装備製作系チートで異世界を自由に生きていきます

tera

文字の大きさ
表紙へ
上 下
83 / 682
6巻

6-3

しおりを挟む
     ◇ ◇ ◇


「……おっと、そろそろだな」

 パンケーキ先生の死の呪文を聞き流しながら空を飛ぶこと数十分、いよいよ島の中央にある樹海のさらにど真ん中までやってきた。

「わぁー!」

 鬱蒼とした樹海の中心地には泉があり、その神秘的な空間にジュノーが歓声を上げる。

「別に、家の浄水の泉もこんな感じだろ?」
「まあそうだけど、こっちには太陽があるし!」

 おそらく風情が違うと言いたいのだろうな。
 確かにそうだ。
 太陽の木のおかげで、とても地下にあるとは思えない温かみのある空間へと様変わりしたギリスのダンジョンであるが、こうして風が吹いて森の良い香りがして、本物の太陽があるってのは、やっぱり違う。

「コレクト! あっちに行ってみるし!」
「クエーッ!」

 さっそくコレクトを足代わりにして、探検に行くジュノー。

「あんまり遠くに行くなよー」
「クエー」
「はーい! コレクト、絶対お宝発見するし!」

 物欲センサーの話を秒で忘れてしまっていた。

「……本当にお宝なんてあるのかね?」
「……アォン」

 休憩用の椅子とかテーブルをインベントリから出しながら呟くと、ポチも「飽きてお腹が空いたら戻ってくるでしょ」と言わんばかりのテンションでため息を吐いていた。
 おかんか、ポチ。

「なんにせよ、見つかったらそれはそれでよくやったって褒めておくか」

 物欲センサーがあったとしてもコレクトには通用しない。
 何かしらの発見があるはずだ。
 さすがにどんぐりとか持ってこられたら絶句するけどね。

「さて、俺たちはお茶でも飲みながらのんびりするか」
「ォン」
「グルル」

 せっせとお茶の用意をするポチを尻目に、俺はグリフィーをブラッシングする。
 今日は朝から頑張ってくれたから、このくらいはしないと。

「ほーれ、気持ち良いかグリフィー?」
「グルゥ~」

 下半分のライオンの毛の部分をブラシすると、グリフィーは気持ち良さそうに目を細める。
 嘴は黄色、頭はくすんだ白、羽は白から灰色へのグラデーション。
 下半分は普通のライオン色である黄土色。
 ブラシをしてわかったが、なかなか俺好みの良きもふもふ毛質である。

「グリフィーはなかなかの美人さんだな」
「グルゥ~!」

 顔つきは凛々しい白頭鷲、頭の部分にミミズクみたいな羽角があって、この羽角でオスとメスを見分けるとのこと。
 そして、優雅で気品のあるレディ要素を醸し出している。
 本人の頭の中は、たぶん「ご飯食べたい」とかそんな感じだろうけど、それもそれで可愛いじゃないか。

「って、俺……普通に魔物をレディ扱いしてるな……」

 ゴレオのせいだ、絶対。

「……アォン」
「ん?」

 お茶の準備を進めていたポチが、頬を膨らましながら俺とグリフィーの間に割り込む。
 装備を全部抜いて万全にしているあたり、これは抱っこを所望しているわけではない。

「ブラシかけろってか」
「ォン」

 毎日自分で丁寧にやっとるだろうに……まあ、たまには俺がするのも良いだろう。

「よーし! 二人とも俺好みの触り心地にしてやる! うらー!」

 それからめちゃくちゃブラッシングした。

「はあ……もふもふに囲まれて幸せ者だあ……」

 ポチを抱っこしながら、グリフィーに埋まる。
 危険な森だってのに、二人のぬくぬくもふもふに包まれて眠たくなってきた……――

「ああー! トウジ! トウジ!」
「――んあっ!?」

 やべ、普通に寝てた。
 ジュノーとコレクトが興奮しながら俺たちの方へと飛んでくる。

「何? どうしたの?」
「お宝発見かも!」
「クエーッ!」
「マジか。そりゃ良かったね、おやすみ」
「ちょっと! なんで寝てるし! お宝見つけたんだってばし!」

 だってばし、と言われてもなあ……。

「どうせどんぐりか何かだろ?」
「確かにすごい形のやつ見つけたし……って、違うし!」

 本当にどんぐりもお宝の一つとして見せようとしていたのか……。
 他にもすごいものを見つけたと言うので、起き上がって話を聞くことにした。

「で、どうしたの」
「泉の中心に、なんかほこらみたいなのがあるし!」
「祠……?」
「絶対お宝があるし! コレクトだって気配がするって言ってるから早く行くし!」
「ちょっと待って、水の中でしょ?」

 どうやって行くんだ。
 寒さを無効にする装備をつけているが、泉に入るだなんて嫌だぞ。

「水抜けば良いでしょ、キングっちに頼んでよ」
「お前、そろそろぶっ飛ばされるぞ……」

 祠が見たいので水を抜いてくださいって、俺がキングさんに頼めるわけがないだろ。
 そんなこと言ったら俺がボコボコにされる。

「ねーえー! トウジってばー! んむー!」
「しょうがないな……」

 腕をぐいぐい引っ張ってくるので、仕方なくボートを出して見に行くことにした。

「……ほんとだ、なんかある……」
「でしょー!」

 ジュノーの言っていた通り、透き通った水の底に祠のようなものが存在していた。

「絶対絶対絶対なんかあるし!」
「いやでもさ……あったとしても、水浸しじゃない……?」
「そんなの見てみないとわからないし!」

 なんだかバチが当たりそうで、俺は嫌なんだけどな……。

「とりあえず水島のおっさんに頑張ってもらうか」
「ミズシマならバチが当たっても良いし!」

 すごい言われようの水島のおっさんとは、リバフィンというサモンモンスターである。
 リバフィンとは、いつだかのCランク昇格依頼の折にたくさんいた二足歩行のイルカみたいなおっさん型のモンスターだ。
 いや、おっさん型のイルカみたいなモンスター? どっちでも良いな。
 水場で作業する時なんか、結構呼び出して働かせている。
 先日のうなぎ漁も水島に全部やらせたのだ。
 くたびれたおっさんみたいな魔物を、馬車馬の如く働かせて可哀想……だとは思わない。
 リバフィンは、俺の中ではすっかりギャグキャラ扱いなのである。
 一度も召喚しない連中とかもいるんだから、水島だってきっとありがたく思ってるはずだ。

「頼むわ、水島のおっさん」
「キュピ」

 風貌に似合わない可愛い鳴き声を上げた水島は、ビシッと敬礼し泉に飛び込んだ。

「祠の中を開けてみてくれー」

 水中で再び敬礼した水島は、さっそく祠を開ける。

「――!?」

 その瞬間、祠からまばゆい光が溢れ出してきた。

「な、なんだし!?」
「水島、退がれ! 水島!」

 俺の叫びも虚しく、水島は光に飲み込まれて消えてしまった。

「水島ぁっ! あ、でもサモンモンスターだから大丈夫か」
「ト、トウジ! そんなこと言ってる場合じゃない! 泉全体が……光ってるし!」
「え? マ、マジか! どうなってんだよこれ!」

 ジュノーの言う通り、泉全体が大きく発光し、とんでもない光景になる。

「ジュノー! とりあえずフードに入れ! ポチもコレクトも俺の近くに来い!」

 謎の事態に備えるために、ポチたちを側に置く。
 もし、やばい魔物が出現したら、迷わずキングさんを出して戦ってもらおうか。
 しかし、俺の想定したようなことは起こらず――


 ――気がついたら、目の前の風景がガラリと変貌を遂げていた。
 雪が降り積もり、全方向見渡す限りが白銀の世界。
 凍てつく風が寒さ耐性装備を超えて俺の頬を刺す中、ジュノーが呟いた。

「断崖凍土……?」




 第二章 断崖凍土と階層氷城


「……断崖凍土?」

 聞き返すと、頷きながらジュノーは言う。

「たぶん、あの泉自体がダンジョンに繋がるドアだったんだし」
「マジかよ……」

 何かの封印が解けてしまったとかならまだ読めたのだが、泉自体がダンジョンに繋がるドアだなんて気付くはずもない。

「ジュノーは気付かなかったのか?」
「光に包まれた段階でドアだって気がついたけど、もう遅かったし」
「そうか」

 おそらく、以前相対したマンティコアもあのドアを通って辺境伯領に来たのだろう。
 そう考えると、辻褄が合った。

「これからどうするし?」
「そうだなー」

 まっすぐ帰るのも良いけど、ジュノーも一度行ってみたいと言っていたので、この機会にちょろっと探索をしてみるのも良いかもしれない。

「せっかくだから行ってみるか?」
「おおー! やったーっ!」

 最近レベルの上がりも遅くなってきているし、ガッツリレベル上げをするのも良い案だ。
 ポチたちも異論はないようなので、その方針でダンジョンへ行くことにする。
 唐突な大迷宮探索だが、こういう時のための準備はインベントリに整ってあった。
 ダンジョンにもるとしても、軽く一ヶ月は生活できる十分な量である。

「みんな寒さ対策はしっかりしとけよー」

 寒さ耐性装備をしていたとしても、やや肌を刺すような冷たさを感じた。
 このダンジョンの寒さは、北国の寒さとは桁が違うらしい。

「ほら、みんな着替えて着替えて」
「ォン」
「グルル」
「クェー」
「はーい」

 インベントリから防寒着を出したわけだが……なんで全員揃って万歳してるんだ?

「まさか、俺に着替えさせろってことか、まったくしょうがないな……」

 そんなわけで、全員を着替えさせた。

「さてと、これで寒さ対策もバッチリだ。……で、ここどこだ?」

 お揃いの防寒着を身につけて、グリフィーに乗って周囲をキョロキョロと見渡す。
 見渡す限りの雪、雪、雪。さすがは断崖凍土と呼ばれる場所である。
 断崖って言われているのは、船で近づくと切り立った巨大な氷の崖だからだそうだ。
 凍土の中に道がたくさんあって、中央の氷城にアクセスできる。

「うーん、どこだし?」
「オッケー」

 なんとなくダンジョンコアなら入り口も知ってるかなとジュノーに話を振ってみたが、たいして役には立たなかった。
 ダンジョンへの地図なんて出回っておらずマップ機能に登録できてないので、とりあえず適当に進んでみるしかない。

「アォン」

 雪の上を歩いていると、ポチが鼻をくんくんと動かしながら何かを告げた。
 同時にグリフィーも何かに気がついて振り返るのを見るに、敵が来たようだ。

「ホッホッホッホッ」

 全身白い体毛に覆われた大きな二足歩行の霊長類が、俺たちの前に姿を現す。
 ビッグフットとも、サスカッチとも言えるような風貌。
 あえて和名を使うのならば、雪男という言葉が当てはまるだろう。

「ポチ、先制攻撃」
「ォン」
「ホホッ!?」

 ポチの矢を驚異的な身体能力でギリギリかわす雪男の魔物は、目をカッと見開いて、鋭い犬歯を剥き出しにして激しい雄叫びを上げた。

「……ホ、ホ、ホギャアアアッ!」

 どうやら怒らせたみたいである。
 しかし、魔物の威嚇行動でビビる俺ではもうない。

「グリフィー」
「グルゥァッ!」
「ホギャッ!?」

 体格で勝るグリフィーの鋭い鉤爪の餌食えじきになっていただいた。
 大きく切り裂かれた雪男は、血塗ちまみれになって転がりながら逃げていく。
 よくもまあ、グリフォン相手に喧嘩を売ろうとしたもんだ。
 おそらく、普通の魔物は寒さで動きが鈍って弱くなるのだろう。

「トウジ、逃がすし?」
「いや、逃がさないよ。ポチ頼む」
「ォン」

 逃走する雪男の後頭部に矢が突き刺さり、ドロップアイテムが飛び散って終了。
 ドロップアイテムは毛皮と骨とサモンカード。
 魔物の名前はサスカッチか、覚えておきましょう。

「よし、とりあえず適当に入り口がないか見て回るとするか……って、うぅ寒っ」

 耐性持ちの防寒着を重ね着しているというのに、来た当初よりも寒さが増していた。

「山脈の時の防寒着じゃ足りないし?」
「全然足りないな」

 アマルガムゴーレムと戦った時の寒さとは明らかに違った寒さの質。
 HPへの直接ダメージを伴うような、そんな寒さだった。
 マフラー、耳当て付きの帽子を身につけたところで、雀の涙である。
 足先なんか、ちゃんと対策しておかないとすぐに凍傷になりかねない。

「みんなは平気?」
「グルッ!」
「アォン……」
「クエェ……」
「グリフィーは大丈夫だけど、ポチとコレクトは結構厳しいってさ」
「なるほど」

 耐性装備をもっとグレードの良いものに切り替えるべきだな。
 いや、いっそのことまた別の装備を作っても良いかもしれない。


 そんなこんなで、一度探索を断念することにした。
 コレクトを戻し、ゴレオを召喚。
 凍土の氷を削り出してイグルーを構え、俺が装備を作るための小屋を作った。

「わー、氷のお家だし!」
「なかなか上手にできたな」

 イグルーの作り方は詳しくないが、形は知っていたのでそれっぽいのを作れた。
 途中で押し寄せてきた氷タイプのゴロンみたいな魔物からドロップする氷材も、形が均一になっていてイグルー造りに一役買った。
 ドロップアイテムにも隙はない。
 この中で火を焚いて、グリフィーやポチに包まれてしまえばぬくぬくなのだ。
 魔導キッチンを置くスペースはないが、ここで生活するわけではないからね。
 一つイグルーを組み上げれば、それ単体としてインベントリに収納できる。
 もし夜中に吹雪が押し寄せてきたとしても、吹きさらしの中で寝ることもなくなった。
 準備万端だと言っておきながら、テントの一つもないとは……ミスったな……。
 どうせなら、すごい強固な家を一つ購入して、インベントリに入れておこうか!

「ジュノー、ここにドアを繋げるのって現状難しい?」
「うーん、あたしの魔力的に四つ目のドア自体が難しいから……もっとダンジョンの階層を増やして保有できるリソースの量も増えたら、なんとか可能になるかなって感じだし」
「なるほどね」

 ダンジョンのリソースは潜在能力を持った装備に全て使っているので、とりあえずコテージでも購入してインベントリに入れておく案を採用しよう。

「よし、みんな新しい装備ができたから配るぞー」

 雑談をしつつ、装備を作り終えたので、みんなに装備させる。


【雪国の御守り首飾り】

 必要レベル:0
 UG回数:5
 特殊強化:◇◇◇◇◇
 装備効果:寒さによる継続ダメージを無効化


 寒さ耐性装備を大量に作って重ね着する案もあったのだが、今回は耐性装備ではなく寒さによる継続ダメージを無効化するものをチョイスしてみた。
 ネトゲでは、マップごとの地形や気象(水中や寒冷地、灼熱の火山地帯など)に応じて、十秒ごとにHP10の継続ダメージがあったりするのだが、それを無効化するタイプの特殊装備である。
 耐性装備を貫通した寒さは、いかにもそれっぽいってことで作ってみた。
 重ね着するよりも身につけるだけで一発無効化だから、上手くいけば最高の結果だよな?
 服や指輪でも可能だけど、そうするとコレクトが装備できないのでペンダント型である。

「ゴレオも一応つけといてね」
「……!」

 ゴレオも氷の結晶のようなペンダントを首から下げて嬉しそうにする。
 石だから必要ないかもしれないが、仲間外れは良くないからね。

「……!」
「トウジ、ゴレオが似合ってるか見てだって」
「……いや、いちいちメイドゴレオ状態にならなくて良いから」

 どっちの姿でも似合ってるよ。

「わあ、これつけたら寒くなくなったし! 何これすごいし!」
「アォン!」

 ジュノーやポチたちの反応を見る限り、どうやら俺の目論見は功を奏したようだ。
 地形や気象に対する装備効果も、ちゃんとこの世界は機能するらしい。
 水中での窒息ダメージ無効化装備とか、めちゃくちゃ有用な気がする。

「さて、寒さ対策も終わったし、先に進むか」

 ゴレオを戻してコレクトを召喚。

「頼むぞコレクトー」

 ペンダントを身につけさせて、そのままガイドをお願いする。

「クエッ」

 寒くないことで調子を取り戻したコレクトは、グリフィーの頭の上で翼を曲げて敬礼。
 よし、これで闇雲に歩き回ることもなくなった。
 目的地がわからない時は、コレクトのお宝とか俺の欲しがるものを見つける能力が一番だ。
 ダンジョンにはお宝があったりするから、きっとこれで大丈夫である。

「クエックエッ!」
「ん? さっそく何か見つけたのか?」

 コレクトの案内に従って先に進むと、雪の中に何やらふたのようなものを見つけた。

「お、これ中に入れるっぽいな!」
「きっとダンジョンの入り口だし!」

 さっそく発見とは、さすがコレクトである。
 ここを起点にダンジョン内へと入って探索開始だ。


 ダンジョン内に入ってからは、グリフィーを戻してゴレオを召喚する。
 外とは違って、ダンジョン内は迷路のようになっているからだ。
 前衛にゴレオ、その後ろに俺とポチが位置取るという、いつものパターンで進んでいく。

「なんだか思ってたのと違うし」

 俺のすぐ後ろで、コレクトの背中に乗ったジュノーが拍子抜けしたように言った。

「まあ、確かにな」

 断崖凍土、そして本陣に氷城があるのならば、壁の全面が氷でできた通路が広がっているもんだと俺も想像していた。
 しかし、文字通り蓋を開けて入ってみると、進めど進めどゴツゴツとした洞窟どうくつが続いていたわけである。

「もっとこう……氷! って感じかと思ってたし!」
「氷かあ……でもまあ、全部が全部氷だったら、見てるだけで気分が寒くなりそうだよ」
「そうだけど、もっと幻想的なのを想像してたんだし! 期待を返して欲しいし!」
「無理言うなよ……」

 本当に氷で全部できてたら、ツルツル滑って大変そうだ。
 その上で魔物に襲われたらたまったもんじゃない。

「奇をてらうよりも普通が一番だぞ」

 このダンジョンはそれをわかっているのかもしれないな。
 もし深層の氷城までたどり着いて、マジモンの氷の城だった場合は、かき氷にして食ってやろうかと思っている。
 ダンジョン内で食べるダンジョン飯ではなく、文字通りダンジョンを食うダンジョン飯。
 これ新しいのでは? 腹壊しそうだけど。
 そんな感じでダンジョン内を進みつつ、こう思う次第だった。


しおりを挟む
表紙へ
感想 9,834

あなたにおすすめの小説

無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~

鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!  詳細は近況ボードに載せていきます! 「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」 特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。 しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。 バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて―― こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

スキルを得られない特殊体質の少年。祠を直したらユニークスキルもらえた(なんで??)

屯神 焔
ファンタジー
 魔法が存在し、魔物が跋扈し、人々が剣を磨き戦う世界、『ミリオン』  この世界では自身の強さ、もしくは弱さを知られる『ステータス』が存在する。  そして、どんな人でも、亜人でも、動物でも、魔物でも、生まれつきスキルを授かる。  それは、平凡か希少か、1つか2つ以上か、そういった差はあれ不変の理だ。  しかし、この物語の主人公、ギル・フィオネットは、スキルを授からなかった。  正確には、どんなスキルも得られない体質だったのだ。  そんな彼は、田舎の小さな村で生まれ暮らしていた。  スキルを得られない体質の彼を、村は温かく迎え・・・はしなかった。  迫害はしなかったが、かといって歓迎もしなかった。  父親は彼の体質を知るや否や雲隠れし、母は長年の無理がたたり病気で亡くなった。  一人残された彼は、安い賃金で雑用をこなし、その日暮らしを続けていた。  そんな彼の唯一の日課は、村のはずれにある古びた小さな祠の掃除である。  毎日毎日、少しずつ、汚れをふき取り、欠けてしまった所を何とか直した。  そんなある日。  『ありがとう。君のおかげで私はここに取り残されずに済んだ。これは、せめてものお礼だ。君の好きなようにしてくれてかまわない。本当に、今までありがとう。』  「・・・・・・え?」  祠に宿っていた、太古の時代を支配していた古代龍が、感謝の言葉と祠とともに消えていった。  「祠が消えた?」  彼は、朝起きたばかりで寝ぼけていたため、最後の「ありがとう」しか聞こえていなかった。  「ま、いっか。」  この日から、彼の生活は一変する。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~

柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」  テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。  この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。  誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。  しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。  その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。  だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。 「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」 「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」  これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語 2月28日HOTランキング9位! 3月1日HOTランキング6位! 本当にありがとうございます!

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

ハイエルフの幼女は異世界をまったりと過ごしていく ~それを助ける過保護な転移者~

まぁ
ファンタジー
事故で亡くなった日本人、黒野大河はクロノとして異世界転移するはめに。 よし、神様からチートの力をもらって、無双だ!!! ではなく、神様の世界で厳しい修行の末に力を手に入れやっとのことで異世界転移。 目的もない異世界生活だがすぐにハイエルフの幼女とであう。 なぜか、その子が気になり世話をすることに。 神様と修行した力でこっそり無双、もらった力で快適生活を。 邪神あり勇者あり冒険者あり迷宮もありの世界を幼女とポチ(犬?)で駆け抜けます。 PS 2/12 1章を書き上げました。あとは手直しをして終わりです。 とりあえず、この1章でメインストーリーはほぼ8割終わる予定です。 伸ばそうと思えば、5割程度終了といったとこでしょうか。 2章からはまったりと?、自由に異世界を生活していきます。        以前書いたことのある話で戦闘が面白かったと感想をもらいましたので、 1章最後は戦闘を長めに書いてみました。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。