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5.魔法
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「昨日ぶりねぇ~、セイカちゃん。楽しんでるぅ?」
「全然」
いきなりこんなのを呼ばないでほしいわね。本当にコレが神の使いなの……?
「魔女、水の魔法を使うから精霊を出せ。ここらならいるだろう」
「ヴィンセントちゃんは魔女使いが荒すぎねぇ~」
……神の使い相手にこんなに偉そうでいいわけ? あと、なんでちゃん付け?
「こんな年端もいかない小娘を連れてきたんだ。責任くらいとれ」
「あらぁ。女の子だし、ここでは結婚もできる年齢じゃなぁい」
十五歳ってそうなの!?
「こいつの世界ではそうではないのだろう。自覚としての問題だ。間違いなくこいつは、自分を子供だと思っているはずだ」
……こいつこいつ失礼ね。
「ヴィンス、名前で呼んで」
「え……はぁ。セイカ嬢、お前だってまだ子供だと――」
「セイカでいいわ。気持ち悪い」
「……分かった。他の男には気軽にそう呼ばすなよ。ったく、話がそれた。水魔法を使うから手をよこせ」
彼が私の両手を包み、お椀の形にする。
ゴツゴツして大きいな……この人は何歳くらいなのだろう。少なくとも中高生ではなさそうだし二十代前半くらい?
「水を」
彼の言葉に反応して、燐粉をまき散らせながら青の存在が姿を現した。クリオネに羽が生えた生物のようだ。目には感情も宿っていないように見えるし、原生生物と言われても納得する。昆虫に近いようにも思える。
彼らが私の手に集まり、甲高い音を出しながら水を中に生み出して消えていった。
「すごい……」
魔法世界に来た気分に今までで一番なった。
「大気中に漂っている四元素――火・土・風・水を使った魔法は、威力が弱いものなら精霊がこうやって要望に応えてくれる。普段は姿を現さないが幼児でも扱える。危なすぎて幼いうちは少なくとも火魔法は封じるがな。光魔法も四歳頃から使えるようになる者が多い。ただし、全て精霊の存在を信じて、力を貸してもらうという意識が必要だ。感謝の気持ちだな」
「威力が強いのは?」
「絶対にその力を使うという意思が必要だ。誰かを守るためというほどではなくてもいい。義務としての仕事でも使えるな。その仕事への誇りや使命感も多少必要かもしれないが……。力を貸してくれるのは精霊ではなく神だ。こちらの魔法は封じられない」
「……戦争が昔あったと聞いたわ。罪悪感があると使えない上に強い意思も必要なら魔法はなしで?」
「いや……洗脳戦争だ。とある一国が国民を洗脳教育した。根絶やしにするしかなかったそうだ。それ以降、定期的に魔女が各国の国王や王子と会っている。監視の目が光っているとアピールするためかもしれんな」
魔女はその言葉を聞いても、ニコニコ微笑んでいるだけで何も言わない。洗脳教育……罪悪感なしに他国を侵略してあげるのが正義って感じだったのかな。
「ほら、お前もやってみろ。気持ちをのせながら、言葉か手を動かしたりとアクションでお願いするんだ」
「え……」
水はいつの間にか手の隙間から落ちてしまった。濡れた手を見ながら――。
「水をここに」
何も起こらない。
「お前、水が欲しいと思っていないだろう」
そんなこと言われたって……。
「んふふ、セイカちゃぁん。耳を貸してぇ?」
「え、なによ」
「………………ってあげたらぁ?」
「え……いや、それはさすがに迷惑……」
「大丈夫よぉ~」
こんなに近くにいるのにヴィンスには聞こえている感じがない。魔女独特の力が作用しているのかもしれない。
そんなハタ迷惑な……でも、どんな顔をヴィンスがするのか少し気になるわね。魔女に唆されたのは明らかだからきっと怒ったりはしない……だろうし。あとで困っても魔女がいるわけだし、なんとかしてくれるわよね……魔法世界なわけだし……。
「……水を」
そう言った瞬間に、ドバシャーっと水が勢いよく頭上から降ってきた。雨をイメージしたはずなのに想像以上だ。
「おまっ……ムチ打ちになったら、どうするんだ!」
怒られたし。
びっくりした顔は初めて見られたけど。
「では、私はいったん消えるわねぇ~。二人とも仲よくねぇ」
フォローは!?
二人、濡れネズミになりながら見つめ合う。困惑した顔のヴィンスが私のサイドの髪をすくってぎゅっと絞って……。
「はぁ……痛いところはないか?」
ああ――、優しいんだ。
こんなことされても、心配するんだ。
そーゆー人だったんだ。
駄目だ、私……止められなさそう。
「ど、どうした!? 痛いところがあるのか、どこだ。くっそ、治癒魔法は大して効かないんだ。痛み止めの薬剤の方がマシなくらいだ。簡単に治るとなれば誰もが無茶なことをしやすくなって、苛烈な拷問や無限に働かされる階級も発生するだろうからだと言われているんだが……、おい、どこだ。やっぱり首か!?」
私の涙を見て、そおっと頭やら首やらに触れられる。心配そうな彼を見て、また泣いてしまう。
「どこが痛いんだ……言ってくれないと分からないだろう」
「優しくされると泣いてしまうの。慣れていないのよ」
「な――」
「だから私のことは、ぞんざいに扱って」
「お前には……優しい幼馴染がいたんじゃないのか……」
そこまで知っているのね。
「たくさん話しかけてくれたから彼女の優しさにだけは慣れたのと……たぶん友達のいない私への同情もあったから」
「そんなわけが……」
「理由があれば泣かずにいられる。聖女だから、あなたも心配してくれたのよね。怪我したら困るわよね。そう言ってよ」
「……はぁ……関係ないな。お前はそのままで可愛い。セイカ、お前は可愛い可愛い不器用な子供だ。全部終わったら、幸せになれ」
彼が私を抱きしめた。愛おしそうに髪をなでるから……子供でもいいかなんて気分になってしまった。
★☆★☆★
「さて……とりあえず、乾かすか」
「乾かせるの?」
「まぁな。風魔法と水の蒸発を利用する。水の蒸発に威力はないが、組み合わせればなんとかな。ああ、服の方だ。体の水分の蒸発は危なすぎる。威力はないから、たぶん大丈夫だろうけどな」
体の水分の蒸発は確かに危なそうね……。
彼が横にさしていた白杖を手に持った。水晶球のようなものもついている。
「杖を使うの?」
「細かい調節が必要な魔法の場合は失敗しないよう念のため使っておく」
そう言って私をなぜかじっと見て――、チョイっと動かした。
――――――!?
身体中を風が走った。生暖かい風に誰にも触らせたことのない部分まで全てをなでられているようで――。
「こ、これ、無理!」
居ても立っても居られずに彼にしがみつくと、見たこともないような笑顔を向けられた。
「わざとだ、悪いな」
また水魔法でバシャーと水をかぶせられて……。
「これならいいか?」
今度は一瞬でボワッと乾かされる。
「なんでよ! これができるなら、最初からしなさいよ!」
「これくらい許してくれ。さっきのお返しだ」
そう言って自分の分も乾かすと、川の横に寝そべった。
「あーあ。お前可愛いからな、反応が。仕方ないよな。いつか思うんだろうな、私のことを。なんてつまらない男なんだとな……」
「なんでいきなり自虐を始めているのよ」
「オリジナル性がなさすぎて、自分に呆れる」
「意味が分からないけど……」
「いつか分かる」
何を隠しているんだか。
「オリジナル性が欲しいわけ?」
「そうかもしれないな。たまに作曲もしているしな。偽名で曲を提供している。……暇つぶしだ」
「え、ピアノとか?」
「ああ……私が弾けるのはピアノだけだ。他は才能がない」
「……ピアノ、聞かせてよ」
「聞きたいのか?」
なんて単純なんだろう、私は。自分のことながら嫌気が差す。
関心を持ってもらって、私自身を肯定してもらって、心配してもらって、安心させてもらって、優しくしてもらって――、それだけでコロッと好きになるなんて……。
自分の単純さに吐き気がする。
「聞きたいわ」
「分かった、夜な」
彼が起き上がる。
「さて、他の魔法も覚えてもらうか」
こんな世界どうだっていいけど――、彼と長い時間過ごしたいとは思ってしまう。こんな短期間でそうなるなんて気持ち悪すぎてそんな自分を何かで無性に傷つけたくなるのに……どこか浮かれてしまうのも止められない。
「全然」
いきなりこんなのを呼ばないでほしいわね。本当にコレが神の使いなの……?
「魔女、水の魔法を使うから精霊を出せ。ここらならいるだろう」
「ヴィンセントちゃんは魔女使いが荒すぎねぇ~」
……神の使い相手にこんなに偉そうでいいわけ? あと、なんでちゃん付け?
「こんな年端もいかない小娘を連れてきたんだ。責任くらいとれ」
「あらぁ。女の子だし、ここでは結婚もできる年齢じゃなぁい」
十五歳ってそうなの!?
「こいつの世界ではそうではないのだろう。自覚としての問題だ。間違いなくこいつは、自分を子供だと思っているはずだ」
……こいつこいつ失礼ね。
「ヴィンス、名前で呼んで」
「え……はぁ。セイカ嬢、お前だってまだ子供だと――」
「セイカでいいわ。気持ち悪い」
「……分かった。他の男には気軽にそう呼ばすなよ。ったく、話がそれた。水魔法を使うから手をよこせ」
彼が私の両手を包み、お椀の形にする。
ゴツゴツして大きいな……この人は何歳くらいなのだろう。少なくとも中高生ではなさそうだし二十代前半くらい?
「水を」
彼の言葉に反応して、燐粉をまき散らせながら青の存在が姿を現した。クリオネに羽が生えた生物のようだ。目には感情も宿っていないように見えるし、原生生物と言われても納得する。昆虫に近いようにも思える。
彼らが私の手に集まり、甲高い音を出しながら水を中に生み出して消えていった。
「すごい……」
魔法世界に来た気分に今までで一番なった。
「大気中に漂っている四元素――火・土・風・水を使った魔法は、威力が弱いものなら精霊がこうやって要望に応えてくれる。普段は姿を現さないが幼児でも扱える。危なすぎて幼いうちは少なくとも火魔法は封じるがな。光魔法も四歳頃から使えるようになる者が多い。ただし、全て精霊の存在を信じて、力を貸してもらうという意識が必要だ。感謝の気持ちだな」
「威力が強いのは?」
「絶対にその力を使うという意思が必要だ。誰かを守るためというほどではなくてもいい。義務としての仕事でも使えるな。その仕事への誇りや使命感も多少必要かもしれないが……。力を貸してくれるのは精霊ではなく神だ。こちらの魔法は封じられない」
「……戦争が昔あったと聞いたわ。罪悪感があると使えない上に強い意思も必要なら魔法はなしで?」
「いや……洗脳戦争だ。とある一国が国民を洗脳教育した。根絶やしにするしかなかったそうだ。それ以降、定期的に魔女が各国の国王や王子と会っている。監視の目が光っているとアピールするためかもしれんな」
魔女はその言葉を聞いても、ニコニコ微笑んでいるだけで何も言わない。洗脳教育……罪悪感なしに他国を侵略してあげるのが正義って感じだったのかな。
「ほら、お前もやってみろ。気持ちをのせながら、言葉か手を動かしたりとアクションでお願いするんだ」
「え……」
水はいつの間にか手の隙間から落ちてしまった。濡れた手を見ながら――。
「水をここに」
何も起こらない。
「お前、水が欲しいと思っていないだろう」
そんなこと言われたって……。
「んふふ、セイカちゃぁん。耳を貸してぇ?」
「え、なによ」
「………………ってあげたらぁ?」
「え……いや、それはさすがに迷惑……」
「大丈夫よぉ~」
こんなに近くにいるのにヴィンスには聞こえている感じがない。魔女独特の力が作用しているのかもしれない。
そんなハタ迷惑な……でも、どんな顔をヴィンスがするのか少し気になるわね。魔女に唆されたのは明らかだからきっと怒ったりはしない……だろうし。あとで困っても魔女がいるわけだし、なんとかしてくれるわよね……魔法世界なわけだし……。
「……水を」
そう言った瞬間に、ドバシャーっと水が勢いよく頭上から降ってきた。雨をイメージしたはずなのに想像以上だ。
「おまっ……ムチ打ちになったら、どうするんだ!」
怒られたし。
びっくりした顔は初めて見られたけど。
「では、私はいったん消えるわねぇ~。二人とも仲よくねぇ」
フォローは!?
二人、濡れネズミになりながら見つめ合う。困惑した顔のヴィンスが私のサイドの髪をすくってぎゅっと絞って……。
「はぁ……痛いところはないか?」
ああ――、優しいんだ。
こんなことされても、心配するんだ。
そーゆー人だったんだ。
駄目だ、私……止められなさそう。
「ど、どうした!? 痛いところがあるのか、どこだ。くっそ、治癒魔法は大して効かないんだ。痛み止めの薬剤の方がマシなくらいだ。簡単に治るとなれば誰もが無茶なことをしやすくなって、苛烈な拷問や無限に働かされる階級も発生するだろうからだと言われているんだが……、おい、どこだ。やっぱり首か!?」
私の涙を見て、そおっと頭やら首やらに触れられる。心配そうな彼を見て、また泣いてしまう。
「どこが痛いんだ……言ってくれないと分からないだろう」
「優しくされると泣いてしまうの。慣れていないのよ」
「な――」
「だから私のことは、ぞんざいに扱って」
「お前には……優しい幼馴染がいたんじゃないのか……」
そこまで知っているのね。
「たくさん話しかけてくれたから彼女の優しさにだけは慣れたのと……たぶん友達のいない私への同情もあったから」
「そんなわけが……」
「理由があれば泣かずにいられる。聖女だから、あなたも心配してくれたのよね。怪我したら困るわよね。そう言ってよ」
「……はぁ……関係ないな。お前はそのままで可愛い。セイカ、お前は可愛い可愛い不器用な子供だ。全部終わったら、幸せになれ」
彼が私を抱きしめた。愛おしそうに髪をなでるから……子供でもいいかなんて気分になってしまった。
★☆★☆★
「さて……とりあえず、乾かすか」
「乾かせるの?」
「まぁな。風魔法と水の蒸発を利用する。水の蒸発に威力はないが、組み合わせればなんとかな。ああ、服の方だ。体の水分の蒸発は危なすぎる。威力はないから、たぶん大丈夫だろうけどな」
体の水分の蒸発は確かに危なそうね……。
彼が横にさしていた白杖を手に持った。水晶球のようなものもついている。
「杖を使うの?」
「細かい調節が必要な魔法の場合は失敗しないよう念のため使っておく」
そう言って私をなぜかじっと見て――、チョイっと動かした。
――――――!?
身体中を風が走った。生暖かい風に誰にも触らせたことのない部分まで全てをなでられているようで――。
「こ、これ、無理!」
居ても立っても居られずに彼にしがみつくと、見たこともないような笑顔を向けられた。
「わざとだ、悪いな」
また水魔法でバシャーと水をかぶせられて……。
「これならいいか?」
今度は一瞬でボワッと乾かされる。
「なんでよ! これができるなら、最初からしなさいよ!」
「これくらい許してくれ。さっきのお返しだ」
そう言って自分の分も乾かすと、川の横に寝そべった。
「あーあ。お前可愛いからな、反応が。仕方ないよな。いつか思うんだろうな、私のことを。なんてつまらない男なんだとな……」
「なんでいきなり自虐を始めているのよ」
「オリジナル性がなさすぎて、自分に呆れる」
「意味が分からないけど……」
「いつか分かる」
何を隠しているんだか。
「オリジナル性が欲しいわけ?」
「そうかもしれないな。たまに作曲もしているしな。偽名で曲を提供している。……暇つぶしだ」
「え、ピアノとか?」
「ああ……私が弾けるのはピアノだけだ。他は才能がない」
「……ピアノ、聞かせてよ」
「聞きたいのか?」
なんて単純なんだろう、私は。自分のことながら嫌気が差す。
関心を持ってもらって、私自身を肯定してもらって、心配してもらって、安心させてもらって、優しくしてもらって――、それだけでコロッと好きになるなんて……。
自分の単純さに吐き気がする。
「聞きたいわ」
「分かった、夜な」
彼が起き上がる。
「さて、他の魔法も覚えてもらうか」
こんな世界どうだっていいけど――、彼と長い時間過ごしたいとは思ってしまう。こんな短期間でそうなるなんて気持ち悪すぎてそんな自分を何かで無性に傷つけたくなるのに……どこか浮かれてしまうのも止められない。
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