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SMと快楽と事件
SMと快楽と事件・・・その19
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「んで、どう?少しは真犯人の足取りが見えてきたんじゃない?」
「はい?」
「なに?」
「いえ、あの・・・そんな事を言われましても・・・」
「あ~ん、もう!それじゃ~ね~、今まであたしが言った言葉を順序良く並べ直してみたら?」
「あやねさんの言葉をですか?」
「そう。そうすれば見えてくるはずよ。真犯人が何処に居たのかってね」
「何処に居たのか?ですか?それって、どうやって逃げたのか?じゃないんですか?」
「まあ、とりあえずはあたしの言った言葉をひとつひとつ考えながら繋ぎ合わせてみるといいわ」
「はあ・・・それで、あやねさんは?」
「あたし?そろそろこの子たちのアニメの時間だから、お菓子とジュースを用意してあげるのよ」
「はい?」
「はい?じゃないわよ!まったく、この子のジュースを勝手に飲んじゃうんだから、もう」
「あの、この子たちって、ただのぬいぐるみですよ?」
「いいから!いいから!あんたは推理のお勉強してなさいな!たまには自分で推理してみるのも頭の体操になるわよ!」
そう言いながらソファーから立ち上がってキッチンの方へ歩いていくあやね。
そんなあやねの後ろ姿を見ている倉根は、薄いカーディガンが風でふわっとならないかな?
などと、さっき、縁側で偶然の風のいたずらが見せたあやねの可愛いお尻を思い出していた。
あやねさんの言葉・・・その言葉を並べ直してみる?
この場合、とりあえず時系列で並べ直してみると、分かりやすいかもしれないな。
犯人とされている男が女性の家に着いたのが午後1時30分頃。
そして、被害者の女性の死亡推定時刻が午後2時前後。
これは、女性の悲鳴を聞いたという通報が午後2時15分なのでまず違いないと思われる。
それで、玄関の鍵が閉まっていたと言っている男の話に嘘はないとして、玄関のドアの鍵を開けたのは犯人だとする。
とりあえず犯人にされている男が午後2時過ぎに女性の家から出てきたのを
何人もが目撃しているのは女性の家の周辺からの聞き込みで判明している。
しかし、それ以外の人があの家から出てきたのは誰も目撃していない。
そして、あやねさんが言うように、通報してきたのが犯人だとすると・・・
問題は、もし真犯人がいるとすれば、その真犯人がどうやってあの家から逃走したのか?
とすれば、ここでひとつの疑問が生まれてくるわけだ。
通報してきた犯人は、いったい、どこから通報してきたのか?
近所に公衆電話はないとして。通報してきたのが非通知。そして、真犯人を誰も見かけていない。
これから導き出される答えは・・・まさか?
「あら?そのお顔の様子じゃ、なんとか答えまでたどり着いたみたいね?」
そう言いながら、あやねはトレーに乗せてきたコーヒーカップを倉根の前に置いた。
「あっ、有難う御座います」
「で?」
「あっ、はい。でも、ちょっとあり得ないというか信じられないというか・・・」
「言ってみて?」
「はい。真犯人は、まだ、あの家の中にいた?」
「ふふっ、正解!」
「でも、あの家にって言っても、到着した警察は家の中は全部調べたんですよ?」
「でしょうね」
「それじゃ、いったい、真犯人はどこに隠れていたんでしょうか?」
「警察が調べない場所、しかも、警察の動きが手に取るように分かる場所、そして、もっとも安全な場所」
「いや、ちょっと待って下さい。いくらなんでも、そんな場所なんてどこにもないですよ?」
いったいどこなんですか?と、顔に書いている倉根が疑問符のまま勢いよく訊いてくると
あやねは、艶めかしく笑みを浮かべると左の人差し指を上に向けた。
「はい?」
「なに?」
「いえ、あの・・・そんな事を言われましても・・・」
「あ~ん、もう!それじゃ~ね~、今まであたしが言った言葉を順序良く並べ直してみたら?」
「あやねさんの言葉をですか?」
「そう。そうすれば見えてくるはずよ。真犯人が何処に居たのかってね」
「何処に居たのか?ですか?それって、どうやって逃げたのか?じゃないんですか?」
「まあ、とりあえずはあたしの言った言葉をひとつひとつ考えながら繋ぎ合わせてみるといいわ」
「はあ・・・それで、あやねさんは?」
「あたし?そろそろこの子たちのアニメの時間だから、お菓子とジュースを用意してあげるのよ」
「はい?」
「はい?じゃないわよ!まったく、この子のジュースを勝手に飲んじゃうんだから、もう」
「あの、この子たちって、ただのぬいぐるみですよ?」
「いいから!いいから!あんたは推理のお勉強してなさいな!たまには自分で推理してみるのも頭の体操になるわよ!」
そう言いながらソファーから立ち上がってキッチンの方へ歩いていくあやね。
そんなあやねの後ろ姿を見ている倉根は、薄いカーディガンが風でふわっとならないかな?
などと、さっき、縁側で偶然の風のいたずらが見せたあやねの可愛いお尻を思い出していた。
あやねさんの言葉・・・その言葉を並べ直してみる?
この場合、とりあえず時系列で並べ直してみると、分かりやすいかもしれないな。
犯人とされている男が女性の家に着いたのが午後1時30分頃。
そして、被害者の女性の死亡推定時刻が午後2時前後。
これは、女性の悲鳴を聞いたという通報が午後2時15分なのでまず違いないと思われる。
それで、玄関の鍵が閉まっていたと言っている男の話に嘘はないとして、玄関のドアの鍵を開けたのは犯人だとする。
とりあえず犯人にされている男が午後2時過ぎに女性の家から出てきたのを
何人もが目撃しているのは女性の家の周辺からの聞き込みで判明している。
しかし、それ以外の人があの家から出てきたのは誰も目撃していない。
そして、あやねさんが言うように、通報してきたのが犯人だとすると・・・
問題は、もし真犯人がいるとすれば、その真犯人がどうやってあの家から逃走したのか?
とすれば、ここでひとつの疑問が生まれてくるわけだ。
通報してきた犯人は、いったい、どこから通報してきたのか?
近所に公衆電話はないとして。通報してきたのが非通知。そして、真犯人を誰も見かけていない。
これから導き出される答えは・・・まさか?
「あら?そのお顔の様子じゃ、なんとか答えまでたどり着いたみたいね?」
そう言いながら、あやねはトレーに乗せてきたコーヒーカップを倉根の前に置いた。
「あっ、有難う御座います」
「で?」
「あっ、はい。でも、ちょっとあり得ないというか信じられないというか・・・」
「言ってみて?」
「はい。真犯人は、まだ、あの家の中にいた?」
「ふふっ、正解!」
「でも、あの家にって言っても、到着した警察は家の中は全部調べたんですよ?」
「でしょうね」
「それじゃ、いったい、真犯人はどこに隠れていたんでしょうか?」
「警察が調べない場所、しかも、警察の動きが手に取るように分かる場所、そして、もっとも安全な場所」
「いや、ちょっと待って下さい。いくらなんでも、そんな場所なんてどこにもないですよ?」
いったいどこなんですか?と、顔に書いている倉根が疑問符のまま勢いよく訊いてくると
あやねは、艶めかしく笑みを浮かべると左の人差し指を上に向けた。
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