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本編
837 しまっちゃうおじさん、上へ参ります
しおりを挟む【使徒型ガーディアン初号機】
我のアポストルは、最強なーり。
戦いのレベルを2段飛ばしで上げていくぞ。
ガーゴイ……じゃなかった天使型ガーディアンの次は使徒型ガーディアンだった。
アホみたいな説明文に書かれている通り、試作機とは大きさが明らかに違う。
容姿ももっと邪悪な悪魔を連想させるようなものになっていた。
「………………逆だろ!」
「一々つっこまない! でかくて処理追いついてないから!」
「はい!」
圧倒的な物量に、飛空船の迎撃機能が押され気味だった。
ピクシーのレーザーでを複数使わないと処理できないと、こちらがきつい。
空中戦だけあって、お得意のリソース回収責めも使えない。
見事に弱点を突かれた感じだ。
「飛空船戻して、全員でワシタカくんに乗る方がいいかもしれない」
「トウジはそれでいいの? まあ、さっき普通に飛び乗ってたけど」
「仕方ないよ」
下手に消耗するよりも、飛空船の大火力は温存しておくのが吉とみた。
それにワシタカくんは飛空船を引いてる分、自由に戦えていない。
「よし、飛空船を一度戻して、俺たちはグリフィーに乗って移動」
「了解」
「ワシタカくんは自由に、そんで思いっきり蹴散らしてしまえ!」
「ギュア!」
俺の意思を受け取ったワシタカくんの声が響く。
一度コレクトを戻し、グリフィーを召喚。
俺とポチとイグニールで乗って、飛空船はインベントリへ格納した。
ジュノーは俺のフードの中で次はクッキー食べ始めている。
「ワシタカくん……」
「ギュアッ!」
「誰が空の王者か、教えてやれ!!」
「──ギュルアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
空を劈く咆哮、そして一気に加速していくワシタカくん。
翼を打ち付けるだけで、ガーディアンは崩壊。
巻き起こした風は空中にいる彼らの動きを停滞させ、鋭い鉤爪で壊していく。
「わたしらも続くわよ」
「おっけー!」
イグニールの火炎が無詠唱で放たれ、そして爆発する。
空中での大爆発によって、広範囲のガーディアンが一気に消し飛んだ。
相変わらず、圧倒的な火力ですね……。
飛空船を捨て、ワシタカくんの機動性が戻ったからこそできることだ。
「引力! 回収! 引力! 回収!」
俺はというと、残骸を回収して集めることに必死だった。
そんなことして意味あるのか、と問われれば……。
やることがこれくらいしかないんだから、仕方ないじゃん。
そう言いたいのである。
ダンジョンを相手にするなら、こうやって物量作戦するしかないよ。
少しでも戦力を減らすべく、俺は頑張って回収班をします。
ちなみに、クイックによる速度ブーストはすでに使ってあるぞ。
みんなにバフかけた後は、俺はイグニールのマナタンク役。
「ポーション!」
「はい」
「次! もっかい五割使って爆発起こす!」
「はい」
空中だから、他に被害が出ない状況。
イグニールの爆撃が光る。
五割使って、ポーション飲んで、五割分の詠唱して打って。
その間にポーションでまた回復させて……。
肉体の物理的な損傷は秘薬の類でも回復が遅いのだが、魔力は少し別だ。
液体化した魔力を直接取り込んで、それを使用するのだからね。
ゴクゴク、どかーん。
ゴクゴク、どかーん。
お供のロック鳥がずあああああー。
なんか、この光景覚えがあるな……。
ゲーム内でも、こんなことやった経験がある。
確か、全体攻撃魔法を利用したレベリング。
マップ全体を攻撃する魔法スキルが実装されて、クールタイムがなかった頃の話だ。
全体攻撃魔法はMPの大半を消耗する。
代わりに超火力、超範囲。
そんな魔法を1撃で倒せる敵MOBで、かつ湧きがかなりいいところ。
そこでMP全回復する秘薬を飲みまくって一日中打ち続ける。
まともに狩りしてレベル上げするのが馬鹿らしくなるほどの超効率を叩き出した。
1時間1000万ケテルと、狩りで使用する秘薬代を持つことで依頼できる。
財力のあるものはそれで簡単にレベルを上げ、全体攻撃魔法も持つものは簡単にお金を稼げた。
その後、全体攻撃魔法にはクールタイムが実装されて使えなくなったけどね。
「……でも別に全体攻撃魔法とかじゃないんだよなあ、あれ」
強い魔法は、詠唱時間がそれなりに必要だ。
全体ともなれば、俺が守って上げなきゃいけないほどに。
ただ、この世界の敵のレベルがちょっと低いのと。
俺の装備が強すぎるおかげで、魔力を込めたただの火球だけで成立している。
彼女固有の能力である着弾後爆発するって仕様。
それが今の状況を可能にしているようだった。
「トウジ、ぼーっとしてないで! 今どこを目指してるの!?」
「え? ああ、空だよ」
「空? なんでだし? マイヤーは下だし」
フードから出てきたジュノーがそんないちゃもんをつける。
このままマイヤーがダンジョンに連れて行かれるんなら……だ。
「先にダンジョンの再奥を制圧してしまった方が早い」
ダンジョン内に入れば、俺がシロアリみたいに食い荒らせる。
まるで害虫だが、実際にそうだしな。
「でも、かなり高いわよ? グリフィーでいけるのかしら?」
漠然と見えて来たはるか遠くに見える、聳え立つ一つの塔。
雲を突き抜け、まさに宇宙まで続いているかのようだった。
さすがにそこまで高くはないはず。
飛空船の最高到達域は大気圏を超えた測りし得ない位置まで可能だ。
ならば、一旦そこまで上がって、上からお邪魔しますか。
「飛空船に戻るぞ」
「状況がコロコロ変わるわね」
「その都度作戦を考えて動いてる分、仕方ないさ」
そんなわけで、再び乗り直してポチ以外の全てのサモンモンスターを図鑑へ。
で、俺は飛空船の出力を。
正しくは、浮遊結晶に込める魔力の出力を最大にまで上げた。
「それでは! 上へ! 参りまーす!」
=====
うちの回線速度が80kbpsしか出てないので更新できてるかわかりませんが、
もしできているならば、聞いてください。
3月24日に5巻が発売します。
あくまで発売日なので、
3月20日ごろから都内の書店に並び出し、続々と他の書店へと回る予定です。
更新再開できたのは、皆様のおかげです。
20話くらいのリセットを許していただけで、本当にありがとうございました。
これからも頑張りたいと思います。
応援よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
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