33 / 35
余話 仲睦まじい番に仕える従者2
しおりを挟む
ややむすっとした顔にロンヒの口元がほころんだ。普段は冷たい表情ばかりだが、番に関することになると途端に表情が豊かになる。
(やはり若にはリトス様が必要だ)
「わたしのことを気にするより、リトス様のことを気に掛けてください」
「どういう意味だ?」
「最近は好んで飲まれるお茶も酸味が強いものが増えてきたように思います」
「何か問題があるのか?」
「以前、孕んだ雄の兎族は酸味の強いものを好むようになると聞いたことがありましたので」
ロンヒの言葉にバシレウスが眉を跳ね上げた。
「梟族の医師には先に使いを送ってあります」
「早くそれを言え! 帰るぞ!」
「若、医師は長の屋敷です。このまま長の屋敷に行き、連れて帰るのが早いかと思いますが」
金色の目をくわっと見開いたバシレウスは、そのまま無言で長の屋敷へと向かった。そうして長に挨拶をすることなく離れに住む梟族たちの元を訪れ、馴染みの医者をひょいと抱え上げて馬車へと戻る。
その様子を見たクシフォスは「元気だな」と笑い、ロンヒは長とクシフォスに頭を下げてから屋敷へ戻ることになった。
・
・
「気持ち悪くはないか? 体は平気か? 何かあったらすぐに俺を呼ぶんだ。もし俺がいなかったらロンヒを呼べばいい」
「大丈夫ですよ、バシレウス様」
「そうだ、もう少し日当たりがいい部屋に移ろう。すぐに用意させる」
「バシレウス様、落ち着いてください」
このやり取りを目にするのは何度目だろうか。そう思いながらロンヒはお茶の用意をしていた。
表情を変えることなく興奮している主には心を落ち着かせるお茶を、子がいるリトスには体に優しいお茶を、そして突然やって来たクシフォスには薫り高いお茶をと三種類を手際よく用意する。
「ロンヒ、バシレウスっていつもこんな感じ?」
「リトス様に関することは、大体こんな感じですね」
「あははっ、そりゃいい。あのバシレウスがまさかこんなふうになるなんてねぇ。独り立ちしたことにも感心したけど、ここまで変わるとは見事なものだ」
「おもしろすぎてお腹が痛くなりそうだけど」と言いながら、クシフォスがニヤニヤと笑っている。しかし金色に近いオレンジの瞳は優しい雰囲気のままだ。
「はいはい、バシレウスはもう少し落ち着く。そんなことじゃお父さんになれないぞ?」
「……お父さん」
ハッとしたバシレウスが「そうか、俺が父親か」といまさらながらのことをブツブツとつぶやき始めた。そんな弟を笑顔で追いやったクシフォスは「おめでとう」とソファに座るリトスのふわふわな頭を撫でる。
「ありがとうございます」
「ね? 言ったとおりになっただろう?」
「……はい」
「初めての出産は不安が多いだろうけど大丈夫。梟族の医者を常駐させておくからね」
「はい」
「それに兎族は出産に強い種族だ。安心してお母さんになりなさい」
クシフォスの言葉にリトスがふわりと微笑み返した。そうして少し視線をうろうろさせてから「あの」とクシフォスを見上げる。
「アスピダ様は一緒じゃないんですか?」
「そういえばあの恐ろしい気配を感じないな」とロンヒが廊下に視線を移す。お腹の子に差し障りがないように控えているのかと思ったが、どうやらそうではないらしい。
「ちょっと長の屋敷に行っていてね。リトスのことはアスピダも喜んでいたよ」
「生まれたら、アスピダ様にも見ていただきたいです。その、僕がこうしてここにいられるのはアスピダ様があのとき声をかけてくださったからですし……」
「僕のほうが落ち着いたら連れて来てあげよう」
「落ち着いたら……?」
「そろそろ僕も正式につがいたいと思っていてね。今日は、その報告に長のところへ行ってきたんだ。でもって、小言を聞くのはアスピダの役目ってことで僕は早々に帰ってきた」
(なるほど、長の射殺さんばかりの威圧感を一人で受けている最中ということか)
ここにいないアスピダに、ロンヒはわずかながら憐憫の情を抱いた。
クシフォスは亡き母親に瓜二つの姿をしていると言われている。長がクシフォスの母親をいまでも忘れられずにいることはロンヒも知るところだ。そんな弟にそっくりなクシフォスを番にするとなれば、アスピダには相当な重圧と威圧感がぶつけられるに違いない。一介の狼族なら尻尾を丸めて逃げ出す状況だろう。
(あの人が長の気配に負けるとは思えないが……)
いや、十中八九跳ね返す。これまで生殺しにされてきたぶん、同じだけの威圧感を放つ可能性もある。
ロンヒは銀色に光るアスピダの恐ろしいまでの威圧感を思い出し、ブルッと尻尾を震わせた。絶対的な階級制度の中にあっても特殊なアスピダは、主の兄の従者でなければ近づきたくない相手でしかない。
「おめでとうございます、クシフォス様」
「ありがとう」
「あの、それじゃクシフォス様も子どもを……?」
「うん、作ろうと思ってる。きみたちの子どもと兄弟みたいに育ってほしいから、急がなくちゃなぁ」
「え?」
「ま、アスピダは狼族の中でも一際精力が強いほうだし、受け入れる僕も頑丈だから、つがってしまえば毎日搾り取れるだけ搾り取るつもりだけどね。そうすればすぐに孕むだろうし、いい感じに間に合うかな」
「……っ」
垂れ耳を震わせながらリトスが顔を真っ赤にした。
(まったくこの方は)
テーブルにクシフォス用のお茶を出しながら、ロンヒはため息をついた。クシフォスは麗しい姿とは裏腹に羞恥心というものをあまり持っていない。そしてリトスは羞恥心の塊のような兎族だ。
ロンヒが「やれやれ」と思っていると、すぐさまバシレウスがリトスを抱きしめた。「体に障るようなことを言うな」と金色の目で兄を睨みつける。それに「あはは」と笑うクシフォスの目は、やはり優しい色をしていた。
(若をからかっているだけなのだろうが……)
昔からクシフォスはそういう性格だった。それにバシレウスがいちいち反応するようになったのは最近になってからだ。
(若も、ようやく普通の兄弟のように振る舞えるようになったということか)
生まれも心持ちも複雑な兄弟だが、ようやく兄弟らしくなってきた。
ロンヒは改めて、生涯をかけてバシレウスに仕えようと決意した。同時に生まれてくる子にも誠実に仕えようと心に決める。
密かにそう決意していたロンヒは、その後生まれたバシレウスの長男の世話係となり大きく人生を変えることになるのだが、それはまた後の話となる。
(やはり若にはリトス様が必要だ)
「わたしのことを気にするより、リトス様のことを気に掛けてください」
「どういう意味だ?」
「最近は好んで飲まれるお茶も酸味が強いものが増えてきたように思います」
「何か問題があるのか?」
「以前、孕んだ雄の兎族は酸味の強いものを好むようになると聞いたことがありましたので」
ロンヒの言葉にバシレウスが眉を跳ね上げた。
「梟族の医師には先に使いを送ってあります」
「早くそれを言え! 帰るぞ!」
「若、医師は長の屋敷です。このまま長の屋敷に行き、連れて帰るのが早いかと思いますが」
金色の目をくわっと見開いたバシレウスは、そのまま無言で長の屋敷へと向かった。そうして長に挨拶をすることなく離れに住む梟族たちの元を訪れ、馴染みの医者をひょいと抱え上げて馬車へと戻る。
その様子を見たクシフォスは「元気だな」と笑い、ロンヒは長とクシフォスに頭を下げてから屋敷へ戻ることになった。
・
・
「気持ち悪くはないか? 体は平気か? 何かあったらすぐに俺を呼ぶんだ。もし俺がいなかったらロンヒを呼べばいい」
「大丈夫ですよ、バシレウス様」
「そうだ、もう少し日当たりがいい部屋に移ろう。すぐに用意させる」
「バシレウス様、落ち着いてください」
このやり取りを目にするのは何度目だろうか。そう思いながらロンヒはお茶の用意をしていた。
表情を変えることなく興奮している主には心を落ち着かせるお茶を、子がいるリトスには体に優しいお茶を、そして突然やって来たクシフォスには薫り高いお茶をと三種類を手際よく用意する。
「ロンヒ、バシレウスっていつもこんな感じ?」
「リトス様に関することは、大体こんな感じですね」
「あははっ、そりゃいい。あのバシレウスがまさかこんなふうになるなんてねぇ。独り立ちしたことにも感心したけど、ここまで変わるとは見事なものだ」
「おもしろすぎてお腹が痛くなりそうだけど」と言いながら、クシフォスがニヤニヤと笑っている。しかし金色に近いオレンジの瞳は優しい雰囲気のままだ。
「はいはい、バシレウスはもう少し落ち着く。そんなことじゃお父さんになれないぞ?」
「……お父さん」
ハッとしたバシレウスが「そうか、俺が父親か」といまさらながらのことをブツブツとつぶやき始めた。そんな弟を笑顔で追いやったクシフォスは「おめでとう」とソファに座るリトスのふわふわな頭を撫でる。
「ありがとうございます」
「ね? 言ったとおりになっただろう?」
「……はい」
「初めての出産は不安が多いだろうけど大丈夫。梟族の医者を常駐させておくからね」
「はい」
「それに兎族は出産に強い種族だ。安心してお母さんになりなさい」
クシフォスの言葉にリトスがふわりと微笑み返した。そうして少し視線をうろうろさせてから「あの」とクシフォスを見上げる。
「アスピダ様は一緒じゃないんですか?」
「そういえばあの恐ろしい気配を感じないな」とロンヒが廊下に視線を移す。お腹の子に差し障りがないように控えているのかと思ったが、どうやらそうではないらしい。
「ちょっと長の屋敷に行っていてね。リトスのことはアスピダも喜んでいたよ」
「生まれたら、アスピダ様にも見ていただきたいです。その、僕がこうしてここにいられるのはアスピダ様があのとき声をかけてくださったからですし……」
「僕のほうが落ち着いたら連れて来てあげよう」
「落ち着いたら……?」
「そろそろ僕も正式につがいたいと思っていてね。今日は、その報告に長のところへ行ってきたんだ。でもって、小言を聞くのはアスピダの役目ってことで僕は早々に帰ってきた」
(なるほど、長の射殺さんばかりの威圧感を一人で受けている最中ということか)
ここにいないアスピダに、ロンヒはわずかながら憐憫の情を抱いた。
クシフォスは亡き母親に瓜二つの姿をしていると言われている。長がクシフォスの母親をいまでも忘れられずにいることはロンヒも知るところだ。そんな弟にそっくりなクシフォスを番にするとなれば、アスピダには相当な重圧と威圧感がぶつけられるに違いない。一介の狼族なら尻尾を丸めて逃げ出す状況だろう。
(あの人が長の気配に負けるとは思えないが……)
いや、十中八九跳ね返す。これまで生殺しにされてきたぶん、同じだけの威圧感を放つ可能性もある。
ロンヒは銀色に光るアスピダの恐ろしいまでの威圧感を思い出し、ブルッと尻尾を震わせた。絶対的な階級制度の中にあっても特殊なアスピダは、主の兄の従者でなければ近づきたくない相手でしかない。
「おめでとうございます、クシフォス様」
「ありがとう」
「あの、それじゃクシフォス様も子どもを……?」
「うん、作ろうと思ってる。きみたちの子どもと兄弟みたいに育ってほしいから、急がなくちゃなぁ」
「え?」
「ま、アスピダは狼族の中でも一際精力が強いほうだし、受け入れる僕も頑丈だから、つがってしまえば毎日搾り取れるだけ搾り取るつもりだけどね。そうすればすぐに孕むだろうし、いい感じに間に合うかな」
「……っ」
垂れ耳を震わせながらリトスが顔を真っ赤にした。
(まったくこの方は)
テーブルにクシフォス用のお茶を出しながら、ロンヒはため息をついた。クシフォスは麗しい姿とは裏腹に羞恥心というものをあまり持っていない。そしてリトスは羞恥心の塊のような兎族だ。
ロンヒが「やれやれ」と思っていると、すぐさまバシレウスがリトスを抱きしめた。「体に障るようなことを言うな」と金色の目で兄を睨みつける。それに「あはは」と笑うクシフォスの目は、やはり優しい色をしていた。
(若をからかっているだけなのだろうが……)
昔からクシフォスはそういう性格だった。それにバシレウスがいちいち反応するようになったのは最近になってからだ。
(若も、ようやく普通の兄弟のように振る舞えるようになったということか)
生まれも心持ちも複雑な兄弟だが、ようやく兄弟らしくなってきた。
ロンヒは改めて、生涯をかけてバシレウスに仕えようと決意した。同時に生まれてくる子にも誠実に仕えようと心に決める。
密かにそう決意していたロンヒは、その後生まれたバシレウスの長男の世話係となり大きく人生を変えることになるのだが、それはまた後の話となる。
52
お気に入りに追加
810
あなたにおすすめの小説
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!
【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。
N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間
ファンタジーしてます。
攻めが出てくるのは中盤から。
結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。
表紙絵
⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101)
挿絵『0 琥』
⇨からさね 様 X (@karasane03)
挿絵『34 森』
⇨くすなし 様 X(@cuth_masi)
◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

【完結】薄幸文官志望は嘘をつく
七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。
忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。
学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。
しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー…
認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。
全17話
2/28 番外編を更新しました
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
【完結】雨降らしは、腕の中。
N2O
BL
獣人の竜騎士 × 特殊な力を持つ青年
Special thanks
illustration by meadow(@into_ml79)
※素人作品、ご都合主義です。温かな目でご覧ください。
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる