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開花した花嫁2
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「キーシュさん」
まるでため息のような、それでいて祈りのような囁きを間に挟みながらシュクラがキーシュの足に口づけている。足の甲から始まりすねを過ぎ、膝頭には吸いつくようなキスを散らしながら内ももに唇を這わせる。
それをじっと見守るキーシュも快感に背中を小さく震わせていた。皇帝の弟が自分の足に口づけている。まるで許しを乞うような仕草に全身がカッと熱くなった。うなじもジンジンと痺れ、早くここを噛ませるんだと訴えているように感じる。
「キーシュさん……俺のΩ……」
「んっ」
夜着を持ち上げている先端にチュッと口づけられた。それだけで薄い夜着に新しい染みが広がる。それごと吸い取るようにちゅうっと吸いつかれ、キーシュの顎が「んぅっ」と上がった。ベッドを掴む指にも力が入り、床を踏みしめる足先がクッと丸くなる。
「すごくいい香りがします。この前の発情のときは感じなかった、甘くて目眩がするような香りだ」
「んっ」
「ここもいい香りです」
「んぁっ!」
夜着の合わせをめくられ、飛び出した陰茎を下着ごとぱくりと咥えられた。種を持たないΩの陰茎だが、それでも男同様に感じることはできる。Ωになってからは軽い発情のときにしか抜くことがなかったキーシュは、久しぶりに感じる男としての強烈な快感に全身をブルッと震わせた。
「ん、ちゅ、んむ、ちゅ」
「シュク、ラ、も、いいから……そこは、いいから」
小さな布きれでしかない下着を引き下ろされ、今度は生身の状態で咥えられた。
「んぁ!」
「んちゅ、ちゅ、んん、んちゅ」
「あ、あぁ! もぅ、これ以上は……っ。 でる、から、離し……っ」
離してと言い終わる前にぐぅっと喉の奥まで咥えられ、キーシュの陰茎は呆気なく蜜を吹き出した。Ωだから量は少なく粘度も低い。それをすべて飲み下したシュクラが労るように先端を舐め、ひりつくような快感にキーシュの内ももが震える。
「あぁ、後ろもすごいことになってますね」
「っ」
横で結ぶだけの下着は、呆気なくシュクラの指に奪い取られた。そもそも意味をなしていたのかさえわからない下着だったが、なくなると途端に心許なくなる。
「こんなに愛液をこぼしてくれるなんて、それくらい俺に感じてくれているのかと思うとたまりません」
「シュクラ、」
「さぁ、もっとよく見せてください。両足をベッドに上げて、足を開いて」
「待っ……んっ」
「すごいな。もうトロトロじゃないですか。指一本なんてすぐに入ってしまいますよ」
「ぁん!」
入れた指でぐるっと掻き回されてキーシュの腕から力が抜けた。上半身を支えていた腕がくにゃりと曲がり、背中からベッドにぽふんと倒れる。そんなキーシュの膝にチュッとキスをしたシュクラは小刻みに震えている太ももを持ち上げ、ぐっしょりと濡れた後ろを顕わにした。
「シュクラ、待って……ひっ!」
「ん……ちゅる、ちゅっ、んちゅ」
すでに敏感になっていた穴の縁を舐められキーシュの上半身がビクッと震えた。舌が動くたびに掴まれた内ももが波打ち高い声が漏れる。
それでもシュクラの舌は止まらず縁を舐め、中に入り込み、じゅぶじゅぶと音を立てながらキーシュを追い立てた。そうして舌を抜きながらじゅぶぶと吸い上げた瞬間、キーシュは腰をビクビク跳ね上げながら「あぁ!」と感極まった。
「すごいな、舐めても舐めてもあふれてくる。それにすごく甘くていい香りだ。キーシュさんに酔っ払いそうです」
「シュクラ、」
ハァハァと荒い息を吐きながら、キーシュは何とかうつ伏せになった。すっかり乱れた夜着の裾が濡れた尻たぶに貼りつく。それを後ろ手に何とか引きはがし、ぐっしょりと濡れそぼる尻をシュクラに見せつけるように突き上げた。
「ここに、入れて。それから、うなじを噛んで」
「キーシュさん」
「うなじを、きみの、シュクラの牙で、思い切り噛んで」
ぐぅと唸るような声がした。その声にキーシュの口元がゆっくりとほころんでいく。キーシュは自分からαを誘う香りが出ていることを本能で感じ取っていた。
(ようやく発情できた)
自分だけのαを見つけ、やっと発情した。この香りを嗅いだシュクラは間違いなく牙を生やす。今度こそ、その牙でうなじを噛んでもらわなくては。
キーシュの昂ぶりに呼応するかのように、甘い香りがじわじわと広がっていく。
「ね、シュクラ。ここにその逞しいのを入れながら、うなじを噛んでほしい」
「キーシュさん、」
「奥深くを犯しながら、うなじを噛んで。僕をきみだけのものに、してほしい」
そうして、きみも僕だけのものになって。
「キーシュさん……っ」
ガシッと尻を掴んだシュクラは、夜着の前をくつろげるやいなやキーシュの濡れそぼった場所を一気に貫いた。ずぶぶぶと音を立てながら狭い路を突き進み、奥の柔らかい壁をぐぅっと押し上げる。
その瞬間、キーシュの前からぷしゃあと透明な蜜が噴き出た。それに促されるように熱い肉壁がきゅうきゅうと動き、シュクラの逞しいものをこれでもかと締めつける。
「キーシュさ、これじゃ、もたないです、」
「んぁっ! そこ、もっと突いて……っ。突きながら、うなじ、噛んで、はやく……っ」
「キーシュさんっ」
「ぁっ、あっ、くる、きちゃうから! はやくっ、はやく、噛ん、噛んで、はやくっ」
絡む肉壁を押し広げるようにシュクラの陰茎が抽挿をくり返す。動きに合わせるようにぷしゅぷしゅと蜜をこぼしながら、キーシュは必死にベッドを掴みそのときを待った。
「ひぁ……っ!」
行き止まりの奥に先端を押し込まれ、息が詰まる。口を開き息を吸い込もうとしたとき、さらにぐぐっと押し込められるのを感じた。
キーシュはブルブルと震えながら頭を下げ、自らうなじをさらけ出した。そこに暖かい息が触れ、わずかに力が抜けた瞬間を狙うかのように歯が立てられた。
「……っ!」
声は出なかった。激痛に体が強張ったのは一瞬で、すぐに痺れるような快感がうなじに広がる。一度噛まれたはずなのに、あれは触れるだけのキスだったに違いないと思うほどの違いにキーシュは目を回した。
(あ、あ、すごい、気持ちいい! どこもかしこも気持ちよくて、気が変に、なってしまう!)
ずぶずぶと肌を食い破る感触にキーシュは歓喜した。自分を押さえつける牙の強さに腹の奥が震えている。腹を貫き奥を濡らすαの陰茎を食い締めようと肉壁が絡みつき、じゅわりと蜜を絡みつけているような気さえした。
「……っ、はぁ、は、はぁ、キーシュさん、大丈夫、ですか?」
思い切り押さえつけられながら噛まれたからか、キーシュの上半身はベッドにくたりと崩れ落ちていた。シュクラと繋がったままの尻は高く上がったままで、ときおりひくりと腰を揺らしている。
「すみません、加減ができませんでした」
「……ぃぃ、んだ」
これこそがキーシュの願いだ。体の深くを犯され、押さえつけられ、思い切りシュクラの牙に噛みつかれる。同時に自分の蜜でシュクラの陰茎を包み込み、そこから全身へと香りを行き渡らせる。
(これで、シュクラは僕以外の香りを、んっ、好ましく思うことはなくなる)
なぜかそう思った。これでシュクラは完全に自分のものになったと確信した。この先、シュクラが恋い焦がれ乞い願うのは自分だけだと考えるだけで、自分を貫く陰茎をぎゅうっと締めつけてしまう。
「っ、キーシュさん、その、出ている最中に締められると、さすがに、つらいです」
「ふ、ふふ、」
「キーシュさん、ほんと駄目ですって。ただでさえ止まらないのに、くっ、余計に、止まらなくなるじゃ、ないですか」
「ふは、ははは」
焦っているようなシュクラの声に、キーシュはわけもなく心が躍った。気持ちよさと安堵感が爆発し、まるで酒精に呑まれたかのような感覚に陥っていく。
その後キーシュとシュクラは丸二日間交わり続けた。発情が明け我に返ったキーシュは、あまりにも破廉恥な記憶に全身を真っ赤に染めた。そんなキーシュにシュクラが「ほんとすごかったです」と感嘆の声を上げる。
(そういう感想はどうなんだ)
真っ赤な目元で睨みながらも、キーシュは初めての本格的な発情にホッとし幸せを噛み締めた。こうしてようやく花開いたキーシュは、それから瞬く間に大輪の花のように咲き誇った。
まるでため息のような、それでいて祈りのような囁きを間に挟みながらシュクラがキーシュの足に口づけている。足の甲から始まりすねを過ぎ、膝頭には吸いつくようなキスを散らしながら内ももに唇を這わせる。
それをじっと見守るキーシュも快感に背中を小さく震わせていた。皇帝の弟が自分の足に口づけている。まるで許しを乞うような仕草に全身がカッと熱くなった。うなじもジンジンと痺れ、早くここを噛ませるんだと訴えているように感じる。
「キーシュさん……俺のΩ……」
「んっ」
夜着を持ち上げている先端にチュッと口づけられた。それだけで薄い夜着に新しい染みが広がる。それごと吸い取るようにちゅうっと吸いつかれ、キーシュの顎が「んぅっ」と上がった。ベッドを掴む指にも力が入り、床を踏みしめる足先がクッと丸くなる。
「すごくいい香りがします。この前の発情のときは感じなかった、甘くて目眩がするような香りだ」
「んっ」
「ここもいい香りです」
「んぁっ!」
夜着の合わせをめくられ、飛び出した陰茎を下着ごとぱくりと咥えられた。種を持たないΩの陰茎だが、それでも男同様に感じることはできる。Ωになってからは軽い発情のときにしか抜くことがなかったキーシュは、久しぶりに感じる男としての強烈な快感に全身をブルッと震わせた。
「ん、ちゅ、んむ、ちゅ」
「シュク、ラ、も、いいから……そこは、いいから」
小さな布きれでしかない下着を引き下ろされ、今度は生身の状態で咥えられた。
「んぁ!」
「んちゅ、ちゅ、んん、んちゅ」
「あ、あぁ! もぅ、これ以上は……っ。 でる、から、離し……っ」
離してと言い終わる前にぐぅっと喉の奥まで咥えられ、キーシュの陰茎は呆気なく蜜を吹き出した。Ωだから量は少なく粘度も低い。それをすべて飲み下したシュクラが労るように先端を舐め、ひりつくような快感にキーシュの内ももが震える。
「あぁ、後ろもすごいことになってますね」
「っ」
横で結ぶだけの下着は、呆気なくシュクラの指に奪い取られた。そもそも意味をなしていたのかさえわからない下着だったが、なくなると途端に心許なくなる。
「こんなに愛液をこぼしてくれるなんて、それくらい俺に感じてくれているのかと思うとたまりません」
「シュクラ、」
「さぁ、もっとよく見せてください。両足をベッドに上げて、足を開いて」
「待っ……んっ」
「すごいな。もうトロトロじゃないですか。指一本なんてすぐに入ってしまいますよ」
「ぁん!」
入れた指でぐるっと掻き回されてキーシュの腕から力が抜けた。上半身を支えていた腕がくにゃりと曲がり、背中からベッドにぽふんと倒れる。そんなキーシュの膝にチュッとキスをしたシュクラは小刻みに震えている太ももを持ち上げ、ぐっしょりと濡れた後ろを顕わにした。
「シュクラ、待って……ひっ!」
「ん……ちゅる、ちゅっ、んちゅ」
すでに敏感になっていた穴の縁を舐められキーシュの上半身がビクッと震えた。舌が動くたびに掴まれた内ももが波打ち高い声が漏れる。
それでもシュクラの舌は止まらず縁を舐め、中に入り込み、じゅぶじゅぶと音を立てながらキーシュを追い立てた。そうして舌を抜きながらじゅぶぶと吸い上げた瞬間、キーシュは腰をビクビク跳ね上げながら「あぁ!」と感極まった。
「すごいな、舐めても舐めてもあふれてくる。それにすごく甘くていい香りだ。キーシュさんに酔っ払いそうです」
「シュクラ、」
ハァハァと荒い息を吐きながら、キーシュは何とかうつ伏せになった。すっかり乱れた夜着の裾が濡れた尻たぶに貼りつく。それを後ろ手に何とか引きはがし、ぐっしょりと濡れそぼる尻をシュクラに見せつけるように突き上げた。
「ここに、入れて。それから、うなじを噛んで」
「キーシュさん」
「うなじを、きみの、シュクラの牙で、思い切り噛んで」
ぐぅと唸るような声がした。その声にキーシュの口元がゆっくりとほころんでいく。キーシュは自分からαを誘う香りが出ていることを本能で感じ取っていた。
(ようやく発情できた)
自分だけのαを見つけ、やっと発情した。この香りを嗅いだシュクラは間違いなく牙を生やす。今度こそ、その牙でうなじを噛んでもらわなくては。
キーシュの昂ぶりに呼応するかのように、甘い香りがじわじわと広がっていく。
「ね、シュクラ。ここにその逞しいのを入れながら、うなじを噛んでほしい」
「キーシュさん、」
「奥深くを犯しながら、うなじを噛んで。僕をきみだけのものに、してほしい」
そうして、きみも僕だけのものになって。
「キーシュさん……っ」
ガシッと尻を掴んだシュクラは、夜着の前をくつろげるやいなやキーシュの濡れそぼった場所を一気に貫いた。ずぶぶぶと音を立てながら狭い路を突き進み、奥の柔らかい壁をぐぅっと押し上げる。
その瞬間、キーシュの前からぷしゃあと透明な蜜が噴き出た。それに促されるように熱い肉壁がきゅうきゅうと動き、シュクラの逞しいものをこれでもかと締めつける。
「キーシュさ、これじゃ、もたないです、」
「んぁっ! そこ、もっと突いて……っ。突きながら、うなじ、噛んで、はやく……っ」
「キーシュさんっ」
「ぁっ、あっ、くる、きちゃうから! はやくっ、はやく、噛ん、噛んで、はやくっ」
絡む肉壁を押し広げるようにシュクラの陰茎が抽挿をくり返す。動きに合わせるようにぷしゅぷしゅと蜜をこぼしながら、キーシュは必死にベッドを掴みそのときを待った。
「ひぁ……っ!」
行き止まりの奥に先端を押し込まれ、息が詰まる。口を開き息を吸い込もうとしたとき、さらにぐぐっと押し込められるのを感じた。
キーシュはブルブルと震えながら頭を下げ、自らうなじをさらけ出した。そこに暖かい息が触れ、わずかに力が抜けた瞬間を狙うかのように歯が立てられた。
「……っ!」
声は出なかった。激痛に体が強張ったのは一瞬で、すぐに痺れるような快感がうなじに広がる。一度噛まれたはずなのに、あれは触れるだけのキスだったに違いないと思うほどの違いにキーシュは目を回した。
(あ、あ、すごい、気持ちいい! どこもかしこも気持ちよくて、気が変に、なってしまう!)
ずぶずぶと肌を食い破る感触にキーシュは歓喜した。自分を押さえつける牙の強さに腹の奥が震えている。腹を貫き奥を濡らすαの陰茎を食い締めようと肉壁が絡みつき、じゅわりと蜜を絡みつけているような気さえした。
「……っ、はぁ、は、はぁ、キーシュさん、大丈夫、ですか?」
思い切り押さえつけられながら噛まれたからか、キーシュの上半身はベッドにくたりと崩れ落ちていた。シュクラと繋がったままの尻は高く上がったままで、ときおりひくりと腰を揺らしている。
「すみません、加減ができませんでした」
「……ぃぃ、んだ」
これこそがキーシュの願いだ。体の深くを犯され、押さえつけられ、思い切りシュクラの牙に噛みつかれる。同時に自分の蜜でシュクラの陰茎を包み込み、そこから全身へと香りを行き渡らせる。
(これで、シュクラは僕以外の香りを、んっ、好ましく思うことはなくなる)
なぜかそう思った。これでシュクラは完全に自分のものになったと確信した。この先、シュクラが恋い焦がれ乞い願うのは自分だけだと考えるだけで、自分を貫く陰茎をぎゅうっと締めつけてしまう。
「っ、キーシュさん、その、出ている最中に締められると、さすがに、つらいです」
「ふ、ふふ、」
「キーシュさん、ほんと駄目ですって。ただでさえ止まらないのに、くっ、余計に、止まらなくなるじゃ、ないですか」
「ふは、ははは」
焦っているようなシュクラの声に、キーシュはわけもなく心が躍った。気持ちよさと安堵感が爆発し、まるで酒精に呑まれたかのような感覚に陥っていく。
その後キーシュとシュクラは丸二日間交わり続けた。発情が明け我に返ったキーシュは、あまりにも破廉恥な記憶に全身を真っ赤に染めた。そんなキーシュにシュクラが「ほんとすごかったです」と感嘆の声を上げる。
(そういう感想はどうなんだ)
真っ赤な目元で睨みながらも、キーシュは初めての本格的な発情にホッとし幸せを噛み締めた。こうしてようやく花開いたキーシュは、それから瞬く間に大輪の花のように咲き誇った。
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