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47.あれから5年後
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あれから約五年が過ぎた。私とクリスは総合魔術学科を選択して卒業した。どうにかクラスメイトにも教えてもらいつつ、授業にもついてはいけたと思う。他の魔法環境資源研究学科とかだったら無理だったでしょうけど。
卒業してすぐにクリスが結婚し、私もその一年後に結婚した。学生ではなくなったので社交にも参加している。社交は義務ではないものの……私が参加する予定と知ると、招待を出して欠席する人はまずいない。
今日もダンスパーティーだ。ファーストダンスはアドルフ様とクリスが踊り、あとはダンスをするもよし、話をするもよし、食べるもよしといった自由な雰囲気ではあるものの……ヴィンスが他の貴族と軽く仕事上の話なんかをしに私の隣を外れると、すぐに人が群がってくる。
「セイカ様、お久しぶりですわ。今日のドレスも素敵ですわね」
「ええ。闇の中を舞う蝶をイメージしましたの。似たようなワンピースを新作として今度売り出そうと思っていまして」
「まぁ。それは楽しみですわ」
もう、遠慮なく『闇に咲く花』というブランド名でショップも運営している。私はプロデューサーという立場だ。一応聖女であることを謳ってはいないけれど、私の名前は出しているのでその肩書きを利用しまくっているといえる。
また違うご令嬢が話しかけてくる。
「私はこの前、セイカ様のデザインされた服を着てお忍びをいたしましたのよ」
「あら、それは嬉しいわね。どこへ行ったの?」
「ムービーシアターですわ。上映されたばかりの『満月に狂う女たち』が気になって」
この世界、実は映像も普通にある。アリスの時代にも特殊な眼鏡をかけて絵画の中に入ったような映像が見られたらしいし、それはそうよね。
「ホラー要素が多いと聞いているわよ、あれ」
「そうなんですわ。なのでお忍びで殿方と行きました」
「やっぱりそうなのね。お相手の方が気になるわね」
「ふふっ、名前の最後の文字はこれですわ」
イニシャルを彼女が宙へと書く。
「なんとなく分かったわ」
「私もですわ。仲を深めていますのね」
「ど、どうなんでしょう。深まっているかは分かりませんが、楽しかったですわ」
今の時代の貴族の恋愛はかなり自由だ。節度を守りながら恋人未満の相手をつくることはよくあり……他へ牽制しながら互いにこの人こそはと思ったら親へと話し婚約へと発展する。元カレや元カノの存在があとあと大っぴらになるのもよくはないので、こうやってイニシャルなどで匂わせたりする。
色んなご令嬢やごくごくたまにはご子息とも話をするのが当たり前の生活になってきた。
「話の最中にすまないな。邪魔していいか」
ヴィンスが戻ってきた。ヴィンスを誘惑すると世界が危ないというのは見事に広まっていて、女性は結構彼を敬遠している。申し訳ないことをしたかもしれない。
「もちろんですわ、ヴィンセント様」
さっとご令嬢たちが一歩後ろへと下がる。
「では、席を外すわね。また私とお話していただけると嬉しいわ。それではヴィンス、踊りましょう」
「ああ、セイカ。私はお前としか踊らない」
ご令嬢たちが背後できゃぁ~と小さく黄色い声をあげる。あれからずっと、ヴィンスはよくこうやって仲睦まじさをアピールするのよね。仏頂面だけど。
あれから五年。クリスほどではないけど、私もダンスは上手くなった。中央へと出てワルツのステップを踏む。
「実際に踊る立場になると、見ているだけと違って大変よね。意識しないと足がもつれてしまうわ」
「それはそうだな」
「でも、念願叶って嬉しいわね」
「そうか」
話しながらも頭のどこかで1、2、3とリズムをとる。見るだけと違ってファンタジー感は薄れる。体力もある程度は必要だ。
「それにしても本当にいいわけ? 私としか踊らなくて。アドルフ様は他のご令嬢とも踊っているけど……クリスは嫌ではないのかしら」
「仕事の一貫として割り切っているのはクリス嬢も知っているし、少しでもその気にさせようとする素振りが見えれば兄はすかさずクリスを褒めちぎっているらしい」
クリスにも人が群がっている。彼らは人当たりがいいので二人でいても人が寄ってくる。私たちが二人でいるとあまり人が寄りつかないのは……邪魔をすると世界が危ないと思われているのかもしれない。
「そう。クリスを褒めちぎるアドルフ様も目の前で見てみたいわね」
「……兄と踊りたいということか」
「いいえ。単に不機嫌になるあなたを見たかっただけよ」
「…………」
少しだけ無言になったかと思うと、ため息が降ってくる。
「どれだけ年月が経っても私だけがお前に夢中だ……自分を制御できない……」
「お互い様ってことで諦めて、もっと私に夢中になりなさいよ」
たまに開かれる、いつものダンスパーティー。そんなものにも慣れてきた。どうしても私には元聖女という肩書きがつきまとい、ヴィンスもその夫だ。政治色のある仕事は全てアドルフ様たちに任せてしまっている。私たちはあの二人と一線を置き、平和の象徴として中立の立場をとり政治には介入しないと各国にも伝えてある。記念行事や式典に招待されることもあり、よく外国へは行く。慣れとは怖いもので、人の顔や名前は一回で覚えられるようになった。
段々といつもの生活というのが出来上がり……最近、クリスから「避妊をそろそろやめようと思っている」とかいう生々しい女子トークをされたところだ。やはり第一王子に跡継ぎができてからのがいいかなというのもあり、特別にどうしても子供がほしいわけでもないので私たちもそうしていたけど……クリスたちに跡継ぎが生まれたらどうするかを少し悩み中だ。子育てへの自信はまったくない。
「これ以上、夢中になってもな……」
「あら。際限のある愛なの?」
「どう答えてほしいんだ、セイカ」
「さぁ。あなたの答えならなんだって」
アリスは四人も産んでいるのよね……信じられないわ。私は一人くらいでいいかとも思っている。前の世界では、弟と比べて私は愛されない。そんなふうに思ってしまっていたから。ヴィンスも自分と兄とを比べてコンプレックスを抱えていた。
でも、兄弟がほしいなんて言われたらどうしようとか一人は寂しいかもしれないなんて……今から考えるのは気が早いわよね。つい考えちゃうけど。
「もう一曲踊る?」
「お前の望みのままに」
未来は定まらず、それでも希望にあふれている。
人は変わるものだ。生きていればいいこともあるわよと、昔の私に教えてあげたいわね。私はこの世界に来て、極上の幸せを見つけた。
――誰の邪魔にもならず、大好きな人に大好きだと思ってもらえる。
私が一番、ほしかったものだ。
卒業してすぐにクリスが結婚し、私もその一年後に結婚した。学生ではなくなったので社交にも参加している。社交は義務ではないものの……私が参加する予定と知ると、招待を出して欠席する人はまずいない。
今日もダンスパーティーだ。ファーストダンスはアドルフ様とクリスが踊り、あとはダンスをするもよし、話をするもよし、食べるもよしといった自由な雰囲気ではあるものの……ヴィンスが他の貴族と軽く仕事上の話なんかをしに私の隣を外れると、すぐに人が群がってくる。
「セイカ様、お久しぶりですわ。今日のドレスも素敵ですわね」
「ええ。闇の中を舞う蝶をイメージしましたの。似たようなワンピースを新作として今度売り出そうと思っていまして」
「まぁ。それは楽しみですわ」
もう、遠慮なく『闇に咲く花』というブランド名でショップも運営している。私はプロデューサーという立場だ。一応聖女であることを謳ってはいないけれど、私の名前は出しているのでその肩書きを利用しまくっているといえる。
また違うご令嬢が話しかけてくる。
「私はこの前、セイカ様のデザインされた服を着てお忍びをいたしましたのよ」
「あら、それは嬉しいわね。どこへ行ったの?」
「ムービーシアターですわ。上映されたばかりの『満月に狂う女たち』が気になって」
この世界、実は映像も普通にある。アリスの時代にも特殊な眼鏡をかけて絵画の中に入ったような映像が見られたらしいし、それはそうよね。
「ホラー要素が多いと聞いているわよ、あれ」
「そうなんですわ。なのでお忍びで殿方と行きました」
「やっぱりそうなのね。お相手の方が気になるわね」
「ふふっ、名前の最後の文字はこれですわ」
イニシャルを彼女が宙へと書く。
「なんとなく分かったわ」
「私もですわ。仲を深めていますのね」
「ど、どうなんでしょう。深まっているかは分かりませんが、楽しかったですわ」
今の時代の貴族の恋愛はかなり自由だ。節度を守りながら恋人未満の相手をつくることはよくあり……他へ牽制しながら互いにこの人こそはと思ったら親へと話し婚約へと発展する。元カレや元カノの存在があとあと大っぴらになるのもよくはないので、こうやってイニシャルなどで匂わせたりする。
色んなご令嬢やごくごくたまにはご子息とも話をするのが当たり前の生活になってきた。
「話の最中にすまないな。邪魔していいか」
ヴィンスが戻ってきた。ヴィンスを誘惑すると世界が危ないというのは見事に広まっていて、女性は結構彼を敬遠している。申し訳ないことをしたかもしれない。
「もちろんですわ、ヴィンセント様」
さっとご令嬢たちが一歩後ろへと下がる。
「では、席を外すわね。また私とお話していただけると嬉しいわ。それではヴィンス、踊りましょう」
「ああ、セイカ。私はお前としか踊らない」
ご令嬢たちが背後できゃぁ~と小さく黄色い声をあげる。あれからずっと、ヴィンスはよくこうやって仲睦まじさをアピールするのよね。仏頂面だけど。
あれから五年。クリスほどではないけど、私もダンスは上手くなった。中央へと出てワルツのステップを踏む。
「実際に踊る立場になると、見ているだけと違って大変よね。意識しないと足がもつれてしまうわ」
「それはそうだな」
「でも、念願叶って嬉しいわね」
「そうか」
話しながらも頭のどこかで1、2、3とリズムをとる。見るだけと違ってファンタジー感は薄れる。体力もある程度は必要だ。
「それにしても本当にいいわけ? 私としか踊らなくて。アドルフ様は他のご令嬢とも踊っているけど……クリスは嫌ではないのかしら」
「仕事の一貫として割り切っているのはクリス嬢も知っているし、少しでもその気にさせようとする素振りが見えれば兄はすかさずクリスを褒めちぎっているらしい」
クリスにも人が群がっている。彼らは人当たりがいいので二人でいても人が寄ってくる。私たちが二人でいるとあまり人が寄りつかないのは……邪魔をすると世界が危ないと思われているのかもしれない。
「そう。クリスを褒めちぎるアドルフ様も目の前で見てみたいわね」
「……兄と踊りたいということか」
「いいえ。単に不機嫌になるあなたを見たかっただけよ」
「…………」
少しだけ無言になったかと思うと、ため息が降ってくる。
「どれだけ年月が経っても私だけがお前に夢中だ……自分を制御できない……」
「お互い様ってことで諦めて、もっと私に夢中になりなさいよ」
たまに開かれる、いつものダンスパーティー。そんなものにも慣れてきた。どうしても私には元聖女という肩書きがつきまとい、ヴィンスもその夫だ。政治色のある仕事は全てアドルフ様たちに任せてしまっている。私たちはあの二人と一線を置き、平和の象徴として中立の立場をとり政治には介入しないと各国にも伝えてある。記念行事や式典に招待されることもあり、よく外国へは行く。慣れとは怖いもので、人の顔や名前は一回で覚えられるようになった。
段々といつもの生活というのが出来上がり……最近、クリスから「避妊をそろそろやめようと思っている」とかいう生々しい女子トークをされたところだ。やはり第一王子に跡継ぎができてからのがいいかなというのもあり、特別にどうしても子供がほしいわけでもないので私たちもそうしていたけど……クリスたちに跡継ぎが生まれたらどうするかを少し悩み中だ。子育てへの自信はまったくない。
「これ以上、夢中になってもな……」
「あら。際限のある愛なの?」
「どう答えてほしいんだ、セイカ」
「さぁ。あなたの答えならなんだって」
アリスは四人も産んでいるのよね……信じられないわ。私は一人くらいでいいかとも思っている。前の世界では、弟と比べて私は愛されない。そんなふうに思ってしまっていたから。ヴィンスも自分と兄とを比べてコンプレックスを抱えていた。
でも、兄弟がほしいなんて言われたらどうしようとか一人は寂しいかもしれないなんて……今から考えるのは気が早いわよね。つい考えちゃうけど。
「もう一曲踊る?」
「お前の望みのままに」
未来は定まらず、それでも希望にあふれている。
人は変わるものだ。生きていればいいこともあるわよと、昔の私に教えてあげたいわね。私はこの世界に来て、極上の幸せを見つけた。
――誰の邪魔にもならず、大好きな人に大好きだと思ってもらえる。
私が一番、ほしかったものだ。
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