18 / 35
18 恐れ
しおりを挟む
ロンヒの話を聞いてからというもの、リトスはクシフォスの世話をしていない時間のすべてを使ってバシレウスのことを考えるようになった。
(このままでいいはずがない。ちゃんと考えないと駄目だ)
そう思いながら蒼灰の君と呼ばれる美しい狼族を思い浮かべる。
青く輝く銀毛を思い出すと鼓動が早くなる。自分を見つめる金色の目を思い出すだけで背中に甘いものが走り抜けた。
(僕は、バシレウス様のことが……)
好きなんだろうか。浮かんだ言葉に頬がカッと熱くなり胸が高鳴った。憧れていたときよりも強い感覚に戸惑いながらも「好きなのかもしれない」と考える。
(でも、僕はアフィーテで……それに僕は……)
かつてのことを思い出したリトスは違う意味で鼓動が早くなるのを感じた。
兎族に何をされていたのか知られるのは怖い。でも、黙っているのは騙していることになる。それに、このまま会わずにいられるはずがないこともわかっていた。
(……話さないと)
そして、こんな自分でも番にしたいと思うのか確かめなくては。
震える両手を握り締めたリトスは、グッと顔を上げた。そろそろ午後のお茶を出す時間だ。クシフォスに考えがまとまったと話せば、バシレウスはきっとここにやって来る。そこできちんと話をしよう。
リトスから「バシレウス様に話をしたい」と聞いたクシフォスは「それなら早速準備をしよう」と言って使いを出した。同時に猫族の使用人にあれこれ指示を出してリトスを風呂場に連れて行かせようとする。月の宴の前のようなことをされては大変だと思ったリトスは慌てて断ったものの、断固として譲らない主に「自分でやりますから」と折れて湯を使った。
(何だかすごくいい香りのお湯だった)
しかも分不相応な服まで用意されている。それに袖を通しながら「まさか、初夜の準備なんじゃ」と思ったところで尻尾がぶわっと膨らんだ。
「どうしよう」と戸惑ったものの「いっそ、そういう場ではっきりさせたほうがいいのかもしれない」と開き直った。考えすぎたせいか「もうどうにでもなれ」とやけっぱちな気持ちになる。
そうして日が暮れる頃、バシレウスが部屋にやって来た。美しい顔は少し強張り、心なしか緊張しているような様子をしている。
「リトス」
以前よりも固い声だからか、名前を呼ばれたリトスまで緊張してきた。
(早く言わないと)
「やっぱり番にはなれない」と言われてもいいように覚悟は決めた。元々一人で生きていくはずだったのだから、また一人に戻るだけだ。未練は残るだろうが、それもアフィーテである自分の運命だと思えばいい。
リトスは気合いを入れるように息を吸った。そうして「あのっ」と口を開く。
「どうした?」
声の調子でリトスの様子がおかしいことに気づいたのだろう。バシレウスの眉がわずかに寄った。ベッドに腰掛けるリトスの前に椅子を置き、座りながら「どうかしたのか?」と声をかける。
「あの……伝えておかないといけないことがあって」
「何だ?」
声を出そうとして喉が詰まった。決意したはずなのに、いざ本人を前にすると背中を嫌な汗が流れていく。「やっぱりアフィーテは厭らしいんだ」と思われるに違いないと考えるだけで胸が苦しくなった。
(でも、言うと決めたんだ)
もう一度息を吸い、膝に置いた手をぎゅっと握り締めて口を開いた。
「僕は、アフィーテです。そのことを、故郷の兎族たちはみんな知っています」
実際に垂れ耳を見たことがあるのは一部の兎族だけだったが、布で耳を隠した姿から全員が知っていたはずだ。
『ほら、あれがアフィーテだ』
小さい頃から何度も聞いてきた言葉が蘇る。
『アフィーテって、あのアフィーテだろ?』
蔑むような声に何度悲しい思いをしただろう。適齢期が近づくにつれて向けられるようになった視線に何度嫌悪感を抱いただろうか。
(そして、納屋に引き込まれて体中を撫で回されるようになった)
種を受けたことはなくても、指でいじられ精をかけられたこの体は汚い。
『ほら、やっぱりアフィーテは厭らしい生き物なんだ』
『こんなになって、淫乱そのものだな』
『嫌がるフリして、ほんとは嬉しいんだろ?』
投げつけられた言葉に何度も心を抉られた。体が熱くなるのは種族的な特徴だと思い込もうとしても駄目だった。これがアフィーテなんだと絶望するしかなかった。
「大丈夫か? つらいことなら無理をして口にする必要はない」
優しい声に目頭が熱くなる。同族の兎族ですら煙たがり蔑んでいた自分に、もっとも高い地位に近い狼族がこんなにも優しく気遣ってくれる。
(だから、騙すようなことはしたくない)
自分が汚いことを黙ったままでいることはできない。
「大丈夫です。もっと早くに言わないといけなかったことなんです。……僕はアフィーテで、アフィーテは同じ兎族にも嫌がられる存在です。子を作れない劣勢種に価値はありません。それでも……アフィーテだから……」
喉の奥からぐぅっと熱いものがこみ上げてきた。それをグッと堪え、目を伏せながら言葉を続ける。
「誰もが僕を……僕の体を……」
耳の奥に『アフィーテは何されても声が出るな』という声が響く。触られれば誰だって声が出るはずなのに、アフィーテだからだと誰もが口にした。
『さすがアフィーテ、何をされても感じるんだな』
『どれだけ厭らしくできてるんだよ』
蘇る声に鳥肌が立った。恐怖と嫌悪感に耳と尻尾の毛がぶわっと逆立つ。それを見たバシレウスが金色の目をスッと細めた。
「兎族の慰み者にされていたのか?」
「……っ」
そうだとは頷けなかった。全部話さなくてはと覚悟していたはずなのに体が強張る。喉が詰まり、握り締めた両手にもこれでもかと力が入った。
「リトス」
肩に触れられてビクッと震えた。何を言われても仕方ないと瞼をギュッと閉じる。
「つらいことを話させたのは、俺のせいだな」
想像していなかった言葉に「え?」と唇が動いた。
「リトスがアフィーテだということをひどく気にしているとわかっていたのに、俺は自分の気持ちにかかりきりになっていた。これでは、いい番とは言えない」
そっと目を開き、おそるおそる視線を上げる。自分を見る金色の目が思っていたよりも穏やかなことにリトスは驚いた。
「よく話してくれた」
「……バシレウス様」
「つらかっただろう。そうまでして話す必要は……いや、話さないとリトス自身がもっとつらい思いをするということか。アフィーテがどういう存在か知っていたというのに、俺は気遣ってやることもできなかった。すまない」
「そ、んな、謝らないで、ください」
「言わなくてもいいように気遣ってやるのが番だ。いや、言い出しやすくするのが番か。どちらにしても、俺はただ自分の思いを伝えたくて贈り物を用意することしかできなかった。ロンヒが言うとおり、情けなさすぎて涙も出ないな」
苦笑いを浮かべるバシレウスが、肩に置いていた手をリトスの頬に近づけた。一瞬目を閉じたが、そっと触れる感触にゆっくりと紺碧の目を開く。
「俺に触れられるのは怖いか?」
触れていたのは人差し指の背だった。ちょこんと触れた指は、まるでバシレウスの優しい気持ちを示すように温かい。
「怖くは、ないです」
「そうか」
バシレウスの指が離れていく。それを寂しいと感じる自分に驚いた。
「リトスの過去に何かあったとしても、きみを番にしたいと思う気持ちは変わらない。アフィーテだということも気にならない。俺はリトスだから番にしたいんだ」
「……でも、」
「こんなに気持ちを揺さぶられた相手はきみだけだ。最初に路地裏で会ったとき、妙に気になる兎族だと思った。再会した後、忘れられずに何度も思い出した。月の宴で花嫁を迎えるように長に言われていたが、きみが忘れられなくて生まれて初めて長に逆らった。どうにかできないかとクシフォスに相談したりもした」
金色の目が段々と熱くなっていく。じっとりと絡みつくような眼差しは何度も見てきたはずなのに、恐怖どころか悦びにも似た感覚がリトスの中にわき上がった。
「リトス、どうか俺と番になってほしい。触れられるのが怖いというなら、怖くなくなるまで我慢する。早く子をと周りがうるさく言うのも気にしなくていい。どうか俺の側にいてくれ。リトスがいなくては……きっと俺は何も手につかなくなってしまう」
あぁ、こんなにも求められていたのか。
リトスは生まれて初めて求められる喜びを知った。たった数度会っただけの自分をこんなにも求めてくれる人が他にいるだろうか。兎族でさえ嫌がるアフィーテだというのに、それさえも気にならないと言ってくれる人は他にいないに違いない。
(それに、こんな汚い僕でもいいなんて……)
果たして自分は同じくらいの思いを抱いているだろうか。
(……わからない)
本当に好きなのか、それとも憧れの延長線上なのかわからなかった。多くを諦めて生きてきたリトスには、バシレウスと同じだけの思いを抱けるのかもわからない。
「それでも」と思った。こんなに思ってくれる相手を悲しませたくない。この人のために存在したい。初めて感じる強烈な感情に体がふわふわと覚束なくなる。ただこの人のために存在したいという強い感情が体に渦巻く。
「バシレウス様」
「なんだ?」
優しい声に唇をきゅっと引き締め、しっかりと顔を上げて金色の瞳を見た。
「僕を、バシレウス様の番にしてください」
「……いいのか?」
「はい。僕も、バシレウス様の側にいたいです」
生まれて初めて口にした欲望に白い肌がふわっと赤くなる。それを見たバシレウスは「よかった」とつぶやき、微笑みながら「ありがとう」と口にした。
(このままでいいはずがない。ちゃんと考えないと駄目だ)
そう思いながら蒼灰の君と呼ばれる美しい狼族を思い浮かべる。
青く輝く銀毛を思い出すと鼓動が早くなる。自分を見つめる金色の目を思い出すだけで背中に甘いものが走り抜けた。
(僕は、バシレウス様のことが……)
好きなんだろうか。浮かんだ言葉に頬がカッと熱くなり胸が高鳴った。憧れていたときよりも強い感覚に戸惑いながらも「好きなのかもしれない」と考える。
(でも、僕はアフィーテで……それに僕は……)
かつてのことを思い出したリトスは違う意味で鼓動が早くなるのを感じた。
兎族に何をされていたのか知られるのは怖い。でも、黙っているのは騙していることになる。それに、このまま会わずにいられるはずがないこともわかっていた。
(……話さないと)
そして、こんな自分でも番にしたいと思うのか確かめなくては。
震える両手を握り締めたリトスは、グッと顔を上げた。そろそろ午後のお茶を出す時間だ。クシフォスに考えがまとまったと話せば、バシレウスはきっとここにやって来る。そこできちんと話をしよう。
リトスから「バシレウス様に話をしたい」と聞いたクシフォスは「それなら早速準備をしよう」と言って使いを出した。同時に猫族の使用人にあれこれ指示を出してリトスを風呂場に連れて行かせようとする。月の宴の前のようなことをされては大変だと思ったリトスは慌てて断ったものの、断固として譲らない主に「自分でやりますから」と折れて湯を使った。
(何だかすごくいい香りのお湯だった)
しかも分不相応な服まで用意されている。それに袖を通しながら「まさか、初夜の準備なんじゃ」と思ったところで尻尾がぶわっと膨らんだ。
「どうしよう」と戸惑ったものの「いっそ、そういう場ではっきりさせたほうがいいのかもしれない」と開き直った。考えすぎたせいか「もうどうにでもなれ」とやけっぱちな気持ちになる。
そうして日が暮れる頃、バシレウスが部屋にやって来た。美しい顔は少し強張り、心なしか緊張しているような様子をしている。
「リトス」
以前よりも固い声だからか、名前を呼ばれたリトスまで緊張してきた。
(早く言わないと)
「やっぱり番にはなれない」と言われてもいいように覚悟は決めた。元々一人で生きていくはずだったのだから、また一人に戻るだけだ。未練は残るだろうが、それもアフィーテである自分の運命だと思えばいい。
リトスは気合いを入れるように息を吸った。そうして「あのっ」と口を開く。
「どうした?」
声の調子でリトスの様子がおかしいことに気づいたのだろう。バシレウスの眉がわずかに寄った。ベッドに腰掛けるリトスの前に椅子を置き、座りながら「どうかしたのか?」と声をかける。
「あの……伝えておかないといけないことがあって」
「何だ?」
声を出そうとして喉が詰まった。決意したはずなのに、いざ本人を前にすると背中を嫌な汗が流れていく。「やっぱりアフィーテは厭らしいんだ」と思われるに違いないと考えるだけで胸が苦しくなった。
(でも、言うと決めたんだ)
もう一度息を吸い、膝に置いた手をぎゅっと握り締めて口を開いた。
「僕は、アフィーテです。そのことを、故郷の兎族たちはみんな知っています」
実際に垂れ耳を見たことがあるのは一部の兎族だけだったが、布で耳を隠した姿から全員が知っていたはずだ。
『ほら、あれがアフィーテだ』
小さい頃から何度も聞いてきた言葉が蘇る。
『アフィーテって、あのアフィーテだろ?』
蔑むような声に何度悲しい思いをしただろう。適齢期が近づくにつれて向けられるようになった視線に何度嫌悪感を抱いただろうか。
(そして、納屋に引き込まれて体中を撫で回されるようになった)
種を受けたことはなくても、指でいじられ精をかけられたこの体は汚い。
『ほら、やっぱりアフィーテは厭らしい生き物なんだ』
『こんなになって、淫乱そのものだな』
『嫌がるフリして、ほんとは嬉しいんだろ?』
投げつけられた言葉に何度も心を抉られた。体が熱くなるのは種族的な特徴だと思い込もうとしても駄目だった。これがアフィーテなんだと絶望するしかなかった。
「大丈夫か? つらいことなら無理をして口にする必要はない」
優しい声に目頭が熱くなる。同族の兎族ですら煙たがり蔑んでいた自分に、もっとも高い地位に近い狼族がこんなにも優しく気遣ってくれる。
(だから、騙すようなことはしたくない)
自分が汚いことを黙ったままでいることはできない。
「大丈夫です。もっと早くに言わないといけなかったことなんです。……僕はアフィーテで、アフィーテは同じ兎族にも嫌がられる存在です。子を作れない劣勢種に価値はありません。それでも……アフィーテだから……」
喉の奥からぐぅっと熱いものがこみ上げてきた。それをグッと堪え、目を伏せながら言葉を続ける。
「誰もが僕を……僕の体を……」
耳の奥に『アフィーテは何されても声が出るな』という声が響く。触られれば誰だって声が出るはずなのに、アフィーテだからだと誰もが口にした。
『さすがアフィーテ、何をされても感じるんだな』
『どれだけ厭らしくできてるんだよ』
蘇る声に鳥肌が立った。恐怖と嫌悪感に耳と尻尾の毛がぶわっと逆立つ。それを見たバシレウスが金色の目をスッと細めた。
「兎族の慰み者にされていたのか?」
「……っ」
そうだとは頷けなかった。全部話さなくてはと覚悟していたはずなのに体が強張る。喉が詰まり、握り締めた両手にもこれでもかと力が入った。
「リトス」
肩に触れられてビクッと震えた。何を言われても仕方ないと瞼をギュッと閉じる。
「つらいことを話させたのは、俺のせいだな」
想像していなかった言葉に「え?」と唇が動いた。
「リトスがアフィーテだということをひどく気にしているとわかっていたのに、俺は自分の気持ちにかかりきりになっていた。これでは、いい番とは言えない」
そっと目を開き、おそるおそる視線を上げる。自分を見る金色の目が思っていたよりも穏やかなことにリトスは驚いた。
「よく話してくれた」
「……バシレウス様」
「つらかっただろう。そうまでして話す必要は……いや、話さないとリトス自身がもっとつらい思いをするということか。アフィーテがどういう存在か知っていたというのに、俺は気遣ってやることもできなかった。すまない」
「そ、んな、謝らないで、ください」
「言わなくてもいいように気遣ってやるのが番だ。いや、言い出しやすくするのが番か。どちらにしても、俺はただ自分の思いを伝えたくて贈り物を用意することしかできなかった。ロンヒが言うとおり、情けなさすぎて涙も出ないな」
苦笑いを浮かべるバシレウスが、肩に置いていた手をリトスの頬に近づけた。一瞬目を閉じたが、そっと触れる感触にゆっくりと紺碧の目を開く。
「俺に触れられるのは怖いか?」
触れていたのは人差し指の背だった。ちょこんと触れた指は、まるでバシレウスの優しい気持ちを示すように温かい。
「怖くは、ないです」
「そうか」
バシレウスの指が離れていく。それを寂しいと感じる自分に驚いた。
「リトスの過去に何かあったとしても、きみを番にしたいと思う気持ちは変わらない。アフィーテだということも気にならない。俺はリトスだから番にしたいんだ」
「……でも、」
「こんなに気持ちを揺さぶられた相手はきみだけだ。最初に路地裏で会ったとき、妙に気になる兎族だと思った。再会した後、忘れられずに何度も思い出した。月の宴で花嫁を迎えるように長に言われていたが、きみが忘れられなくて生まれて初めて長に逆らった。どうにかできないかとクシフォスに相談したりもした」
金色の目が段々と熱くなっていく。じっとりと絡みつくような眼差しは何度も見てきたはずなのに、恐怖どころか悦びにも似た感覚がリトスの中にわき上がった。
「リトス、どうか俺と番になってほしい。触れられるのが怖いというなら、怖くなくなるまで我慢する。早く子をと周りがうるさく言うのも気にしなくていい。どうか俺の側にいてくれ。リトスがいなくては……きっと俺は何も手につかなくなってしまう」
あぁ、こんなにも求められていたのか。
リトスは生まれて初めて求められる喜びを知った。たった数度会っただけの自分をこんなにも求めてくれる人が他にいるだろうか。兎族でさえ嫌がるアフィーテだというのに、それさえも気にならないと言ってくれる人は他にいないに違いない。
(それに、こんな汚い僕でもいいなんて……)
果たして自分は同じくらいの思いを抱いているだろうか。
(……わからない)
本当に好きなのか、それとも憧れの延長線上なのかわからなかった。多くを諦めて生きてきたリトスには、バシレウスと同じだけの思いを抱けるのかもわからない。
「それでも」と思った。こんなに思ってくれる相手を悲しませたくない。この人のために存在したい。初めて感じる強烈な感情に体がふわふわと覚束なくなる。ただこの人のために存在したいという強い感情が体に渦巻く。
「バシレウス様」
「なんだ?」
優しい声に唇をきゅっと引き締め、しっかりと顔を上げて金色の瞳を見た。
「僕を、バシレウス様の番にしてください」
「……いいのか?」
「はい。僕も、バシレウス様の側にいたいです」
生まれて初めて口にした欲望に白い肌がふわっと赤くなる。それを見たバシレウスは「よかった」とつぶやき、微笑みながら「ありがとう」と口にした。
53
お気に入りに追加
810
あなたにおすすめの小説
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(10/21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
※4月18日、完結しました。ありがとうございました。
【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。
N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間
ファンタジーしてます。
攻めが出てくるのは中盤から。
結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。
表紙絵
⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101)
挿絵『0 琥』
⇨からさね 様 X (@karasane03)
挿絵『34 森』
⇨くすなし 様 X(@cuth_masi)
◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。
【完結】第三王子は、自由に踊りたい。〜豹の獣人と、第一王子に言い寄られてますが、僕は一体どうすればいいでしょうか?〜
N2O
BL
気弱で不憫属性の第三王子が、二人の男から寵愛を受けるはなし。
表紙絵
⇨元素 様 X(@10loveeeyy)
※独自設定、ご都合主義です。
※ハーレム要素を予定しています。
【完結】雨降らしは、腕の中。
N2O
BL
獣人の竜騎士 × 特殊な力を持つ青年
Special thanks
illustration by meadow(@into_ml79)
※素人作品、ご都合主義です。温かな目でご覧ください。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる