363 / 682
本編
632 激おこプンプンおじさんの逆襲
しおりを挟む
「ち、ちげえよ! 俺じゃねえ!」
襟首を掴み上げられ、持ち上げられた男は手足をバタつかせる。
必死に振りほどこうとしているが、俺はビクともしない。
STR、VIT共に万超えしてるからだ。
睨みつけていると、男は顔を青くさせながら必死に弁明する。
「そ、そんなことしてもバレるだけだろ!」
「じゃあ誰がやったんだよ!!」
「し、知らねえよ! う、ぐっ──」
「トウジ、一旦落ち着きなさい。ストップ、ストップ!」
慌てたイグニールが俺を後ろから羽交い締めにした。
この場にいる人じゃ誰も俺を止めらないからである。
柔らかい感触を背中に感じて、ふと我に返った。
「……すまん、取り乱した」
「怒る気持ちはわかるけど」
イグニールは振り返った俺の頬に両手を添える。
「今は怪我人優先よ」
「わ、わかりましあ……」
地味に圧をかけられてて苦しい。
ポチの気持ちがわかった気がした。
「も~、みんなで外に出るなら私も連れてってくださいですぞ~……って、え、何ですかこの状況?」
「ちょうどよかった、おい骨」
後から公園に歩いて来た骨に告げる。
「怪我人だ。ゴレオと一緒に彼を城まで連れてってくれ」
「え? いきなりなんですか? まあ、良いですけども」
城には勇者用の治療院の人が複数待機している。
それに再び何者かに狙われるって心配もない。
今は、城のやつらは味方なのだから。
次に、インベントリからキッチンを出しながらポチに言う。
「ポチ、俺たちは営業を進めよう」
「ォン!」
力強く頷くポチ。
シルビアがいなくても俺たちだけでなんとかなる。
そうさ、こんなところで止まってる場合じゃない。
誰が何をしてこようと、この屋台は永久不滅だ。
ここで躓いてしまったら、後に響く気がするから。
「私たち、来てよかったわね。手伝うわよ」
「ありがとう」
本当にナイスタイミングだよ、イグニール。
おかげで心も落ち着いたし、俺の聖母だな。
「皆さん! 営業を開始します! シルビアさんがいなくても営業は続けます!」
公園に来ていたみんなにそう告げると、歓声が聞こえて来た。
「よっしゃー! ありがてぇ!」
「ひどいことする奴もいるぜ! 買って応援しようぜ!」
「おう! バタードッグ20個くれ!」
「なら俺は全種類10個つづ買うぞ、冷めても美味えからな!」
やはり、心待ちにしていたようだ。
善き人たちが買い支えてくれる。
それだけ、シルビアのポジションは重要なものになっていた。
「ではゴレオさん、私たちもさっさと運びますぞ~」
「……」
骨とゴレオがシルビアを連れて公園から離れていく姿を見送る。
未だ意識を失うシルビアの姿。
いったい誰がやったんだろう。
襟首掴み上げた人気店の男は本当に何も知らなそうだし……。
残る可能性といえば。
ヘイトを買っていたと言えば。
くそ、図書館クラブのメンツじゃないだろうな?
あいつらシルビアに戻って来て欲しいじゃなかったのか?
なのに、なんで……こんな真似をしたんだ。
「……イグニール、ポチ、この場は頼めるかな?」
「アォン?」
「どこに行くのよ?」
「ちょっとこの状況に、もう一つ心当たりを思い出した」
俺はコレクトを一旦戻し、キングさんを召喚する。
「プルァ」
久しぶりのキングさん。
話は聞かせてもらったとばかり、顔には青筋が浮かび上がっていた。
この場はポチたちに任せて、俺は元凶と思しき奴を叩きに行く。
俺の、いやこの世の怒りの代弁者とともにな。
キングさん説教をぶちかましてやる。
=====
※視点変わります
「はあ、はあ、はあ……」
急いで自分の職場に戻って来た女は、待機してもらっていた男たちに言い放つ。
「ちょっと、何もあそこまでやれって言ってないじゃないですか!」
「はあ?」
それを言われた男たちは、顔を歪ませながら言い返した。
「屋台できなくして欲しいって言われたから、望み通りやってやったんだよ」
「そうだそうだ。金も貰ってるしな、俺たち働き者だぜ」
「私は屋台を止める様に少しだけ脅してくださいって依頼したはずですよ!」
「あ? だから、言われた通りやってやったんだろーが?」
「だよなあ? 口で脅すより、体に脅した方が手っ取り早い」
「それに、屋台も潰したし、あいつの両腕もへし折ったから、追加報酬欲しいくらいだぜ?」
男たちは「めちゃくちゃ良い仕事したよな、ハハハ」と笑い声をあげる。
彼らが朝からシルビアと屋台を襲った本人。
そして、周りに集まって来た屋台連中にも、シルビアに暴行する姿を見せて引き払えと脅していた。
これが、公園に屋台の連中が一人もいなかった理由である。
「でも、私は暴力を振るって良いとは一言も言ってないじゃないですか」
自分の中の想像では、屋台を潰せば、働き口を求めて彼は戻ってくる。
彼さえ戻ってくれば、解読ノルマもそれなりにこなせるからだった。
後任として、新たに彼と同じ様な立場になってしまった責任は重たい。
適当に読んでるフリをするだけでそれなりのお金をもらえる楽な職場だったのに。
このまま行くと、降格だった。
さらに、自分が何もできないことが露見してしまう。
それだけは避けたかったのだ。
「明らかに過剰です。どうしてくれるんですか!」
それを当たり散らすかの様に女はヒステリックに喚く。
だが、裏稼業を生業とする男たちには通じなかった。
「どうするもこうするも、お前は俺らに依頼した内容は屋台をできなくしろだったろ」
「でも」
「でももだってもねえぞ? 俺らは依頼通りに動いただけだからな」
顔をぐっと近づけ、威圧しながら裏稼業の男が言う。
「それに一つ言っておくが、俺らに頼った時点でお前も同類だ」
「ッ……」
その言葉を受けて、女は気づく。
良くない領分に足を突っ込んでしまったのではないか、と。
「煩い女だ、納得言ってねえなら話は変わる。追加報酬もらうぜ?」
「えっ」
「え、じゃねえよ。仕事にケチつけられたからな、やっぱ追加で報酬もらう」
「へへへ、俺らは決して良い奴じゃねえから、しっかりご機嫌取っとけよな?」
「泣けなしの貯金を全部叩いたので、追加で出せるものなんてないです!」
「ああ? そんなの知らねえよ」
「それに、普通の依頼料でもだいぶ法外な値段を──きゃっ!?」
「だから知らねえって」
女の腕を掴んだ男は続ける。
「ちょっと歳食ってるけど、まあそう言うのが好きな奴もいるから売れるだろ」
「な、何を!! 離してください! 離して!」
「少し黙れよ!」
「あうっ!!」
頬を殴られて静かになる女。
そこで漸く、関わってはいけない人たちに関わってしまったんだな、と確信した。
実感すると、身体が震えて来た。
これからどうなってしまうのか、それを考え様にも頭が働かない。
「よし、行くぞ。楽で割りの良い依頼だったな」
「おう、人ボコって屋台脅して、あとでそこの女味見して良いか?」
「ひっ」
「やめとけ。この女は口だけで何もしねえ性根が腐ったタイプだから、相手しても面白くねえよ」
「そうか、だったらやめとくか。保身に焦ったやつってやっぱとんでもねぇなあ!」
「ハッ! だから俺らの商売成り立ってんだぜ! 下衆に感謝だわ」
「おう、またあの公園で屋台始めそうだったら次から脅して場所代もらうか?」
「おっ、お前珍しく頭良いな、バレねえ様にこっそり──」
──ドガァン!
男たちが女を連れて誰もいない図書館を後にしようとした時、突然壁が崩壊した。
「な、なんだあ!?」
崩壊した壁に目を向ける。
黒髪の優男と、一体のスライムキングの姿があった。
=====
残念ながら迂闊に踏み入ってはいけない相手は裏稼業の男たちではない。
激おこプンプンおじさんと、激おこプンプンスライムである。
襟首を掴み上げられ、持ち上げられた男は手足をバタつかせる。
必死に振りほどこうとしているが、俺はビクともしない。
STR、VIT共に万超えしてるからだ。
睨みつけていると、男は顔を青くさせながら必死に弁明する。
「そ、そんなことしてもバレるだけだろ!」
「じゃあ誰がやったんだよ!!」
「し、知らねえよ! う、ぐっ──」
「トウジ、一旦落ち着きなさい。ストップ、ストップ!」
慌てたイグニールが俺を後ろから羽交い締めにした。
この場にいる人じゃ誰も俺を止めらないからである。
柔らかい感触を背中に感じて、ふと我に返った。
「……すまん、取り乱した」
「怒る気持ちはわかるけど」
イグニールは振り返った俺の頬に両手を添える。
「今は怪我人優先よ」
「わ、わかりましあ……」
地味に圧をかけられてて苦しい。
ポチの気持ちがわかった気がした。
「も~、みんなで外に出るなら私も連れてってくださいですぞ~……って、え、何ですかこの状況?」
「ちょうどよかった、おい骨」
後から公園に歩いて来た骨に告げる。
「怪我人だ。ゴレオと一緒に彼を城まで連れてってくれ」
「え? いきなりなんですか? まあ、良いですけども」
城には勇者用の治療院の人が複数待機している。
それに再び何者かに狙われるって心配もない。
今は、城のやつらは味方なのだから。
次に、インベントリからキッチンを出しながらポチに言う。
「ポチ、俺たちは営業を進めよう」
「ォン!」
力強く頷くポチ。
シルビアがいなくても俺たちだけでなんとかなる。
そうさ、こんなところで止まってる場合じゃない。
誰が何をしてこようと、この屋台は永久不滅だ。
ここで躓いてしまったら、後に響く気がするから。
「私たち、来てよかったわね。手伝うわよ」
「ありがとう」
本当にナイスタイミングだよ、イグニール。
おかげで心も落ち着いたし、俺の聖母だな。
「皆さん! 営業を開始します! シルビアさんがいなくても営業は続けます!」
公園に来ていたみんなにそう告げると、歓声が聞こえて来た。
「よっしゃー! ありがてぇ!」
「ひどいことする奴もいるぜ! 買って応援しようぜ!」
「おう! バタードッグ20個くれ!」
「なら俺は全種類10個つづ買うぞ、冷めても美味えからな!」
やはり、心待ちにしていたようだ。
善き人たちが買い支えてくれる。
それだけ、シルビアのポジションは重要なものになっていた。
「ではゴレオさん、私たちもさっさと運びますぞ~」
「……」
骨とゴレオがシルビアを連れて公園から離れていく姿を見送る。
未だ意識を失うシルビアの姿。
いったい誰がやったんだろう。
襟首掴み上げた人気店の男は本当に何も知らなそうだし……。
残る可能性といえば。
ヘイトを買っていたと言えば。
くそ、図書館クラブのメンツじゃないだろうな?
あいつらシルビアに戻って来て欲しいじゃなかったのか?
なのに、なんで……こんな真似をしたんだ。
「……イグニール、ポチ、この場は頼めるかな?」
「アォン?」
「どこに行くのよ?」
「ちょっとこの状況に、もう一つ心当たりを思い出した」
俺はコレクトを一旦戻し、キングさんを召喚する。
「プルァ」
久しぶりのキングさん。
話は聞かせてもらったとばかり、顔には青筋が浮かび上がっていた。
この場はポチたちに任せて、俺は元凶と思しき奴を叩きに行く。
俺の、いやこの世の怒りの代弁者とともにな。
キングさん説教をぶちかましてやる。
=====
※視点変わります
「はあ、はあ、はあ……」
急いで自分の職場に戻って来た女は、待機してもらっていた男たちに言い放つ。
「ちょっと、何もあそこまでやれって言ってないじゃないですか!」
「はあ?」
それを言われた男たちは、顔を歪ませながら言い返した。
「屋台できなくして欲しいって言われたから、望み通りやってやったんだよ」
「そうだそうだ。金も貰ってるしな、俺たち働き者だぜ」
「私は屋台を止める様に少しだけ脅してくださいって依頼したはずですよ!」
「あ? だから、言われた通りやってやったんだろーが?」
「だよなあ? 口で脅すより、体に脅した方が手っ取り早い」
「それに、屋台も潰したし、あいつの両腕もへし折ったから、追加報酬欲しいくらいだぜ?」
男たちは「めちゃくちゃ良い仕事したよな、ハハハ」と笑い声をあげる。
彼らが朝からシルビアと屋台を襲った本人。
そして、周りに集まって来た屋台連中にも、シルビアに暴行する姿を見せて引き払えと脅していた。
これが、公園に屋台の連中が一人もいなかった理由である。
「でも、私は暴力を振るって良いとは一言も言ってないじゃないですか」
自分の中の想像では、屋台を潰せば、働き口を求めて彼は戻ってくる。
彼さえ戻ってくれば、解読ノルマもそれなりにこなせるからだった。
後任として、新たに彼と同じ様な立場になってしまった責任は重たい。
適当に読んでるフリをするだけでそれなりのお金をもらえる楽な職場だったのに。
このまま行くと、降格だった。
さらに、自分が何もできないことが露見してしまう。
それだけは避けたかったのだ。
「明らかに過剰です。どうしてくれるんですか!」
それを当たり散らすかの様に女はヒステリックに喚く。
だが、裏稼業を生業とする男たちには通じなかった。
「どうするもこうするも、お前は俺らに依頼した内容は屋台をできなくしろだったろ」
「でも」
「でももだってもねえぞ? 俺らは依頼通りに動いただけだからな」
顔をぐっと近づけ、威圧しながら裏稼業の男が言う。
「それに一つ言っておくが、俺らに頼った時点でお前も同類だ」
「ッ……」
その言葉を受けて、女は気づく。
良くない領分に足を突っ込んでしまったのではないか、と。
「煩い女だ、納得言ってねえなら話は変わる。追加報酬もらうぜ?」
「えっ」
「え、じゃねえよ。仕事にケチつけられたからな、やっぱ追加で報酬もらう」
「へへへ、俺らは決して良い奴じゃねえから、しっかりご機嫌取っとけよな?」
「泣けなしの貯金を全部叩いたので、追加で出せるものなんてないです!」
「ああ? そんなの知らねえよ」
「それに、普通の依頼料でもだいぶ法外な値段を──きゃっ!?」
「だから知らねえって」
女の腕を掴んだ男は続ける。
「ちょっと歳食ってるけど、まあそう言うのが好きな奴もいるから売れるだろ」
「な、何を!! 離してください! 離して!」
「少し黙れよ!」
「あうっ!!」
頬を殴られて静かになる女。
そこで漸く、関わってはいけない人たちに関わってしまったんだな、と確信した。
実感すると、身体が震えて来た。
これからどうなってしまうのか、それを考え様にも頭が働かない。
「よし、行くぞ。楽で割りの良い依頼だったな」
「おう、人ボコって屋台脅して、あとでそこの女味見して良いか?」
「ひっ」
「やめとけ。この女は口だけで何もしねえ性根が腐ったタイプだから、相手しても面白くねえよ」
「そうか、だったらやめとくか。保身に焦ったやつってやっぱとんでもねぇなあ!」
「ハッ! だから俺らの商売成り立ってんだぜ! 下衆に感謝だわ」
「おう、またあの公園で屋台始めそうだったら次から脅して場所代もらうか?」
「おっ、お前珍しく頭良いな、バレねえ様にこっそり──」
──ドガァン!
男たちが女を連れて誰もいない図書館を後にしようとした時、突然壁が崩壊した。
「な、なんだあ!?」
崩壊した壁に目を向ける。
黒髪の優男と、一体のスライムキングの姿があった。
=====
残念ながら迂闊に踏み入ってはいけない相手は裏稼業の男たちではない。
激おこプンプンおじさんと、激おこプンプンスライムである。
42
お気に入りに追加
30,171
あなたにおすすめの小説
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

スキルを得られない特殊体質の少年。祠を直したらユニークスキルもらえた(なんで??)
屯神 焔
ファンタジー
魔法が存在し、魔物が跋扈し、人々が剣を磨き戦う世界、『ミリオン』
この世界では自身の強さ、もしくは弱さを知られる『ステータス』が存在する。
そして、どんな人でも、亜人でも、動物でも、魔物でも、生まれつきスキルを授かる。
それは、平凡か希少か、1つか2つ以上か、そういった差はあれ不変の理だ。
しかし、この物語の主人公、ギル・フィオネットは、スキルを授からなかった。
正確には、どんなスキルも得られない体質だったのだ。
そんな彼は、田舎の小さな村で生まれ暮らしていた。
スキルを得られない体質の彼を、村は温かく迎え・・・はしなかった。
迫害はしなかったが、かといって歓迎もしなかった。
父親は彼の体質を知るや否や雲隠れし、母は長年の無理がたたり病気で亡くなった。
一人残された彼は、安い賃金で雑用をこなし、その日暮らしを続けていた。
そんな彼の唯一の日課は、村のはずれにある古びた小さな祠の掃除である。
毎日毎日、少しずつ、汚れをふき取り、欠けてしまった所を何とか直した。
そんなある日。
『ありがとう。君のおかげで私はここに取り残されずに済んだ。これは、せめてものお礼だ。君の好きなようにしてくれてかまわない。本当に、今までありがとう。』
「・・・・・・え?」
祠に宿っていた、太古の時代を支配していた古代龍が、感謝の言葉と祠とともに消えていった。
「祠が消えた?」
彼は、朝起きたばかりで寝ぼけていたため、最後の「ありがとう」しか聞こえていなかった。
「ま、いっか。」
この日から、彼の生活は一変する。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
異世界に召喚されたけど間違いだからって棄てられました
ピコっぴ
ファンタジー
【異世界に召喚されましたが、間違いだったようです】
ノベルアッププラス小説大賞一次選考通過作品です
※自筆挿絵要注意⭐
表紙はhake様に頂いたファンアートです
(Twitter)https://mobile.twitter.com/hake_choco
異世界召喚などというファンタジーな経験しました。
でも、間違いだったようです。
それならさっさと帰してくれればいいのに、聖女じゃないから神殿に置いておけないって放り出されました。
誘拐同然に呼びつけておいてなんて言いぐさなの!?
あまりのひどい仕打ち!
私はどうしたらいいの……!?
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。