20 / 35
20 初夜
しおりを挟む
「痛くないか?」
優しくも熱い声に、リトスはコクコクと頷いた。口を開けば変な声が出てしまうと思い、両手で口を押さえながら痛くはないのだと必死に伝える。
(声を出さないようにしないと)
それに声を出せば厭らしい奴だと思われるに違いない。せっかく求めてくれたのに「やっぱりアフィーテは淫らな奴だ」と思われるのだけは避けたかった。
『すぐに悦がって、どんだけ厭らしいんだよ』
『そんな大声上げたら、みんなに聞こえるぞ』
かつての兎族たちの声が耳の奥で響く。何度も投げつけられた言葉に体が強張り、尻尾の毛がぶわっと膨らんだ。
(違う、いま僕に触れているのはバシレウス様だ)
触れられて嬉しいはずなのに染みついた記憶が邪魔をする。そんな自分が嫌でぎゅっと目を瞑った。
「……やっぱりやめておくか?」
やや強張った声にハッとした。慌てて目を開くと、仰向けに寝転がるリトスを心配そうな顔が覗き込んでいる。
「だ、大丈夫です」
「……しかし、」
「大丈夫だから、続けてください」
リトスの必死の言葉にバシレウスの表情がわずかに曇る。そうして持ち上げていた両足を下ろし、労るように膝頭を撫でた。
「こういうことは無理をしてもよくない。それに三度吐き出したのだから発情も少し落ち着いただろう」
リトスの頬がサッと赤くなった。雄の証を散々いじられたことを思い出し、後ろがきゅうっと窄まる。そこを先端で貫いていたバシレウスは、突然の締まりに耐えるかのようにグッと眉を寄せた。
(……なんて綺麗なんだろう)
初めて見る狼族のそうした表情にリトスの胸がきゅっと切なくなる。
(それに、バシレウス様はやっぱり優しい)
服を脱がせる手もベッドに横たえる手つきも優しかった。肌に触れるときは「触るぞ」と声をかけ、震えると「大丈夫か?」と気遣ってもくれた。自身の下半身も熱く滾っているというのに、自分の欲望よりもリトスの体を心配し優しく触れ続けてくれた。
(キスがあんなに気持ちいいことも初めて知った)
触れるようなキスも吸いつくようなキスも気持ちがよかった。唇を甘噛みされると垂れ耳が震えるほど気持ちよかった。キスは恐ろしいことの始まりのはずだったのに、あっという間に塗り替えられてしまった。
「少しずつ、俺が全部上書きしてやるから」
言われたその言葉に、リトスは救われるような気がした。この人になら何をされてもいい。そう思って自分から足を開いた。一度もしたことがない格好も怖くなかった。
「やめないで、ください。バシレウス様が、僕の体、嫌じゃないなら、このまま続けて、……っ」
貫かれたところがさらに押し広げられる感覚に腰が跳ねた。ぐぐぅと広がった場所から脈打つような振動を感じる。
(これが、バシレウス様の)
そう思った途端に落ち着いていた体の熱が一気に膨らんだ。ドッドッと鼓動が強くなり、何度も果てたはずの雄の証がピクピクッと跳ねる。
「お願い、だから、このまま続けて、」
「……リトス」
見下ろす金色の目がギラリと光った。苦しそうに寄せる眉も噛み締める口元も震えるほど美しく、リトスの心身を熱く滾らせる。ドクドクと脈打つ自分の鼓動と貫く熱が混じり合い、体の奥で燃えるような熱の塊がどんどん膨らんでいく。
「く……っ。なんて強い匂いだ。引きずられて、しまう……っ」
「ぃ……っ」
ズンと体の中心を貫かれた。一気に押し開かれた体の中がビクビクと痙攣する。垂れ耳のはずなのに、リトスは自分の耳がピンと立ち上がったような気さえした。
気がつけば視界の端に自分の両足が映っていた。爪先はぐぐぅと丸まりガクガクと揺れている。自分とベッドの間に押し潰されていたはずの尻尾は、なぜかひどく濡れているようで冷たく感じた。
「リトス、リトス」
「ひっ、ぁっ、ぁ、ぁっ、あっ!」
必死に口を塞いでいた両手はシーツを握り締め、蔑まされてきた声をひっきりなしに上げていた。抑えつけている逞しい体が動くたびに声が漏れ、その声が耳に入るたびに体が燃えるように熱くなる。
「ぁっ、ぁっ、ぁっ」
「リトス、……っ」
「んっ、ぁ、ぁあっ、あ、あぁっ!」
「……ここか」
何かを確信するような声の直後、体の深いところを熱いもので押し上げられた。あまりの刺激にリトスの口から悲鳴のような声が上がる。そこは兎族たちの指にもいじられたことがない深い部分で、痛みにも似た感覚が腹部の奥を刺激した。
「ぁっ、ぁ、ぁっ!」
掠れた声が何度も上がった。ずくずくとした痛みは恐ろしいはずなのに、体はその痛みを歓迎するかのように別の感覚をリトスにもたらし始める。
「や、こわぃ、なに、やだ、これ、いや、ぁあっ!」
「大丈夫だ。発情した兎族の雄はここが下りて開く。そこに精を受ければ発情も収まるはずだ」
「まって、いや、こわぃから、まって」
「……っ、すまない、待つことはできない」
「ひ……! ぁ……っ!」
ずくんと体の奥を押し上げられ、勢いのあるものがびしゃっと叩きつけられた。同時にビクンと腰を跳ね上げたリトスの体がガクガクと震え出す。それをバシレウスの体が抱きしめるように抑えつけた。
「絶対に孕ませる」
耳元で囁かれた熱い声に背筋がぞくりとした。下腹が震え貫いているものをぎゅうっと食い締める。同じくらいの力で組み敷く体に両腕を絡みつけた。
(僕の、つがい)
なぜか自然とそう感じた。それを最後に、リトスの意識は一気に真っ暗闇に落ちていった。
優しくも熱い声に、リトスはコクコクと頷いた。口を開けば変な声が出てしまうと思い、両手で口を押さえながら痛くはないのだと必死に伝える。
(声を出さないようにしないと)
それに声を出せば厭らしい奴だと思われるに違いない。せっかく求めてくれたのに「やっぱりアフィーテは淫らな奴だ」と思われるのだけは避けたかった。
『すぐに悦がって、どんだけ厭らしいんだよ』
『そんな大声上げたら、みんなに聞こえるぞ』
かつての兎族たちの声が耳の奥で響く。何度も投げつけられた言葉に体が強張り、尻尾の毛がぶわっと膨らんだ。
(違う、いま僕に触れているのはバシレウス様だ)
触れられて嬉しいはずなのに染みついた記憶が邪魔をする。そんな自分が嫌でぎゅっと目を瞑った。
「……やっぱりやめておくか?」
やや強張った声にハッとした。慌てて目を開くと、仰向けに寝転がるリトスを心配そうな顔が覗き込んでいる。
「だ、大丈夫です」
「……しかし、」
「大丈夫だから、続けてください」
リトスの必死の言葉にバシレウスの表情がわずかに曇る。そうして持ち上げていた両足を下ろし、労るように膝頭を撫でた。
「こういうことは無理をしてもよくない。それに三度吐き出したのだから発情も少し落ち着いただろう」
リトスの頬がサッと赤くなった。雄の証を散々いじられたことを思い出し、後ろがきゅうっと窄まる。そこを先端で貫いていたバシレウスは、突然の締まりに耐えるかのようにグッと眉を寄せた。
(……なんて綺麗なんだろう)
初めて見る狼族のそうした表情にリトスの胸がきゅっと切なくなる。
(それに、バシレウス様はやっぱり優しい)
服を脱がせる手もベッドに横たえる手つきも優しかった。肌に触れるときは「触るぞ」と声をかけ、震えると「大丈夫か?」と気遣ってもくれた。自身の下半身も熱く滾っているというのに、自分の欲望よりもリトスの体を心配し優しく触れ続けてくれた。
(キスがあんなに気持ちいいことも初めて知った)
触れるようなキスも吸いつくようなキスも気持ちがよかった。唇を甘噛みされると垂れ耳が震えるほど気持ちよかった。キスは恐ろしいことの始まりのはずだったのに、あっという間に塗り替えられてしまった。
「少しずつ、俺が全部上書きしてやるから」
言われたその言葉に、リトスは救われるような気がした。この人になら何をされてもいい。そう思って自分から足を開いた。一度もしたことがない格好も怖くなかった。
「やめないで、ください。バシレウス様が、僕の体、嫌じゃないなら、このまま続けて、……っ」
貫かれたところがさらに押し広げられる感覚に腰が跳ねた。ぐぐぅと広がった場所から脈打つような振動を感じる。
(これが、バシレウス様の)
そう思った途端に落ち着いていた体の熱が一気に膨らんだ。ドッドッと鼓動が強くなり、何度も果てたはずの雄の証がピクピクッと跳ねる。
「お願い、だから、このまま続けて、」
「……リトス」
見下ろす金色の目がギラリと光った。苦しそうに寄せる眉も噛み締める口元も震えるほど美しく、リトスの心身を熱く滾らせる。ドクドクと脈打つ自分の鼓動と貫く熱が混じり合い、体の奥で燃えるような熱の塊がどんどん膨らんでいく。
「く……っ。なんて強い匂いだ。引きずられて、しまう……っ」
「ぃ……っ」
ズンと体の中心を貫かれた。一気に押し開かれた体の中がビクビクと痙攣する。垂れ耳のはずなのに、リトスは自分の耳がピンと立ち上がったような気さえした。
気がつけば視界の端に自分の両足が映っていた。爪先はぐぐぅと丸まりガクガクと揺れている。自分とベッドの間に押し潰されていたはずの尻尾は、なぜかひどく濡れているようで冷たく感じた。
「リトス、リトス」
「ひっ、ぁっ、ぁ、ぁっ、あっ!」
必死に口を塞いでいた両手はシーツを握り締め、蔑まされてきた声をひっきりなしに上げていた。抑えつけている逞しい体が動くたびに声が漏れ、その声が耳に入るたびに体が燃えるように熱くなる。
「ぁっ、ぁっ、ぁっ」
「リトス、……っ」
「んっ、ぁ、ぁあっ、あ、あぁっ!」
「……ここか」
何かを確信するような声の直後、体の深いところを熱いもので押し上げられた。あまりの刺激にリトスの口から悲鳴のような声が上がる。そこは兎族たちの指にもいじられたことがない深い部分で、痛みにも似た感覚が腹部の奥を刺激した。
「ぁっ、ぁ、ぁっ!」
掠れた声が何度も上がった。ずくずくとした痛みは恐ろしいはずなのに、体はその痛みを歓迎するかのように別の感覚をリトスにもたらし始める。
「や、こわぃ、なに、やだ、これ、いや、ぁあっ!」
「大丈夫だ。発情した兎族の雄はここが下りて開く。そこに精を受ければ発情も収まるはずだ」
「まって、いや、こわぃから、まって」
「……っ、すまない、待つことはできない」
「ひ……! ぁ……っ!」
ずくんと体の奥を押し上げられ、勢いのあるものがびしゃっと叩きつけられた。同時にビクンと腰を跳ね上げたリトスの体がガクガクと震え出す。それをバシレウスの体が抱きしめるように抑えつけた。
「絶対に孕ませる」
耳元で囁かれた熱い声に背筋がぞくりとした。下腹が震え貫いているものをぎゅうっと食い締める。同じくらいの力で組み敷く体に両腕を絡みつけた。
(僕の、つがい)
なぜか自然とそう感じた。それを最後に、リトスの意識は一気に真っ暗闇に落ちていった。
54
お気に入りに追加
810
あなたにおすすめの小説
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!
【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。
N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間
ファンタジーしてます。
攻めが出てくるのは中盤から。
結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。
表紙絵
⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101)
挿絵『0 琥』
⇨からさね 様 X (@karasane03)
挿絵『34 森』
⇨くすなし 様 X(@cuth_masi)
◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

【完結】薄幸文官志望は嘘をつく
七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。
忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。
学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。
しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー…
認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。
全17話
2/28 番外編を更新しました
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
【完結】雨降らしは、腕の中。
N2O
BL
獣人の竜騎士 × 特殊な力を持つ青年
Special thanks
illustration by meadow(@into_ml79)
※素人作品、ご都合主義です。温かな目でご覧ください。
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる