173 / 189
後編 魔法学園での日々とそれから
173.おねだりの対価
しおりを挟む
その日は隠れ家に泊まり、早朝に寮へと戻った。
「主役が戻ってきたな」
ダニエル様……最近、以前よりも愛想がいいんだよね。柔らかい笑顔をよく向けてくれる。
「二人ともお疲れ様! すごかったわよ。頑張ったわね」
「私も感動しました。泣いちゃいましたよ」
「俺も、聖女様を見た気分になりました。光の波がすごかったですね」
皆が口々に絶賛しながら迎えてくれる。
そういえば、ダニエル様たちは王宮にいたんだからカルロスとユリアちゃんは二人きり……どんな雰囲気だったんだろう。
「緊張して手足ガクガクだったし! 学園に行く気分じゃないなぁ~」
「残り三日じゃない」
「また冬季休暇でダニエルさんとジェニーと離れるのも寂しいなぁ」
「四人ともここに残るのでしょう? 寂しいのは私の方よ」
「私だって寂しいの。勉強から離れられるのは嬉しいけど」
「アリスさんはアリスさんですね! 昨日のを見て恐れ多く感じてしまいましたが、ほっとします」
「恐れないでよ、ユリアちゃんー」
「いつものアリスさんで安心しました」
「私も、いつもの寮にいつもの皆がいると安心するなぁ」
雑談していると、ニコールとヘレンが朝食を出してくれる。ヘレン……優秀なキッチンメイドで助産師でもあるんだよね。二つも技術があってすごいなぁ。
いつもの日常……安心するよね。
◆◇◆◇◆
学園から帰り、今日はレイモンドと隠れ家の三階へと直接入る。
一階から入る時は、ハイハイしまくりのベルちゃんと戯れつつソフィたちと話し、三階へ移動する。その場合は、今からやることやってきます的な感じでなんだかなーだけれど、白薔薇邸でも夜にレイモンドが来るのってもうそーゆーことだしね……。同じ建物の中に人がいる中で、というのにも多少慣れた。三階は別の住居として考えることにした。
「あーあ。もう聖アリスちゃんが一人歩きしているよね。休み時間、その話ばっかりだったし。レイモンド、こうなることを最初から見越していたの?」
「全然。最初はアリスから言い出していた気がするけどな」
「聖アリスちゃんになりたいなんて言った覚えはないけど。レイモンドロースでよかったのに」
「前に言っていたね。肉っぽいからやめておこうよ」
「もう何もかも手遅れだし……」
鞄を置いて寝室へ連れていかれる。
なーんの躊躇もない。私が最初に大好きになった苦悶レイモンドは影も形も一欠片もないよね。
でも……脇にはものすごく大きなクッションがある。ベッドの上に背もたれにするために置いてから、ふわっと包まれる。
「話したいことはある?」
いつも最初にそうやって聞いてくれる。自分のしたいことより、私が心の中に何かを溜め込んでいないかをまずは気にしてくれる。
そーゆーとこ、好きだなぁって思う。
「もうここで二回目のクリスマスだったんだよね」
「そうだね」
「早いよね……これだけの年月で、ダニエル様とジェニーもすごく仲よくなったよね。昨日も王宮ですごくそれを感じた。たまにお忍びにも二人で行ってるし。ねぇ、なんでその時だけダニエル様ってインテリ風の装いなんだと思う?」
「え……俺とだと護衛付きで飛んで王宮に行っちゃったりもするし、カルロスが一緒でもやっぱり飛んでいるしな。防衛学院や騎士団本部で手合わせさせてもらったりとか……。飛ばずに街デートだと、やっぱり変装したいんじゃない? ダニエルだしね。護衛もその方が安心だろうし」
女子と過ごし方が違いすぎる……。
「他に話したいことは?」
ものすごく待たれている。
なんかなー。
昨日もレイモンドはものすごく楽しそうだったけど、手筈を最初から整えられてって、あんまりいい気分じゃないんだよね。最近は落ち着いちゃっているし、ちょっとつまんないなぁ。
「インテリ風のダニエル様をもっとちゃんと見たい。いつもすれ違いの一瞬しか見られないし」
「え……」
あ、久しぶりの不穏レイモンドだ。
「俺じゃなくて……ダニエルを見たいって?」
やや苛ついている……苛つかせたんだけど。
やっぱり少し引いてみると危ない人にも見えるよね。たまには別人みたいなレイモンドともイチャイチャしてみたいような。
……前に私にもオッサン口調で話してみてって言ったのに結局一度もしてくれていないし。
「残り二年ちょっとしかないし、お忍び風ダニエル様と六人でどっか行きたいよね」
「それで……アリスはダニエルをガン見し続けるって?」
ため息をつきながらも目を細められる。
しつこいレイモンド……しばらく見ていないと寂しくなって、わざと嫉妬させることを言いたくなる。癖になるしつこさかもしれない。でも、そろそろやめておこうかな。自分がされたらかなり不愉快だしね。
……なら言うなって話だけど。
「王子様がいると六人で街中は護衛さんも大変かな……通学と違ってあちこちだもんね。スポーツセンターで皆で卓球とかならよさそうだけど、この世界ってそーゆーのないよね。卓球自体ないし。大きい公園にそんな建物、あるといいのにね」
「……卓球……」
あ、レイモンドの目が虚ろに!
私が死にそうになったのって、卓球のあとだっけ……。もしかしてトラウマ?
「インテリ風のダニエルと卓球がしたいの……」
「考えなしにしゃべってる」
「だよね」
レイモンドが考え込み始めた……。やっぱり悩んでいるレイモンドも好きだ。うーん、好きが爆発しておかしくなっているなぁ。
もう少し大人になったら落ち着くかな、私。
「ピンポン球が難しいな……ゴム製ならあるけど……」
そっか!
この世界、プラスチックがない!
「高価にはなるけど、できなくはないか……」
「プラスチック、あるの!?」
「近いものならね。眼鏡のフレームの材料にもなっている。ただし高額だ」
眼鏡って高かったんだ。
「可燃性も高くて使わざるをえないものに使う」
だから、あんまりそれっぽいのを見ないんだ。
「そんなものがあったんだ……」
「まぁね。俺の意向だけではどうにもならない。一応相談はしてみるよ」
「……ごめん。適当に思いつきでしゃべっただけで、ものすごく希望しているわけじゃない」
「六人で外で遊びたいんだよね。寮の中や夏場のプールみたいにジェニファー様の屋敷で、でもなくて」
「それは……うん……」
「あらかじめ言っておいて目的地も伝えておけば大丈夫だよ。で、インテリ風のダニエルも見たいと」
「それはやっぱりいい……」
不穏レイモンドが見たかっただけだ。
「一応聞くだけ聞いてみるよ」
「え」
「でも、ダニエルをガン見するアリスを見るのは気分悪そうだなー」
「だからいいって……」
あれ。なんか顔がやや種類の違う不穏レイモンドに……?
「そこに、媚薬ジェルがある」
「なんで!?」
意味分からん!
「そんなアリスを見ても落ち着いていられるくらいに乱れてくれるのなら……」
エッロイ!!!
なんでいきなりそんな話になったんだ! コイツ、絶対私がこーゆー類の無理ぎみなお願いをするのを待ってたでしょ。取引用に置いておいたでしょ!
「だ、だからいいって……」
「使ってもいいんだ?」
甘えたような目で誘ってくる。
むぐぅ……。
さっきまで普通におしゃべりしていたのに……ベッドの上でだけど。レイモンドを困らせようとすると、いっつもこうだ。私の方が困らされる。
でも……苦悶レイモンドが鳴りを潜めてしまったように、今のこのレイモンドも今だけなのかもしれない。お爺さんになってまでは、絶対しないだろうし。いつまでこの彼も見られるんだろう。
「アリス? えっと……」
あ、レイモンドがやりすぎたかなって顔をしている。
「ねぇ、レイモンド。私にいつまでそーゆーことをしてくれるの?」
「え?」
「何歳くらいに枯れるのかな」
「枯れる!? この状況で枯れる心配をする女の子は、世界広しといえどアリスだけだと思うよ!?」
そうかなぁ。
いつまでかなーって思う女の子、いると思うけど。
「枯れる時期は分からないな……統計をとったこともないし」
まずい!
年配の男性の使用人に「いつ枯れましたかアンケート」をとる辺境伯の息子を生み出すわけにはいかない。
「私より早く枯れたら寂しいなって思っただけ。忘れて」
「それは使ってみてもいいってこと? 枯れないでって願うくらいには乗り気になってくれた?」
あーあ。
レイモンドはすぐそうやって聞くんだよね。聞かなくたっていいのに。私の意思なんて無視してでもって思っちゃうくらいに愛されたいのに。
「……中毒性のある物質とか入ってないよね」
「大丈夫。血行を促進するだけの軽いものだ」
「そっか、それなら……」
聖歌に言ったように欲のない人間なんていない。そんな人しかいなかったら退屈すぎて魔女さんも絶対に飽きちゃう。
いつだって欲にまみれた目で私を見たらいい。そんな彼を見たいのが私の欲だ。
「――いいよ」
最高に欲深く、あなたの前でだけ咲き乱れてあげる。
……なーんてね?
「主役が戻ってきたな」
ダニエル様……最近、以前よりも愛想がいいんだよね。柔らかい笑顔をよく向けてくれる。
「二人ともお疲れ様! すごかったわよ。頑張ったわね」
「私も感動しました。泣いちゃいましたよ」
「俺も、聖女様を見た気分になりました。光の波がすごかったですね」
皆が口々に絶賛しながら迎えてくれる。
そういえば、ダニエル様たちは王宮にいたんだからカルロスとユリアちゃんは二人きり……どんな雰囲気だったんだろう。
「緊張して手足ガクガクだったし! 学園に行く気分じゃないなぁ~」
「残り三日じゃない」
「また冬季休暇でダニエルさんとジェニーと離れるのも寂しいなぁ」
「四人ともここに残るのでしょう? 寂しいのは私の方よ」
「私だって寂しいの。勉強から離れられるのは嬉しいけど」
「アリスさんはアリスさんですね! 昨日のを見て恐れ多く感じてしまいましたが、ほっとします」
「恐れないでよ、ユリアちゃんー」
「いつものアリスさんで安心しました」
「私も、いつもの寮にいつもの皆がいると安心するなぁ」
雑談していると、ニコールとヘレンが朝食を出してくれる。ヘレン……優秀なキッチンメイドで助産師でもあるんだよね。二つも技術があってすごいなぁ。
いつもの日常……安心するよね。
◆◇◆◇◆
学園から帰り、今日はレイモンドと隠れ家の三階へと直接入る。
一階から入る時は、ハイハイしまくりのベルちゃんと戯れつつソフィたちと話し、三階へ移動する。その場合は、今からやることやってきます的な感じでなんだかなーだけれど、白薔薇邸でも夜にレイモンドが来るのってもうそーゆーことだしね……。同じ建物の中に人がいる中で、というのにも多少慣れた。三階は別の住居として考えることにした。
「あーあ。もう聖アリスちゃんが一人歩きしているよね。休み時間、その話ばっかりだったし。レイモンド、こうなることを最初から見越していたの?」
「全然。最初はアリスから言い出していた気がするけどな」
「聖アリスちゃんになりたいなんて言った覚えはないけど。レイモンドロースでよかったのに」
「前に言っていたね。肉っぽいからやめておこうよ」
「もう何もかも手遅れだし……」
鞄を置いて寝室へ連れていかれる。
なーんの躊躇もない。私が最初に大好きになった苦悶レイモンドは影も形も一欠片もないよね。
でも……脇にはものすごく大きなクッションがある。ベッドの上に背もたれにするために置いてから、ふわっと包まれる。
「話したいことはある?」
いつも最初にそうやって聞いてくれる。自分のしたいことより、私が心の中に何かを溜め込んでいないかをまずは気にしてくれる。
そーゆーとこ、好きだなぁって思う。
「もうここで二回目のクリスマスだったんだよね」
「そうだね」
「早いよね……これだけの年月で、ダニエル様とジェニーもすごく仲よくなったよね。昨日も王宮ですごくそれを感じた。たまにお忍びにも二人で行ってるし。ねぇ、なんでその時だけダニエル様ってインテリ風の装いなんだと思う?」
「え……俺とだと護衛付きで飛んで王宮に行っちゃったりもするし、カルロスが一緒でもやっぱり飛んでいるしな。防衛学院や騎士団本部で手合わせさせてもらったりとか……。飛ばずに街デートだと、やっぱり変装したいんじゃない? ダニエルだしね。護衛もその方が安心だろうし」
女子と過ごし方が違いすぎる……。
「他に話したいことは?」
ものすごく待たれている。
なんかなー。
昨日もレイモンドはものすごく楽しそうだったけど、手筈を最初から整えられてって、あんまりいい気分じゃないんだよね。最近は落ち着いちゃっているし、ちょっとつまんないなぁ。
「インテリ風のダニエル様をもっとちゃんと見たい。いつもすれ違いの一瞬しか見られないし」
「え……」
あ、久しぶりの不穏レイモンドだ。
「俺じゃなくて……ダニエルを見たいって?」
やや苛ついている……苛つかせたんだけど。
やっぱり少し引いてみると危ない人にも見えるよね。たまには別人みたいなレイモンドともイチャイチャしてみたいような。
……前に私にもオッサン口調で話してみてって言ったのに結局一度もしてくれていないし。
「残り二年ちょっとしかないし、お忍び風ダニエル様と六人でどっか行きたいよね」
「それで……アリスはダニエルをガン見し続けるって?」
ため息をつきながらも目を細められる。
しつこいレイモンド……しばらく見ていないと寂しくなって、わざと嫉妬させることを言いたくなる。癖になるしつこさかもしれない。でも、そろそろやめておこうかな。自分がされたらかなり不愉快だしね。
……なら言うなって話だけど。
「王子様がいると六人で街中は護衛さんも大変かな……通学と違ってあちこちだもんね。スポーツセンターで皆で卓球とかならよさそうだけど、この世界ってそーゆーのないよね。卓球自体ないし。大きい公園にそんな建物、あるといいのにね」
「……卓球……」
あ、レイモンドの目が虚ろに!
私が死にそうになったのって、卓球のあとだっけ……。もしかしてトラウマ?
「インテリ風のダニエルと卓球がしたいの……」
「考えなしにしゃべってる」
「だよね」
レイモンドが考え込み始めた……。やっぱり悩んでいるレイモンドも好きだ。うーん、好きが爆発しておかしくなっているなぁ。
もう少し大人になったら落ち着くかな、私。
「ピンポン球が難しいな……ゴム製ならあるけど……」
そっか!
この世界、プラスチックがない!
「高価にはなるけど、できなくはないか……」
「プラスチック、あるの!?」
「近いものならね。眼鏡のフレームの材料にもなっている。ただし高額だ」
眼鏡って高かったんだ。
「可燃性も高くて使わざるをえないものに使う」
だから、あんまりそれっぽいのを見ないんだ。
「そんなものがあったんだ……」
「まぁね。俺の意向だけではどうにもならない。一応相談はしてみるよ」
「……ごめん。適当に思いつきでしゃべっただけで、ものすごく希望しているわけじゃない」
「六人で外で遊びたいんだよね。寮の中や夏場のプールみたいにジェニファー様の屋敷で、でもなくて」
「それは……うん……」
「あらかじめ言っておいて目的地も伝えておけば大丈夫だよ。で、インテリ風のダニエルも見たいと」
「それはやっぱりいい……」
不穏レイモンドが見たかっただけだ。
「一応聞くだけ聞いてみるよ」
「え」
「でも、ダニエルをガン見するアリスを見るのは気分悪そうだなー」
「だからいいって……」
あれ。なんか顔がやや種類の違う不穏レイモンドに……?
「そこに、媚薬ジェルがある」
「なんで!?」
意味分からん!
「そんなアリスを見ても落ち着いていられるくらいに乱れてくれるのなら……」
エッロイ!!!
なんでいきなりそんな話になったんだ! コイツ、絶対私がこーゆー類の無理ぎみなお願いをするのを待ってたでしょ。取引用に置いておいたでしょ!
「だ、だからいいって……」
「使ってもいいんだ?」
甘えたような目で誘ってくる。
むぐぅ……。
さっきまで普通におしゃべりしていたのに……ベッドの上でだけど。レイモンドを困らせようとすると、いっつもこうだ。私の方が困らされる。
でも……苦悶レイモンドが鳴りを潜めてしまったように、今のこのレイモンドも今だけなのかもしれない。お爺さんになってまでは、絶対しないだろうし。いつまでこの彼も見られるんだろう。
「アリス? えっと……」
あ、レイモンドがやりすぎたかなって顔をしている。
「ねぇ、レイモンド。私にいつまでそーゆーことをしてくれるの?」
「え?」
「何歳くらいに枯れるのかな」
「枯れる!? この状況で枯れる心配をする女の子は、世界広しといえどアリスだけだと思うよ!?」
そうかなぁ。
いつまでかなーって思う女の子、いると思うけど。
「枯れる時期は分からないな……統計をとったこともないし」
まずい!
年配の男性の使用人に「いつ枯れましたかアンケート」をとる辺境伯の息子を生み出すわけにはいかない。
「私より早く枯れたら寂しいなって思っただけ。忘れて」
「それは使ってみてもいいってこと? 枯れないでって願うくらいには乗り気になってくれた?」
あーあ。
レイモンドはすぐそうやって聞くんだよね。聞かなくたっていいのに。私の意思なんて無視してでもって思っちゃうくらいに愛されたいのに。
「……中毒性のある物質とか入ってないよね」
「大丈夫。血行を促進するだけの軽いものだ」
「そっか、それなら……」
聖歌に言ったように欲のない人間なんていない。そんな人しかいなかったら退屈すぎて魔女さんも絶対に飽きちゃう。
いつだって欲にまみれた目で私を見たらいい。そんな彼を見たいのが私の欲だ。
「――いいよ」
最高に欲深く、あなたの前でだけ咲き乱れてあげる。
……なーんてね?
0
お気に入りに追加
82
あなたにおすすめの小説
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
断罪された挙句に執着系騎士様と支配系教皇様に目をつけられて人生諸々詰んでる悪役令嬢とは私の事です。
甘寧
恋愛
断罪の最中に前世の記憶が蘇ったベルベット。
ここは乙女ゲームの世界で自分がまさに悪役令嬢の立場で、ヒロインは王子ルートを攻略し、無事に断罪まで来た所だと分かった。ベルベットは大人しく断罪を受け入れ国外追放に。
──……だが、追放先で攻略対象者である教皇のロジェを拾い、更にはもう一人の対象者である騎士団長のジェフリーまでがことある事にベルベットの元を訪れてくるようになる。
ゲームからは完全に外れたはずなのに、悪役令嬢と言うフラグが今だに存在している気がして仕方がないベルベットは、平穏な第二の人生の為に何とかロジェとジェフリーと関わりを持たないように逃げまくるベルベット。
しかし、その行動が裏目に出てロジェとジェフリーの執着が増していく。
そんな折、何者かがヒロインである聖女を使いベルベットの命を狙っていることが分かる。そして、このゲームには隠された裏設定がある事も分かり……
独占欲の強い二人に振り回されるベルベットの結末はいかに?
※完全に作者の趣味です。
【本編完結】五人のイケメン薔薇騎士団団長に溺愛されて200年の眠りから覚めた聖女王女は困惑するばかりです!
七海美桜
恋愛
フーゲンベルク大陸で、長く大陸の大半を治めていたバッハシュタイン王国で、最後の古龍への生贄となった第三王女のヴェンデルガルト。しかしそれ以降古龍が亡くなり王国は滅びバルシュミーデ皇国の治世になり二百年後。封印されていたヴェンデルガルトが目覚めると、魔法は滅びた世で「治癒魔法」を使えるのは彼女だけ。亡き王国の王女という事で城に客人として滞在する事になるのだが、治癒魔法を使える上「金髪」である事から「黄金の魔女」と恐れられてしまう。しかしそんな中。五人の美青年騎士団長たちに溺愛されて、愛され過ぎて困惑する毎日。彼女を生涯の伴侶として愛する古龍・コンスタンティンは生まれ変わり彼女と出逢う事が出来るのか。龍と薔薇に愛されたヴェンデルガルトは、誰と結ばれるのか。
この作品は、小説家になろうにも掲載しています。
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
嫌われ女騎士は塩対応だった堅物騎士様と蜜愛中! 愚者の花道
Canaan
恋愛
旧題:愚者の花道
周囲からの風当たりは強いが、逞しく生きている平民あがりの女騎士ヘザー。ある時、とんでもない痴態を高慢エリート男ヒューイに目撃されてしまう。しかも、新しい配属先には自分の上官としてそのヒューイがいた……。
女子力低い残念ヒロインが、超感じ悪い堅物男の調子をだんだん狂わせていくお話。
※シリーズ「愚者たちの物語 その2」※
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
無慈悲な悪魔の騎士団長に迫られて困ってます!〜下っ端騎士団員(男爵令嬢)クビの危機!〜
楠ノ木雫
恋愛
朝目が覚めたら、自分の隣に知らない男が寝ていた。
テレシアは、男爵令嬢でありつつも騎士団員の道を選び日々精進していた。ある日先輩方と城下町でお酒を飲みべろんべろんになって帰ってきた次の日、ベッドに一糸まとわぬ姿の自分と知らない男性が横たわっていた。朝の鍛錬の時間が迫っていたため眠っていた男性を放置して鍛錬場に向かったのだが、ちらりと見えた男性の服の一枚。それ、もしかして超エリート騎士団である近衛騎士団の制服……!?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる