81 / 682
6巻
6-1
しおりを挟む第一章 デリカシ辺境伯領、探索!
デリカシ辺境伯との料理バトルに勝利した翌日。
俺――秋野冬至は事前に得ていた情報を元に、魔物を探して辺境伯領を探索することにした。
雷神の如き魔物、トールを相手にした場所は、島の南西に位置する港町から少しだけ北東へと向かった森である。
辺境伯捜索の折に、ちらっと魔物の分布を調べてみた限りでは、あのあたりの森に目的の魔物、カラフルバルンはいないようだった。
なので、グリフィーの背中に乗って、ぐるりと反対側に迂回する予定である。
ダンジョンコアのジュノーが聞いてくる。
「ねえトウジ、なんでワシタカに乗ってひとっ飛びしないし?」
「ああ、ついでに島の生態系も調べてくれって、辺境伯に頼まれたからだよ」
島にはいない魔物が突然出たんだから、調べておくのは当たり前だ。
ワシタカくんに乗って移動するよりも、グリフィーの方が調べやすいのである。
「断じて、ワシタカくんに乗るのが怖いからじゃないぞ、断じて」
「……そこまで聞いてないし」
……ま、まあ良い。
特に変わり映えしない森や山の風景を見渡し、ペットのポチに分布する魔物のリストを作ってもらいながら、確認を後回しにしていたあの時のドロップアイテムを見ていこうじゃないか。
【サンダーソールの霊核】成功確率:25%
霊装化のスクロールが成功した武器に使用すると、サンダーソールの力を借りて強力なスキルと潜在能力を持つことができる。使用に失敗すると武器が破壊される。
=====
潜在能力:INT+5%(霊気マックス時:INT+5%)
スキル:纏雷
スキル効果:雷属性を身に纏い、全ての攻撃が雷属性を持つ/六十秒
この世界で初めて得た霊核の効果は、雷属性を付与するものだった。
果たして強いのか弱いのかわからんが、体がビリビリ人間にでもなるのだろうか。
なんとなく面白そうな効果だけど、俺がビリビリしたところでなあ……?
切り札にするにしても、上手く扱えるのかわからない代物だった。
潜在能力もINTが上がるだけで、俺にはまったく関係ないステータスである。
だって、魔法で攻撃するスキルを一切持ってないからね!
しかしインベントリの中で腐らせておくのも忍びないので、霊装化のスクロールを手に入れたら、適当な杖とか作って使ってみるのも良いかもしれない。
次に、ドロップした装備を見ていこう。
【纏雷の指輪】
必要レベル:100
INT:100
UG回数:5
特殊強化:◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇
限界の槌:2
装備効果:雷属性耐性 雷属性強化 纏雷アクセサリーセット
【纏雷のモノクル】
必要レベル:100
INT:100
UG回数:10
特殊強化:◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇
限界の槌:2
装備効果:雷属性耐性 雷属性強化 纏雷アクセサリーセット
【纏雷のタトゥー】
必要レベル:100
INT:100
UG回数:7
特殊強化:◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇
限界の槌:2
装備効果:雷属性耐性 雷属性強化 纏雷アクセサリーセット
【纏雷の杖】
必要レベル:100
INT:120
魔力:120
UG回数:10
特殊強化:◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇
限界の槌:2
装備効果:雷属性耐性 雷属性強化 攻撃時雷属性連鎖効果
【纏雷アクセサリーセット】
・対象装備
纏雷の指輪
纏雷のモノクル
纏雷のタトゥー
纏雷のペンダント
纏雷のベルト
・2セット効果
INT:+25
MP:+1000
・3セット効果
全てのステータス:+25
MP:+1000
追加雷属性強化:雷属性攻撃時のみ、消費MP+100%、雷属性強化+50%
・4セット効果
INT:+15%
MP:+15%
追加雷属性強化:雷属性強化+50%
ふむ、パッと評価をするのならば、雷属性魔法使い専用装備といったところだ。
雷属性に限定すれば、かなり強めの装備である。
5つのうち4セット揃えることによって、威力100%上乗せされるからだ。
その代わり、MP消費量も二倍だけどね。
100レベル装備の属性強化の細かな数値って、確かゲームでは威力25%上昇だったことを覚えている。
全部揃えて装備すれば、MP消費量二倍で威力は三倍。強い。
くうう……。
サンダーソールの霊装化のスクロールが成功すれば、全ての攻撃が雷属性になって、この装備の強さが発揮されるというのに、装備のステータス補正とかセット効果が基本的にINT寄りになっているため、俺には一切関係ないのが悲しいところである。
ちなみに、杖の攻撃時雷属性連鎖効果っていうのは、いわゆるチェインってやつだ。
攻撃すると、連鎖して近くの敵にダメージが通る。
単体攻撃が複数攻撃に昇華するというかなり使えるスキルなのだが、どっちにしても、戦いをポチたちに任せている俺には必要のないものだった。
さて、装備の確認が終わる頃には、ちょうど見晴らしの良い平地にたどり着いたので、一旦グリフィーを止めることにした。
「昼飯にするかー」
時刻も正午くらいなので、一旦ご飯を食べてからまたカラフルバルン探しである。
「ポチ、あたしはパンケーキフルコース!」
「それはおやつの時間に取っとけよ」
「パンケーキはおやつじゃなくて、主食だし」
甘いクリームやらジャムやらを大量に載っけた代物が主食だと……?
「ポチだって色々まとめて作るの面倒だろ?」
「アォン」
「そんなことないだってさ」
……本当か?
まあ、ポチの表情を見ていると、好きなことだから苦じゃないって感じ。
料理ホリックめが、いつも美味しいご飯をありがとう!
「ふーむ、それにしても……」
やんややんやと昼飯談議に花を咲かせるこいつらを見て、ふと思った。
「俺の周りって、病的なこだわりを持つ奴が多いな……」
ポチは料理で、ゴレオは可愛いものが好き。
コレクトはとにかく価値の高いもので、ジュノーはひたすらパンケーキ。
マイヤーだって、商売や珍しいものと酒に傾倒し、キングさんはあれだ。
バトルジャンキー。
「これは、唯一まともな俺がしっかりしてなきゃいけないな……」
そんなことを呟くと、みんなの視線が俺に集中していた。
「……なんだよ」
「トウジがまとも? だったらみんなまともだし」
「アォン」
「グルルル」
ジュノーの言葉に、ポチとグリフィーがうんうんと頷いている。
なんだよ、なんだよ……。
二十九歳フリーター、前はネトゲ廃人だったが、今は極々普通の一般人である。
普通だよ、俺が一番まともさ。
「あ、そうだ。ポチが昼飯を作る前に、みんなでやっておきたいことがあったんだった」
「なになになんだし?」
「アォン?」
「グルル?」
「サンダーソールのサモンカードをゲットしたから、みんなで名前をつけないと」
俺が個人的につけちゃうと、後で文句を言われてしまうからね。
それにセンスがないとか言ってくるし、みんながいるこの場で、一緒に名前決めゲームをするのが得策なのである。
「おっと、ゴレオも出しておくか」
可愛い名前をつけることに定評のあるゴレオも加えて、みんなで名前を考えよう。
「グリフィーは初参加だな!」
「グルル!」
「素敵な名前を考えてくれよー」
「グルァッ!」
翼を目一杯広げて意気込みを伝えるグリフィーは、嬉しそうだった。
うむ、何よりである。
「ォン!」
「はいはいトウジ! ポチが今回の名前付けゲームで、一つ案があるってさ!」
「お? どうしたポチ」
「アォン!」
ポチがお品書き板に何かを素早く書いて両手で掲げた。
《ドキドキ! 痺れ小籠包ゲーム!》
「痺れ……小籠包だと……?」
「アォン!」
ポチが言うには、中にあの電気うなぎの蓄電器官ペーストを練り込んだ代物とのこと。
人数分用意した小籠包を食べて、痺れなかった人が名付けの権利を得るそうだ。
「ォン!」
「これならお昼ご飯も楽しめるってさ!」
「なるほど……しかしなあ……」
案の定、その説明を聞いたゴレオが地面に座り込んで、いじけた様子で「の」の字を書いていた。
そうだよな、食べれないもんな。
「ポチ、飯系だとゴレオが参加できないよ」
「アォン」
「ゴレオのには石入れとくから大丈夫だってさ」
「……!」
それでパァッと明るい雰囲気になるゴレオだけど、それで良いのかゴレオよ。
そもそもゴレオに痺れの異常状態が通じるのか疑問である。
っていうか、それ五個中に一個は石が入ってるってことじゃねーか。
やべーだろ。
「ほ、他のにしない? 飯系はさすがになあ……?」
「……」
尻込みしていると、ゴレオが俺の肩をチョンチョンと叩く。
「何? ジュノー通訳して」
「トウジがゴレオの選んだ小籠包を代わりに食べても良いってさ」
「え、何そのよくわかんない案……」
俺が二つ食べるメリットあるのか?
高確率で二回ビリビリしちゃうんだけど?
「……!」
「せっかく楽しい食事になるんだったら、見てるだけで幸せだって」
「……そ、そうか」
本当にしっかり通訳したのかと心配になったが、ゴレオを見るとコクリと頷いていた。
食べられないのは残念だけど、見てるだけでも十分お腹いっぱいとのこと。
そんな様子を見せられ、食べないという選択肢はなくなった。
運良く痺れない小籠包を引いたとしても、ゴレオの分で確実に俺は痺れてしまう。
しかし、ゴレオの気持ちを無下にはできないので、俺も腹を括るのだ。
「とりあえず、みんな名前の案を紙に書いてくれー」
「はーい」
「ォン」
「……!」
「グルゥ」
グリフィーの考えた名前案は、ジュノーが代わりに書いてあげる。
そんなわけで、全員分の案がまとまった。それがこちら。
トオル、ソフィー、ライテン、ビリビリビリー、ブリトー。
さて、どれが誰の名前案かわかるかな?
答えは、俺、ゴレオ、ポチ、ジュノー、グリフィーの順番だ。
雷神トールの異名から、俺はトオルくんにした。
ゴレオのソフィーは、個体名サンダーソールのソーから来ているらしい。
ポチのライテンは、文字通り、ドロップした装備から考えた名前なのだろう。
ビリビリビリーは、なんかもう適当につけましたって感じのジュノーである。
ブリトーはグリフィーの案なんだけど……なんだろう、今食べたい料理かな?
ひょっとしてこのグリフォン、顔に似合わずマイペースなのか?
……謎は深まるばかりだった。
それからポチが昼食を作り始め、ビリビリ小籠包がテーブルの上に出される。
普通は皮や種に練り込んで、少しビリッとする美味しい小籠包なのだが、今回は直接ぶち込んだそうなので、食ったら問答無用で全身痺れるえげつない異常状態に陥る代物だ。
罰ゲームの王道、デスソースよりも恐ろしく思えてくるが、それなりにVIT強化とかしてるし、死にはしないだろう。
ポチも加減はしてくれているだろうしな、たぶん。
「よし、じゃ……食べるぞ? ビリビリ痺れなかった人の名前になります!」
「ォン!」
「はーい!」
小籠包を作ったポチは、どれに入れてあるか一目瞭然なので、選ぶのは当然最後だ。
ちなみに、ジュノーは分体だから異常状態にはならないが、ビリビリは感じるそうだ。
「では……いただきます!」
俺の声に合わせて、それぞれ選んだビリビリ小籠包を一口。
ゴレオはなんか女の子らしい仕草でドキドキを表現していた。
両腕を胸の前に持ってくるぶりっこポーズなんだが、ゴツイくせによくや――
「――アバババババ!?」
「――アォォォォォ!?」
「――グルゥゥゥゥ!?」
い、痛い! ビリビリってレベルじゃねえぞ!
「りょ、量を考えろー!」
「わぁー! 肉汁がスープになっててすっごく美味しいし!」
みんなの反応的に、ジュノーの小籠包が当たりっぽい。
美味しいやつだ。
「……あれ? みんなの反応的に、あたしが当たり? やったー!」
喜んで飛び回るジュノーとともに、サンダーソールの名前が決定した。
ビリビリビリー。
かなりの強敵だったのに、なんとも風格のない名前だが……まあ良いでしょう。
「そうだトウジ、ゴレオの分もさっさと食べるし」
「……そうだった」
この時点で、ゴレオの分の小籠包はやばいの確定。
少し腰が引けてしまうのだけど、ゴレオのためにも俺は食べるぞ!
「……」
「トウジ、ゴレオが無理はしなくて良いよって言ってるけど……」
「いいや、お残しはダメだからな!」
痺れの異常状態は霧散の秘薬でなんとかなるんだ。
ここは一口でアバババババババ――
【サモンカード:サンダーソール】名前:ビリビリビリー
等級:レジェンド
特殊能力:ボスダメージ+50%
特殊能力:ボスダメージ+50%
◇ ◇ ◇
翌日、カラフルバルンの棲息地がわかった。
「バルバル」
「バルバルバル」
「バルバル」
平地でもなければ森でもない、禿げ山がグワッと大きく裂けた谷間に、ひっそりと、そしておびただしい数の風船がぷかぷか浮いているのだった。
「うわぁー、カラフルだし」
ジュノーの言葉通り、多種多様のカラーを持った風船の名は、カラフルバルン。
これでも歴とした魔物である。
こいつらの中にある特殊な気体が、飛行船の気嚢に入るガスの役目を担うのだ。
数もかなり揃っているし、十分な量が見込めそうである。
「これで夢にまた一歩近づくなあ」
飛行船計画は始まってから寄り道も多々あったけど、なんだかんだ飛んでいる姿を心待ちにしている俺がいた。
空を飛べたらどこへ行こうか、悩みどころである。
「よし、とりあえず狩るか」
「どうやって狩るし? 破裂させないようにしなきゃダメなんだよね?」
「そうだな」
中身の気体が目的の場合は、破らないよう慎重に捕獲しないといけない。
普通は、風魔法を使ってぷかぷか浮かぶ風船どもを高台に流して捕獲するんだけど……。
「俺にはドロップアイテムがあるから関係ない」
「あーそっか、なるほどだし!」
生け捕りにしたとして、ドロップアイテムが得られなくなる。
カラフルバルンを大量に捕まえて引っ張っていくよりも、倒してドロップアイテムにしてインベントリに収納しておいた方が、遥かに手間が少ないのだ。
ドロップ率アップ効果を持つ秘薬とか、コレクトを召喚しておけば、生け捕りにするよりも倍近い量の収穫があるだろうしね。
「じゃ、狩るぞー」
今回の布陣は、俺とポチがグリフィーに乗って空に浮かぶカラフルバルンを狙い、コレクトはその辺で、ジュノーと適当に遊んでいたら良い。
「グルルッ!」
バサッと翼をはためかせて、谷間にいるカラフルバルンへと飛ぶグリフィー。
さっそくポチがクロスボウを何度か射って仕留めていた。
「まるで射的だな」
「ォン」
「動きも遅いから楽勝だってさー」
動いてても別に問題なくて命中させるポチだから、本当に恐ろしい子。
ちなみにもう一つの案として、ワシタカくんで一掃することも考えた。
しかし巨大な翼が起こした暴風で、カラフルバルンが散ってしまう恐れがあり、もったいないと感じたのでやめた。
ワシタカくんは、キングさんと同じようにとんでもない相手が襲ってきた場合に出てきてもらう役目である。
今回は小回りの利くグリフィーに頑張っていただこう。
鞍にしっかり腰を固定していれば安全だし、乗り心地だってかなり良いもんだ。
断じてワシタカくんの乗り心地が悪いとは言ってない。
ただ、違うんだよ、怖さが……これでじっくり慣らしていこうね……俺の精神を……。
「クエーッ!」
そんなこんなでスタートしたカラフルバルン狩りなのだが、なぜかコレクトが妙なやる気を出しているようだった。
「クエックエックエーッッッ!!」
けたたましい鳴き声を上げ、カラフルバルンをつっついて破裂させていく。
「めっちゃやる気出してるなあ、コレクト」
「目立てるチャンスだからって、張り切ってるみたいだし!」
「そ、そうなんだ……」
小さなコレクトでも突けば破裂する程度のカラフルバルンは、良い相手のようだ。
強くもなく、かといって価値が低いわけでもない絶好の相手。
「なんとなく、セコい目立ち方だと思ったのは俺だけだろうか……?」
「ちょっとセコいけど、トウジの役に立ちたいだけなんだし!」
「そうか」
コレクトって、サモンモンスターとしての能力で、そこにいてくれるだけで効果を発揮するし、その能力を除外してもお宝発見機や探し物発見機として助かってるんだけどな……。
むしろ、下手なことして死なれたら困る存在なのである。
「クエークエクエクエーッ!」
そんな俺の気持ちとは裏腹に、見せ場が余程嬉しいのか、疾風の如きつっつきにてカラフルバルンをパンパンパンと破裂させ仕留めていくコレクト。
その勢いは、グリフィーとポチが若干引いてしまうレベルだった。
「おっとグリフィー、落ちて死ぬ前に何体か拾って確保しとこう」
「グルルッ」
風船割りはコレクトに任せて、俺は地面に落下していくカラフルバルンの本体を回収し、適当な袋に詰めていく。
これはなぜかというと、破裂したところでカラフルバルンの一番下にある本体は死なないからだ。
俺はてっきり風船が本体かと思っていたのだけど、実はそうではなく、風船の根本についている虫みたいなものがカラフルバルンの本体だった。
この本体が気体を発生させ、十分に膨らむことで浮かぶことができるようになる。
何体か捕まえて餌でも与えておけば、今後は気体の入手に困らないのではないかという発想の元、捕獲することにした。
餌じゃなくとも、ポーションだけで生きていけるのならば、俺のインベントリには大量に余ったポーションがあるので、フォアグラばりの飼育を行っても良いのである。
まあ、たとえ話はどうだって良い、HPがなくならないようにポーションを使って回復させつつ持ち帰りましょう。
「バルバル……バ、バル、バルバル……」
袋の中でもぞもぞと動いて鳴き声を上げるカラフルバルンの本体。
豆知識だが、この本体には尻尾しかついておらず、この尻尾が地面に体を固定する機能を有していて、見た目は本当に崖に引っかかった風船みたいな感じなのだ。
「よし。グリフィー、そのまま降りてドロップアイテムを拾いに行こうか」
「グルッ」
本体も十分に確保できたし、あとは地面に転がるドロップアイテムの回収である。
カラフルバルンのドロップアイテムは、僅かなケテルと透明な風船だった。
この風船の中に、おそらくお目当ての気体が詰め込まれているのだろう。
65
お気に入りに追加
30,171
あなたにおすすめの小説
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

スキルを得られない特殊体質の少年。祠を直したらユニークスキルもらえた(なんで??)
屯神 焔
ファンタジー
魔法が存在し、魔物が跋扈し、人々が剣を磨き戦う世界、『ミリオン』
この世界では自身の強さ、もしくは弱さを知られる『ステータス』が存在する。
そして、どんな人でも、亜人でも、動物でも、魔物でも、生まれつきスキルを授かる。
それは、平凡か希少か、1つか2つ以上か、そういった差はあれ不変の理だ。
しかし、この物語の主人公、ギル・フィオネットは、スキルを授からなかった。
正確には、どんなスキルも得られない体質だったのだ。
そんな彼は、田舎の小さな村で生まれ暮らしていた。
スキルを得られない体質の彼を、村は温かく迎え・・・はしなかった。
迫害はしなかったが、かといって歓迎もしなかった。
父親は彼の体質を知るや否や雲隠れし、母は長年の無理がたたり病気で亡くなった。
一人残された彼は、安い賃金で雑用をこなし、その日暮らしを続けていた。
そんな彼の唯一の日課は、村のはずれにある古びた小さな祠の掃除である。
毎日毎日、少しずつ、汚れをふき取り、欠けてしまった所を何とか直した。
そんなある日。
『ありがとう。君のおかげで私はここに取り残されずに済んだ。これは、せめてものお礼だ。君の好きなようにしてくれてかまわない。本当に、今までありがとう。』
「・・・・・・え?」
祠に宿っていた、太古の時代を支配していた古代龍が、感謝の言葉と祠とともに消えていった。
「祠が消えた?」
彼は、朝起きたばかりで寝ぼけていたため、最後の「ありがとう」しか聞こえていなかった。
「ま、いっか。」
この日から、彼の生活は一変する。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。

ハイエルフの幼女は異世界をまったりと過ごしていく ~それを助ける過保護な転移者~
まぁ
ファンタジー
事故で亡くなった日本人、黒野大河はクロノとして異世界転移するはめに。
よし、神様からチートの力をもらって、無双だ!!!
ではなく、神様の世界で厳しい修行の末に力を手に入れやっとのことで異世界転移。
目的もない異世界生活だがすぐにハイエルフの幼女とであう。
なぜか、その子が気になり世話をすることに。
神様と修行した力でこっそり無双、もらった力で快適生活を。
邪神あり勇者あり冒険者あり迷宮もありの世界を幼女とポチ(犬?)で駆け抜けます。
PS
2/12 1章を書き上げました。あとは手直しをして終わりです。
とりあえず、この1章でメインストーリーはほぼ8割終わる予定です。
伸ばそうと思えば、5割程度終了といったとこでしょうか。
2章からはまったりと?、自由に異世界を生活していきます。
以前書いたことのある話で戦闘が面白かったと感想をもらいましたので、
1章最後は戦闘を長めに書いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。