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見える世界と見えない世界
見える世界と見えない世界・・・その7
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ワニさん・・・よね?
いえ・・・ワニさんのぬいぐるみさんよね?
いえいえ・・・ワニさん・・・っていうか、歩いているし・・・。
しかも・・・しかもよ!トレーにコーヒーカップを乗せて歩いているし・・・。
ワニのぬいぐるみがテーブルまで歩いてくると、最初に美奈子に、そして、あやねに。
それから、くまのぬいぐるみにはオレンジジュースだろうか?
可愛いグラスに入ったオレンジ色のジュースをくまのぬいぐるみの前に置いてから
美奈子の隣に同じ可愛いグラスに入ったジュースを置いて、モゾモゾと美奈子の座っているソファの隣に登ってきた。
「あの・・・」
「ふふっ。ぬいぐるみのワニさんですよ」
「あっ、はい・・・。それは分かるんですけど・・・」
「ふふっ、ワニさんはいつもお手伝いをしてくれるんですよ」
「はぁ・・・あの・・・私、ほんとは夢の中にいるんですか?」
「夢の中?」
「ええ・・・もしかして、今は眠っていて、そんでもって夢の中にいるみたいな・・・」
「ふふっ、現実の世界ですよ」
美奈子は隣に座ったワニのぬいぐるみに視線を移しながら信じられない気持ちになっていた。
「あの・・・もしかして、まだ、他にもいるんでしょうか?」
「くまとワニの他に?」
「ええ・・・」
「ふふっ。私のところにはこの2匹だけなんですよ」
「私のところにはって・・・あの・・・」
「もともと、この子たちは他の家にいたんですけどね。なぜか、私に付いて来ちゃったんですよ」
「えっ?・・・それじゃ、その家にも動くぬいぐるみさんがいるんですか?」
「ええ・・・。沢山、住んでいるみたいですよ」
「沢山・・・?」
「たぶん、100個くらい、いるんじゃないかしら?」
「100個???」
「なので、とっても賑やかなんですよ!」
「あの・・・100個のぬいぐるみさんたちが住んでいるんですか?」
「ええ・・・。ねっ!」
あやねは、そう言いながら隣でジュースを飲んでいるくまのぬいぐるみの方に視線を向ける。
「うんと、僕たちがここに来たので、今は112個ですよ!」
くまのぬいぐるみが美奈子の方を見ながら答えたので、美奈子はそれに返すように訊いてみる。
「その112個のぬいぐるみさんたちも、くまさんやワニさんと同じように動いているの?」
「うん、動いている」
「それで、その家って、ぬいぐるみさんたちだけで住んでるの?」
「ううん・・・冴子さんもいるよ!」
「冴子さん・・・?」
美奈子はあやねの方へ視線を移しながら、くまのぬいぐるみの言葉を聞き返してみる。
「ええ・・・。20歳くらいかな?とっても可愛いんですよ」
冴子という20歳くらいの可愛い女の子・・・そして、112個のぬいぐるみたち。
その、112個のぬいぐるみたちが、みんな自由に動き回っているのだという。
美奈子は、信じられないというか、それ以前に今の言葉を信じていいのだろうか?
いえ、信じていいのだろうか?というより、今、私の目の前で動いているし。
ってか、ジュースを飲みながらお話してるし・・・。
「ふふっ。そんなに考え込まなくてもいいんですよ!」
「はぁ・・・でも、そうは言われましても・・・動いてますよね?」
「ふふっ。私としては、この子たちが動いているのが見える人に会えたのは初めてなんですよ」
「初めてって・・・私が?」
「ええ・・・。そうだ!一度、犯されてみます?知らない男たちに、せっかくだから、野外で?」
いえ・・・ワニさんのぬいぐるみさんよね?
いえいえ・・・ワニさん・・・っていうか、歩いているし・・・。
しかも・・・しかもよ!トレーにコーヒーカップを乗せて歩いているし・・・。
ワニのぬいぐるみがテーブルまで歩いてくると、最初に美奈子に、そして、あやねに。
それから、くまのぬいぐるみにはオレンジジュースだろうか?
可愛いグラスに入ったオレンジ色のジュースをくまのぬいぐるみの前に置いてから
美奈子の隣に同じ可愛いグラスに入ったジュースを置いて、モゾモゾと美奈子の座っているソファの隣に登ってきた。
「あの・・・」
「ふふっ。ぬいぐるみのワニさんですよ」
「あっ、はい・・・。それは分かるんですけど・・・」
「ふふっ、ワニさんはいつもお手伝いをしてくれるんですよ」
「はぁ・・・あの・・・私、ほんとは夢の中にいるんですか?」
「夢の中?」
「ええ・・・もしかして、今は眠っていて、そんでもって夢の中にいるみたいな・・・」
「ふふっ、現実の世界ですよ」
美奈子は隣に座ったワニのぬいぐるみに視線を移しながら信じられない気持ちになっていた。
「あの・・・もしかして、まだ、他にもいるんでしょうか?」
「くまとワニの他に?」
「ええ・・・」
「ふふっ。私のところにはこの2匹だけなんですよ」
「私のところにはって・・・あの・・・」
「もともと、この子たちは他の家にいたんですけどね。なぜか、私に付いて来ちゃったんですよ」
「えっ?・・・それじゃ、その家にも動くぬいぐるみさんがいるんですか?」
「ええ・・・。沢山、住んでいるみたいですよ」
「沢山・・・?」
「たぶん、100個くらい、いるんじゃないかしら?」
「100個???」
「なので、とっても賑やかなんですよ!」
「あの・・・100個のぬいぐるみさんたちが住んでいるんですか?」
「ええ・・・。ねっ!」
あやねは、そう言いながら隣でジュースを飲んでいるくまのぬいぐるみの方に視線を向ける。
「うんと、僕たちがここに来たので、今は112個ですよ!」
くまのぬいぐるみが美奈子の方を見ながら答えたので、美奈子はそれに返すように訊いてみる。
「その112個のぬいぐるみさんたちも、くまさんやワニさんと同じように動いているの?」
「うん、動いている」
「それで、その家って、ぬいぐるみさんたちだけで住んでるの?」
「ううん・・・冴子さんもいるよ!」
「冴子さん・・・?」
美奈子はあやねの方へ視線を移しながら、くまのぬいぐるみの言葉を聞き返してみる。
「ええ・・・。20歳くらいかな?とっても可愛いんですよ」
冴子という20歳くらいの可愛い女の子・・・そして、112個のぬいぐるみたち。
その、112個のぬいぐるみたちが、みんな自由に動き回っているのだという。
美奈子は、信じられないというか、それ以前に今の言葉を信じていいのだろうか?
いえ、信じていいのだろうか?というより、今、私の目の前で動いているし。
ってか、ジュースを飲みながらお話してるし・・・。
「ふふっ。そんなに考え込まなくてもいいんですよ!」
「はぁ・・・でも、そうは言われましても・・・動いてますよね?」
「ふふっ。私としては、この子たちが動いているのが見える人に会えたのは初めてなんですよ」
「初めてって・・・私が?」
「ええ・・・。そうだ!一度、犯されてみます?知らない男たちに、せっかくだから、野外で?」
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