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第二十三章 滅びゆく国
23-出陣 ナギサイド
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翌朝。
恐らく、今日が、決戦日になるだろう。
「皆の衆! 昨夜は、敵から襲撃を受けた! あの恐ろしい物を見せられ、恐怖心を持ったかもしれない! しかし! 我々は、それでも、帝国あんな物を放たれたら、民や家族の安全は守れない! 貴殿らに守るものがあるなら、立ち向かい、勝利を得るのだ!」
セシル王が、視野内に納まらない程、大勢いる同盟軍兵達に向けて激励の言葉を放っている。
激励の言葉が終わった瞬間に、同盟軍兵達が一斉に『おっおおお!!!』と声を上げた。
セシル王が、人の上に立つ者として、相応しい、振る回りをしている。普段のセシル王は、隠す気がないスケベオヤジで、
「お父様、かっこいいですわ」
ユミルが、セシル王を父親と認識している?
普段だったら、実の父親を不審者扱いにしいて。……いや、不審者か。その父親を見たら、『不審者』っと叫ぶのに。と言うよりかは、普段は父親の顔すら覚えていないようだ。ユミルが恥ずかし屋で人の顔をまともに見れないのもある。
と言うよりかは、スケベ全開の時の表情をしている時は、父親と認識していない見たいだ。
まあ、表情変わり過ぎたよな。別人のように。
ユミルにとって、現在進行で、激励の言葉を放っているセシル王の凛々しい姿が理想な父親像見たいだ。
それは、そっか。不審者見たいな言動している人を父親として、認識したくはないよね。
同盟軍兵達が、次々と、戦場へ向かって行った。
「強力な魔術が降り注いだ見たいなですけど、連発で打ってこないのでしょうか?」
「私も、あの魔術を目撃したッスけど、あんな、強力な魔術を連発で、発動できるものッスか? もし、できたら、同盟軍が心配ッス」
ユミルとスイレンが震えている。
「だとしたら、あれを止めないとだわ~。そーしないと、死人が増える一方よ~。だから、わたしは、それを止めに行くわ~」
「……そうですね。私も、お母さまとお兄さまの反対を振り切って、カチュアさんと一緒に行くことを決めたッス」
確かに、めちゃくちゃ反対されていたな。けど、レオが『陣地にいたって、あの魔術が落ちてくる可能性はある。しかし、あの魔術を使用する者が、自分がいる所へ落ちてはこないから、王宮へ向かう方が、同盟軍の陣地にいるよりかは、安全では?』と助言したことによって、渋々だが、同行を許した。
……そんなんで、いいのか?
「わたくしもですわ。わたくしだって、お父様の反対を押し切ってカチュアさんと同行を決めたんですわ。カチュアさんありがとうございます」
「これは、ユミルちゃんが、決めたことだわ~。わたしは、尊重しただけだわ~」
ユミルも父親から、反対されていたけど、レオの意見に納得して、同行を許した。
……だから、そんなんでいいのかよ!?
本来、ユミルの召使いの、ソフィアも同行する予定だったが、ソフィアは、戦場の方が輝くんだよな。このバーサーカーは。
しかし、さっきまで、震えていた二人だったが、平常心を保ったのか、震えが納まった。
こんなんでも、勇気づけにはなるんだな。それとも、一番信頼ができるカチュアが言ったからか?
さてと、同盟軍も見えなくなったし、私達も動き出さないと。
別部隊であるカチュア達は、本軍が帝国軍を引き付ける間に、王宮に潜入して、現ゲス皇帝を打ち取る算段だ。
カチュアに同行するのは、ヴァルキュリア三姉妹、私にエドナ、スイレンに、ユミル、ギルティ。
何気に同行する必要あるかと、疑問に思ってしまうエドナが毎回カチュアと同行する。まあ、エドナは、希少な治癒術の使い手だから、連れていかない理由はない。
しかし、それ以前に、カチュアとの二人並ぶと、シナジーを感じるんだよね。似た者同士だから?
ギルティは、主君である、メリアが寄越してくれた。
マリンに関しては、勝利へ導く重要な役割がある。
それは……。
「さあ、行くか!」
「待て! マリン」
「あ! 母さん!?」
呼び止める声を出したのは、マリンの母親だった。
見送りかな?
「行くんだな!」
「……ああ。」
「母親としては、兄妹同士、殺し合いたくはない。そして、自分の子には、生きていて欲しい。しかし、ローランは、取り返しの付かないことをしてしまった。犠牲になった血縁の方々に顔向けできないぜ」
「……母さん」
「けど、あなたが、どうしたいか決めて。ワラワはどんな結末でも、受け入れる」
「……いいのか? 兄が扱う勇能力には、実は……」
「アイラから、聞いたぜ。勇能力の本質を」
「なら、兄は、その力に人格を壊されてしまった可能性がある。あれはもしかしたら、母さんが知っている兄の人格はなくなっている可能がある。もし、そうなら、母さんが気に病むことは、ないと思うが」
「それでも、ローランは、幼い頃に、勇能力を扱えた。その頃から、周囲の人々から期待されていたんだ。しかし、それが仇になった。ワラワ達は、勇能力の本質を知らないままローランを育てた結果、いつの間にか、力に執着するようになった」
幼い子供に、勇能力と言う名の、寄生虫による悪魔な囁きで、勇能力の力を最大限まで引き出させよとする。
まだ、善悪が何だが、教えないといけない時期に、残酷過ぎる話だ。
「本当だったら、ローランを産んだ、ワラワが蹴りを付けたかったが、情けない話、暗殺され掛かった時の行為症で思うように体が動かなくったんだ」
「……心配するな! 妾だって、現皇帝の妹。兄の不始末は妹が片付ける。だから、母さんは、妾達の帰りを待って欲しい」
「そっか、なら、もう、何も言わないぜ。ただこれだけ、伝えておく、生きて帰って欲しい。まだ、親孝行していねぇからな」
「分かったぜ! 行ってくる」
どうやら、見送りは終わった見たいだ。
「さてと、行くか、カチュア! 蹴りを付けにいくぞ」
「……本当にいいの? あなたは、まだ……」
「おっと! そこまで! 今は、戦いに集中だ! 集中!」
「分かっているわ~。でも、複雑だわ~」
カチュアとしては、肉親同士戦わせたくないだろうね。
しかし、ゲス皇帝は、カチュアが戦場に出ることを前提に考えている。
しかし、カチュアが戦場にいないことを悟られたら、王宮への侵入することを考えて、王宮内の警備が強まってしまう。王宮に侵入することが難しくなってしまう。
しかし、マリンは、そんなゲス皇帝らに知られていない抜け道を知っていたら。その抜け道を知っているマリンを同行するしかなかった。
恐らく、今日が、決戦日になるだろう。
「皆の衆! 昨夜は、敵から襲撃を受けた! あの恐ろしい物を見せられ、恐怖心を持ったかもしれない! しかし! 我々は、それでも、帝国あんな物を放たれたら、民や家族の安全は守れない! 貴殿らに守るものがあるなら、立ち向かい、勝利を得るのだ!」
セシル王が、視野内に納まらない程、大勢いる同盟軍兵達に向けて激励の言葉を放っている。
激励の言葉が終わった瞬間に、同盟軍兵達が一斉に『おっおおお!!!』と声を上げた。
セシル王が、人の上に立つ者として、相応しい、振る回りをしている。普段のセシル王は、隠す気がないスケベオヤジで、
「お父様、かっこいいですわ」
ユミルが、セシル王を父親と認識している?
普段だったら、実の父親を不審者扱いにしいて。……いや、不審者か。その父親を見たら、『不審者』っと叫ぶのに。と言うよりかは、普段は父親の顔すら覚えていないようだ。ユミルが恥ずかし屋で人の顔をまともに見れないのもある。
と言うよりかは、スケベ全開の時の表情をしている時は、父親と認識していない見たいだ。
まあ、表情変わり過ぎたよな。別人のように。
ユミルにとって、現在進行で、激励の言葉を放っているセシル王の凛々しい姿が理想な父親像見たいだ。
それは、そっか。不審者見たいな言動している人を父親として、認識したくはないよね。
同盟軍兵達が、次々と、戦場へ向かって行った。
「強力な魔術が降り注いだ見たいなですけど、連発で打ってこないのでしょうか?」
「私も、あの魔術を目撃したッスけど、あんな、強力な魔術を連発で、発動できるものッスか? もし、できたら、同盟軍が心配ッス」
ユミルとスイレンが震えている。
「だとしたら、あれを止めないとだわ~。そーしないと、死人が増える一方よ~。だから、わたしは、それを止めに行くわ~」
「……そうですね。私も、お母さまとお兄さまの反対を振り切って、カチュアさんと一緒に行くことを決めたッス」
確かに、めちゃくちゃ反対されていたな。けど、レオが『陣地にいたって、あの魔術が落ちてくる可能性はある。しかし、あの魔術を使用する者が、自分がいる所へ落ちてはこないから、王宮へ向かう方が、同盟軍の陣地にいるよりかは、安全では?』と助言したことによって、渋々だが、同行を許した。
……そんなんで、いいのか?
「わたくしもですわ。わたくしだって、お父様の反対を押し切ってカチュアさんと同行を決めたんですわ。カチュアさんありがとうございます」
「これは、ユミルちゃんが、決めたことだわ~。わたしは、尊重しただけだわ~」
ユミルも父親から、反対されていたけど、レオの意見に納得して、同行を許した。
……だから、そんなんでいいのかよ!?
本来、ユミルの召使いの、ソフィアも同行する予定だったが、ソフィアは、戦場の方が輝くんだよな。このバーサーカーは。
しかし、さっきまで、震えていた二人だったが、平常心を保ったのか、震えが納まった。
こんなんでも、勇気づけにはなるんだな。それとも、一番信頼ができるカチュアが言ったからか?
さてと、同盟軍も見えなくなったし、私達も動き出さないと。
別部隊であるカチュア達は、本軍が帝国軍を引き付ける間に、王宮に潜入して、現ゲス皇帝を打ち取る算段だ。
カチュアに同行するのは、ヴァルキュリア三姉妹、私にエドナ、スイレンに、ユミル、ギルティ。
何気に同行する必要あるかと、疑問に思ってしまうエドナが毎回カチュアと同行する。まあ、エドナは、希少な治癒術の使い手だから、連れていかない理由はない。
しかし、それ以前に、カチュアとの二人並ぶと、シナジーを感じるんだよね。似た者同士だから?
ギルティは、主君である、メリアが寄越してくれた。
マリンに関しては、勝利へ導く重要な役割がある。
それは……。
「さあ、行くか!」
「待て! マリン」
「あ! 母さん!?」
呼び止める声を出したのは、マリンの母親だった。
見送りかな?
「行くんだな!」
「……ああ。」
「母親としては、兄妹同士、殺し合いたくはない。そして、自分の子には、生きていて欲しい。しかし、ローランは、取り返しの付かないことをしてしまった。犠牲になった血縁の方々に顔向けできないぜ」
「……母さん」
「けど、あなたが、どうしたいか決めて。ワラワはどんな結末でも、受け入れる」
「……いいのか? 兄が扱う勇能力には、実は……」
「アイラから、聞いたぜ。勇能力の本質を」
「なら、兄は、その力に人格を壊されてしまった可能性がある。あれはもしかしたら、母さんが知っている兄の人格はなくなっている可能がある。もし、そうなら、母さんが気に病むことは、ないと思うが」
「それでも、ローランは、幼い頃に、勇能力を扱えた。その頃から、周囲の人々から期待されていたんだ。しかし、それが仇になった。ワラワ達は、勇能力の本質を知らないままローランを育てた結果、いつの間にか、力に執着するようになった」
幼い子供に、勇能力と言う名の、寄生虫による悪魔な囁きで、勇能力の力を最大限まで引き出させよとする。
まだ、善悪が何だが、教えないといけない時期に、残酷過ぎる話だ。
「本当だったら、ローランを産んだ、ワラワが蹴りを付けたかったが、情けない話、暗殺され掛かった時の行為症で思うように体が動かなくったんだ」
「……心配するな! 妾だって、現皇帝の妹。兄の不始末は妹が片付ける。だから、母さんは、妾達の帰りを待って欲しい」
「そっか、なら、もう、何も言わないぜ。ただこれだけ、伝えておく、生きて帰って欲しい。まだ、親孝行していねぇからな」
「分かったぜ! 行ってくる」
どうやら、見送りは終わった見たいだ。
「さてと、行くか、カチュア! 蹴りを付けにいくぞ」
「……本当にいいの? あなたは、まだ……」
「おっと! そこまで! 今は、戦いに集中だ! 集中!」
「分かっているわ~。でも、複雑だわ~」
カチュアとしては、肉親同士戦わせたくないだろうね。
しかし、ゲス皇帝は、カチュアが戦場に出ることを前提に考えている。
しかし、カチュアが戦場にいないことを悟られたら、王宮への侵入することを考えて、王宮内の警備が強まってしまう。王宮に侵入することが難しくなってしまう。
しかし、マリンは、そんなゲス皇帝らに知られていない抜け道を知っていたら。その抜け道を知っているマリンを同行するしかなかった。
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