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美しさと痛々しさ
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もう一度、スマホから視線を彼女の方へと移す。どんな表情をしているか、気になる。
スマホを見つめるその目は、それ以外の情報を全く気になどしていない。
マスクをしているから確信はないが、顔面偏差値は高めだろう。キリっとしていて、なおかつ可愛さも含んだ目をしている。
なぜ、こんな子が、リストカットをと考えてしまう。
顔が良いから悩みや苦しみがなくなる訳じゃないのに。
もう一度、彼女の太ももの方に目を移す。赤いギザギザした線が、何個も何個もある。
スカートで、途中で見えなくなるが、きっとその上にもいくつもあるのだろう。
白くてほのかに優しい肌色が浮かび上がり、そこにあるべきでない黒ずんだ赤が染み込んでる。
視線を奪われる美しさと、そこにあるべきでない痛々しさに、私はゾワゾワする身体と重く強く打たれた心動を覚えた。
彼女が席から立ち上がる。気づけば、もういくつかの駅を通り過ぎていた。
ドアが開き、前へと歩き出した彼女のスカートの裏に、そぐわぬ赤が入り込む。ドアが閉まり、動き始めた電車の中で、自分の真っ白な腕から視線を移せなかった。
スマホを見つめるその目は、それ以外の情報を全く気になどしていない。
マスクをしているから確信はないが、顔面偏差値は高めだろう。キリっとしていて、なおかつ可愛さも含んだ目をしている。
なぜ、こんな子が、リストカットをと考えてしまう。
顔が良いから悩みや苦しみがなくなる訳じゃないのに。
もう一度、彼女の太ももの方に目を移す。赤いギザギザした線が、何個も何個もある。
スカートで、途中で見えなくなるが、きっとその上にもいくつもあるのだろう。
白くてほのかに優しい肌色が浮かび上がり、そこにあるべきでない黒ずんだ赤が染み込んでる。
視線を奪われる美しさと、そこにあるべきでない痛々しさに、私はゾワゾワする身体と重く強く打たれた心動を覚えた。
彼女が席から立ち上がる。気づけば、もういくつかの駅を通り過ぎていた。
ドアが開き、前へと歩き出した彼女のスカートの裏に、そぐわぬ赤が入り込む。ドアが閉まり、動き始めた電車の中で、自分の真っ白な腕から視線を移せなかった。
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