ちょっとエッチな心霊探偵 あやね

SMと快楽と事件

SMと快楽と事件・・・その15

「あのですね。それっていったいどういう事なんですか？」

「あははっ。まあ、どう言っても理解出来そうにないから、その辺にでもポイしちゃったら？」

「いや、あのですね、そういうわけにはいかないですよ！やっぱり・・・」

倉根としては、自分たち警察が勝手に迷路を作ってしまったと言われては
どうにも納得が出来ないというか、このまま、はい！そうですか。とは、いかないのである。
これでは、まるで自分たち警察が、初めから冤罪を作るために捜査をしていたみたいになってしまうのではないだろうか？

ほとんど完全犯罪。初めから存在していないトリック。そして、何も書かれていない迷路。
それを、いとも簡単に言い当ててしまうあやねに驚く倉根ではあったが、
それと同時に、事件の共犯者だという被害者の女性はいったい？そんな疑問が倉根の頭の中に生まれていた。

「それで、どうすんの？」

「えっ？」

「えっ？じゃないでしょ？」

「そうは言われても・・・」

「あははっ！どっちみち、この事件の謎解きはあんたたちには無理だから、出来もしないことを考えても仕方ないでしょ？」

「はあ・・・確かに・・・」

というか、あやかさんの協力がないと、おそらく事件解決なんて出来ないんじゃないだろうか？

「で？どうすんの？」

「このままでいくと、間違いなく今捕まってる男が犯人という事になってしまうわけですよね？」

「なるわね！」

「やっぱり・・・ですよね・・・」

「でもさ、犯人を示す痕跡が何もないのに、その男の痕跡は至る所に有り余ってるってさ、考えてみるとちょっと面白いわよね？」

「面白いだなんて・・・でも、言われてみれば、確かにそうですよね」

「で？とりあえず捜査でもしてみる？ってか、それしか選択肢がないだろうし」

「はあ、面目ないです」

「で、通報をしてきた人は見つかったの？」

「えっ？」

「えっ？じゃないでしょ？一応は調べるでしょうが？」

「それが非通知だったみたいで・・・。それに、もう捕まってしまってるので、たぶん調べていないと思います」

「調べてみたら？」

「調べるといっても非通知だったんですよ？しかも、普通にかかってきたので、たぶん受ける方も普通に受けた・・・みたいな」

「あ～ん、もう！めんどっちいわね！」

「いや～・・・はあ・・・なんとも。でも、通報してきた人と今回の事件、何か関係がありそうなんですか？」

「犯人よ！は～んにん！」

「はい？」

「まあ、かけてきたのはスマホだろうし、もし、そのかけてきたスマホの持ち主を探し当てたとしても、なんのこっちゃ？って、言われるのがオチだろうし。もしかしたら、そんな人なんていないかもしれないしね！ってことで、調べてもちょっとした研修になっちゃうわね」

「はい？はい？はい？」

「なに？」

「いえ、あの、どうして、そんなことまで分かっちゃうんですか？しかも、すごく簡単に？」

「ん？だって、ほら？言ってるじゃない？」

あやねは、そう言ってテレビ画面に映し出されている被害者に視線を移して見せる。
そんなあやねの仕草に従うように倉根も視線を移してみるのだが・・・
その視線の先、大きなテレビの画面に映し出されているのは、全裸のままの女性。
しかも、被害者の足元から映した画像なものだから、ただの全裸ではなく、
両足を大きくМ字に開くように縛られた状態であり、当たり前なのだがモザイクも無し。
したがって、女性のあそこがモロに丸出し、その上、丸見えの状態なのである。

・・・それを見ているこの状況、どう見てもカオスです・・・