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拓巳が自分を売った男は丹桂優一と名乗った。どういう仕事をしているのか気にはなったものの、客にそういうことを聞くのはマナー違反だと拓巳もわかっている。だから名前以外は何も聞かず、自分も西野拓巳という名前だけを告げた。
ホテルの近くに止めてあった車に同乗して向かった先は、都心から離れた緑の多い住宅街だった。「都心のマンションは便利だが騒々しいからね。落ち着いて過ごすなら郊外がいい」と説明されたものの、都心に住んだことがない拓巳にはよくわからない。
「二日前に掃除に入ったとチェックが入っていたから今夜から使えるはずだよ」
「ええと……」
やはりよくわからなかったが、先ほどデバイスに入力していたのは金額の計算ではなく向かっている先の何かだったらしい。想像していたよりもセレブなのかもしれないと考えていると、車が立派な門の前で止まった。
「は……?」
驚く拓巳をよそに、自動で開いた門の先へと車が滑るように進む。そうして大きなガレージに止まった車を降りて建物を見た拓巳は、思わず「嘘だろ……」とつぶやいた。
(……家、でかすぎだろ)
拓巳の目の前には、明らかに一般的な一軒家ではない大きさの建物があった。促されるまま入った玄関は想像していたよりずっと広く、中学まで住んでいたアパートの玄関の何十倍だろうかと思うほどだ。思わず「お手伝いさんとかいたりして」と思ったが、そういう人影は見当たらないようでホッとした。
「さぁ、入って」
「あの……、おじゃまします」
「おじゃまします、じゃないな」
「え?」
「今日からきみもここに住むんだから、ただいまが正解だ」
急にそんなことを言われても困ってしまう。それに自分は買われたのであって居候するわけじゃない。
「あの、丹桂さん、」
「それも違う。車の中で何度も教えただろう?」
ふわりと笑う顔に、拓巳の心臓が何度目かわからない早い鼓動を刻み始めた。
「あー……と、ええと、優一さん」
「いい子だ、拓巳くん」
優しい声と笑顔にさらに心臓が跳ねた拓巳は、誤魔化すように視線を部屋の奥へと向ける。そんな拓巳を見る優一の口元は優しく笑んでいたが、碧色にも灰色にも見える両目は静かに光っていた。
拓巳が優一に買われて一週間が経った。広い家で何不自由なく過ごしている拓巳だったが、優一が何もしてこないことに疑問を抱き始めていた。
(探してた人かもって言ってたけど、一応俺、買われたんだよな……)
買うということは体の関係を求めているということだ。少なくとも拓巳はそう思っていた。それなのに優一は手を出すこともなく、そういう目で拓巳を見ることもない。それどころか三食の食事をきっちりと用意し、睡眠時間や日々の体調まで気にかけてくれる。今日も栄養ドリンクの一種だという飲み物を用意してから出掛けたくらいだ。
(ブドウジュース味の栄養ドリンクなんてあるんだな)
優一の家に来てから毎日飲んでいるそれは、見た目も匂いも味さえもブドウジュースそのものだ。優一が言うには、海外の取引先が特注で作っている栄養価の高い飲み物らしい。
“海外”に“特注”と聞けば、拓巳にもそれが高価なものだという想像はつく。どうして優一がそんなものまで用意してくれるのかわからず戸惑うばかりだ。
「何なんだろうな」
思わず口に出してしまった。こういう世話をしたがるのもセレブならではなんだろうか。そんなことを思いながら、小さなグラスを満たしているブドウジュースを飲み干す。そうして食洗機にグラスを入れたところで腹部に小さな違和感を感じた。
(痛くはないけど、なんか変なんだよな)
小さくキュルキュル音がしているような気もする。かと言って下しているわけじゃない。少し熱く感じるときもあるが痛いわけでもなかった。
昔から拓巳は体だけは丈夫で、賞味期限を過ぎた物を食べても冷たい物を取り過ぎても胃腸を痛めたことがない。それなのに、昨日からどうも腹の様子がおかしい。
(ちゃんとしたものを食べてるからだったりして)
冗談のつもりだったが、あながち間違いではないような気がしてきた。食事も寝床も一度に変わってしまったせいで体が驚いているのかもしれない。そう考えた拓巳は熱っぽさを感じながらも、いつも過ごしている広いリビングのソファに深く腰掛けた。そうして気がつけばうたた寝とはいえないほどぐっすりと眠っていた。
「……巳くん、拓巳くん」
「ん……」
名前を呼ばれながら肩を揺すられ、意識が浮上する。目を開けると、すぐ近くに整った顔があった。
「あれ、優一さん……?」
「こんなところで寝ていると風邪をひくよ」
告げられた内容に驚いて窓を見ると、外はすっかり暗くなっていた。ブドウジュースを飲んでからソファに座ったのは朝の九時過ぎだった。ということは、昼食も取らずに夕方まで眠っていたことになる。
毎日フカフカのベッドでたっぷり寝ているのに、どれだけ寝たりないんだと拓巳は恥ずかしくなった。とりあえず立ち上がろうと腰を浮かせたが、目の前がクラッとしてソファに逆戻りしてしまう。
「あれ……?」
「もしかして熱があるんじゃないかい?」
額に当てられた手はひんやりとしていて思いのほか心地いい。思わず目を閉じ、大きな手の感触に小さく息を吐く。
「少し熱っぽいね。どこか痛いところは?」
問われて、拓巳は初めて自分が熱を出していることに気がついた。そういえばソファに座る前、少しだけ熱っぽく感じたことを思い出す。
「別に、痛いところはないですけど……。お腹が少し、変な感じがするくらいで……」
「……そう、お腹がね」
いつもと違う優一の声色に、どうしたのだろうかとそっと目を開けた。
目の前にはいつもと同じ整った顔があるが、自分をじっと見ている両目が作り物のように見えてドキッとした。まるでつるりとしたガラス玉のような感じで、背中をゾクッとしたものがすべり落ちる。それでも視線を外せずにいると優一がふわりと笑みを浮かべた。
「今夜はお腹に優しいものにしよう。ちょうど薬膳料理を買ってきたところだ。少し待っていてくれるかい?」
「あの……ありがとうございます」
毎日の食事は優一が店に注文し、帰宅時に持って帰ってくる。それを温め皿に出すのも優一だ。
少しは手伝ったほうがいいと思ってはいるのだが、この家のキッチンには見慣れないものが多くて使い方がよくわからない。食洗機でさえようやく使い方を覚えたばかりで、そうなると拓巳にできるのは礼を言い、おとなしく料理が並ぶのをテーブルの前で待つことだけだった。
(薬膳料理……って何だっけ)
この日、拓巳は初めて薬膳料理なる物を食べた。全体的に薄味ながらも出汁のきいた粥はとてもおいしく、腹部の違和感を忘れておかわりをしてしまうほどしっかり食べることができた。
食後には新しい栄養ドリンクだという飲み物を出された。朝飲むドリンクと違い黄色がかった色をしているが、鼻を近づけると朝のものと同じような匂いがする。
「夜はこっちを飲むといい」
「あの……これも特注なんですか?」
「わたしの祖父の故郷で飲まれているものでね。大量生産していないという点では、特注ということになるかな」
「おじいさんの故郷……」
クンと匂いを嗅ぐと、やはりブドウジュースのような匂いがする。もしかして優一の故郷は外国なんだろうか。それとも、この国にも毎日ブドウジュースを飲む地域があるのだろうか。地理的な授業を真面目に受けていなかったからよくわからない。
そういったプライベートなことを訊ねるのもマナー違反だと思った拓巳は、何も言わずに差し出された小さなグラスの中身を一気に飲み干した。
翌日も少し熱っぽく感じていた拓巳だったが、二日後には熱も腹部の違和感もすっかり消え、翌月まで体調がおかしかったことなどすっかり忘れて過ごした。
ホテルの近くに止めてあった車に同乗して向かった先は、都心から離れた緑の多い住宅街だった。「都心のマンションは便利だが騒々しいからね。落ち着いて過ごすなら郊外がいい」と説明されたものの、都心に住んだことがない拓巳にはよくわからない。
「二日前に掃除に入ったとチェックが入っていたから今夜から使えるはずだよ」
「ええと……」
やはりよくわからなかったが、先ほどデバイスに入力していたのは金額の計算ではなく向かっている先の何かだったらしい。想像していたよりもセレブなのかもしれないと考えていると、車が立派な門の前で止まった。
「は……?」
驚く拓巳をよそに、自動で開いた門の先へと車が滑るように進む。そうして大きなガレージに止まった車を降りて建物を見た拓巳は、思わず「嘘だろ……」とつぶやいた。
(……家、でかすぎだろ)
拓巳の目の前には、明らかに一般的な一軒家ではない大きさの建物があった。促されるまま入った玄関は想像していたよりずっと広く、中学まで住んでいたアパートの玄関の何十倍だろうかと思うほどだ。思わず「お手伝いさんとかいたりして」と思ったが、そういう人影は見当たらないようでホッとした。
「さぁ、入って」
「あの……、おじゃまします」
「おじゃまします、じゃないな」
「え?」
「今日からきみもここに住むんだから、ただいまが正解だ」
急にそんなことを言われても困ってしまう。それに自分は買われたのであって居候するわけじゃない。
「あの、丹桂さん、」
「それも違う。車の中で何度も教えただろう?」
ふわりと笑う顔に、拓巳の心臓が何度目かわからない早い鼓動を刻み始めた。
「あー……と、ええと、優一さん」
「いい子だ、拓巳くん」
優しい声と笑顔にさらに心臓が跳ねた拓巳は、誤魔化すように視線を部屋の奥へと向ける。そんな拓巳を見る優一の口元は優しく笑んでいたが、碧色にも灰色にも見える両目は静かに光っていた。
拓巳が優一に買われて一週間が経った。広い家で何不自由なく過ごしている拓巳だったが、優一が何もしてこないことに疑問を抱き始めていた。
(探してた人かもって言ってたけど、一応俺、買われたんだよな……)
買うということは体の関係を求めているということだ。少なくとも拓巳はそう思っていた。それなのに優一は手を出すこともなく、そういう目で拓巳を見ることもない。それどころか三食の食事をきっちりと用意し、睡眠時間や日々の体調まで気にかけてくれる。今日も栄養ドリンクの一種だという飲み物を用意してから出掛けたくらいだ。
(ブドウジュース味の栄養ドリンクなんてあるんだな)
優一の家に来てから毎日飲んでいるそれは、見た目も匂いも味さえもブドウジュースそのものだ。優一が言うには、海外の取引先が特注で作っている栄養価の高い飲み物らしい。
“海外”に“特注”と聞けば、拓巳にもそれが高価なものだという想像はつく。どうして優一がそんなものまで用意してくれるのかわからず戸惑うばかりだ。
「何なんだろうな」
思わず口に出してしまった。こういう世話をしたがるのもセレブならではなんだろうか。そんなことを思いながら、小さなグラスを満たしているブドウジュースを飲み干す。そうして食洗機にグラスを入れたところで腹部に小さな違和感を感じた。
(痛くはないけど、なんか変なんだよな)
小さくキュルキュル音がしているような気もする。かと言って下しているわけじゃない。少し熱く感じるときもあるが痛いわけでもなかった。
昔から拓巳は体だけは丈夫で、賞味期限を過ぎた物を食べても冷たい物を取り過ぎても胃腸を痛めたことがない。それなのに、昨日からどうも腹の様子がおかしい。
(ちゃんとしたものを食べてるからだったりして)
冗談のつもりだったが、あながち間違いではないような気がしてきた。食事も寝床も一度に変わってしまったせいで体が驚いているのかもしれない。そう考えた拓巳は熱っぽさを感じながらも、いつも過ごしている広いリビングのソファに深く腰掛けた。そうして気がつけばうたた寝とはいえないほどぐっすりと眠っていた。
「……巳くん、拓巳くん」
「ん……」
名前を呼ばれながら肩を揺すられ、意識が浮上する。目を開けると、すぐ近くに整った顔があった。
「あれ、優一さん……?」
「こんなところで寝ていると風邪をひくよ」
告げられた内容に驚いて窓を見ると、外はすっかり暗くなっていた。ブドウジュースを飲んでからソファに座ったのは朝の九時過ぎだった。ということは、昼食も取らずに夕方まで眠っていたことになる。
毎日フカフカのベッドでたっぷり寝ているのに、どれだけ寝たりないんだと拓巳は恥ずかしくなった。とりあえず立ち上がろうと腰を浮かせたが、目の前がクラッとしてソファに逆戻りしてしまう。
「あれ……?」
「もしかして熱があるんじゃないかい?」
額に当てられた手はひんやりとしていて思いのほか心地いい。思わず目を閉じ、大きな手の感触に小さく息を吐く。
「少し熱っぽいね。どこか痛いところは?」
問われて、拓巳は初めて自分が熱を出していることに気がついた。そういえばソファに座る前、少しだけ熱っぽく感じたことを思い出す。
「別に、痛いところはないですけど……。お腹が少し、変な感じがするくらいで……」
「……そう、お腹がね」
いつもと違う優一の声色に、どうしたのだろうかとそっと目を開けた。
目の前にはいつもと同じ整った顔があるが、自分をじっと見ている両目が作り物のように見えてドキッとした。まるでつるりとしたガラス玉のような感じで、背中をゾクッとしたものがすべり落ちる。それでも視線を外せずにいると優一がふわりと笑みを浮かべた。
「今夜はお腹に優しいものにしよう。ちょうど薬膳料理を買ってきたところだ。少し待っていてくれるかい?」
「あの……ありがとうございます」
毎日の食事は優一が店に注文し、帰宅時に持って帰ってくる。それを温め皿に出すのも優一だ。
少しは手伝ったほうがいいと思ってはいるのだが、この家のキッチンには見慣れないものが多くて使い方がよくわからない。食洗機でさえようやく使い方を覚えたばかりで、そうなると拓巳にできるのは礼を言い、おとなしく料理が並ぶのをテーブルの前で待つことだけだった。
(薬膳料理……って何だっけ)
この日、拓巳は初めて薬膳料理なる物を食べた。全体的に薄味ながらも出汁のきいた粥はとてもおいしく、腹部の違和感を忘れておかわりをしてしまうほどしっかり食べることができた。
食後には新しい栄養ドリンクだという飲み物を出された。朝飲むドリンクと違い黄色がかった色をしているが、鼻を近づけると朝のものと同じような匂いがする。
「夜はこっちを飲むといい」
「あの……これも特注なんですか?」
「わたしの祖父の故郷で飲まれているものでね。大量生産していないという点では、特注ということになるかな」
「おじいさんの故郷……」
クンと匂いを嗅ぐと、やはりブドウジュースのような匂いがする。もしかして優一の故郷は外国なんだろうか。それとも、この国にも毎日ブドウジュースを飲む地域があるのだろうか。地理的な授業を真面目に受けていなかったからよくわからない。
そういったプライベートなことを訊ねるのもマナー違反だと思った拓巳は、何も言わずに差し出された小さなグラスの中身を一気に飲み干した。
翌日も少し熱っぽく感じていた拓巳だったが、二日後には熱も腹部の違和感もすっかり消え、翌月まで体調がおかしかったことなどすっかり忘れて過ごした。
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