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15 春真っ盛りのこと1
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春、獣人の国では大きなお祭りがある。それは秋の収穫祭と同じくらいにぎやかなもので、ぼくが住んでいた街にはなかったお祭りだ。
(秋の収穫祭も見てみたかったなぁ)
今更そんなことを思っても仕方がない。それに秋はいろいろあって食欲もなかったし、あんな状態でお祭りに行ってもきっと楽しめなかった。
(今年は行けるといいなぁ)
せっかくなら王様と一緒に行きたい。そんなことを考えながら目の前の花籠を見た。春の花祭りとこの花籠のことを教えてくれたのは王様だ。
(ここに赤、こっちに紫……よし、こっちには黄色かな)
蔓植物で編んだ籠を花や植物で飾る花籠は、春の花祭りでは定番の飾りなんだそうだ。花籠を作るのは部屋でもできる。どうせ暇だから花籠というものを作ってみたい。王様にお願いして見本と材料を用意してもらった。
見本はアルギュロスさんの奧さんが作ったものだ。淡い色の花が多くて優しい感じがする。きっと花籠のように優しい人なんだろう。もしかするとおかーさんみたいな人かもしれない。おかーさんも淡い色の花を部屋に飾るのが好きだった。
ぼくはといえば、どちらかというとはっきりした色の花が好きだ。赤、紫、黄色、ほかにもチョコレート色なんて色の花を庭に植えたこともある。だからか、見本よりギラギラした花籠になってしまった。
「アカリちゃんって、見た目によらず派手な花籠を作るねぇ」
テーブルの向かい側に座ってそんなことを言うのは王様の従弟だという獣人だ。年が明けてから、こうしてぼくの部屋にやって来ては話をするようになった。
綺麗な顔はいつもニコニコしていて、たまに茶色のフワフワした髪の毛を揺らしながら鼻歌を歌ったりする。緑色の目はいつも楽しそうで、よく「アカリちゃんはおもしろいねぇ」と言ったりもした。
「そのアカリちゃんっていうのは、ちょっと」
「どうして? アカリちゃんはアカリちゃんでしょ? それにアカリちゃんっぽくてかわいいと思うよ?」
かわいいなんて言われても「はい、そうですか」とは思わない。だって、かわいい顔をしていないのは自分が一番よくわかっている。
「メリさんって、絶対に目が悪いですよね」
ちょっと冷たい声でそんなことを言ってしまった。普段はこんなこと言わない。それなのにメリさん相手だと、つい口から出てしまう。はじめは言うたびに反省していたけれど、メリさんから「フリソスに自慢するから、もっと言って」と変なことを言われてからは気にしないことにしている。
「そんなことないよ? ほら、庭の向こうにフリソスがいるのも見えるし」
「えっ?」
ニコッと笑いながらメリさんが後ろの窓を指さした。慌てて振り返り、すぐにしまったと眉間に皺が寄る。
少し前、王様の命令で庭の工事があった。窓から見えるところは全部垣根で囲ったから、前にいた部屋を見ることはできない。だから奥に王様がいても見えるはずがないのに、王様の名前を聞いただけでうっかり振り返ってしまった。
「王様、いませんよね」
「どうかなぁ。向こう側にいると思うんだけどなぁ」
「あっちの木の奥には執務室があるからね」と前の部屋とは違う方向を指さしているけれど、本当かどうかぼくにはわからない。「きっとからかわれたんだ」と思いながら黄色い花を花籠に挿していると「やっぱりアカリちゃんはかわいいなぁ」と言ってメリさんが笑った。
メリさんは王子様だ。でもそんな感じがまったくしない。そういうこともあって失礼な言葉がポンポン出てしまう。そういえば、メリさんはしばらくおとーさんのお城にいたんだそうだ。ぼくがお城に呼ばれたときもいたそうで、獣人の国に向かう馬車も見送ったと話していた。あのお城に獣人がいたなんて知らなかった。しかもメリさんは何年も前からいたんだそうだ。
(その仕事が終わって帰ってきたって言ってたけど……)
いったい何の仕事をしていたんだろう。それに王子様なのに人の国に行ってまでする仕事なんてあるんだろうか。
(あっちでも王子様っぽく見られない気がするし)
顔は綺麗だし格好も王子様っぽいけれど、話し方というか雰囲気というか、ぼくがおとーさんのお城で見た王子様たちとは違っている。
「あ、いま俺のこと“王子様らしくないなぁ”って思ったでしょ」
「……思ってませんけど」
「目を逸らしながら言ってもすぐにばれるからね? そんなアカリちゃんも素直でかわいいけど」
「だから、かわいいって言わないでください。それにぼくは男です」
「男でもかわいいものはかわいいよ?」
やっぱりからかっているんだ。そう思いながら花籠をくるりと回した。
メリさんはよくわからない人だ。それでも悪い人じゃない。からかわれるのは困るけれど話は楽しいし、おとーさんのお城のことを教えてくれたりもする。ぼくが学がない平民だと知っても変な顔をしなかった。何度も同じことを尋ねてしまうぼくのことを怒ったりもしない。
(それにぼくと同じくらいお菓子が好きみたいだし)
獣人の国にパティシエを連れて来たのはメリさんなんだそうだ。実際にお菓子を食べて「この人の腕なら間違いない」という人を選んだのだと話していた。とくに好きなのはイチゴやリンゴを使ったお菓子で、この前はぼく特製のアップルパイもどきをお裾分けした。もちろん感想もしっかり聞いている。
(それにメリさんって、感想が細かくて勉強になるっていうかさ)
だからお裾分けも気合いが入るし、感想を聞くのも楽しい。
「そうだ! 俺が持って来たパジャマ、どうだった?」
「どうって、あれ女の子用ですよ」
パジャマというのは人の国の寝間着のことだ。ぼくも家にいたときは下がズボンのパジャマを着ていた。でもメリさんが持って来てくれたのはワンピースみたいなパジャマだ。おかーさんが着ていたのより豪華だったから王女様用のパジャマかもしれない。
「アカリちゃんに似合うと思うんだけどなぁ。それにフリソスもきっと気に入るよ? ああ見えてフリソス、ムッツリだから」
「むっつり?」
「そう、ムッツリ」
むっつりって何だろう。メリさんをじっと見たけれど答える気はないようで、ニコッと笑い返されてしまった。
「ま、発情できそうだって話だから、パジャマなんてなくても大丈夫そうだけど」
「そういえばメリさんも獅子族なんですよね?」
「正確には四分の一だけだけどね。母上がフリソスの父親の妹なんだけど、異母妹で豹族との混血なんだ。父上は狼族で、見た目は獅子族っぽいけど中身は豹族に近いかな」
「ひょう?」
「猫の親戚みたいなものだよ」
ぼくはまだ獣人の種族のことがよくわからない。やっぱり学がないのは駄目だなと反省しながら黄色い花をもう一本挿す。
「アカリちゃんは人だから、フリソスとの間に子どもが生まれたら純血になるね。そうしたら純血種の復活だ」
「ぼく、生みますよ。だって大好きな王様とにぎやかな家族、作りたいですから」
「うんうん、アカリちゃんはいい子だねぇ。純血かどうかなんて気にしないで、バンバン子ども作っちゃおう。フリソスもアカリちゃんだからつがいにしたんだろうし」
ニコッと笑ったメリさんが花籠に小さな卵を入れた。卵は繁栄の象徴で、新婚さんの花籠に卵を入れるのは「子どもがたくさん生まれますように」というお祈りでもあるんだそうだ。これはアルギュロスさんが教えてくれた。
「卵、ありがとうございます」
「どういたしまして。あー、俺も早く卵入りの花籠がほしいなぁ」
「え? メリさんって結婚してるんですか?」
「したい相手はいるんだけどね。でもなかなかウンって言ってくれなくて」
「メリさんが相手だと大変そうですよね」
「そうかなぁ? 俺尽くすよ? それに人に偏見ないし」
「もしかして、相手って人なんですか?」
「あったり~。すごくかっこよくてかわいい人。それにお菓子作りがとっても上手でね。俺、王子様だし結婚相手として文句ないと思うんだけどなぁ」
相手が獣人ならそう思うだろう。でも人が相手だと……どうなんだろうか。もしぼくがもらったような本を読んでいたら獣人と結婚したいとは思わない気がする。それに獣人がいた街に住んでいる人なら怖くて近づかないかもしれない。
(メリさん、悪い人じゃないんだけどなぁ)
そんなことを思いながら花籠にもう一本、今度は真っ赤な花を挿した。
(秋の収穫祭も見てみたかったなぁ)
今更そんなことを思っても仕方がない。それに秋はいろいろあって食欲もなかったし、あんな状態でお祭りに行ってもきっと楽しめなかった。
(今年は行けるといいなぁ)
せっかくなら王様と一緒に行きたい。そんなことを考えながら目の前の花籠を見た。春の花祭りとこの花籠のことを教えてくれたのは王様だ。
(ここに赤、こっちに紫……よし、こっちには黄色かな)
蔓植物で編んだ籠を花や植物で飾る花籠は、春の花祭りでは定番の飾りなんだそうだ。花籠を作るのは部屋でもできる。どうせ暇だから花籠というものを作ってみたい。王様にお願いして見本と材料を用意してもらった。
見本はアルギュロスさんの奧さんが作ったものだ。淡い色の花が多くて優しい感じがする。きっと花籠のように優しい人なんだろう。もしかするとおかーさんみたいな人かもしれない。おかーさんも淡い色の花を部屋に飾るのが好きだった。
ぼくはといえば、どちらかというとはっきりした色の花が好きだ。赤、紫、黄色、ほかにもチョコレート色なんて色の花を庭に植えたこともある。だからか、見本よりギラギラした花籠になってしまった。
「アカリちゃんって、見た目によらず派手な花籠を作るねぇ」
テーブルの向かい側に座ってそんなことを言うのは王様の従弟だという獣人だ。年が明けてから、こうしてぼくの部屋にやって来ては話をするようになった。
綺麗な顔はいつもニコニコしていて、たまに茶色のフワフワした髪の毛を揺らしながら鼻歌を歌ったりする。緑色の目はいつも楽しそうで、よく「アカリちゃんはおもしろいねぇ」と言ったりもした。
「そのアカリちゃんっていうのは、ちょっと」
「どうして? アカリちゃんはアカリちゃんでしょ? それにアカリちゃんっぽくてかわいいと思うよ?」
かわいいなんて言われても「はい、そうですか」とは思わない。だって、かわいい顔をしていないのは自分が一番よくわかっている。
「メリさんって、絶対に目が悪いですよね」
ちょっと冷たい声でそんなことを言ってしまった。普段はこんなこと言わない。それなのにメリさん相手だと、つい口から出てしまう。はじめは言うたびに反省していたけれど、メリさんから「フリソスに自慢するから、もっと言って」と変なことを言われてからは気にしないことにしている。
「そんなことないよ? ほら、庭の向こうにフリソスがいるのも見えるし」
「えっ?」
ニコッと笑いながらメリさんが後ろの窓を指さした。慌てて振り返り、すぐにしまったと眉間に皺が寄る。
少し前、王様の命令で庭の工事があった。窓から見えるところは全部垣根で囲ったから、前にいた部屋を見ることはできない。だから奥に王様がいても見えるはずがないのに、王様の名前を聞いただけでうっかり振り返ってしまった。
「王様、いませんよね」
「どうかなぁ。向こう側にいると思うんだけどなぁ」
「あっちの木の奥には執務室があるからね」と前の部屋とは違う方向を指さしているけれど、本当かどうかぼくにはわからない。「きっとからかわれたんだ」と思いながら黄色い花を花籠に挿していると「やっぱりアカリちゃんはかわいいなぁ」と言ってメリさんが笑った。
メリさんは王子様だ。でもそんな感じがまったくしない。そういうこともあって失礼な言葉がポンポン出てしまう。そういえば、メリさんはしばらくおとーさんのお城にいたんだそうだ。ぼくがお城に呼ばれたときもいたそうで、獣人の国に向かう馬車も見送ったと話していた。あのお城に獣人がいたなんて知らなかった。しかもメリさんは何年も前からいたんだそうだ。
(その仕事が終わって帰ってきたって言ってたけど……)
いったい何の仕事をしていたんだろう。それに王子様なのに人の国に行ってまでする仕事なんてあるんだろうか。
(あっちでも王子様っぽく見られない気がするし)
顔は綺麗だし格好も王子様っぽいけれど、話し方というか雰囲気というか、ぼくがおとーさんのお城で見た王子様たちとは違っている。
「あ、いま俺のこと“王子様らしくないなぁ”って思ったでしょ」
「……思ってませんけど」
「目を逸らしながら言ってもすぐにばれるからね? そんなアカリちゃんも素直でかわいいけど」
「だから、かわいいって言わないでください。それにぼくは男です」
「男でもかわいいものはかわいいよ?」
やっぱりからかっているんだ。そう思いながら花籠をくるりと回した。
メリさんはよくわからない人だ。それでも悪い人じゃない。からかわれるのは困るけれど話は楽しいし、おとーさんのお城のことを教えてくれたりもする。ぼくが学がない平民だと知っても変な顔をしなかった。何度も同じことを尋ねてしまうぼくのことを怒ったりもしない。
(それにぼくと同じくらいお菓子が好きみたいだし)
獣人の国にパティシエを連れて来たのはメリさんなんだそうだ。実際にお菓子を食べて「この人の腕なら間違いない」という人を選んだのだと話していた。とくに好きなのはイチゴやリンゴを使ったお菓子で、この前はぼく特製のアップルパイもどきをお裾分けした。もちろん感想もしっかり聞いている。
(それにメリさんって、感想が細かくて勉強になるっていうかさ)
だからお裾分けも気合いが入るし、感想を聞くのも楽しい。
「そうだ! 俺が持って来たパジャマ、どうだった?」
「どうって、あれ女の子用ですよ」
パジャマというのは人の国の寝間着のことだ。ぼくも家にいたときは下がズボンのパジャマを着ていた。でもメリさんが持って来てくれたのはワンピースみたいなパジャマだ。おかーさんが着ていたのより豪華だったから王女様用のパジャマかもしれない。
「アカリちゃんに似合うと思うんだけどなぁ。それにフリソスもきっと気に入るよ? ああ見えてフリソス、ムッツリだから」
「むっつり?」
「そう、ムッツリ」
むっつりって何だろう。メリさんをじっと見たけれど答える気はないようで、ニコッと笑い返されてしまった。
「ま、発情できそうだって話だから、パジャマなんてなくても大丈夫そうだけど」
「そういえばメリさんも獅子族なんですよね?」
「正確には四分の一だけだけどね。母上がフリソスの父親の妹なんだけど、異母妹で豹族との混血なんだ。父上は狼族で、見た目は獅子族っぽいけど中身は豹族に近いかな」
「ひょう?」
「猫の親戚みたいなものだよ」
ぼくはまだ獣人の種族のことがよくわからない。やっぱり学がないのは駄目だなと反省しながら黄色い花をもう一本挿す。
「アカリちゃんは人だから、フリソスとの間に子どもが生まれたら純血になるね。そうしたら純血種の復活だ」
「ぼく、生みますよ。だって大好きな王様とにぎやかな家族、作りたいですから」
「うんうん、アカリちゃんはいい子だねぇ。純血かどうかなんて気にしないで、バンバン子ども作っちゃおう。フリソスもアカリちゃんだからつがいにしたんだろうし」
ニコッと笑ったメリさんが花籠に小さな卵を入れた。卵は繁栄の象徴で、新婚さんの花籠に卵を入れるのは「子どもがたくさん生まれますように」というお祈りでもあるんだそうだ。これはアルギュロスさんが教えてくれた。
「卵、ありがとうございます」
「どういたしまして。あー、俺も早く卵入りの花籠がほしいなぁ」
「え? メリさんって結婚してるんですか?」
「したい相手はいるんだけどね。でもなかなかウンって言ってくれなくて」
「メリさんが相手だと大変そうですよね」
「そうかなぁ? 俺尽くすよ? それに人に偏見ないし」
「もしかして、相手って人なんですか?」
「あったり~。すごくかっこよくてかわいい人。それにお菓子作りがとっても上手でね。俺、王子様だし結婚相手として文句ないと思うんだけどなぁ」
相手が獣人ならそう思うだろう。でも人が相手だと……どうなんだろうか。もしぼくがもらったような本を読んでいたら獣人と結婚したいとは思わない気がする。それに獣人がいた街に住んでいる人なら怖くて近づかないかもしれない。
(メリさん、悪い人じゃないんだけどなぁ)
そんなことを思いながら花籠にもう一本、今度は真っ赤な花を挿した。
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