装備製作系チートで異世界を自由に生きていきます

tera

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本編

551 エルカリノ討伐戦・4 奇襲するトウジ

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 ロック鳥を用いて情報にあった近場へと接近し、そこから潮流の靴を履いてこっそり船へ。
 そこから吸着の靴に履き替えて、引力を用いて一人ずつ、着々と仕留めていく。

 さらに集団でいようものなら、エゲツない能力を持つナンシィを使って、鱗粉攻撃だ。
 気管に届く異常状態攻撃を空気中に撒き散らし、特殊能力で効果アップ。
 やはり俺が睨んだ通り、その能力はかなり強力で、バタバタと海賊たちは倒れていった。

 船の数は500隻ほど。
 一人で全ての船を蹴散らすつもりは毛頭なく、できる限り削るのが今のプランである。

 明日の正午、カリプソたちが接敵するまでにどれだけ数を減らせるか。
 できることなら半分くらいには持って行きたい。
 地道だが、俺の継戦能力を甘く見てはいけないぞ。

 毎日毎日、長時間繰り返される日課と装備強化。
 それに比べれば、このくらい朝飯前にも思えた。

 なんか、こういう戦い方って結構好きなんだよね。
 着々と相手の戦力を削っていき、そのまま圧勝に持ち込む。

 何やら海賊たちはとんでもない魔物を呼び寄せようとしているのだが……。
 なんでも来いや、俺にもとんでもない魔物が揃っているんだ。
 つーか、海にいる時点でワルプのハメには争うことも叶わないのである。

 シーモンクをいたぶって呼び寄せた海魔とやら。
 是非ともサモンカードをいただきつかまつり候って感じー。

 もしも、何か他にとんでもないものが来ていたとしたら、邪竜出してさっさとワシタカくんで離脱する。
 大海原でひと暴れしていただく予定だ。

 邪竜が俺に向かってきたとして、それでもいい。
 俺とグレイトキングになったキングさんで邪竜相手でも1分は持つはずだ。

 最盛期の邪竜が重力一個でもぶち込んできたら、周りの船はどうなる?
 うん、耐えきれずにぶっ壊れてしまうだろうな……。

 大混乱になってしまえば。
 船さへ壊してしまえば。
 みんなが海に落ちてしまえば、全滅確定。
 勝利は揺るぎないものとなる。

「万が一にも勝てない可能性はあれど、お互いかなりの損害は出せるよな?」

 そうひとりごちる。
 するとナンシィは、俺の顔の周りをふわふわと飛び回りながら何かを告げているようだった。
 思いは伝わってくるんだが、何を意味しているのかはわからない。

「勝ちは揺るぎないって?」

 ふわふわっと羽ばたきが強くなった。
 肯定してくれているのだろう。

「よし、次行くか」

 今回はポチもゴレオもコレクトもいない中での作業。
 ジュノーもいないし、なんとも静かなものだった。
 あの口煩さが良かったんだなーなんて、思いつつゴースト化を終えた船を放流する。

 仕留めた海賊はすでに100人を超えてきた。
 それを考えると、なんとも業を背負いに背負ってしまっている気がする。

 しかし、俺を殺しにくるんだから、やり返すくらいはいいはずだ。
 なんども言うけど、俺は勇者じゃありませんので。
 巻き込まれた、ただの一般人。
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