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さりげなく恥辱まみれ
さりげなく恥辱まみれ・・・その4
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「そうそう、霊とのお戯れの時は脱ぎやすい、というより、脱がされやすいお洋服の方が良いと思いますよ」
「はい・・・?」
「今の季節でしたら、ミニのワンピなんかも良いかもしれませんね」
「ミニのワンピ・・・ですか?」
「ええ。タイトタイプじゃなくて、フレアタイプが良いかな?風のお遊びでスカートの裾がふわふわってチラ見えする感じとかってどうですか?」
「どうですか?と、訊かれましても・・・」
「美奈子さんって美人さんだから、どちらかというと落ち着いた感じの清楚が感じられるお洋服がお好みかと思うんですけど、違います?」
「ええ、まあ、確かに、どちらかというと清楚が基準になってる感がありますけど、どうして分かったんですか?」
「清楚な女性の恥辱かな?」
「う~ん・・・そうハッキリと言われてしまいますと、ほんとにそうなのかな?って、思ってしまいますけど。でも、確かに恥辱という醜態が頭の片隅にあるのは確かかもしれません」
「清楚と恥辱・・・。その先にある自分の姿に怯えていますね?」
「怯える・・・?私がですか?」
美奈子は、あやねが口にした不意な言葉に少し驚いた。
怯える・・・?
私が・・・?
何に・・・?
そう問いかけてみる自分の言葉に、見えているはずのその先を曇らせようとしている自分がいることに、なぜ?と、もう一度、問いかけてみる。
「そして、いつまで?」
「えっ・・・?」
「見えているその先から視線を逸らしても、きっと、追いかけてきますよ?」
「なぜ、あやねさんには分かるのですか?」
「その瞬間、その瞬間は偽りではないはずの自分の想いに触れることが出来るのに、迷いの森から出ようとはしないのは、なぜ?」
「だから、なぜ?なぜ、あやねさんには分かるのですか?私、まだ、何も言ってないはずなのに」
「あの子たちが、それをあたしに教えてくれるんです」
「えっ?あの子たちって、あの、くまさんとワニさん・・・ですか?」
「はい。だって、美奈子さんには見えたでしょ?あの子たちが動いているのが」
「ええ、確かに。ですが、それと、どう関係があるんですか?」
「ふふっ。霊能力がある人だけに霊が見えるわけじゃないんですよ」
「それって、いったい、どういうことなんでしょうか?」
「愛に触れようとする想い。夢に触れようとするその願い。そこに何も存在してない心に霊は手を差し伸べようとしてくれるんです」
「そこに、何も存在していない心・・・?」
「ええ。例えば、打算や計算。欲や見返り。人間だけが持つ、人間特有の性」
「人間特有の性・・・?」
「犬や猫にはありませんし、小さな子供にもありませんでしょ?」
「あっ、確かに、犬や猫には霊が見えるみたいですし、人も、子供の頃は霊が見えるって話、よく聞きます」
「そして、大人になるにつれて霊が見えなくなっていく・・・ですね。」
「それと、今の私と、どういう関係が・・・?」
「ふふっ。もう、無理に曇らせることはないんですよ。美奈子さんは、その答えを探しているのではなく、もう、すでにその答えを知っているはず。あとは、たどり着くだけ」
「はい・・・?」
「怯えと戯れているよりも、着ているだけで恥じっちゃうワンピを選びましょう!」
「はい?はい?」
どうぞ、こちらへ。と、あやねは、先に席を立って美奈子に優しく声をかける。
縁側から庭に咲いているお花たちが見えるリビングから隣の部屋へと行くと
先程のくまさんとワニさんのぬいぐるみが、ソファに座ってお菓子を食べながらテレビを見ている。
そんな2匹のぬいぐるみたちに思いっきり顔を近づけて覗き込む美奈子。
「なにゅ?」・・・くまのぬいぐるみが突然の美奈子のお顔来襲にびっくりお目目さん。
「はい・・・?」
「今の季節でしたら、ミニのワンピなんかも良いかもしれませんね」
「ミニのワンピ・・・ですか?」
「ええ。タイトタイプじゃなくて、フレアタイプが良いかな?風のお遊びでスカートの裾がふわふわってチラ見えする感じとかってどうですか?」
「どうですか?と、訊かれましても・・・」
「美奈子さんって美人さんだから、どちらかというと落ち着いた感じの清楚が感じられるお洋服がお好みかと思うんですけど、違います?」
「ええ、まあ、確かに、どちらかというと清楚が基準になってる感がありますけど、どうして分かったんですか?」
「清楚な女性の恥辱かな?」
「う~ん・・・そうハッキリと言われてしまいますと、ほんとにそうなのかな?って、思ってしまいますけど。でも、確かに恥辱という醜態が頭の片隅にあるのは確かかもしれません」
「清楚と恥辱・・・。その先にある自分の姿に怯えていますね?」
「怯える・・・?私がですか?」
美奈子は、あやねが口にした不意な言葉に少し驚いた。
怯える・・・?
私が・・・?
何に・・・?
そう問いかけてみる自分の言葉に、見えているはずのその先を曇らせようとしている自分がいることに、なぜ?と、もう一度、問いかけてみる。
「そして、いつまで?」
「えっ・・・?」
「見えているその先から視線を逸らしても、きっと、追いかけてきますよ?」
「なぜ、あやねさんには分かるのですか?」
「その瞬間、その瞬間は偽りではないはずの自分の想いに触れることが出来るのに、迷いの森から出ようとはしないのは、なぜ?」
「だから、なぜ?なぜ、あやねさんには分かるのですか?私、まだ、何も言ってないはずなのに」
「あの子たちが、それをあたしに教えてくれるんです」
「えっ?あの子たちって、あの、くまさんとワニさん・・・ですか?」
「はい。だって、美奈子さんには見えたでしょ?あの子たちが動いているのが」
「ええ、確かに。ですが、それと、どう関係があるんですか?」
「ふふっ。霊能力がある人だけに霊が見えるわけじゃないんですよ」
「それって、いったい、どういうことなんでしょうか?」
「愛に触れようとする想い。夢に触れようとするその願い。そこに何も存在してない心に霊は手を差し伸べようとしてくれるんです」
「そこに、何も存在していない心・・・?」
「ええ。例えば、打算や計算。欲や見返り。人間だけが持つ、人間特有の性」
「人間特有の性・・・?」
「犬や猫にはありませんし、小さな子供にもありませんでしょ?」
「あっ、確かに、犬や猫には霊が見えるみたいですし、人も、子供の頃は霊が見えるって話、よく聞きます」
「そして、大人になるにつれて霊が見えなくなっていく・・・ですね。」
「それと、今の私と、どういう関係が・・・?」
「ふふっ。もう、無理に曇らせることはないんですよ。美奈子さんは、その答えを探しているのではなく、もう、すでにその答えを知っているはず。あとは、たどり着くだけ」
「はい・・・?」
「怯えと戯れているよりも、着ているだけで恥じっちゃうワンピを選びましょう!」
「はい?はい?」
どうぞ、こちらへ。と、あやねは、先に席を立って美奈子に優しく声をかける。
縁側から庭に咲いているお花たちが見えるリビングから隣の部屋へと行くと
先程のくまさんとワニさんのぬいぐるみが、ソファに座ってお菓子を食べながらテレビを見ている。
そんな2匹のぬいぐるみたちに思いっきり顔を近づけて覗き込む美奈子。
「なにゅ?」・・・くまのぬいぐるみが突然の美奈子のお顔来襲にびっくりお目目さん。
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