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22 独占欲
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「妖鳥族の中でも、とくに美しい声を持つ者たちを妙鳥と呼ぶんだよ」
ベッドに座ったジルネフィは、スティアニーに招かれざる客の説明を始めた。話をしながらストロベリーブロンドの髪を手櫛で何度も梳く。
「妙鳥、」
ジルネフィの手櫛に頬を赤くしながらも、スティアニーは忘れないようとつぶやくように復唱した。
「そう。妙鳥の声は魔族を喜ばせる。人間の世界にも美しい歌声を持つ伝説の生き物がいるね」
「セイレーンですか」
「そのとおり。東のほうには迦陵頻伽というものもいる。畏れ忌み嫌われるものもいるけど、それでもそういった存在が人間の世界で語り継がれるのは人間も魔族同様に美しい歌声が好きだからだろうね」
「わかるような気がします。僕も歌は好きです。それに……お師さまの声も好きです」
そう言って耳を赤くするスティアニーからは、初心ながらわずかな色香が漂っている。先ほど耳たぶを食まれ首に吸いつかれた感覚が残っているせいだろうが、それでも師の話をしっかり聞かなければという真面目な様子を見せていた。
(どんなときも真面目なのは小さい頃から変わらないな)
そして頑固なまでに勤勉な弟子の姿を貫こうとする。
(そういえばあのときもそうだった)
スティアニーが弟子のまねごとを始めたばかりのときのことをジルネフィは思い出していた。
あの日は境界の地も珍しく暑く、スティアニーは師の手伝いをするため涼しい午前中に薬草摘みに出かけた。ところが昼食の時間になっても帰って来ない。ジルネフィが様子を見に行くと、数倍はあろうかという大きな魔獣に睨みつけられているスティアニーの姿があった。
(あんなにガタガタ震えていたというのに、そういう状況でさえ勤勉さを見せた)
真っ青な顔で額には脂汗も滲んでいた。ところが菫色の瞳は必死に魔獣を見つめ、ぶつぶつと魔獣の特徴をつぶやいている。おそらく忘れないようにと言葉にしていたのだろうが、そのちぐはぐな様子にジルネフィは大いに興味を持った。
(思えば、あのあたりからスティに惹かれたのかもしれない)
だから正式な弟子にした。面倒なことが嫌いだったはずなのに丁寧に魔術を教え、世話を焼き、手放すことなく傍らに置き続けた。
「お師さま、どうかしましたか?」
「いや、スティは昔から勉強熱心だったなと思い出してね。そんなところも愛らしいと思っているよ」
「……ジルさま」
振り返った目元がうっすらと赤くなっている。
「そんなスティがわたしは大好きだよ」
見開く菫色の瞳を見つめながら顔を寄せ、額に触れるだけの口づけをした。それにふわりと笑ったスティアニーが、わずかに眉尻を下げながら正面を向く。
「スティ?」
「僕は、さっきの妖鳥族の人が苦手です。僕の知らないジルさまを知っていて……それにジルさまに触れたこともあって……」
つぶやくような声にわずかだが仄暗い感情が見え隠れする。
「あの人が、ジルさまの名前を呼ぶのは嫌です。こんなこといままで思ったことなかったのに、すごく嫌で……。そんなふうに思ってはいけないとわかってるのに、それなのに嫌な気持ちで胸がいっぱいになって……」
スティアニーがくるりと体の向きを変えた。そうしてジルネフィの胸に身を寄せるように抱きついた。
「ジルさまは僕のものです」
小さくも力強い声とは裏腹に、背中に回る手はおずおずといった感じだ。それでもこれまで自分の欲をあまり口にすることがなく、こうして行動に出すこともなかったことを考えれば大きな変化と言えるだろう。
そんなスティアニーを抱きしめたジルネフィは、プレイオブカラーの色をクルクルと忙しなく変えていた。赤や青から黄味がかった色になり、最後に黄金色に輝く。そうして爛々と輝く瞳で胸に顔を埋めるストロベリーブロンドを見つめた。
「わたしはずっとスティのものだし、スティも永遠にわたしのものだよ」
これだけの欲を口にするようになったのだから、そろそろいいかもしれない。ジルネフィが妖艶な笑みを浮かべる。
「スティ、お願いがあるんだけど聞いてくれるかな」
「何ですか……?」
何かよくないことを言われると思ったのか、そっと視線を上げるスティアニーの表情は固い。それをプレイオブカラーの瞳が優しく見つめ返した。
「今夜、わたしのすべてをここに迎え入れてほしいんだ」
「……っ」
ここと言いながら下腹部を撫でるジルネフィの手に華奢な背中がヒクンと震える。
「わたしのものは長くて大きいだろう? これまでは負担になるだろうからと全部は入れないようにしていたんだ」
言いながらスティアニーの耳に唇を寄せる。
「でもね、本当は全部を入れたくて仕方がなかった。それを今夜許してほしい」
「……っ」
耳に唇が触れるだけで感じてしまうのか、スティアニーの唇から甘い吐息が漏れた。「さて、何て答えるだろう」と見つめるジルネフィに、小さな声ながらはっきりと「はい」と答えたスティアニーが両手で広い背中をギュッと抱きしめた。
明るいところは嫌だと言われ、ジルネフィは魔術で部屋の中を夜のように薄暗くした。そんなことをしても夜目が利くジルネフィにはスティアニーにすべてが見える。しかし、それを本人に伝えるつもりはまだない。
「さぁ、そのまま腰を下ろして」
「ん……っ、んっ」
重ねた枕を背もたれ代わりにもたれかかるジルネフィの体を、スティアニーが膝立ちで跨いでいる。ジルネフィの両手は小振りな尻を割り開き、それに全身を赤くしたスティアニーは自ら屹立を迎え入れるように促されていた。
「そう……先端は大きいからゆっくりとね」
「ぁ……ぁ、ぁ……」
ジルネフィの肩を掴む指に力が入る。背中を震わせながら、それでもゆっくりと腰を下ろすスティアニーの顔はこれでもかというほど赤くなっていた。その様子を見つめるジルネフィの瞳がくるりと色を変える。
「ようやく半分かな。あぁ、こんなにも大きく口を開いて」
「あっ!」
これでもかと広がった蕾の縁を撫でられ、動いていた腰がぴたりと止まった。体を小刻みに震わせながらスティアニーが頭をふるふると振る。
「さぁ、まだ半分残っているよ」
「ま、って……ゆっくり、じゃ、ないと……んっ」
「大丈夫。ここまでは毎日入っているだろう?」
「ん……っ。待って、ま……っ、ぁ、ぁ、ぁ」
「今日の香油には華蜜鳥を少し多めに入れてあるから、痛くはないはずだよ?」
「そう、じゃな、ぁっ! ぁ、ぁ、あ!」
隘路をズブズブと長大な塊が突き進む。眉尻を下げながら目を閉じたスティアニーは、いつもより強い快感に耐えられなくなったのか顎を上げ頭を振った。そのたびにストロベリーブロンドが背中を擦り、それが赤く染まった肌に新たな刺激を与える。
「さぁ、いつもの場所に届いた。ここから先は初めてだね」
そう告げたジルネフィが支えていた腰をグッと引き寄せた。自らも腰を突き上げ、柔らかな最奥の壁を思い切り突き上げる。
スティアニーの体がガチッと固まった。それに気づきながらもジルネフィの動きが止まることはない。そのままさらに腰を突き上げれば、屹立の先端が柔らかく狭いところをズボッと突き抜けた。
「ぃぁ――っ……!」
「く……っ」
凄まじい締めつけに、ジルネフィの口からも耐えるような声が漏れた。肩に爪を立てたスティアニーは背筋を仰け反らせ菫色の瞳を見開いている。
「あぁ! ジ、さま、まっ――ぁぁああっ!」
「あぁ、スティ、深いところまで入ったね」
「ぁ、ぁ、ぁ! まって、ま……っ!」
「この深い場所でわたしを受け止めるんだ」
「ぁ――……!」
狭い路を太い屹立が何度もグポグポと擦り上げた。すると固く閉じていたそこは次第に柔く解け、熱く熟れた襞が纏わりつくように屹立に絡み始める。さらに奥に誘い込むような襞の動きに、ジルネフィは魔力を帯びた欲を思う存分吐き出した。
「――――っ、っ……ぁ……」
顎を上げたまま、スティアニーはポロポロと涙をこぼした。震える唇を開き、ハッハッと荒い呼吸をくり返す。肩を掴んでいたはずの両手はいつの間にかジルネフィの頭を抱きしめ銀色の髪を掻き乱していた。
その手がするりと頭から離れた。すとんと腕が垂れ下がるのと同時に上半身がくにゃりと倒れ、自分を深く貫いている体にもたれかかる。それを優しく抱き留めたジルネフィは、貫かれたまま意識を飛ばした体をゆっくりとベッドに横たえた。
「本当にスティはどこまで愛らしいんだろう」
意識を失ってもなお体の奥はジルネフィを離すまいと絡みついていた。そんな中を押し拓くように、ドクドクと脈打つ屹立をさらなる奥へと突き入れる。そうしてすべてを吐き出したところで、ゆっくりと抜き去った。
太い塊を咥え続けていたからか、縁を腫らした蕾はなかなか閉じようとしない。開いたままわずかに窄まる蕾からトロトロと絶え間なく白濁があふれ出していた。それを指ですくい中に押し込むと、ふっくらとした縁が嬉しそうにキュッと吸いつく。
「スティ、きみだけがわたしの花嫁だよ」
だから、これからもここにたくさん注ぎ込んであげよう。欲にまみれた魔力とともに、すべてを作り替えるために注いであげよう。たっぷりと注いだものを確かめるように、濡れた指で下腹部をクルクルと撫でる。
「そうすればスティはわたしの傍らでしか存在できなくなるからね」
ジルネフィはくたりとした花嫁の体を優しく抱きしめながら、何度も唇を食んだ。
ベッドに座ったジルネフィは、スティアニーに招かれざる客の説明を始めた。話をしながらストロベリーブロンドの髪を手櫛で何度も梳く。
「妙鳥、」
ジルネフィの手櫛に頬を赤くしながらも、スティアニーは忘れないようとつぶやくように復唱した。
「そう。妙鳥の声は魔族を喜ばせる。人間の世界にも美しい歌声を持つ伝説の生き物がいるね」
「セイレーンですか」
「そのとおり。東のほうには迦陵頻伽というものもいる。畏れ忌み嫌われるものもいるけど、それでもそういった存在が人間の世界で語り継がれるのは人間も魔族同様に美しい歌声が好きだからだろうね」
「わかるような気がします。僕も歌は好きです。それに……お師さまの声も好きです」
そう言って耳を赤くするスティアニーからは、初心ながらわずかな色香が漂っている。先ほど耳たぶを食まれ首に吸いつかれた感覚が残っているせいだろうが、それでも師の話をしっかり聞かなければという真面目な様子を見せていた。
(どんなときも真面目なのは小さい頃から変わらないな)
そして頑固なまでに勤勉な弟子の姿を貫こうとする。
(そういえばあのときもそうだった)
スティアニーが弟子のまねごとを始めたばかりのときのことをジルネフィは思い出していた。
あの日は境界の地も珍しく暑く、スティアニーは師の手伝いをするため涼しい午前中に薬草摘みに出かけた。ところが昼食の時間になっても帰って来ない。ジルネフィが様子を見に行くと、数倍はあろうかという大きな魔獣に睨みつけられているスティアニーの姿があった。
(あんなにガタガタ震えていたというのに、そういう状況でさえ勤勉さを見せた)
真っ青な顔で額には脂汗も滲んでいた。ところが菫色の瞳は必死に魔獣を見つめ、ぶつぶつと魔獣の特徴をつぶやいている。おそらく忘れないようにと言葉にしていたのだろうが、そのちぐはぐな様子にジルネフィは大いに興味を持った。
(思えば、あのあたりからスティに惹かれたのかもしれない)
だから正式な弟子にした。面倒なことが嫌いだったはずなのに丁寧に魔術を教え、世話を焼き、手放すことなく傍らに置き続けた。
「お師さま、どうかしましたか?」
「いや、スティは昔から勉強熱心だったなと思い出してね。そんなところも愛らしいと思っているよ」
「……ジルさま」
振り返った目元がうっすらと赤くなっている。
「そんなスティがわたしは大好きだよ」
見開く菫色の瞳を見つめながら顔を寄せ、額に触れるだけの口づけをした。それにふわりと笑ったスティアニーが、わずかに眉尻を下げながら正面を向く。
「スティ?」
「僕は、さっきの妖鳥族の人が苦手です。僕の知らないジルさまを知っていて……それにジルさまに触れたこともあって……」
つぶやくような声にわずかだが仄暗い感情が見え隠れする。
「あの人が、ジルさまの名前を呼ぶのは嫌です。こんなこといままで思ったことなかったのに、すごく嫌で……。そんなふうに思ってはいけないとわかってるのに、それなのに嫌な気持ちで胸がいっぱいになって……」
スティアニーがくるりと体の向きを変えた。そうしてジルネフィの胸に身を寄せるように抱きついた。
「ジルさまは僕のものです」
小さくも力強い声とは裏腹に、背中に回る手はおずおずといった感じだ。それでもこれまで自分の欲をあまり口にすることがなく、こうして行動に出すこともなかったことを考えれば大きな変化と言えるだろう。
そんなスティアニーを抱きしめたジルネフィは、プレイオブカラーの色をクルクルと忙しなく変えていた。赤や青から黄味がかった色になり、最後に黄金色に輝く。そうして爛々と輝く瞳で胸に顔を埋めるストロベリーブロンドを見つめた。
「わたしはずっとスティのものだし、スティも永遠にわたしのものだよ」
これだけの欲を口にするようになったのだから、そろそろいいかもしれない。ジルネフィが妖艶な笑みを浮かべる。
「スティ、お願いがあるんだけど聞いてくれるかな」
「何ですか……?」
何かよくないことを言われると思ったのか、そっと視線を上げるスティアニーの表情は固い。それをプレイオブカラーの瞳が優しく見つめ返した。
「今夜、わたしのすべてをここに迎え入れてほしいんだ」
「……っ」
ここと言いながら下腹部を撫でるジルネフィの手に華奢な背中がヒクンと震える。
「わたしのものは長くて大きいだろう? これまでは負担になるだろうからと全部は入れないようにしていたんだ」
言いながらスティアニーの耳に唇を寄せる。
「でもね、本当は全部を入れたくて仕方がなかった。それを今夜許してほしい」
「……っ」
耳に唇が触れるだけで感じてしまうのか、スティアニーの唇から甘い吐息が漏れた。「さて、何て答えるだろう」と見つめるジルネフィに、小さな声ながらはっきりと「はい」と答えたスティアニーが両手で広い背中をギュッと抱きしめた。
明るいところは嫌だと言われ、ジルネフィは魔術で部屋の中を夜のように薄暗くした。そんなことをしても夜目が利くジルネフィにはスティアニーにすべてが見える。しかし、それを本人に伝えるつもりはまだない。
「さぁ、そのまま腰を下ろして」
「ん……っ、んっ」
重ねた枕を背もたれ代わりにもたれかかるジルネフィの体を、スティアニーが膝立ちで跨いでいる。ジルネフィの両手は小振りな尻を割り開き、それに全身を赤くしたスティアニーは自ら屹立を迎え入れるように促されていた。
「そう……先端は大きいからゆっくりとね」
「ぁ……ぁ、ぁ……」
ジルネフィの肩を掴む指に力が入る。背中を震わせながら、それでもゆっくりと腰を下ろすスティアニーの顔はこれでもかというほど赤くなっていた。その様子を見つめるジルネフィの瞳がくるりと色を変える。
「ようやく半分かな。あぁ、こんなにも大きく口を開いて」
「あっ!」
これでもかと広がった蕾の縁を撫でられ、動いていた腰がぴたりと止まった。体を小刻みに震わせながらスティアニーが頭をふるふると振る。
「さぁ、まだ半分残っているよ」
「ま、って……ゆっくり、じゃ、ないと……んっ」
「大丈夫。ここまでは毎日入っているだろう?」
「ん……っ。待って、ま……っ、ぁ、ぁ、ぁ」
「今日の香油には華蜜鳥を少し多めに入れてあるから、痛くはないはずだよ?」
「そう、じゃな、ぁっ! ぁ、ぁ、あ!」
隘路をズブズブと長大な塊が突き進む。眉尻を下げながら目を閉じたスティアニーは、いつもより強い快感に耐えられなくなったのか顎を上げ頭を振った。そのたびにストロベリーブロンドが背中を擦り、それが赤く染まった肌に新たな刺激を与える。
「さぁ、いつもの場所に届いた。ここから先は初めてだね」
そう告げたジルネフィが支えていた腰をグッと引き寄せた。自らも腰を突き上げ、柔らかな最奥の壁を思い切り突き上げる。
スティアニーの体がガチッと固まった。それに気づきながらもジルネフィの動きが止まることはない。そのままさらに腰を突き上げれば、屹立の先端が柔らかく狭いところをズボッと突き抜けた。
「ぃぁ――っ……!」
「く……っ」
凄まじい締めつけに、ジルネフィの口からも耐えるような声が漏れた。肩に爪を立てたスティアニーは背筋を仰け反らせ菫色の瞳を見開いている。
「あぁ! ジ、さま、まっ――ぁぁああっ!」
「あぁ、スティ、深いところまで入ったね」
「ぁ、ぁ、ぁ! まって、ま……っ!」
「この深い場所でわたしを受け止めるんだ」
「ぁ――……!」
狭い路を太い屹立が何度もグポグポと擦り上げた。すると固く閉じていたそこは次第に柔く解け、熱く熟れた襞が纏わりつくように屹立に絡み始める。さらに奥に誘い込むような襞の動きに、ジルネフィは魔力を帯びた欲を思う存分吐き出した。
「――――っ、っ……ぁ……」
顎を上げたまま、スティアニーはポロポロと涙をこぼした。震える唇を開き、ハッハッと荒い呼吸をくり返す。肩を掴んでいたはずの両手はいつの間にかジルネフィの頭を抱きしめ銀色の髪を掻き乱していた。
その手がするりと頭から離れた。すとんと腕が垂れ下がるのと同時に上半身がくにゃりと倒れ、自分を深く貫いている体にもたれかかる。それを優しく抱き留めたジルネフィは、貫かれたまま意識を飛ばした体をゆっくりとベッドに横たえた。
「本当にスティはどこまで愛らしいんだろう」
意識を失ってもなお体の奥はジルネフィを離すまいと絡みついていた。そんな中を押し拓くように、ドクドクと脈打つ屹立をさらなる奥へと突き入れる。そうしてすべてを吐き出したところで、ゆっくりと抜き去った。
太い塊を咥え続けていたからか、縁を腫らした蕾はなかなか閉じようとしない。開いたままわずかに窄まる蕾からトロトロと絶え間なく白濁があふれ出していた。それを指ですくい中に押し込むと、ふっくらとした縁が嬉しそうにキュッと吸いつく。
「スティ、きみだけがわたしの花嫁だよ」
だから、これからもここにたくさん注ぎ込んであげよう。欲にまみれた魔力とともに、すべてを作り替えるために注いであげよう。たっぷりと注いだものを確かめるように、濡れた指で下腹部をクルクルと撫でる。
「そうすればスティはわたしの傍らでしか存在できなくなるからね」
ジルネフィはくたりとした花嫁の体を優しく抱きしめながら、何度も唇を食んだ。
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