかなんて分かんないから。勤めていた会社が倒産したか、もしくはリストラされたかで、次の職がなくて人材派遣のお世話になるようになってみたいな感じで、急降下ではなく、なだらかに下がっていっちゃったのね」
「仰せの通りです」
「んで、そんな折、被害者の女性と知り合ったって感じかしら?」
「の、ようです。それから被害者の女性と付き合うようになっていったみたいです」
「で、会う度に少しのお小遣いを渡していたのね、きっと」
「でも、お小遣いは分かるんですけど、それじゃ大麻の方は?」
「捕まった男は、被害者の女性からもらったって言ってるんじゃない?」
「確かに、でも、そこが分からないんですよね?」
「そこがって、どこが?」
「いえ、その男が被害者の女性からもらった小遣いで大麻を買っていたっていうのなら分かるんですけどね。どうして被害者の女性がわざわざその男のために大麻まで用意したのかが分からないんですよ」
「その捕まってる男って妻子持ちよね?」
「ええ、そうですけど」
「だからでしょ?」
「いえ、あの、だからでしょって言われましても」
「何言ってるのよ?浮気と大麻、妻子持ちにとってどっちが重いと思うの?」
「あっ・・・確かに。浮気なら当事者同士の問題で済むけど大麻となれば逮捕になってしまう」
「そういうこと。独身ならまだしも、妻子持ちの旦那が大麻で捕まったなんてなったら最悪よ?」
「でも、それを言ったら、被害者の女性だって同じなんじゃないですか?」
「どうして?」
「だって、被害者の女性だって結婚していますし、まあ、子供はいないみたいですけど、でも、旦那さんは大手の会社の役員ですし、それこそ自分の奥さんが浮気とか大麻をやってたなんて知れたら、それこそ旦那さんにとっては大問題になってしまうんじゃないですか?」
「あははっ!あたしとしては大麻や浮気よりも、こっちの方が大問題のような気がしちゃうけど」
そう言いながら、あやねは、テレビ画面に映っている被害者の女性を指さした。
「確かに・・・旦那さん、相当なショックだったみたいです」
「どっちの意味でのショックかは知らないけど・・・ふふっ」
「はい?」
「ふふっ、もし、気になるなら、後でこっそり旦那さんに訊いてみたら?」
「えっ?」
後でこっそり訊いてみたらって・・・訊けない!訊けない!訊けるわけないでしょ===がっ!
っていうか、もしかして、旦那さんも知っていたの?奥さんの、この趣味?
いやいや、もしかしてのもしかしてで、旦那さんも同じ趣味を・・・えっ?
違う!違う!そうじゃない!
この場合、そうじゃなくて、浮気か大麻かって、意味・・・ですよね?
「ん?別にそんなに難しいことでもないのよ?」
「いえ、絶対に違います!難しいです!」
「主導権よ!」
「主導権?」
「そうよ!被害者の女性とその捕まってる男と、どっちが主導権を握ってたと思う?」
「どっちって、いえいえ、その前に主導権がどっちかなんて普通考えませんよ」
「まあ、被害者の女性とその男がどういう風に知り合ったのかは知らないけど、とりあえず、その男は定職にはついてないんじゃない?」
「ええ、そうみたいですけど。でも、どうしてそう思うったんです?」
「んなもん、被害者の女性から電話が来て真っ昼間にのこのこやって来るんだから分かるわよ」
「はあ・・・」
「んで、その時点でどっちが主導権を握ってるのかも分かるしね」
「なるほど!」
「で、その男って結婚してるんでしょ?」
「ええ、10年ほど前に結婚していて子供も2人いるみたいです」
「んでもって、悪い人たちと付き合ってる感じでもなく、どことなく気が弱いタイプ?」
「ですね」
「まあ、おそらく結婚当初は普通にお勤めをしていたんだろうけど、人生ってどこでどう転ぶかなんて分かんないから。勤めていた会社が倒産したか、もしくはリストラされたかで、次の職がなくて人材派遣のお世話になるようになってみたいな感じで、急降下ではなく、なだらかに下がっていっちゃったのね」
「仰せの通りです」
「んで、そんな折、被害者の女性と知り合ったって感じかしら?」
「の、ようです。それから被害者の女性と付き合うようになっていったみたいです」
「で、会う度に少しのお小遣いを渡していたのね、きっと」
「でも、お小遣いは分かるんですけど、それじゃ大麻の方は?」
「捕まった男は、被害者の女性からもらったって言ってるんじゃない?」
「確かに、でも、そこが分からないんですよね?」
「そこがって、どこが?」
「いえ、その男が被害者の女性からもらった小遣いで大麻を買っていたっていうのなら分かるんですけどね。どうして被害者の女性がわざわざその男のために大麻まで用意したのかが分からないんですよ」
「その捕まってる男って妻子持ちよね?」
「ええ、そうですけど」
「だからでしょ?」
「いえ、あの、だからでしょって言われましても」
「何言ってるのよ?浮気と大麻、妻子持ちにとってどっちが重いと思うの?」
「あっ・・・確かに。浮気なら当事者同士の問題で済むけど大麻となれば逮捕になってしまう」
「そういうこと。独身ならまだしも、妻子持ちの旦那が大麻で捕まったなんてなったら最悪よ?」
「でも、それを言ったら、被害者の女性だって同じなんじゃないですか?」
「どうして?」
「だって、被害者の女性だって結婚していますし、まあ、子供はいないみたいですけど、でも、旦那さんは大手の会社の役員ですし、それこそ自分の奥さんが浮気とか大麻をやってたなんて知れたら、それこそ旦那さんにとっては大問題になってしまうんじゃないですか?」
「あははっ!あたしとしては大麻や浮気よりも、こっちの方が大問題のような気がしちゃうけど」
そう言いながら、あやねは、テレビ画面に映っている被害者の女性を指さした。
「確かに・・・旦那さん、相当なショックだったみたいです」
「どっちの意味でのショックかは知らないけど・・・ふふっ」
「はい?」
「ふふっ、もし、気になるなら、後でこっそり旦那さんに訊いてみたら?」
「えっ?」
後でこっそり訊いてみたらって・・・訊けない!訊けない!訊けるわけないでしょ===がっ!
っていうか、もしかして、旦那さんも知っていたの?奥さんの、この趣味?
いやいや、もしかしてのもしかしてで、旦那さんも同じ趣味を・・・えっ?
違う!違う!そうじゃない!
この場合、そうじゃなくて、浮気か大麻かって、意味・・・ですよね?
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