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力いっぱいかしわ手をうつ。
さい銭をふんぱつした。
1―0で勝った。
しかも、ぼくのアシストで。
雨はすっかりあがっていた。
石だんをおりようとしたとき、うしろから声が聞こえた。
「どうじゃ、けまりはおもしろかろう」
ふりむいたが、だれもいなかった。
そこにあるのは、石のこま犬と、満開のさくらの木だけだった。
じっと見つめていると、こま犬がわらった。
神さまと会えるかもしれない。
そう思って一歩をふみだしたとたんに、つむじかぜがおそってきた。
足をとめ、そっと目をあけると、空いちめんにさくらの花びらがまっていた。
あたたかい春の日の昼下がりのことだった。
さい銭をふんぱつした。
1―0で勝った。
しかも、ぼくのアシストで。
雨はすっかりあがっていた。
石だんをおりようとしたとき、うしろから声が聞こえた。
「どうじゃ、けまりはおもしろかろう」
ふりむいたが、だれもいなかった。
そこにあるのは、石のこま犬と、満開のさくらの木だけだった。
じっと見つめていると、こま犬がわらった。
神さまと会えるかもしれない。
そう思って一歩をふみだしたとたんに、つむじかぜがおそってきた。
足をとめ、そっと目をあけると、空いちめんにさくらの花びらがまっていた。
あたたかい春の日の昼下がりのことだった。
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